犬のきもち

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別れ2

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「母さん!!しっかりしろ!!母さん!!」
近寄り触れようにもどこに触れていいかわからない。体中はやけただれ左手が見当たらない、呼吸するのも苦しそうな、生きているだけで奇跡のような状態だった。

「母さん!大丈夫だ!もう助かるよ!だから目を覚ましてくれ!母さん!」
そう言い肩に触れるもブニブニしたなんとも言えない感触が手に伝わる。思わず涙でそうになった。

「お、ぉとうさん、、なの?」
今にも消えてしまいそうなかすれた声でなんとか話してくれた。

「あぁ!そうだよ!助けに来たんだ!すぐ助ける!」
やけどが酷くどこを持っていいいのかわからない状態だが急がないと死んでしまう。
担ごうと手に触れ、肩を掴もうとした時、、、

「ぉとうさん、、、ジョンを、、たす、、けて、、二階、、に、、いる、から、ぁ」

「ああ!助けるさ!でも今は母さんが先だ!そしたらすぐ助けに行く!」

「だめ!私は、もう駄目だから!」
いきなり大きな声を出したせいか血の塊のようなものを吐き出した。

「母さん!大丈夫だ!絶対助かる!いや!助けるから!大丈夫!大丈夫」
途中から自分に言い聞かせるように何度も口した。
そして、担ぎ上げようとした時、

「ダニー!!お父さんになったんだよ!」
苦しそうにしかし力強く口にした。
母さんの言わんとしていることがすべて伝わってきてしまった。

「アン!ごめんな、、父さん行ってくるよ。」
「うん。」
「愛してる。これからもずっと」
そう言い残しすぐに二階へ上る階段に向かった。振り返ることはなかった。いや出来なかった。もし振り返ってしまったら、アンを選んでしまいそうだったから。

爆発が起き、キッチンへの入り口がどんどん焼け落ちていく。
かろうじて残っていた視界からダニーが走っていく姿が見えた。
(ああ、やっぱりこの人でよかった。)

「かっこいいよ、お父さん、、、」

燃え盛る炎が体を包んでいった。
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