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双子のあたし達。
双子のあたし達。2話
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ある日のこと。
家に帰ると
采弥が泣いていた。
いつぶりだろう、采弥が泣くなんて。
「采弥、どうしたの?」
あたしは聞いてみたけど、采弥は答えてくれない。
あたしが心配して采弥の肩をポンと叩いた。
「うるさい。亜美、あっちいって。」
衝撃だった。
采弥がそんなこというなんて。
あたしはそっとその場を離れた。
ママは采弥が泣いてることを知らなかった。
その日の夜。
「亜美」
采弥に声をかけられた。
昼間のこともあったので、あたしは采弥に話しかけるのをためらっていた。
「……何?」
「ごめん。今日」
「いいよ。」
采弥の顔は暗かった。
こんな暗い顔の采弥を見たのは初めてかもしれない。
「大丈夫?」
声を掛けて見たけれど、返事はない。
「采弥…?」
「ごめん亜美。心配かけて」
「え、あたしは全然大丈夫だよ!
心配するのは当たり前でしょ!!」
「ありがと…」
「あ、采弥?」
采弥があたしに寄りかかってきた。
あたしにあたる手が冷たい。
「……私ね、怖いんだ。」
…怖い?
あの采弥が?
「いつママの期待を裏切るか。
いつみんなから嫌われるか。
いつ先生から見捨てられるか。」
そう言って、采弥は「怖いの」って涙声で
呟いた。
「私は、完璧じゃないといけない。いつも頑張らないといけない。期待に答えなきゃいけない。……疲れたよ……」
采弥の目からポロポロと大粒の涙が溢れてくる。
「采弥……」
采弥には采弥で、あたしと違った悩みがあるんだ……いつも完璧じゃないといけないんだ……
そりゃ、疲れるよね。
「采弥!家出しよ!!」
「……へ?」
采弥はあたしの思いがけない発言に、目を丸くした。
「だから家出!!」
「え、そんなのママに起こられちゃう……」
「いいじゃん怒られても!!あたし達でどっか行っちゃおうよ!!全部忘れて!」
「……フフッ、楽しそう。」
采弥の目から涙はとまって、自然と笑顔に
なっていた。
家に帰ると
采弥が泣いていた。
いつぶりだろう、采弥が泣くなんて。
「采弥、どうしたの?」
あたしは聞いてみたけど、采弥は答えてくれない。
あたしが心配して采弥の肩をポンと叩いた。
「うるさい。亜美、あっちいって。」
衝撃だった。
采弥がそんなこというなんて。
あたしはそっとその場を離れた。
ママは采弥が泣いてることを知らなかった。
その日の夜。
「亜美」
采弥に声をかけられた。
昼間のこともあったので、あたしは采弥に話しかけるのをためらっていた。
「……何?」
「ごめん。今日」
「いいよ。」
采弥の顔は暗かった。
こんな暗い顔の采弥を見たのは初めてかもしれない。
「大丈夫?」
声を掛けて見たけれど、返事はない。
「采弥…?」
「ごめん亜美。心配かけて」
「え、あたしは全然大丈夫だよ!
心配するのは当たり前でしょ!!」
「ありがと…」
「あ、采弥?」
采弥があたしに寄りかかってきた。
あたしにあたる手が冷たい。
「……私ね、怖いんだ。」
…怖い?
あの采弥が?
「いつママの期待を裏切るか。
いつみんなから嫌われるか。
いつ先生から見捨てられるか。」
そう言って、采弥は「怖いの」って涙声で
呟いた。
「私は、完璧じゃないといけない。いつも頑張らないといけない。期待に答えなきゃいけない。……疲れたよ……」
采弥の目からポロポロと大粒の涙が溢れてくる。
「采弥……」
采弥には采弥で、あたしと違った悩みがあるんだ……いつも完璧じゃないといけないんだ……
そりゃ、疲れるよね。
「采弥!家出しよ!!」
「……へ?」
采弥はあたしの思いがけない発言に、目を丸くした。
「だから家出!!」
「え、そんなのママに起こられちゃう……」
「いいじゃん怒られても!!あたし達でどっか行っちゃおうよ!!全部忘れて!」
「……フフッ、楽しそう。」
采弥の目から涙はとまって、自然と笑顔に
なっていた。
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