異世界に来た少女は奴隷にされました

02

「おい、起きろ」
頭を蹴られ、目を覚ます。
「ここは・・・・」

ジャラ

鎖の音が響く。その鎖の先につながっているものを見た。すると、自分の首にがっちりと枷がつけられていた。
 瑞希はふと思い出した。

4000…4200…5000

あのオークションのあの数字が頭の中に響く。
「うっ・・・・」
瑞希は自分の二の腕を見た。そこには、自分の腕にしっかりと刻まれた一生消えることがない焼き印がくっきりとあった。
「ほら、なにぼさっとしてる。さっさと立て」
男は鎖を引っ張り、無理矢理立たせる。
「お前の主人は調教をご希望された。これから、俺がお前を奴隷として立派になれるよう調教する。
 覚悟することだな。これから、地獄が始まる。いや、一生お前にとっては地獄だったな」
 そう言いながらぐいぐい引っ張る。その先は少女の悲鳴と鞭を打つ音が響いてくるのが聞こえる。
「いや、いや！」
「駄目だ。抵抗すると、お前も鞭打ちだぞ」
それを聞いて、瑞希は抵抗する意欲を失う。
 痛いのは嫌だ、痛いのは嫌だ……
「さぁ、ついたぞ」
そこは檻の中、たった一つ椅子があるだけだった。
「さぁ、中に入るんだ」
瑞希は背中を蹴られ、無理矢理中に入らされた。
「そこの椅子の前で座って待ってろ」
瑞希は言われた通り、椅子の前で体育座りをした。しかし、
「このっ！」
「うっ！」
瑞希は横腹を蹴られ、うずくまりながら横に倒れた。
「誰が横になっていいと言った」
再び蹴る。何度も、何度も。
「奴隷のくせに、いい加減受け止めろ。お前の腕にある焼き印が証拠だ。それがある以上、お前は一生奴隷なんだよ。一般市民にはもう戻れないんだ。
 分かったら、奴隷らしくそこで土下座して待ってろ」
瑞希は素早く態勢を立て直し、土下座する。これ以上のお仕置きが怖いと思ったら自然となぜか体が勝手に動いたのだ。
 しばらくすると、神父のような格好をしたゴブリンのような緑色した妖精があらわれた。
「さぁ、始めようか」
このあと、瑞希は完全な奴隷として変貌することとなる。