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3日目 道後温泉

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道後温泉に来るのは2度目だ。
1度目は道後温泉駅から本館へ行き、同じルートで戻ってしまったため、公園方面からの景色は初めてになる。



左手にホテル街を見ながら本館方面へと向かう。
事前に調べて知ってはいたが、本館は改修中で入場不能だ。
外観を見ながら南側の坂道を登り、まずは最初の目的地である『空の散歩道』へと向かう。

きつい坂を登りきると、頂上は駐車場になっていた。
ここには道後温泉の守り神が鎮座する湯神社がある。
天災によって温泉の湧出が止まった際は、ここで祈祷をすると再び湯が出るという伝承が残っている、第十二代景行天皇の勅命により建てられた由緒正しき名社だ。

頂上の北側は散歩道になっていて、東屋とベンチ、そして足湯がある。
遊歩道からは道後の町並みを一望することができて、道後温泉本館も良く見えた。



地上へと降り本館前に戻ってきたら、続いて『道後ハイカラ通り』へ。
土産屋、カフェ、レストランなど約60もの店が軒を連ねるアーケード商店街は、観光客でごった返している。

入店したのは『道後ぷりん』
店の名前にもなっている、瓶の中にみかんが丸ごと1個入ったプリンが看板商品だ。
夜食用に一つ購入。

商店街をまっすぐ歩いていると、頭上からアーケードが消える。
かまわず直進して右手に飛鳥乃湯泉が見えた所で、ようやく道を間違えたことに気が付く。



ここはL字型のアーケード街であることをすっかり忘れていた。
知らない場所では周りをよく見て歩きましょうと反省。

アーケードへ戻り、じゃこ天を食べ歩きしながらぶらぶら進む。
駅前にある提灯ゲートでは、人力車の方が懸命に客引きをしているのが見えた。
これも道後温泉名物の一つだろう。



からくり時計の前はやはり混雑。
時計を背に撮影する方々の中には外国人も多い。
みな撮影の順番をきちんと守っており、ここで見る外国の方はみなマナーが良い。
松山という土地の空気がそうさせるのだろうか。

このままホテルに帰っても時間が余りそうなので、伊佐爾波神社まで足を伸ばす。
急勾配で手すりも無い135段の石段に少し怯えるが、何とか登りきる。
頂上から道後温泉駅の方面を見る景色は、なかなかのものだ。



社殿は鮮やかな朱色で、日本に3か所のみ現存している八幡造り。
参拝所の裏側は、社殿をぐるりと囲む回廊になっていて、前後二棟に葺き分けられた八幡造り独特の御屋根を見ることができる。
また回廊には戦前に奉納された絵が飾られていて、中には旅順攻略戦について描かれたものものあり、当時の世相などを思い知ることができた。
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