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第二章、〘飛び交う依頼〙

ギア18、負けない三つの意志!

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「皆さん、初めましての方は初めまして。そうではない方はこんにちは。私はギアヒーローズのサポーター役、ネスト・ワークです。さて、前回…ん?イチゲンさんですか?…まぁ、あの人は…不貞寝しましたね。はい。詳しいことは前回を見てください……えー前回、主人公であるギアヒーローエヴォ兼コードネームマイナス、本名元宮モトミヤ 成也ナルヤである彼は、敵怪人であるジャアクパラポネラを倒す方法を探っているギアヒーローダヌアのために時間稼ぎをする為、ギアヒーロークイップと共にジャアクパラポネラと戦う。そして、毒無効、精密な匂い探知、強度の装甲、その代わりに目が退化した形態へと変貌したダヌアによって、無事ジャアクパラポネラは撃破される。しかしそんな中、大勢で円を描き囲む敵陣営の兵士ジャアクロイドらは、彼等を休ませることも無く無慈悲にも進撃する。…ですが、安心してください。ん?何故ですかって?それは…彼等、ギアヒーローズなので。…言ってみたかっただけです…たまにはクサイセリフも吐きたいですから…ハハッ…では、今回も第18話をお楽しみください。どうぞ。」

「セイッヤァァアーッ!!」[[ディンゴ!]ライトサイドスマッシュ!]
「オリャァアーッ!!」[[クロカタゾウムシ!]クイップフィニッシュ!]
「ハァァァーッ!!」[[ヒガシゴリラ!]ダヌアフィニッシュ!]
「「「グジャアーッ?!」」」
エヴォはディンゴの能力による発達したその足でジャアクロイドらを蹴り飛ばす。クイップはクロカタゾウムシ並の硬さを持った鉛玉を撃ち込む。ダヌアはヒガシゴリラの如き巨大化したその両腕でズガズガとなぎ倒す。
「…2人とも!やけに張り切ってますね!僕の方が落ち着いて周りを見てますから!もし2人がヘマをしたら僕がカバーします!」「いや、お前の方が張り切っている。俺はそういうキャラじゃない。つまり、尻拭いは俺が適任だろ。誰か一人くらいは抑制する役が必要だからな?それが俺だ。」「ふーん?にしては「ハァァァーッ!」とか言ってたけど?どう見ても抑制役には見えなかったけどね?」「お前もだろ。」「あのー!お互い様だと思うんですけども!!…あと俺も張り切ってるからね?2人だけで言い争いしないで?な、なん…か、仲間はずれされてる気分…」「「一番暴走する奴が何を言ってる。」」「え、ちょ、…えぇ……って傷付いてる場合じゃねぇわ。」[チョウゲンボウ!][グレイハウンド!]
エヴォはディンゴギアをベルトから外し、チョウゲンボウギ アとグレイハウンドギアを組み合わせ、フォームチェンジを行う。
「…気持ち切り替えて行くでぇ…!フォームチェンジ!」
[TRANCE FORM.][超閃光なるチョウゲンボウ!グレイト爆走グレイハウンド!スピード違反?!超圧巻!スゲーぜはえーぜチョウゲンハウンド!OH  YEAH!][EVO THE HENSHIN![チョウゲンハウンド!]]
チョウゲンボウの大きな翼。グレイハウンドの発達した足。それらが組み合わさった時、陸と空のスペシャリストとなる。
「…89点!多分これネストさん制作音声!…ハカセハ…センスナイシ。」

[その頃のイチゲンとネスト]
「何故分かったぁッ?!もしや…私の制作した変身音声が分かりやすくすんばらしいということか?!いや、アイツはそういう意味で言った訳では無いのだろうかどう思うネストッ!!? 」「いや多分前者の方かと…」「ヌグァァッ!!奴は何がァ…気に入らんのだァァッ!!?何故製作者が分かったのだァァッ?!!」「分かった理由が分からない理由を知りたいです…(ボソッと言う)」

[戻りましてエヴォら]
「…しゃっ!なんか…予想当たった気がする!多分!とりあえず…行くぜ!」
エヴォは母指球を意識して地面を押し込み、その勢いでジャアクロイドらに突っ切る。そしてそのまま飛び上がった勢いで、三体のジャアクロイドにダッ!ダッ!ダッ!とキックを連発する。その三発は、まるでバネのように足を縮めて勢いよく伸ばすことによって更に威力を増しており、敵をはるか遠くへと蹴り飛ばす程の威力を見せつけることになった。蹴り飛ばされたジャアクロイドが、地面に落下した際に発生した爆発は、他の敵をも巻き込んで連鎖する。まるでボーリングのピンのように。
「っしゃー!ストラァーイクッ!あ、でも最初は三体しか倒してないからそれを踏まえてスペアか…?でも言わゆる連鎖だからスペアとも言いきれない……どっちだ…?」
どうでもいい事を考えていた彼だったが、その油断によってエヴォはジャアクロイドに後ろを取られる。
「ジャァッ!!」「あ、しくった。」
そして、ズバァッ!!と周囲に斬撃音をたてる。
「……ア…アグァ…」「…おぉ。」
しかし、やられたのはジャアクロイドだった。この斬撃音は、遺伝子魔改造によってコガネグモの足を生やしたダヌアが、2本の足でクロス字に切り裂いた際に発生した音だった。ジャアクロイドは膝から順に倒れ、そして息絶える。
「…おい。油断はするな。そして調子に乗るな。真面目に殺れ。」「…やっぱスペアかな……」「おい話を聞けバカ親父。」
ダヌアはエヴォの頭を、まるでクイズ番組のボタンを押すようにグーで叩く。
「…え、フツーに痛いんですけど。」「痛いようにやったからな。…で、話は聞いてたか?」「…ほぇ?」「よしもう一発殴ってやるからあとで覚悟しておけ。」
ダヌアは指を指して、あとでぶん殴ることを宣言する。その頃クイップは2人の会話を遠目で見ながら、ミニガンで敵を一掃していた。
「……本当はピンチな場面のはずなんですけれども…これ本当にピンチですか?」
彼はなんとも言えない顔をマスクの下で作り、思わず錯覚していた。(そりゃそうだ)
「…とりあえず…ッ!!」
[必殺!][カルマ!][[オオミミハリネズミ!]クイップフィニッシュ!]
「ハァァーッ!!」
ジャアクロイドらは蜂の巣となり、爆発と共に消滅する。
「…よし!まだまだァァッ!!」
「おー。めっちゃ無双しとる…負けられんな…一応俺父親だし……ダヌア!」「…どうした。」「どけッ!」「は?」「セナのギア使うからお前はクイップのとこ行ってコンビ組んどけ!」「そんな漫才組むみたいに言われてもな。」[セナ!]「…話を聞け。」
エヴォは黄金に輝くセナギアを取り出し、2つのギアを外して右サイドにセットする。
[GO!GO!セナ!GO!GO!セナ!]
「「…さあ、最高の負けイベントを始めちゃおう!」」「……またセナの声が…とりま……フォームチェンジッ!!」「いやだから話を「オラァッ!!」おいだから…」
ベルトの両サイドを押し込み、ベルトからかつての敵、ジャアクヒゲジロハサミムシを模した輝く装甲が出てくる。その装甲は、彼を護るように、その身を纏うように、そして、共に戦うかのように。
[TRANCE FORM.]
[友情開花!そんな俺ら!繋がる絆はまるでギア![心が繋がりし時、友を孤立させし武器は、友を護る武器に…]セナ!&エヴォ!WE ARE GEAR HERO!][SENA!THE HENSHIN!]
「…さぁ、やろっか!お前ら全員…ハサミギロチンのォー…刑だッ!!」「おいだから話を聞…」
尻尾の先に付いた大きなハサミを振りかざし、一斉に10人程の敵の首を跳ね飛ばす。それはまるで、ギロチンによる処刑。友を護るためなら、他はどうだっていい。モブ共を処刑し、邪魔な鉄のゴミを排除し撤去する。それが友のためなら。
「…ただの鉄のスクラップに…価値なんてない……友達のためなら……」
「「犠牲も厭わないッ!!邪魔するもんは全部…打首の刑だッ!!!」」
血気盛んな瞳が複眼越しに光る。その禍々しい瞳は、敵を戦意喪失させる程の覇気を放つ。これにはダヌアも恐怖を得ざるを得なかった。
「…確かに、これはクイップを手伝いに行った方がいいな。俺が殺されそうだ。」
ダヌアは恐怖を感じつつも、この場をエヴォに任せてクイップのもとへ行くことにする。その光景を見たエヴォは、「…フハッ。」と吹き笑いをする。
「…やっと友達が消えてくれた……これで、思いっきり出来る……!」
「ジャ…ジャグァ…?」「ジャ、ジャグ……?!」
エヴォはベルトに装填されたセナギアを回転させる。
[セナ!ライトサイドスマッシュ!]
「ハァァ……ッ!!……行くよッ!!ハァーッ!!」
「ジャア------」「ジャグ------」
「…悲鳴もさせないよ……」
エヴォはハサミを振り回して敵をなぎ倒し、無数の鉄の首を飛ばす。その速さは断末魔を出す時間も、更には爆発する猶予すらも一切与えず、無惨に転がった大量の首と胴体は、一種のオブジェクトとなる。それを遠目で見てたクイップも恐怖を感じていた。
「…あのギアってあんなに…怖いんですね……一種の恐怖…いや、一首の恐怖ですね……」
「…油断するな。ハァッ!」「ジャァ!?」
ダヌアはクイップの背中を取っていたジャアクロイドに、蜘蛛の脚でズバァッ!と斬りつける。
「あ!ダヌア!ありがとうございます!というか、父さんはいい…んです…か……ダヌア?なんで震えてるんですか?」「殺されかけた。」「いや何があったんですか…?!」
「殺されかけた」という普段じゃ聞かない言葉を聞いて困惑するが、瞬時に気持ちを切り替え、後ろを取っていたジャアクロイドに回し蹴りを放つ。
「…とにかく……やりますよ!」「あぁ。…サポートは任せろ。」
[必殺!][カルマ!]
[必殺ノ刻][ドープ・ノンパレイル・アタック。]
「「ハァァァァ…ッ!!」」
[[オオミミハリネズミ!]クイップフィニッシュ!]
[[コガネグモ!]ダーク・ネス・フィニッシュ!]
「ドララララララァァァーッ!!!」
クイップはミニガンの銃口を空に向けトリガーハッピーをかまし、放たれた全弾は散弾雨となって周囲を敵地面諸共蜂の巣にさせる。
「ジャ、ジャグ…ァ…!アッ?!」「そうはさせるか。」
ダヌアは、散弾雨に反応して逃げようとする敵らを全て糸でぐるぐる巻きにする。よって逃げる術を失ったジャアクロイドは抵抗も虚しく、針の鉛玉の雨に血で濡れることになった。彼らはこれで勝利は目前と察し、限界まで高ぶっていたモチベーションは更に高まり血が騒ぐ。
「…よし!これでだいぶ消えた!もうあと少…し…あれ?」「…なんだこれは?ジャアクロイドが……去っていくだと?」
二人は、一掃した後にだんだんと見えた光景に少しキョトンとしてしまう。彼らに見えた光景とは、一掃した周囲のその先に居たジャアクロイドらが、一目散に去っていくといったものだった。
「逃げてく…なんで?目的は…僕たちを倒すことじゃあ…」
その光景があまりにも不思議だったのか、彼は思わず頭をかかえる。そのジャアクロイドが立ち去っている光景に、ダヌアも驚いていた。そして、ハルナが倒れている場所を遠目で見るが何も変わったところはひとつもなく、少し安心する。しかし、それと同時に、なぜこのような光景を見る羽目になってしまったのか、彼らの中では、更に謎が深まるばかりであった。
「…女は無事だ。そして、何かしら変わったことは無い。…マスタフォンにも、何も反応は無い。一体何なんだ?」
しかしながら、何故ジャアクロイドが逃げたのかを、何となく察していた者が1人居た。
「…これ多分フォリカが回したのか……しかし、これ呼んだのフォリカだよな?それに、さっき戦闘してた時はこんなことしないだろってくらいお構い無しって感じだったけど…だからこっちもブチ切れて突っ込んだ訳なんだが……改めて落ち着いて考えると、やっぱりあの廃病院での出来事が突っかかるんだよなぁ……何か裏でもあんのかな。」
エヴォはフォリカの謎について少しずつ疑問を持ち始めたが、とにかく今はジャアクロイドが去ったこのタイミングで、自分達はやれることをやろうと、彼らは行動に移したのだった。

[復興中:お化け屋敷スタッフルーム]
「んえーと、お化け屋敷はスタッフルームくらいしか壊れてないよな…となると壁とドアと…小物とか冷蔵庫とか…」
マイナスはとりあえず、手のひらサイズの一回り大きい位のメモ帳に、戦いの際に破損した物を片っ端から書き込む。
「あとは…っと。テーブルも見事に破損…ん?なんか埋まってんな。」
木屑を撒き散らして崩壊していたテーブルの下に、日記の様な物があることに気が付く。
「…日記っぽいな?ってかスゲーボロボロ…表紙に名前書いてないかな…」
表には名前がないことを確認し、クルッと日記を裏返して見てみると、右端に名前らしきものが書いてあった。
「お、書いてあった。えーと…」
[須藤 春菜]
「…え、まさかのあの人のやん。…めっちゃ気になる…」
しかし、彼はまだ紳士の心を持ち合わせていた。女性の隠したい情報が詰まった物ランキング第1位(超ド偏見)である日記。それを許可もなく見るなんて言語道断。絶対に見ることなんてありえな…
「お、特撮作品の鑑賞日記か。」
…欲望には抗えなかった。その日記の内容は、様々な特撮作品の内容の感想、考察がびっしりと書いていた。仮面戦士ハーツ、深海部隊ウナバラザーズ、暗黒剣士ギロウ…見れば見るほど興味深い考察が細かく書かれており、一日に十数作品、それを365日分。1日も休まず鑑賞と考察を繰り返していたことがはっきりと分かる。流石のマイナスでさえも、じっくり読むと日をまたぐと察したため、数十ページからパラパラと流し読みを始めるようになった。
「…ん?このページは…最近のか。えーと…[わざとジャアクカルマになれば、彼が見てくれるかもしれない。私はここよ。お願い。助けに来て。そして姫様のように抱っこして私をハネムーンへ連れてって。My Dream、GEAR HEROS。]……ガチで?」
彼はとんでもない人もいるのだなと、少し恐怖を覚える。ヒーローに会いたいというだけで、わざと怪人になるなんて前代未聞である。
「…ハァ……そーやってアピールされたのをいちいち返すほど…暇じゃないのよなぁ…あの人、思ったより自分勝手だったんだな…」
ひとまず日記をしまい、彼はこんな人もいるんだなと思いつつ、そのスタッフルームを立ち去った。

[復興中:ジェットコースター]
エヌとブラックは、フォリカとマイナスの爪痕が残ったジェットコースターの線路の有様を見ていた。ジェットコースターの柱が切り裂かれたかのように崩れており、もちろん線路もぐにゃぐにゃに変形、バラバラに砕けていたりととても酷い有様であった。
「…派手にやったなアイツら。」
「…ですね。まさかここまで崩壊させるなんて…父さんはやっぱり…」「…あぁ。ギアの力を解放させる素質・・があるな。今まで見てきて、あいつには類まれなる才能がある。」
2人はそうしてコソコソと話をする。そしてエヌはマイナスが来たことに気が付き、ブラックの肩を叩いてそのことを伝える。
「おーい!ハルナさん見なかったー?!」
それを聞き、2人は微笑む。まるで知っていると自慢げに訴えているように。マイナスは「おぉ!助かった!」と思って次の言葉を発しようとした途端…
「…見てない。」「右に同じくです。」
マイナスは思いがけない言葉に、思わず走りながら転けてしまい、ズサァーッ!と地面を擦って二人のもとにたどり着く。
「…お前ら、その演技力は朝ドラ出れるよ…」「「それは、どうも。」」「…なんか腹立つ……」
うつ伏せになりながら彼はツッコミを入れる。
「…とりま、コレを渡すついでに、あの人と話がしたいのよ。」「…話?」「うむ。…キッパリ言っとかんとな。」
マイナスは日記を見て軽く頷き、何かを決意する。
「…では、走ってくるわ!」
「あ!お気をつけてー!」「…ハァ……アレが俺たちの親父か…変な奴だ。」

[メリーゴーランド前]
「…」
ハルナはメリーゴーランド前に置いてあったベンチに座っていた。そして、頭を悩まさせていた。
「…私は……自分の欲のために…自分勝手な判断で……あの時、あの人たちに助けられた…でも、違う……私はこんなことを望んでない…遊園地が、こんなになるなんて…」
すると彼女は、遠くから走ってくる男の気配に気がつく。
「おーい!コラー!ダメでしょーがー!!」
その人を見た瞬間、涙目となってベンチから立ち上がり、走り出す。
「おーいッ!日記見たぞッ!なんでそん「ごめんなさいッ!!」「…へ?ってぁぁぁああーッ?!」
マイナスは急な出来事に対応できず、頭を下げたハルナを避けるように全速力で通り過ぎ、ベンチに激突する。
「あああ?!大丈夫ですか?!」「…そう見えます?結っっ構ド派手にやったよ?…まぁ大丈夫なんだけども。」
何事も無かったかのようにすくっと立ち上がり、「とりあえずこれ返すわ。」と日記を手渡す。
「あ、これ私の…」「…とりあえず謝ります。私、中身見ました、申し訳ございません。」
マイナスは律儀に謝る。そして表をあげる。
「…私がジャアクカルマになった理由、見ましたね。」「おう。それについて話が…」「ごめんなさい…私、自分の欲望に負けてしまって……貴方達は命懸けで戦っているのに…私は何も考えずに…私は、心底あなた達の存在を信じてなかった……まさか、こんなことになるなんて……ごめんなさいッ!!」
ハルナは大泣きして頭を下げた。しかし、ビシッと説教するつもりだった彼にとって、このパターンは想定できなかった。つまり…
「…き、気まずぅー…」
フツーに言葉が詰まったのだった。この場合はどうするか、彼はそれに対応した方法が書かれた手札を持っておらず、優勢が一周まわって劣勢となったのだ。
「…えと、その……あー、許しましょう…」「…ありがとうございます……でも、私はまだ償い足りないです。どうか、遊園地の修理の負担を、私にさせてください!」
マイナスは一旦落ち着いて、息を吐く。ゆっくり目を開け、ハルナにこう告げる。
「…いや、反省してもらっただけで結構。こうなった原因は紛れもなく俺たちだし、負担なんてしてみろ、特撮のグッズとかなんてすぐにパーだ。次からは気をつけるように!な!」
彼は笑顔を見せてそう言った途端、ハルナは更に大泣きしてしまう。
「…やっべ、しくったわー…」
大泣きする女性の横に焦る男1人。とんでもなく気まずいその空間に、彼は途方に暮れてた。
「…とりあえず……ミッションコンプリート…かな。とりあえず、あとはホワイトライオンのギアの調整とか、色々しないとな……ハァ……ヒーローって辛い……ハハッ…… 」

次回ギア19、異常事態発生?おむすび転がったその穴へ。

おまけ
「…よーく考えたら、なんでセナさんのギアはできて、ハルナさんのギアは出来ないんだろ。てっきりそのパターンかなって思ったんだけども…んー、謎は深まるばかり。とりあえず……ハルナさんを泣き止ませないと……手伝ってくれるかなぁ?」「…父さん……」「…ハァ……女を泣かせるとは……」「ちょ、2人ともその目やめて?!違うから!!聞いてッ!!話を聞いてッ!!!」「さっき俺の話を聞かなかった奴が何を言う。」「オゥ!ガッデムッ!!」「…とりあえず僕が何とかしますから、父さんは女性のことを勉強してください。」「…ヘイ……」
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