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第一章 占領
都市奪還戦其ノ参
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蒸気の街、工業外郭都市エレン。工場へ向かう上記の管が至る所に伸び、複雑に交差しあっている。そんな配管の上を金髪緑眼の軍人が駆ける。そのあとを追うように白髪赤眼の少女が駆ける。その背中からは翼が生え、少女の足は宙に浮いている。
「ふう、ようやく着いた。」
軍人シュレーネの周りには配管しかない。
どれも工場から流れ出ている蒸気で直接触れれば酷いやけどを負うことになる。
「何のつもり?」
「見て分からない?僕の勝ちってことさ。」
「は?」
「僕の異能にはこんな使い方があってさっ」
シュレーネは無造作に銃を抜き、発砲。配管に穴が開き、蒸気が噴出する。
「さっきと同じ手は食わないわよ?」
「さっきと同じ手ね」
シュレーネは無造作な発砲を続ける。その度に配管に穴が開き、蒸気が噴出する。
「さて、準備OK。行くよ?」
「……。」
シュレーネが手をかざすと噴出した蒸気がヘビのようにうねり、形を変えていく。
「どうだい?この大蛇は!触れれば大火傷、足場の悪いここじゃ死ぬまでそんなにかからないと思うよ!?」
「……。」
「どうかした?この絶望的状況で気でも触れたかい?」
「くだらない…。」
「は?」
「大蛇?どこにいるのよそんなもん。」
「……!?え?」
シュレーネが振り返ろうとも周囲には何もいない。それどころか先程まで噴き出していた蒸気すらも消えてしまっていた。
「笑い草ね。私がリンデンバルク湖を凍らせたのよ?そんな相手に水で戦いを挑むだなんて。」
「え……。リンデンバルク湖を……凍らせた……?」
「えぇ。」
「なるほど、君は『凍結』が得意なのか。まぁ、関係ないけどね」
「は?」
「さて、そろそろ聞いてきたんじゃないかな?さっき大量に混ぜてみたんだけど」
「だから何を……グッ」
『毒か!というか毒効くんだ龍って』
「効かない…わけじゃ…ないわ。ほんの少し…動きが鈍くなるだけで…。グッ」
シュレーネは満面の笑みでこちらを見ている。しかし、私の身体は時間が経つほどに動けなくなっていく…。
「実は僕の得意な殺し方ってさ、そうやって動けなくなっていく獲物を八つ裂きにすることなんだよね!」
「……そう。」
「ははっ死ね。バケモノ!」
「ドゴッ」
シュレーネの練った液体が突然爆発した。辺りは白い水蒸気に呑まれ、足場の配管も次々と落ちて行く。
『え!?何々どういうこと!?』
「あら、新しいお友達かしら…?」
地面に易々と着地し、爆発の原因を探る。
「レティシア、こっちこっち。」
瓦礫の山の麓。そこにいたのは頼もしいルームメイトだった。
「今の、貴女が?」
「……。えへへ…。実は…異能者なんだよね…あたし…。」
「そう。」
「驚かないの?」
「今しがた頭の沸いた異能者の相手をして、感覚が麻痺してるのよ。」
『序に身体も麻痺してるよ…あれ?』
「何のことかしら?麻痺なんてさっきの時間で完治したわよ」
『……このチート種族め』
「なっ!?」
「レティシア?大丈夫?どっかぶつけた?」
「……。」
「と、ところで、奴は死んだかしら?」
「んー…どうだろ」
丁度瓦礫の上に視線を向けた時だった。錆びた配管の上で立ち上がるシュレーネの姿が…見えた。
ボロボロになった軍衣を纏い、先程の爆発で吹き飛んだのか左腕は肘の先から紅い液体が波打っていた。
「ははっあははっねぇ、今のどうやったの?お陰で左手が無くなっちゃったよ!?」
「……。生きてた。」
「さぁ、第2ラウンド開始だ!今の種明かしもしてもらわないと気が済まないね!」
既に人っ子一人、猫ですら近寄らない戦場で高らかに第2ラウンドが宣言され、熾烈な争いの幕が上がる。濃密な殺意がそこにはあった。
「ふう、ようやく着いた。」
軍人シュレーネの周りには配管しかない。
どれも工場から流れ出ている蒸気で直接触れれば酷いやけどを負うことになる。
「何のつもり?」
「見て分からない?僕の勝ちってことさ。」
「は?」
「僕の異能にはこんな使い方があってさっ」
シュレーネは無造作に銃を抜き、発砲。配管に穴が開き、蒸気が噴出する。
「さっきと同じ手は食わないわよ?」
「さっきと同じ手ね」
シュレーネは無造作な発砲を続ける。その度に配管に穴が開き、蒸気が噴出する。
「さて、準備OK。行くよ?」
「……。」
シュレーネが手をかざすと噴出した蒸気がヘビのようにうねり、形を変えていく。
「どうだい?この大蛇は!触れれば大火傷、足場の悪いここじゃ死ぬまでそんなにかからないと思うよ!?」
「……。」
「どうかした?この絶望的状況で気でも触れたかい?」
「くだらない…。」
「は?」
「大蛇?どこにいるのよそんなもん。」
「……!?え?」
シュレーネが振り返ろうとも周囲には何もいない。それどころか先程まで噴き出していた蒸気すらも消えてしまっていた。
「笑い草ね。私がリンデンバルク湖を凍らせたのよ?そんな相手に水で戦いを挑むだなんて。」
「え……。リンデンバルク湖を……凍らせた……?」
「えぇ。」
「なるほど、君は『凍結』が得意なのか。まぁ、関係ないけどね」
「は?」
「さて、そろそろ聞いてきたんじゃないかな?さっき大量に混ぜてみたんだけど」
「だから何を……グッ」
『毒か!というか毒効くんだ龍って』
「効かない…わけじゃ…ないわ。ほんの少し…動きが鈍くなるだけで…。グッ」
シュレーネは満面の笑みでこちらを見ている。しかし、私の身体は時間が経つほどに動けなくなっていく…。
「実は僕の得意な殺し方ってさ、そうやって動けなくなっていく獲物を八つ裂きにすることなんだよね!」
「……そう。」
「ははっ死ね。バケモノ!」
「ドゴッ」
シュレーネの練った液体が突然爆発した。辺りは白い水蒸気に呑まれ、足場の配管も次々と落ちて行く。
『え!?何々どういうこと!?』
「あら、新しいお友達かしら…?」
地面に易々と着地し、爆発の原因を探る。
「レティシア、こっちこっち。」
瓦礫の山の麓。そこにいたのは頼もしいルームメイトだった。
「今の、貴女が?」
「……。えへへ…。実は…異能者なんだよね…あたし…。」
「そう。」
「驚かないの?」
「今しがた頭の沸いた異能者の相手をして、感覚が麻痺してるのよ。」
『序に身体も麻痺してるよ…あれ?』
「何のことかしら?麻痺なんてさっきの時間で完治したわよ」
『……このチート種族め』
「なっ!?」
「レティシア?大丈夫?どっかぶつけた?」
「……。」
「と、ところで、奴は死んだかしら?」
「んー…どうだろ」
丁度瓦礫の上に視線を向けた時だった。錆びた配管の上で立ち上がるシュレーネの姿が…見えた。
ボロボロになった軍衣を纏い、先程の爆発で吹き飛んだのか左腕は肘の先から紅い液体が波打っていた。
「ははっあははっねぇ、今のどうやったの?お陰で左手が無くなっちゃったよ!?」
「……。生きてた。」
「さぁ、第2ラウンド開始だ!今の種明かしもしてもらわないと気が済まないね!」
既に人っ子一人、猫ですら近寄らない戦場で高らかに第2ラウンドが宣言され、熾烈な争いの幕が上がる。濃密な殺意がそこにはあった。
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