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第23話 特定不可能
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「ううん。まあ、女性のキャリア問題は別として、それだけいい顔をしていて、恋愛に一切興味がないってのがねえ。言い寄ってくる女子だっているでしょうに。下手すると同性愛者かしらって疑われるわよ。
小宮山君、興味の対象は異性よね。川瀬さんと仲良くしてるし。そうだなあ、典型的物理学者と思えば、ううん、無理かあ。もう少し男女の機微が解っているって思っちゃうのよねえ」
真衣がなんとかカバーできないかと奮闘するが、無理であるらしい。朝飛はがっくりだ。
ついでに、一応であるが、異性愛者だということは伝えておく。変な誤解をされるとそれはそれで迷惑だし、何だか日向を巻き込みそうな気がした。
そういうことだけは素早く察知してしまう朝飛である。
「それより事件。小宮山君、事件をさくっと解決すれば、総てを返上できるわよ」
「いや、別にポンコツと思ってもらった方が楽な気がしますが」
「それは無理ね」
「な、なんでですか」
「やっぱ、顔と雰囲気が」
だから、そんなどうにもできない部分を持ち出して指摘されても困るんだよ。
朝飛は事件とは関係ない部分で悩まされるのだった。
その後、織佳からも真衣と同じ情報を引き出し、さらに同じ指摘をされてダメージを被ることとなった。
それはいいとして、ついに問題の信也だ。
「ああ、そうだよ。やっぱり色々言われてんだろうなって思ってたけど、ほとんどの奴が知ってるんだ」
「みたいですね」
信也は別に気取った様子もなく、缶コーヒーを飲みながら苦笑しただけだった。それに拍子抜けすると同時に、印象が違うことも考慮する。
「先輩が田中さんに惚れていたなんて意外ですね」
「そうか。ああいう大人しいけど男勝りな感じ、いいなって思ったんだよね」
そう言うと、信也は志津の遺体がある方へと目を向けた。その目はまだ好きなんだろうなと、そう思わせる熱っぽさがあった。
さすがに疎い朝飛だって、その眼差しに含まれるものくらいは読み取れる。
「どうして、殺されたんだと思いますか」
「さあ。それは俺が知りたいよ」
「何かトラブルを抱えているっていう話は」
「知らねえな。俺以外に告白してフラれた奴がいるんだったら別だろうけど」
そこで信也は窺うように朝飛を見る。それに、他に知らないかと問われているのだと思った朝飛は首を捻った。
「知りませんよ。俺、そういう話はほとんどしないですから」
「なんだ。その様子じゃ、小宮山が田中さんに告白されたわけじゃねえか。ちょっと疑ってたんだけどな。俺がフラれたのは、噂の高校生の小宮山に惚れているからじゃねえかって。まあ、しょっちゅう川瀬さんと一緒にいるし、割って入る隙がないって思ってたのかもしれないけど」
「なっ」
だからどうして、誰もが美樹を引き合いに出すのか。一緒にいるのは同じ部活で、さらに興味ある分野が似通っているからだ。それ以上でもそれ以下でもない。
それなのに、どういうわけか、多くの人が二人の間に恋愛関係もあるものだと想定しているらしい。びっくりだった。
「違いますよ」
「そうなのか。勿体ない」
「何がですか」
「向こうは惚れてるんじゃないの?」
「そんな馬鹿な」
ここで即否定してしまうあたりに、朝飛が恋愛に無縁な理由が見え隠れする。それが解る信也はくくっと喉を鳴らして笑ってしまった。
「俺の話はいいんですよ」
「そうだな。事件だな」
「ええ」
もう誰も研究の話題なんてする気がないしと、朝飛はぐったりとする。結局、全員が朝飛の聞き取りに協力するという形で納得しているのだから恐ろしい。
「とはいえ、あの時間全員がレストランにいたのは間違いないんだぜ。相当なトリックを使ったか、もしくは、いない佐久間兄弟のどっちかか、だろ」
「まあ、そうなります」
そう。結局はその二択になってしまう。しかし、トリックにしろ佐久間兄弟のどちらかが殺したにしろ、大きな問題がある。
「台風か」
「ええ。さっきも斎藤さんと話していましたが、感覚が違うんですよ。ここでの台風と普段の台風って」
「確かにものすげえもんな。台風中継の中にいるみたいっていうか。ほら、沖縄の映像だとこんな感じだろ」
感覚が違うのには同意すると、具体的な例えを出して言う信也だ。たしかに沖縄は勢力が強いまま当たることばかりだから、まさに今、目の前の風景が中継されているようなものだった。
「そうか、沖縄か」
「ま、沖縄なんてここ最近、行ったことないけどね」
「出身の人もいないですね」
「だな。沖縄の人って名字が特徴的だし」
「ええ」
沖縄に住んだ経験がある人だったら、台風の中でもなんとか出来るのでは。
そう思ったものの、そんな話は聞いたことがない。沖縄に行ったことがある人でも、台風の威力を正確に体感し覚えている人がいるか。これは微妙なところだろう。
「謎だらけだな」
「ええ」
こうして何の成果もないまま、美樹を除く研究者全員からの聞き取りは終わってしまった。
「じゃあ、誰か特定できず、か」
「そういうこと」
夕方。レストランに戻って休憩を取る朝飛は、美樹の質問に何も解らんと答えていた。
「そう言えば、君も足立さんが田中さんに告白したのは知っていたのか」
そうそうと、この確認をしていなかったと朝飛は聞く。
「ええ。お風呂で話題になったよ。みんなで集まってする話題って、恋愛話が一番盛り上がるからね」
「へえ」
それは解らないけどと、朝飛はようやく落ち着いてブラックコーヒーを飲んだ。
何だか自分が晒し者になっただけのような気がするが、ともかく、殺すほどの動機を持った人はいないらしい。
「そうかな。真実を言っていないって可能性もあるよね」
「それを言い出したら、証言から何かを導くのは不可能になるね。残念ながら、嘘を見抜く方法というのはない」
「そうか。嘘発見器って、あれ、それなりにデータがいるのよね。そして未だに正確なデータなんて存在しない」
「ああ」
嘘発見器の問題点はいいとして、実際に証言だけを頼りに真実を導くなんて無理なのだ。ただ、誰もがこの事件を不可解だと思っている。これは確実だろう。
「そうなると、いない佐久間さん達が怪しい」
「そう思わせるのが目的って可能性もある」
「ううん」
「だから、可能性なんて山のようにあるんだよ。台風で外を調べられないんだから」
「だね。物証がないのか。あったとしても、この風と雨でどっかに行っちゃっているかもしれないと」
「ああ」
言われて、朝飛は何時間ぶりかに窓の外へと目を向けた。外は相変わらず大風と横なぶりの雨が降り続いている。確かにこの状況だと、何か証拠が落ちていたとしても吹き飛ばされ、雨で洗い流されていることだろう。
「つまり、この台風は犯人に有利に動いているってことですか」
「そうだな」
困ったもんだよと、朝飛はコーヒーを胃に流し込む。そうしないと、何だかイライラしてしまいそうだった。
何一つ解決できず、さらに台風で解決する糸口さえ掴めない。倫明たちは無事なのか、それとも彼らが犯人なのか。嫌な想像だけがぐるぐると頭の中を駆け巡っていく。
「この天気でただでさえ憂鬱なのに、事件だもんね」
「そうだな。でも、君はけろっとしているように見えるが」
「失礼だね。小宮山君がいつも通りだから、私もいつも通りなだけだよ」
「へえ」
自分も美樹がいつも通りだからまだ冷静なのだとは面白いなと、そう気づいてくすっと笑ってしまう。
「何をにやついているのよ」
「いや」
「もう。笑ってないでトリックを考えてよ。もし行方不明の二人だとしても、あの事件、トリックなしでは無理よね」
「なるほど」
確かに誰が犯人かを差し引いても、トリックは必要なのか。朝飛はふむと頷き、悪いけどコーヒーを淹れてくれるかいと美樹に頼む。
「仕方ないね。でも、考える気になったかい」
「ああ。トリックだけならば、理論を構築する作業と変わらないなと思って」
「なるほどねえ」
小宮山君、興味の対象は異性よね。川瀬さんと仲良くしてるし。そうだなあ、典型的物理学者と思えば、ううん、無理かあ。もう少し男女の機微が解っているって思っちゃうのよねえ」
真衣がなんとかカバーできないかと奮闘するが、無理であるらしい。朝飛はがっくりだ。
ついでに、一応であるが、異性愛者だということは伝えておく。変な誤解をされるとそれはそれで迷惑だし、何だか日向を巻き込みそうな気がした。
そういうことだけは素早く察知してしまう朝飛である。
「それより事件。小宮山君、事件をさくっと解決すれば、総てを返上できるわよ」
「いや、別にポンコツと思ってもらった方が楽な気がしますが」
「それは無理ね」
「な、なんでですか」
「やっぱ、顔と雰囲気が」
だから、そんなどうにもできない部分を持ち出して指摘されても困るんだよ。
朝飛は事件とは関係ない部分で悩まされるのだった。
その後、織佳からも真衣と同じ情報を引き出し、さらに同じ指摘をされてダメージを被ることとなった。
それはいいとして、ついに問題の信也だ。
「ああ、そうだよ。やっぱり色々言われてんだろうなって思ってたけど、ほとんどの奴が知ってるんだ」
「みたいですね」
信也は別に気取った様子もなく、缶コーヒーを飲みながら苦笑しただけだった。それに拍子抜けすると同時に、印象が違うことも考慮する。
「先輩が田中さんに惚れていたなんて意外ですね」
「そうか。ああいう大人しいけど男勝りな感じ、いいなって思ったんだよね」
そう言うと、信也は志津の遺体がある方へと目を向けた。その目はまだ好きなんだろうなと、そう思わせる熱っぽさがあった。
さすがに疎い朝飛だって、その眼差しに含まれるものくらいは読み取れる。
「どうして、殺されたんだと思いますか」
「さあ。それは俺が知りたいよ」
「何かトラブルを抱えているっていう話は」
「知らねえな。俺以外に告白してフラれた奴がいるんだったら別だろうけど」
そこで信也は窺うように朝飛を見る。それに、他に知らないかと問われているのだと思った朝飛は首を捻った。
「知りませんよ。俺、そういう話はほとんどしないですから」
「なんだ。その様子じゃ、小宮山が田中さんに告白されたわけじゃねえか。ちょっと疑ってたんだけどな。俺がフラれたのは、噂の高校生の小宮山に惚れているからじゃねえかって。まあ、しょっちゅう川瀬さんと一緒にいるし、割って入る隙がないって思ってたのかもしれないけど」
「なっ」
だからどうして、誰もが美樹を引き合いに出すのか。一緒にいるのは同じ部活で、さらに興味ある分野が似通っているからだ。それ以上でもそれ以下でもない。
それなのに、どういうわけか、多くの人が二人の間に恋愛関係もあるものだと想定しているらしい。びっくりだった。
「違いますよ」
「そうなのか。勿体ない」
「何がですか」
「向こうは惚れてるんじゃないの?」
「そんな馬鹿な」
ここで即否定してしまうあたりに、朝飛が恋愛に無縁な理由が見え隠れする。それが解る信也はくくっと喉を鳴らして笑ってしまった。
「俺の話はいいんですよ」
「そうだな。事件だな」
「ええ」
もう誰も研究の話題なんてする気がないしと、朝飛はぐったりとする。結局、全員が朝飛の聞き取りに協力するという形で納得しているのだから恐ろしい。
「とはいえ、あの時間全員がレストランにいたのは間違いないんだぜ。相当なトリックを使ったか、もしくは、いない佐久間兄弟のどっちかか、だろ」
「まあ、そうなります」
そう。結局はその二択になってしまう。しかし、トリックにしろ佐久間兄弟のどちらかが殺したにしろ、大きな問題がある。
「台風か」
「ええ。さっきも斎藤さんと話していましたが、感覚が違うんですよ。ここでの台風と普段の台風って」
「確かにものすげえもんな。台風中継の中にいるみたいっていうか。ほら、沖縄の映像だとこんな感じだろ」
感覚が違うのには同意すると、具体的な例えを出して言う信也だ。たしかに沖縄は勢力が強いまま当たることばかりだから、まさに今、目の前の風景が中継されているようなものだった。
「そうか、沖縄か」
「ま、沖縄なんてここ最近、行ったことないけどね」
「出身の人もいないですね」
「だな。沖縄の人って名字が特徴的だし」
「ええ」
沖縄に住んだ経験がある人だったら、台風の中でもなんとか出来るのでは。
そう思ったものの、そんな話は聞いたことがない。沖縄に行ったことがある人でも、台風の威力を正確に体感し覚えている人がいるか。これは微妙なところだろう。
「謎だらけだな」
「ええ」
こうして何の成果もないまま、美樹を除く研究者全員からの聞き取りは終わってしまった。
「じゃあ、誰か特定できず、か」
「そういうこと」
夕方。レストランに戻って休憩を取る朝飛は、美樹の質問に何も解らんと答えていた。
「そう言えば、君も足立さんが田中さんに告白したのは知っていたのか」
そうそうと、この確認をしていなかったと朝飛は聞く。
「ええ。お風呂で話題になったよ。みんなで集まってする話題って、恋愛話が一番盛り上がるからね」
「へえ」
それは解らないけどと、朝飛はようやく落ち着いてブラックコーヒーを飲んだ。
何だか自分が晒し者になっただけのような気がするが、ともかく、殺すほどの動機を持った人はいないらしい。
「そうかな。真実を言っていないって可能性もあるよね」
「それを言い出したら、証言から何かを導くのは不可能になるね。残念ながら、嘘を見抜く方法というのはない」
「そうか。嘘発見器って、あれ、それなりにデータがいるのよね。そして未だに正確なデータなんて存在しない」
「ああ」
嘘発見器の問題点はいいとして、実際に証言だけを頼りに真実を導くなんて無理なのだ。ただ、誰もがこの事件を不可解だと思っている。これは確実だろう。
「そうなると、いない佐久間さん達が怪しい」
「そう思わせるのが目的って可能性もある」
「ううん」
「だから、可能性なんて山のようにあるんだよ。台風で外を調べられないんだから」
「だね。物証がないのか。あったとしても、この風と雨でどっかに行っちゃっているかもしれないと」
「ああ」
言われて、朝飛は何時間ぶりかに窓の外へと目を向けた。外は相変わらず大風と横なぶりの雨が降り続いている。確かにこの状況だと、何か証拠が落ちていたとしても吹き飛ばされ、雨で洗い流されていることだろう。
「つまり、この台風は犯人に有利に動いているってことですか」
「そうだな」
困ったもんだよと、朝飛はコーヒーを胃に流し込む。そうしないと、何だかイライラしてしまいそうだった。
何一つ解決できず、さらに台風で解決する糸口さえ掴めない。倫明たちは無事なのか、それとも彼らが犯人なのか。嫌な想像だけがぐるぐると頭の中を駆け巡っていく。
「この天気でただでさえ憂鬱なのに、事件だもんね」
「そうだな。でも、君はけろっとしているように見えるが」
「失礼だね。小宮山君がいつも通りだから、私もいつも通りなだけだよ」
「へえ」
自分も美樹がいつも通りだからまだ冷静なのだとは面白いなと、そう気づいてくすっと笑ってしまう。
「何をにやついているのよ」
「いや」
「もう。笑ってないでトリックを考えてよ。もし行方不明の二人だとしても、あの事件、トリックなしでは無理よね」
「なるほど」
確かに誰が犯人かを差し引いても、トリックは必要なのか。朝飛はふむと頷き、悪いけどコーヒーを淹れてくれるかいと美樹に頼む。
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