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参る
しおりを挟む今代の天皇家には男が産まれず仕方なく男として育て上げてきたのが千代様です。
あなたがどこのどなたかは存じあげませんが、天皇様があぁ言っておられる以上それが真実でございますので、あなたには皇子となっていただきます。
天皇が白だといったらたとえそれが黒でも白だと申すのですね。
こうしてはじまった私の皇子生活も、はや1年が経とうとしている。
携帯がない
YouTubeがない
電子レンジがない
エアコンがない
電気がない
水道がない
わからないなりになんとか、慣れました、かな。
「千代、敵城へ参るぞ。あの頑固親父いつまで吉野を都に据えるといい続けるつもりだ。そろそろ灸を据えてやらんと。」
いやいや、これから武士の時代になるんですよ。お父上。
…あぁ、そうだ。
この戦を止めなかったら私堕ちるんだ。
困る困る。それは困る。
だから説得にいざ行かんと
彼に出会ったのはその時だ。
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