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佐和子先生の章
第14話 合唱コンクール
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(これまでのあらすじ……)
自身の中学時代の制服を着せられた佐和子先生は、わたしにより、その中学時代の思い出をけがされてしまったのでした。わたしは、セーラー服姿の佐和子先生を、かつて、佐和子先生自身が中学時代に恋い焦がれた担任教師と愛し合わせてあげ、最後の全体練習では、全員で素晴らしいハーモニーが仕上がりました。
**********
セミがひとしきり鳴きわたる8月のある日、とある街の市民会館で、某放送協会主催の全国合唱音楽コンクール、通称「全コン」の「中学校の部」県大会が開催されていました。
ステージに臨む観客席には、参加学校のそれぞれの合唱団がグループ毎に固まって、各学校の演奏を聞きながら、自分たちの出番を指折り数えつつ緊張して座っていました。
県内各地域からエントリーした多くの学校の生徒がそこには蝟集していました。様々な可愛いセーラー服やチェックのスカートにデザイン豊かなオーバーブラウス、……可愛い制服少女のオンパレードです。
**********
「あら、渡部先生。お久しぶり。新任そうそうに音楽部の指導を任されて大変でしたでしょう。」
演奏の合間に、佐和子先生に声をかけてきた他校の教師がいました。比較的若いながらも、既に30代後半ほどの綺麗な女性です。
細身ながら肉付きの良い見事なプロポーションで薄紫の清楚なドレスを身にまとっています。ステージで指揮をする指導教師であれはこそ、ドレスアップしている引率教師も少なくありません。
「お久しぶりです、竹田先生。わたしがここまで来れたのも、先生の御指導のたまものです。」
ゆっくりと立ち上がった佐和子先生は、そう言って長く美しい碧の黒髪を垂らし、優雅に会釈をしました。佐和子は黒のドレスにシースルーのスリーブが美しさの中に艶やかさを感じさせていました。
その竹田先生というのは、佐和子が中学時代に音楽の科目を教え、音楽部の指導もしていた佐和子の恩師にあたる人物のようです。
しかし、佐和子を久しぶりに見る竹田先生は、佐和子のあまりの艶やかさに、ついつい見惚れてしまうほどでした。
「あら、鈴木先生もご一緒でしたか?……え、まさか、先生も音楽部の顧問になられたの?」
竹田先生には、鈴木先生と音楽というセットが、余程に意外な組み合わせであったのでしょう。驚くというよりは、むしろ首をひねっているようでした。
「お恥ずかしい。佐和子先生に誘われて聞かせていただいたこの子たちの演奏に、わたしも心から感動して涙をながしました。生徒たちの愛の溢れた天使のような歌声に、わたしも心を奪われてしまいました。」
ゆっくりと立ちあがり振り向いた鈴木に、竹田先生は不覚にも頬を赤らめてドキドキしてしまいました。まるで、今まで知っていた鈴木先生とは別人に思えるように。
しかも、その声は深く暖かくて耳に心地よく、竹田先生は思わずボオッとしてしまいました。
更に、佐和子と鈴木先生の横に3列に並び座る生徒たちが、まるで全員がシンクロして揃えたかのように竹田先生にゆっくりと顔を向け、揃えたかのように微笑み、揃えたかのようにゆっくりと会釈をしたのでした。
「あ、あら、そ、そう、それはそれは……あら、次の学校の演奏が始まりますわね、それでは、わたしはこれで……。」
その先輩教諭はほうほうの体で自分の席に戻りましたが、不思議なものでも見たかのように、再び佐和子たちに視線を向けました。
(な、なに?あの雰囲気?な、なんだか分からないけど、ドキドキしちゃったじゃない。もっとガサツな男だったよね?あんなだった?佐和子ちゃんも、元から可愛い子だったけで、なんかすっごい色っぽくて……。)
その視線を感じたのか、佐和子が横向きに微笑んでゆっくりと会釈をしました。
竹田先生も慌てて会釈を返して視線をステージに戻しましたが、なぜか気持ちが動転してしまい、もはや、まるで演奏が頭にも耳にも入ってきません。
(一体、どうなってるの?あの朴念仁の、音楽どころか芸術全般、なんにも分からない鈴木先生が……『愛の溢れた天使のような歌声に心を奪われた?』……あり得ない、あり得ない!……まして『感動して涙を?』……あり得ない、あり得ない!)
竹田先生の頭の中は混乱の極みにありました。
**********
「続いての演奏は、◎◎市立第一中学校です。始めに課題曲。指揮は渡部佐和子先生。ピアノは3年生の須貝千鳥さんです。」
アナウンスの紹介の中、生徒たちが音もなく流れるようにステージに入ってきました。歩くきしみもなく、不思議なほどに静かに。
生徒たちがステージ上に並び、ピアノ伴奏の少女がスタンバイを終えると、ステージの袖から佐和子先生が現れてきました。そして、会場に向かい、ゆっくりと一礼をします。そして、会場からは大きな拍手が沸き起こります。
拍手の音が次第に小さくなると、佐和子先生がゆっくりと上体を起こし、会場に向けてニッコリと微笑みました。すると、心なしか会場の温度が少し高まったかのような……。
佐和子先生はゆっくりと指揮台に歩みを進めます。合唱団の少年少女たちが、悩ましげに大人びた艶のある微笑みで、佐和子先生を迎えています。
演奏開始までの僅かな静寂の時間……である筈のインターバル……不思議なことに、会場のあちらこちらから、吐息のような声がさざ波のように次々と沸き起こります。
指揮台に立つ佐和子先生のタクトを持つ手が高らかに上がりました。コンクール最後の出場校の演奏が、いよいよ始まります……。
**********
「皆さん、お疲れ様でした。今日はほんとうに素晴らしい演奏をしてくださいました。」
会場からの帰りのバスで、鈴木先生が運転する運転席の横に立ち姿で生徒たちを見ている佐和子先生が、優しい微笑みを投げ掛けながら語りかけています。
「みんなも大変でしょうけど、千代美さんから週末の練習の予定を発表していただきます。」
その先生の言葉に応じて、前列にいた鈴木千代美部長が立ちあがり、メモを読み上げます。
「次の土曜と日曜は、それぞれ、市内の第三中学と第四中学を訪問して合同練習をします。その次の土日は私立性愛中学と私立性徳女学院。その翌週の三連休は私立黒百合女学園中学と……。」
千代美部長のスケジュール発表が続くなか、バスの中の生徒たちは、頬を赤らめ、瞳を潤ませて、早くも週末の練習が待ちきれない様子です。
「村田先輩……、幸恵、合同練習がとっても楽しみ。」
「幸恵ちゃん、ぼくも今から我慢できない、今すぐ予習しようか……。」
「あっ……あん……センパイ……いい……。」
同じような思いをしているのは、このふたりだけではありませんでした。既にバスの中には、少女たちの熱い吐息が充満していました。
「あら、みなさん、本当に練習熱心ね。1分1秒も無駄にせず練習に精を出してくれて先生も嬉しいわ。」
佐和子先生は本当に嬉しそうに目を細めて喜んでいます。
「先生も当分は休日返上で大変ですよね。」
その鈴木千代美部長の言葉に、佐和子先生は笑顔で答えます。
「そういう千代美さんも、平日の放課後はもう個人レッスンがたくさん入っているのでしょう?知ってるわよ、他校の皆さんからの申し込みがいっぱいあったようね。大変だけど頑張ってね。」
千代美は頬を赤らめていますが、別に恥ずかしいわけではありません。心ははや個人レッスンに飛んでいるのでしょう。
「いえ、わたしだけじゃありませんから。結構、男子も女子も、皆さん、申し込まれていましたよ。」
すると、佐和子先生の隣の運転席にいる鈴木先生からも声がかかりました。
「佐和ちゃん、ぼくたちも研修会議がいっぱい入ってるから。よろしくね。」
「そうでしたわね、鈴木先生と一緒の研修、わたしもとても楽しみにしています。明日は早速、黒百合女学園での研修でしたわよね。あそこの制服はきっと先生も気に入りますわ。」
「さすが佐和ちゃん、ぼくの好みを良く知ってますね。黒百合のセーラー服は可愛いですもん。明日が楽しみです。」
「じゃあ、学校に帰ったら、明日の資料の準備をふたりでやりましょう。先生はいつも資料を忘れますからね。わたしが一緒にやってあげます。」
そう言うと、佐和子はすこし頬を赤らめて、鈴木先生の左膝の上に自分の左手をそっと置きました。いえ、膝と言うよりは、太ももの、より根元に近い方へ。
「そうだね、ぼくのクラスの学級委員をしていた佐和ちゃんと、担任のぼくの二人で、じっくりと入念に準備をしようね。」
「ふふふ……。」
ふたりは、何か意味ありげな笑みを交わしていました。
**********
『審査員特別賞』……今までのコンクールにはない、珍しい賞を受賞した佐和子先生とその教え子たちの合唱団は、これから地区各校の合唱団を巡り、合同練習を通して美しいハーモニーを作り上げていくことでしょう。
バスの最後部の席に座り、バスの中を見渡していたわたしは、非常に満足した思いで今回の旅を終えます。では、また次の街に行くその時まで、しばしのお別れです。どうぞ、次のご報告をお待ちくださいませ。
**********
(おわりに)
合唱コンクールが無事に終了しました。今後、佐和子先生始め合唱団の皆さんは他校と交流を深め、ハーモニーに磨きをかけてくださることでしょう。
自身の中学時代の制服を着せられた佐和子先生は、わたしにより、その中学時代の思い出をけがされてしまったのでした。わたしは、セーラー服姿の佐和子先生を、かつて、佐和子先生自身が中学時代に恋い焦がれた担任教師と愛し合わせてあげ、最後の全体練習では、全員で素晴らしいハーモニーが仕上がりました。
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セミがひとしきり鳴きわたる8月のある日、とある街の市民会館で、某放送協会主催の全国合唱音楽コンクール、通称「全コン」の「中学校の部」県大会が開催されていました。
ステージに臨む観客席には、参加学校のそれぞれの合唱団がグループ毎に固まって、各学校の演奏を聞きながら、自分たちの出番を指折り数えつつ緊張して座っていました。
県内各地域からエントリーした多くの学校の生徒がそこには蝟集していました。様々な可愛いセーラー服やチェックのスカートにデザイン豊かなオーバーブラウス、……可愛い制服少女のオンパレードです。
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「あら、渡部先生。お久しぶり。新任そうそうに音楽部の指導を任されて大変でしたでしょう。」
演奏の合間に、佐和子先生に声をかけてきた他校の教師がいました。比較的若いながらも、既に30代後半ほどの綺麗な女性です。
細身ながら肉付きの良い見事なプロポーションで薄紫の清楚なドレスを身にまとっています。ステージで指揮をする指導教師であれはこそ、ドレスアップしている引率教師も少なくありません。
「お久しぶりです、竹田先生。わたしがここまで来れたのも、先生の御指導のたまものです。」
ゆっくりと立ち上がった佐和子先生は、そう言って長く美しい碧の黒髪を垂らし、優雅に会釈をしました。佐和子は黒のドレスにシースルーのスリーブが美しさの中に艶やかさを感じさせていました。
その竹田先生というのは、佐和子が中学時代に音楽の科目を教え、音楽部の指導もしていた佐和子の恩師にあたる人物のようです。
しかし、佐和子を久しぶりに見る竹田先生は、佐和子のあまりの艶やかさに、ついつい見惚れてしまうほどでした。
「あら、鈴木先生もご一緒でしたか?……え、まさか、先生も音楽部の顧問になられたの?」
竹田先生には、鈴木先生と音楽というセットが、余程に意外な組み合わせであったのでしょう。驚くというよりは、むしろ首をひねっているようでした。
「お恥ずかしい。佐和子先生に誘われて聞かせていただいたこの子たちの演奏に、わたしも心から感動して涙をながしました。生徒たちの愛の溢れた天使のような歌声に、わたしも心を奪われてしまいました。」
ゆっくりと立ちあがり振り向いた鈴木に、竹田先生は不覚にも頬を赤らめてドキドキしてしまいました。まるで、今まで知っていた鈴木先生とは別人に思えるように。
しかも、その声は深く暖かくて耳に心地よく、竹田先生は思わずボオッとしてしまいました。
更に、佐和子と鈴木先生の横に3列に並び座る生徒たちが、まるで全員がシンクロして揃えたかのように竹田先生にゆっくりと顔を向け、揃えたかのように微笑み、揃えたかのようにゆっくりと会釈をしたのでした。
「あ、あら、そ、そう、それはそれは……あら、次の学校の演奏が始まりますわね、それでは、わたしはこれで……。」
その先輩教諭はほうほうの体で自分の席に戻りましたが、不思議なものでも見たかのように、再び佐和子たちに視線を向けました。
(な、なに?あの雰囲気?な、なんだか分からないけど、ドキドキしちゃったじゃない。もっとガサツな男だったよね?あんなだった?佐和子ちゃんも、元から可愛い子だったけで、なんかすっごい色っぽくて……。)
その視線を感じたのか、佐和子が横向きに微笑んでゆっくりと会釈をしました。
竹田先生も慌てて会釈を返して視線をステージに戻しましたが、なぜか気持ちが動転してしまい、もはや、まるで演奏が頭にも耳にも入ってきません。
(一体、どうなってるの?あの朴念仁の、音楽どころか芸術全般、なんにも分からない鈴木先生が……『愛の溢れた天使のような歌声に心を奪われた?』……あり得ない、あり得ない!……まして『感動して涙を?』……あり得ない、あり得ない!)
竹田先生の頭の中は混乱の極みにありました。
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「続いての演奏は、◎◎市立第一中学校です。始めに課題曲。指揮は渡部佐和子先生。ピアノは3年生の須貝千鳥さんです。」
アナウンスの紹介の中、生徒たちが音もなく流れるようにステージに入ってきました。歩くきしみもなく、不思議なほどに静かに。
生徒たちがステージ上に並び、ピアノ伴奏の少女がスタンバイを終えると、ステージの袖から佐和子先生が現れてきました。そして、会場に向かい、ゆっくりと一礼をします。そして、会場からは大きな拍手が沸き起こります。
拍手の音が次第に小さくなると、佐和子先生がゆっくりと上体を起こし、会場に向けてニッコリと微笑みました。すると、心なしか会場の温度が少し高まったかのような……。
佐和子先生はゆっくりと指揮台に歩みを進めます。合唱団の少年少女たちが、悩ましげに大人びた艶のある微笑みで、佐和子先生を迎えています。
演奏開始までの僅かな静寂の時間……である筈のインターバル……不思議なことに、会場のあちらこちらから、吐息のような声がさざ波のように次々と沸き起こります。
指揮台に立つ佐和子先生のタクトを持つ手が高らかに上がりました。コンクール最後の出場校の演奏が、いよいよ始まります……。
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「皆さん、お疲れ様でした。今日はほんとうに素晴らしい演奏をしてくださいました。」
会場からの帰りのバスで、鈴木先生が運転する運転席の横に立ち姿で生徒たちを見ている佐和子先生が、優しい微笑みを投げ掛けながら語りかけています。
「みんなも大変でしょうけど、千代美さんから週末の練習の予定を発表していただきます。」
その先生の言葉に応じて、前列にいた鈴木千代美部長が立ちあがり、メモを読み上げます。
「次の土曜と日曜は、それぞれ、市内の第三中学と第四中学を訪問して合同練習をします。その次の土日は私立性愛中学と私立性徳女学院。その翌週の三連休は私立黒百合女学園中学と……。」
千代美部長のスケジュール発表が続くなか、バスの中の生徒たちは、頬を赤らめ、瞳を潤ませて、早くも週末の練習が待ちきれない様子です。
「村田先輩……、幸恵、合同練習がとっても楽しみ。」
「幸恵ちゃん、ぼくも今から我慢できない、今すぐ予習しようか……。」
「あっ……あん……センパイ……いい……。」
同じような思いをしているのは、このふたりだけではありませんでした。既にバスの中には、少女たちの熱い吐息が充満していました。
「あら、みなさん、本当に練習熱心ね。1分1秒も無駄にせず練習に精を出してくれて先生も嬉しいわ。」
佐和子先生は本当に嬉しそうに目を細めて喜んでいます。
「先生も当分は休日返上で大変ですよね。」
その鈴木千代美部長の言葉に、佐和子先生は笑顔で答えます。
「そういう千代美さんも、平日の放課後はもう個人レッスンがたくさん入っているのでしょう?知ってるわよ、他校の皆さんからの申し込みがいっぱいあったようね。大変だけど頑張ってね。」
千代美は頬を赤らめていますが、別に恥ずかしいわけではありません。心ははや個人レッスンに飛んでいるのでしょう。
「いえ、わたしだけじゃありませんから。結構、男子も女子も、皆さん、申し込まれていましたよ。」
すると、佐和子先生の隣の運転席にいる鈴木先生からも声がかかりました。
「佐和ちゃん、ぼくたちも研修会議がいっぱい入ってるから。よろしくね。」
「そうでしたわね、鈴木先生と一緒の研修、わたしもとても楽しみにしています。明日は早速、黒百合女学園での研修でしたわよね。あそこの制服はきっと先生も気に入りますわ。」
「さすが佐和ちゃん、ぼくの好みを良く知ってますね。黒百合のセーラー服は可愛いですもん。明日が楽しみです。」
「じゃあ、学校に帰ったら、明日の資料の準備をふたりでやりましょう。先生はいつも資料を忘れますからね。わたしが一緒にやってあげます。」
そう言うと、佐和子はすこし頬を赤らめて、鈴木先生の左膝の上に自分の左手をそっと置きました。いえ、膝と言うよりは、太ももの、より根元に近い方へ。
「そうだね、ぼくのクラスの学級委員をしていた佐和ちゃんと、担任のぼくの二人で、じっくりと入念に準備をしようね。」
「ふふふ……。」
ふたりは、何か意味ありげな笑みを交わしていました。
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『審査員特別賞』……今までのコンクールにはない、珍しい賞を受賞した佐和子先生とその教え子たちの合唱団は、これから地区各校の合唱団を巡り、合同練習を通して美しいハーモニーを作り上げていくことでしょう。
バスの最後部の席に座り、バスの中を見渡していたわたしは、非常に満足した思いで今回の旅を終えます。では、また次の街に行くその時まで、しばしのお別れです。どうぞ、次のご報告をお待ちくださいませ。
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合唱コンクールが無事に終了しました。今後、佐和子先生始め合唱団の皆さんは他校と交流を深め、ハーモニーに磨きをかけてくださることでしょう。
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