13 / 41
二章 とり天
二章 とり天(4)
しおりを挟む
三
一口大にそぎ切りにされた鶏むね肉は、火を通す前から既に香ばしさを振りまいていた。
鼻をすんと鳴らすと、香るはしょうゆ、にんにく、しょうが。黄金のつけダレが、大分地鶏の桜色の身をきらきらと覆う。
江本さんに確認してから、私はその身を卵と小麦を混ぜたバッター液へくぐらせた。
「えーっと、それで油に入れる時はどうすれば?」
焦がした分のリベンジマッチだ。慎重になって、私は尋ねる。
「先の方だけを油につけて、寝かせるイメージです」
江本さんは、さらりと実践して見せてくれた。じゅっと小気味いい音ともに、身が油に沈んでいく。
見ているだけだと、いとも簡単なことのように思えるのが不思議だった。
私は沸き立つ油に怯えつつも、彼の動きを真似てみる。すると、たしかに油は全く跳ねない。いくつやっても、うまくいく。なになら、手から滑るように放す感覚はやみつきだった。
「すごい! これなら私でもできます!」
私は彼を振り返ろうとする。そこで、少し足がもたついた。よろっと倒れていきかけて、ぽすっと収まる。
「油の前は危険ですよ」
「は、はい」
江本さんの腕の中に。
上目で彼の端正な面をまじっと見る。状況を把握し切るまで時間を要してから、気づいた。抱きかかえられている。
顔に血が昇るのを感じた私は、重心を取り戻して、ぱっと横へ逃れた。
「す、すいません! 気をつけます」
「はい。火傷はしていませんか」
「してません! ぴんぴんしてます!」
まだ止まない心臓の音は、まさにその証拠だろう。
男の人とあの距離まで近づくことなんて、ここ最近は幼馴染・秋山達輝ぐらいの話だったから、収め方も分からない。
「……では続きもお願いいたします」
「は、はい」
江本さんはなぜか、顔を振り背けていた。おかげで私は呼吸を落ち着ける時間を得て、調理を再開する。
今度こそ目を離さなかった。衣がこんがりと色づき、ふくよかな匂いが漂い出したところで掬う。江本さんが片手間で作って見せた千切りキャベツの上へ添えて、私のリベンジは成功した。
ごはん、味噌汁をよそい、それに副菜としてほうれん草の和物までつけてもらえば、賄いなんて名ばかりの立派すぎる御膳の完成だ。
さっきまで坂倉教授と国見さんがいた場所に、二人並ぶ。夜の十時なのに、むしろだからこそ、キラキラと滴る油から目を逸らせなかった。
「待ちきれない様子ですね。ご自身で作られたからでしょうか」
「私は揚げただけですよ」
と言いつつ、少し誇らしい。
私は記念に写真を撮って、まずは主役から攻める。箸先に確かな存在感を感じつつ、蓄えた唾液で潤った口で、鶏を迎えた。
感想を言うつもりが、出てこなくなった。
ほどけるような柔らかさだった。これが百グラム五十円を切ることさえある胸肉だなんてまるで思えない。柔らかな衣はもちろん身まで簡単に歯が入って、さっぱりした肉汁が露わになる。
そして、これは味付けもただの醤油ではない。
「九州のお醤油……?」
「さすがの舌ですね。よくお分かりで。少し試してみたのですが、いかがでしょう」
あんまり美味しいので、回答は二口め三口めで代えてしまった。甘さと塩気がうまいバランスで立って、飽きがこない。
お米もよく進んだ。すぐに茶碗が軽くなってきて、さすがにペースを調整する。
「ポン酢を垂らしてみるのもいいですよ」
「なるほど!」
バリエーションまで広がって、完食まではあっという間だった。おかわり! とはさすがに言わないつもりだったのに、
「実は塩麹で漬けてみたものもあるのですが」
こう言われると、まだ腹四分な気がしてくる。それに、江本さんはもうすっかりやる気になっていた。郷土料理が会話の疲れを飛ばしたらしい。
胸肉はヘルシーだし、麹はお肌にいいし。そんな言い訳で自分に紋所を与えて、私は仕方なくといった風を装い、おかわりを宣言する。
待つ間、私はホールの雑巾掛けを敢行した。食べるならその分動かねばなるまい。それなりの仕事もするべきだろう。私は、無駄に大ぶりな動作をしながら、床を磨いていく。汚れを落とすと共に、落とし物も見つけた。
「なんだろ、これ」
よく分からない物ではあるが。
長さ五センチほどの薄い木片だった。表面が少し汚れていて、年季が入って見える。ゴミとして簡単に捨ててしまうには、憚られる雰囲気があった。
「お守りですかね?」
塩麹味のとり天と引き換えに、私は江本さんにそれを預ける。
「ありがとうございます。先生と国見さん、お二人どちらかのものかもしれません」
「あ、たしかに。明日呼んでてよかったですね!」
「えぇ、そうですね」
江本さんは少しその木片を観察してから、鍵付きであるレジの中へしまっていた。私と同じく、なにかを感じたのかもしれない。長い間持っているというのは、それだけで信念がいる行為だ。ましてや作るとなれば、もっと。
「そういえば、一週間かけて仕込んでる料理ってなんなんです?」
「それは明日お二人がいらっしゃった時に。まだ仕込み中でございますから」
一口大にそぎ切りにされた鶏むね肉は、火を通す前から既に香ばしさを振りまいていた。
鼻をすんと鳴らすと、香るはしょうゆ、にんにく、しょうが。黄金のつけダレが、大分地鶏の桜色の身をきらきらと覆う。
江本さんに確認してから、私はその身を卵と小麦を混ぜたバッター液へくぐらせた。
「えーっと、それで油に入れる時はどうすれば?」
焦がした分のリベンジマッチだ。慎重になって、私は尋ねる。
「先の方だけを油につけて、寝かせるイメージです」
江本さんは、さらりと実践して見せてくれた。じゅっと小気味いい音ともに、身が油に沈んでいく。
見ているだけだと、いとも簡単なことのように思えるのが不思議だった。
私は沸き立つ油に怯えつつも、彼の動きを真似てみる。すると、たしかに油は全く跳ねない。いくつやっても、うまくいく。なになら、手から滑るように放す感覚はやみつきだった。
「すごい! これなら私でもできます!」
私は彼を振り返ろうとする。そこで、少し足がもたついた。よろっと倒れていきかけて、ぽすっと収まる。
「油の前は危険ですよ」
「は、はい」
江本さんの腕の中に。
上目で彼の端正な面をまじっと見る。状況を把握し切るまで時間を要してから、気づいた。抱きかかえられている。
顔に血が昇るのを感じた私は、重心を取り戻して、ぱっと横へ逃れた。
「す、すいません! 気をつけます」
「はい。火傷はしていませんか」
「してません! ぴんぴんしてます!」
まだ止まない心臓の音は、まさにその証拠だろう。
男の人とあの距離まで近づくことなんて、ここ最近は幼馴染・秋山達輝ぐらいの話だったから、収め方も分からない。
「……では続きもお願いいたします」
「は、はい」
江本さんはなぜか、顔を振り背けていた。おかげで私は呼吸を落ち着ける時間を得て、調理を再開する。
今度こそ目を離さなかった。衣がこんがりと色づき、ふくよかな匂いが漂い出したところで掬う。江本さんが片手間で作って見せた千切りキャベツの上へ添えて、私のリベンジは成功した。
ごはん、味噌汁をよそい、それに副菜としてほうれん草の和物までつけてもらえば、賄いなんて名ばかりの立派すぎる御膳の完成だ。
さっきまで坂倉教授と国見さんがいた場所に、二人並ぶ。夜の十時なのに、むしろだからこそ、キラキラと滴る油から目を逸らせなかった。
「待ちきれない様子ですね。ご自身で作られたからでしょうか」
「私は揚げただけですよ」
と言いつつ、少し誇らしい。
私は記念に写真を撮って、まずは主役から攻める。箸先に確かな存在感を感じつつ、蓄えた唾液で潤った口で、鶏を迎えた。
感想を言うつもりが、出てこなくなった。
ほどけるような柔らかさだった。これが百グラム五十円を切ることさえある胸肉だなんてまるで思えない。柔らかな衣はもちろん身まで簡単に歯が入って、さっぱりした肉汁が露わになる。
そして、これは味付けもただの醤油ではない。
「九州のお醤油……?」
「さすがの舌ですね。よくお分かりで。少し試してみたのですが、いかがでしょう」
あんまり美味しいので、回答は二口め三口めで代えてしまった。甘さと塩気がうまいバランスで立って、飽きがこない。
お米もよく進んだ。すぐに茶碗が軽くなってきて、さすがにペースを調整する。
「ポン酢を垂らしてみるのもいいですよ」
「なるほど!」
バリエーションまで広がって、完食まではあっという間だった。おかわり! とはさすがに言わないつもりだったのに、
「実は塩麹で漬けてみたものもあるのですが」
こう言われると、まだ腹四分な気がしてくる。それに、江本さんはもうすっかりやる気になっていた。郷土料理が会話の疲れを飛ばしたらしい。
胸肉はヘルシーだし、麹はお肌にいいし。そんな言い訳で自分に紋所を与えて、私は仕方なくといった風を装い、おかわりを宣言する。
待つ間、私はホールの雑巾掛けを敢行した。食べるならその分動かねばなるまい。それなりの仕事もするべきだろう。私は、無駄に大ぶりな動作をしながら、床を磨いていく。汚れを落とすと共に、落とし物も見つけた。
「なんだろ、これ」
よく分からない物ではあるが。
長さ五センチほどの薄い木片だった。表面が少し汚れていて、年季が入って見える。ゴミとして簡単に捨ててしまうには、憚られる雰囲気があった。
「お守りですかね?」
塩麹味のとり天と引き換えに、私は江本さんにそれを預ける。
「ありがとうございます。先生と国見さん、お二人どちらかのものかもしれません」
「あ、たしかに。明日呼んでてよかったですね!」
「えぇ、そうですね」
江本さんは少しその木片を観察してから、鍵付きであるレジの中へしまっていた。私と同じく、なにかを感じたのかもしれない。長い間持っているというのは、それだけで信念がいる行為だ。ましてや作るとなれば、もっと。
「そういえば、一週間かけて仕込んでる料理ってなんなんです?」
「それは明日お二人がいらっしゃった時に。まだ仕込み中でございますから」
10
あなたにおすすめの小説
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
鑑定持ちの荷物番。英雄たちの「弱点」をこっそり塞いでいたら、彼女たちが俺から離れなくなった
仙道
ファンタジー
異世界の冒険者パーティで荷物番を務める俺は、名前もないようなMOBとして生きている。だが、俺には他者には扱えない「鑑定」スキルがあった。俺は自分の平穏な雇用を守るため、雇い主である女性冒険者たちの装備の致命的な欠陥や、本人すら気づかない体調の異変を「鑑定」で見抜き、誰にもバレずに密かに対処し続けていた。英雄になるつもりも、感謝されるつもりもない。あくまで業務の一環だ。しかし、致命的な危機を未然に回避され続けた彼女たちは、俺の完璧な管理なしでは生きていけないほどに依存し始めていた。剣聖、魔術師、聖女、ギルド職員。気付けば俺は、最強の美女たちに囲まれて逃げ場を失っていた。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
相続した畑で拾ったエルフがいつの間にか嫁になっていた件 ~魔法で快適!田舎で農業スローライフ~
ちくでん
ファンタジー
山科啓介28歳。祖父の畑を相続した彼は、脱サラして農業者になるためにとある田舎町にやってきた。
休耕地を畑に戻そうとして草刈りをしていたところで発見したのは、倒れた美少女エルフ。
啓介はそのエルフを家に連れ帰ったのだった。
異世界からこちらの世界に迷い込んだエルフの魔法使いと初心者農業者の主人公は、畑をおこして田舎に馴染んでいく。
これは生活を共にする二人が、やがて好き合うことになり、付き合ったり結婚したり作物を育てたり、日々を生活していくお話です。
苦手な冷徹専務が義兄になったかと思ったら極あま顔で迫ってくるんですが、なんででしょう?~偽家族恋愛~
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「こちら、再婚相手の息子の仁さん」
母に紹介され、なにかの間違いだと思った。
だってそこにいたのは、私が敵視している専務だったから。
それだけでもかなりな不安案件なのに。
私の住んでいるマンションに下着泥が出た話題から、さらに。
「そうだ、仁のマンションに引っ越せばいい」
なーんて義父になる人が言い出して。
結局、反対できないまま専務と同居する羽目に。
前途多難な同居生活。
相変わらず専務はなに考えているかわからない。
……かと思えば。
「兄妹ならするだろ、これくらい」
当たり前のように落とされる、額へのキス。
いったい、どうなってんのー!?
三ツ森涼夏
24歳
大手菓子メーカー『おろち製菓』営業戦略部勤務
背が低く、振り返ったら忘れられるくらい、特徴のない顔がコンプレックス。
小1の時に両親が離婚して以来、母親を支えてきた頑張り屋さん。
たまにその頑張りが空回りすることも?
恋愛、苦手というより、嫌い。
淋しい、をちゃんと言えずにきた人。
×
八雲仁
30歳
大手菓子メーカー『おろち製菓』専務
背が高く、眼鏡のイケメン。
ただし、いつも無表情。
集中すると周りが見えなくなる。
そのことで周囲には誤解を与えがちだが、弁明する気はない。
小さい頃に母親が他界し、それ以来、ひとりで淋しさを抱えてきた人。
ふたりはちゃんと義兄妹になれるのか、それとも……!?
*****
千里専務のその後→『絶対零度の、ハーフ御曹司の愛ブルーの瞳をゲーヲタの私に溶かせとか言っています?……』
*****
表紙画像 湯弐様 pixiv ID3989101
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
酒好きおじさんの異世界酒造スローライフ
天野 恵
ファンタジー
酒井健一(51歳)は大の酒好きで、酒類マスターの称号を持ち世界各国を飛び回っていたほどの実力だった。
ある日、深酒して帰宅途中に事故に遭い、気がついたら異世界に転生していた。転移した際に一つの“スキル”を授かった。
そのスキルというのは【酒聖(しゅせい)】という名のスキル。
よくわからないスキルのせいで見捨てられてしまう。
そんな時、修道院シスターのアリアと出会う。
こうして、2人は異世界で仲間と出会い、お酒作りや飲み歩きスローライフが始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる