9 / 15
本編
9
しおりを挟む
教室へと戻ると事情を知っているのか先生は何も言わずに授業を続けている。
私は自分の席に戻り教科書とノートを開こうとした…のだが、教科書が無い。ちゃんと持ってきていたはず。はぁ、これは典型的な嫌がらせか。ノートだけはあったので黒板に書かれていることや先生の言っていることを書き写していく。今回の授業は指されたりするものでは無かったから良かったものの、これ以上ひどくなるのならば手を打つしかないんだよなぁ。だっる。
(白ちゃん、誰がやったかとか分かる?)
『現段階ではなんとも言えません。どなたかに聞いてみて貰えれば嘘かどうか位は分かりますが…。』
(そっか。やっぱり聞くしかないんだね。)
『力不足で申し訳ありません。』
(ううん、そんな事ないよ。ありがとう。 )
次の授業は体育だし特に何も無いはず。体操着はまだ被害にあって無くて助かった。急いで着替えて体育館へと向かう。
何事も無く体育館へ着いた。ホッとしたけれど油断は出来ない。誰が何をしようとしてるのかが全くわからないし、はぁ、お嬢様の相手は面倒くさいものだ。
そんな事を思いつつ先生が来るのを待っていると橘さんとその他一同が話しかけてきた。
「貴方が庶民の桜坂神無さん?」
明らかに庶民って二文字を強調してきたな。
「ええ、まあ、そうですけど。何か御用ですか?」
「ええ、そんなに用は無いんですけれど、少しお話してみたくて…。この前橘様とお話していらしたでしょう?私達もお話したいと言ったら紹介してくださると言ってくださって…」
「ああ、そうなんですね。」
どう見ても紹介してあげます。なんて橘さんがいったわけじゃなさそうなんだけれど…。
「神無さん突然ごめんなさい…。」
「いいえ、大丈夫ですよ。橘さんは謝ることなんて無いじゃないですか。」
まあ、社交辞令だよね。こんなのたかが知れてる。
「こちらは宮小路家のご令嬢で同級生の菜々様でこちらが高橋家の花枝様です。」
「よろしくお願いします。宮小路さん、高橋さん。」
一応挨拶はしよう。ナメられるのも困るし。
「ええ、よろしくお願いします。」
「こちらこそよろしくお願いしますわ。あの、少し気になる事がありますの。」
嫌な予感しかしない。
「何ですか?」
「生徒会長の榊様に生徒会役員になって欲しいとか迫られたと言う噂がたっているのですがそれは事実ですの?」
やっぱりか…。
「そうそう!教室にまで押しかけてきたとか。大丈夫でしたの?」
「ええ、まあ、別に平気でしたよ。」
心配している訳では無いよね。目がどす黒いですから、庶民の癖に生意気ですわね!みたいな感じなの丸見えですよ。
「それでは生徒会役員になるおつもりですの?」
「いえ、私生徒会役員なるつもりなんて無いですし、勉強で手一杯ですから。」
「そうですわよね!貴女みたいな庶民が生徒会なんて入りませんわよね!」
「そうですわよね!良かったですわ!」
満面の笑み。お嬢様ってコワーイ。しかも心の声がだだ漏れですよ。
「それじゃそろそろ先生も来そうですし、またお話しましょうね。」
ええ。と笑顔で2人を見送り、橘さんは申し訳なさそうに一礼して少し逃げるように去っていった。
私は自分の席に戻り教科書とノートを開こうとした…のだが、教科書が無い。ちゃんと持ってきていたはず。はぁ、これは典型的な嫌がらせか。ノートだけはあったので黒板に書かれていることや先生の言っていることを書き写していく。今回の授業は指されたりするものでは無かったから良かったものの、これ以上ひどくなるのならば手を打つしかないんだよなぁ。だっる。
(白ちゃん、誰がやったかとか分かる?)
『現段階ではなんとも言えません。どなたかに聞いてみて貰えれば嘘かどうか位は分かりますが…。』
(そっか。やっぱり聞くしかないんだね。)
『力不足で申し訳ありません。』
(ううん、そんな事ないよ。ありがとう。 )
次の授業は体育だし特に何も無いはず。体操着はまだ被害にあって無くて助かった。急いで着替えて体育館へと向かう。
何事も無く体育館へ着いた。ホッとしたけれど油断は出来ない。誰が何をしようとしてるのかが全くわからないし、はぁ、お嬢様の相手は面倒くさいものだ。
そんな事を思いつつ先生が来るのを待っていると橘さんとその他一同が話しかけてきた。
「貴方が庶民の桜坂神無さん?」
明らかに庶民って二文字を強調してきたな。
「ええ、まあ、そうですけど。何か御用ですか?」
「ええ、そんなに用は無いんですけれど、少しお話してみたくて…。この前橘様とお話していらしたでしょう?私達もお話したいと言ったら紹介してくださると言ってくださって…」
「ああ、そうなんですね。」
どう見ても紹介してあげます。なんて橘さんがいったわけじゃなさそうなんだけれど…。
「神無さん突然ごめんなさい…。」
「いいえ、大丈夫ですよ。橘さんは謝ることなんて無いじゃないですか。」
まあ、社交辞令だよね。こんなのたかが知れてる。
「こちらは宮小路家のご令嬢で同級生の菜々様でこちらが高橋家の花枝様です。」
「よろしくお願いします。宮小路さん、高橋さん。」
一応挨拶はしよう。ナメられるのも困るし。
「ええ、よろしくお願いします。」
「こちらこそよろしくお願いしますわ。あの、少し気になる事がありますの。」
嫌な予感しかしない。
「何ですか?」
「生徒会長の榊様に生徒会役員になって欲しいとか迫られたと言う噂がたっているのですがそれは事実ですの?」
やっぱりか…。
「そうそう!教室にまで押しかけてきたとか。大丈夫でしたの?」
「ええ、まあ、別に平気でしたよ。」
心配している訳では無いよね。目がどす黒いですから、庶民の癖に生意気ですわね!みたいな感じなの丸見えですよ。
「それでは生徒会役員になるおつもりですの?」
「いえ、私生徒会役員なるつもりなんて無いですし、勉強で手一杯ですから。」
「そうですわよね!貴女みたいな庶民が生徒会なんて入りませんわよね!」
「そうですわよね!良かったですわ!」
満面の笑み。お嬢様ってコワーイ。しかも心の声がだだ漏れですよ。
「それじゃそろそろ先生も来そうですし、またお話しましょうね。」
ええ。と笑顔で2人を見送り、橘さんは申し訳なさそうに一礼して少し逃げるように去っていった。
0
あなたにおすすめの小説
「お前みたいな卑しい闇属性の魔女など側室でもごめんだ」と言われましたが、私も殿下に嫁ぐ気はありません!
野生のイエネコ
恋愛
闇の精霊の加護を受けている私は、闇属性を差別する国で迫害されていた。いつか私を受け入れてくれる人を探そうと夢に見ていたデビュタントの舞踏会で、闇属性を差別する王太子に罵倒されて心が折れてしまう。
私が国を出奔すると、闇精霊の森という場所に住まう、不思議な男性と出会った。なぜかその男性が私の事情を聞くと、国に与えられた闇精霊の加護が消滅して、国は大混乱に。
そんな中、闇精霊の森での生活は穏やかに進んでいく。
家を乗っ取られて辺境に嫁がされることになったら、三食研究付きの溺愛生活が待っていました
ミズメ
恋愛
ライラ・ハルフォードは伯爵令嬢でありながら、毎日魔法薬の研究に精を出していた。
一つ結びの三つ編み、大きな丸レンズの眼鏡、白衣。""変わり者令嬢""と揶揄されながら、信頼出来る仲間と共に毎日楽しく研究に励む。
「大変です……!」
ライラはある日、とんでもない事実に気が付いた。作成した魔法薬に、なんと"薄毛"の副作用があったのだ。その解消の為に尽力していると、出席させられた夜会で、伯爵家を乗っ取った叔父からふたまわりも歳上の辺境伯の後妻となる婚約が整ったことを告げられる。
手詰まりかと思えたそれは、ライラにとって幸せへと続く道だった。
◎さくっと終わる短編です(10話程度)
◎薄毛の話題が出てきます。苦手な方(?)はお気をつけて…!
追放された王女は、冷徹公爵に甘く囲われる
vllam40591
恋愛
第三王女エリシアは、魔力も才覚もない「出来損ない」として、
婚約破棄と同時に国外追放を言い渡された。
王家に不要とされ、すべてを失った彼女を保護したのは、
王家と距離を置く冷徹無比の公爵――ルシアン・ヴァルグレイヴ。
「返すつもりだった。最初は」
そう告げられながら、公爵邸で始まったのは
優しいが自由のない、“保護”という名の生活だった。
外出は許可制。
面会も制限され、
夜ごと注がれるのは、触れない視線と逃げ場のない距離。
一方、エリシアを追放した王家は、
彼女の価値に気づき始め、奪い返そうと動き出す。
――出来損ないだったはずの王女を、
誰よりも手放せなくなったのは、冷徹公爵だった。
これは、捨てられた王女が
檻ごと選ばれ、甘く囲われていく物語。
王太子に理不尽に婚約破棄されたので辺境を改革したら、王都に戻ってきてくれと言われました
水上
恋愛
【全18話完結】
「君は中身まで腐っている」と婚約破棄されたエリアナ。
そんな彼女は成り行きで辺境へ嫁ぐことに。
自身の知識と技術で辺境を改革するエリアナ。
そんな彼女を、白い結婚のはずなのに「膝枕は合理的だ」と甘やかす夫。
一方、エリアナを追放した王都では、彼女の不在の影響が出始めて……。
辺境に追放されたガリガリ令嬢ですが、助けた男が第三王子だったので人生逆転しました。~実家は危機ですが、助ける義理もありません~
香木陽灯
恋愛
「そんなに気に食わないなら、お前がこの家を出ていけ!」
実の父と義妹に虐げられ、着の身着のままで辺境のボロ家に追放された伯爵令嬢カタリーナ。食べるものもなく、泥水のようなスープですすり、ガリガリに痩せ細った彼女が庭で拾ったのは、金色の瞳を持つ美しい男・ギルだった。
「……見知らぬ人間を招き入れるなんて、馬鹿なのか?」
「一人で食べるのは味気ないわ。手当てのお礼に一緒に食べてくれると嬉しいんだけど」
二人の奇妙な共同生活が始まる。ギルが獲ってくる肉を食べ、共に笑い、カタリーナは本来の瑞々しい美しさを取り戻していく。しかしカタリーナは知らなかった。彼が王位継承争いから身を隠していた最強の第三王子であることを――。
※ふんわり設定です。
※他サイトにも掲載中です。
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
夫に捨てられた私は冷酷公爵と再婚しました
香木陽灯
恋愛
伯爵夫人のマリアーヌは「夜を共に過ごす気にならない」と突然夫に告げられ、わずか五ヶ月で離縁することとなる。
これまで女癖の悪い夫に何度も不倫されても、役立たずと貶されても、文句ひとつ言わず彼を支えてきた。だがその苦労は報われることはなかった。
実家に帰っても父から不当な扱いを受けるマリアーヌ。気分転換に繰り出した街で倒れていた貴族の男性と出会い、彼を助ける。
「離縁したばかり? それは相手の見る目がなかっただけだ。良かったじゃないか。君はもう自由だ」
「自由……」
もう自由なのだとマリアーヌが気づいた矢先、両親と元夫の策略によって再婚を強いられる。相手は婚約者が逃げ出すことで有名な冷酷公爵だった。
ところが冷酷公爵と会ってみると、以前助けた男性だったのだ。
再婚を受け入れたマリアーヌは、公爵と少しずつ仲良くなっていく。
ところが公爵は王命を受け内密に仕事をしているようで……。
一方の元夫は、財政難に陥っていた。
「頼む、助けてくれ! お前は俺に恩があるだろう?」
元夫の悲痛な叫びに、マリアーヌはにっこりと微笑んだ。
「なぜかしら? 貴方を助ける気になりませんの」
※ふんわり設定です
氷狼魔術師長様と私の、甘い契約結婚~実は溺愛されていたなんて聞いていません!~
雨宮羽那
恋愛
魔術国家アステリエで事務官として働くセレフィアは、義理の家族に給料を奪われ、婚期を逃した厄介者として扱われていた。
そんなある日、上司である魔術師長・シリウスが事務室へやってきて、「私と結婚してください」と言い放った!
詳しく話を聞けば、どうやらシリウスにも事情があるようで、契約結婚の話を持ちかけられる。
家から抜け出るきっかけだと、シリウスとの結婚を決意するセレフィア。
同居生活が始まるが、シリウスはなぜかしれっとセレフィアを甘やかしてくる!?
「これは契約結婚のはずですよね!?」
……一方セレフィアがいなくなった義理の家族は、徐々に狂い始めて……?
◇◇◇◇
恋愛小説大賞に応募予定作品です。
お気に入り登録、♡、感想などいただければ、作者が大変喜びます( . .)"
モチベになるので良ければ応援していただけると嬉しいです!
※この作品は「小説家になろう」様にも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる