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龍王国の大宴会
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龍王国のパーティーは盛大に行われた。
立食パーティーなんだけど、龍王国内の貴族や重役な人たちはもちろん、色んな分野の最高責任者が勢ぞろいでニアが完治した事を心から喜んでいた。
龍族は過去の日本の様に子供は街や集落全体で育てるという感覚が強く、子供や女性とみれば自分の知り合いの様に接し大切に扱う。
食事も龍王国内でしかとれない、貴重な魔物の高級肉が並ぶが、これが非常に美味い、空気の層が間に入ってるぶちぶちとした食感の肉なんかはジャンクで辞められない美味しさだ。
デザートはフィナンシェやクッキーの様ものが多く、クリームを使ったものはあまりない印象を受けた。
どこの国でもそうなのだが、生クリームやカスタードなどがあまり使われていない感じがする。
全体的に多いのはスポンジ生地などのものに、果物の砂糖漬けなどあわせたケーキの様な?パンケーキにジャムを添えた様なものがメインに来る傾向があり、それを凄く美味しそうに大事そうに周りの人は味わう様に食べている。
酒は龍王国の5千年物の龍酒だ!ちょっとだけとろっとして、朝露の様な爽やかさに少し蜜の粘りを感じ胃に落ちる瞬間は熱々で炎を吐きそうなくらい暖かな吐息が溢れる。
アルコールを感じるのに、特有の苦みや渋みなんかが感じられず、超下戸の俺でもジュースと間違えてごくごく飲めそうな味だ。
大抵の下戸の人間はカシスオレンジなどカクテルベースの甘い酒なら飲めたり、カルーアミルクなんかのコーヒー牛乳なら飲めるといわれるが、超下戸はアルコールの苦みや独特の味に超敏感で酷い時はカルーアですら飲めないのが常識だ。
そんな俺でも飲めてしまう完全に「酒」とは別物と分類できる龍酒、アルコールが駄目なはずなのに、アルコールを感じて旨味さえ感じてしまう不思議な酒、あくまでごくごく飲むものではなく、ゆっくり舐める様に飲む美味しさだ。
さて、おれが出したモンブランはどうだろうか?
下の土台はクッキー生地にスポンジと生クリームで山を作り、その上からサツマイモのクリームで全体をつつみ、てっぺんには角切りにした芋ブランデー漬けを乗せてある。
見れば誰も手をつけている様子がないなか、ニアがふらふらと飛んでモンブランの近くで着地して一つを熱心に食べ、ケプっと炎をぼわわ!と吐きながらもモンブランに夢中で食べる。
ちょっと大きめのモンブランとニアは似たような大きさなので、食べるのにも一苦労しながら思いっきり齧りついてる姿は愛おしい。
それをみて、周りも段々興味が引かれて来たのか?
「あれは、どんな菓子なのかしら?誰がおつくりになったの?料理長?」
「それが、食の使徒様が竜馬の芋を使ってお造りになったらしい、見た目はいいが材料が竜馬の芋ではなぁ、横にある酒もそうだ」
「おい、誰か挑戦しろよ。誰も手に付けなかったら使徒様に申し訳ないじゃないか」
「でも竜馬の芋だぞ!あの渋みを思い出したら・・・・ちょっとなぁ」
「酒もなぁ」
「酒は初めてかもなぁ、でも食おうとはおもったんだぜ、それこそ色んな国の奴が試したことあるはずだ」
「料理人でも、研究者でもまずかったもんなぁ、この世界じゃ高位の料理人潰しと言われる素材がそりゃいっぱいあるからなぁ」
「それにしてもニア様は美味しそうに食ってるぞ?」
「もしかして美味いのか?」
「いや、まずくてもどんな味にしたか気になってたんだ俺は食うぞ!」
そういうと、実は興味あったんだって人達が俺のモンブランを一人また一人と、とっていく。
「どれ、んお!こおおりゃあうめぇ!んもんも!なんちゅううまさだ!」
「なんだこれ!まろやかで!クリーム!これがクリームか!うめぇ!」
「まてまてまて、酒の味もするぞ!アルコールは飛んでるけど酒の味だ!ゴージャスな味になってる!」
「角切りの実がまた美味い!酒につけたのか!?リッチな味だなぁ!」
「これは名物になるぞ!他所の国にも売れる!」
「量なら腐るほどあるからな!ねっとりしてて美味い!これは自国でも売れるな!」
「酒もだ!なんじゃこの酒!うめぇぞ!蜜みたいだ!濃い!しかもどかっと火がつくみたいにカァっとくるアルコールの熱さ!甘いのに!香りも重厚感もある!」
「不思議な酒だ!甘くとろける味わいなのに、ガツンとした芋とアルコールの味!でも全然嫌な味じゃない!」
「強いのに口当たりがいい!すっきりした後味!一口めと二口目と飲めば飲むほど味わいと顔!酒の強さが面白いくらいにコロコロ変わる!こりゃ魔道酒か!?」
「あの味が変わる魔道酒か!?こら珍しい!魔道王国の特級酒より美味いぞ!俺は飲んだことあるんだ!これは神代様に出す龍酒並みに美味いぞ!だれか祭壇にお供えしろ!!!きっと神様がもっていかれるぞ!」
コルキス王が龍族歴代の像の前に俺の酒をお供えすると、酒がふっと消えた。
そして、神像の前に光り輝く文字が書かれた。
-神酒と認める!大窪で献上する様にー
「おお神様が認められた所か!ご神託までなされるとは!?新たな国酒に!乾杯をしよう!!」
「「「「「かんぱ~~い!」」」」
「神酒が飲めるなんて!?寿命がのびるようだ!」
「うひゃ~!うめぇ!」
「肉にも魚にも合う!すっきりしてて飲みすぎてしまう!!」
「がっはっは体が熱い!心地よい熱さじゃ!!!」
「喉を通る快感がたまらないわ!」
「食の使徒様がニア様だけじゃなく、不用品だった竜馬の芋まで凄い物に変えてしまった!龍王国の未来は明るいぞ!!」
「グランディル!グランディルが快く使徒様を送り出してくれたからじゃ!グランディルは信用できる我が友だ!」
「しかもこの酒!体の調子や古傷をなおしてくれるぞ!体の調子がいい!!!」
「流石は神の酒!なんて酒だ!」
「新たな甘味に酒!売れるし名物になる!こりゃ凄い事になるぞ!祭りじゃあああああああ!」
コルキス王
「使徒様がしこたま作ってくれた酒だ!!国民にもどんどん配れ!デザートもだ!飯や肉もどんどん振舞うのだ!久しぶりの龍国際だ!」
「使徒様!龍王国を存分に楽しんでいってください!」
「使徒様はこの国の救い主だ!」
「グランディルにも礼をいわねば!シルフィ王女にかんぱ~い!」
「「「「「シルフィ王女に」」」」」
街中の暗い鬱屈した空気はなくなり、飲めや歌えやの大宴会、ちょっとした前までの閉じこもった空気は完全に晴れ渡り。
これからの龍王国は幸せに向かって進んでいくのである
立食パーティーなんだけど、龍王国内の貴族や重役な人たちはもちろん、色んな分野の最高責任者が勢ぞろいでニアが完治した事を心から喜んでいた。
龍族は過去の日本の様に子供は街や集落全体で育てるという感覚が強く、子供や女性とみれば自分の知り合いの様に接し大切に扱う。
食事も龍王国内でしかとれない、貴重な魔物の高級肉が並ぶが、これが非常に美味い、空気の層が間に入ってるぶちぶちとした食感の肉なんかはジャンクで辞められない美味しさだ。
デザートはフィナンシェやクッキーの様ものが多く、クリームを使ったものはあまりない印象を受けた。
どこの国でもそうなのだが、生クリームやカスタードなどがあまり使われていない感じがする。
全体的に多いのはスポンジ生地などのものに、果物の砂糖漬けなどあわせたケーキの様な?パンケーキにジャムを添えた様なものがメインに来る傾向があり、それを凄く美味しそうに大事そうに周りの人は味わう様に食べている。
酒は龍王国の5千年物の龍酒だ!ちょっとだけとろっとして、朝露の様な爽やかさに少し蜜の粘りを感じ胃に落ちる瞬間は熱々で炎を吐きそうなくらい暖かな吐息が溢れる。
アルコールを感じるのに、特有の苦みや渋みなんかが感じられず、超下戸の俺でもジュースと間違えてごくごく飲めそうな味だ。
大抵の下戸の人間はカシスオレンジなどカクテルベースの甘い酒なら飲めたり、カルーアミルクなんかのコーヒー牛乳なら飲めるといわれるが、超下戸はアルコールの苦みや独特の味に超敏感で酷い時はカルーアですら飲めないのが常識だ。
そんな俺でも飲めてしまう完全に「酒」とは別物と分類できる龍酒、アルコールが駄目なはずなのに、アルコールを感じて旨味さえ感じてしまう不思議な酒、あくまでごくごく飲むものではなく、ゆっくり舐める様に飲む美味しさだ。
さて、おれが出したモンブランはどうだろうか?
下の土台はクッキー生地にスポンジと生クリームで山を作り、その上からサツマイモのクリームで全体をつつみ、てっぺんには角切りにした芋ブランデー漬けを乗せてある。
見れば誰も手をつけている様子がないなか、ニアがふらふらと飛んでモンブランの近くで着地して一つを熱心に食べ、ケプっと炎をぼわわ!と吐きながらもモンブランに夢中で食べる。
ちょっと大きめのモンブランとニアは似たような大きさなので、食べるのにも一苦労しながら思いっきり齧りついてる姿は愛おしい。
それをみて、周りも段々興味が引かれて来たのか?
「あれは、どんな菓子なのかしら?誰がおつくりになったの?料理長?」
「それが、食の使徒様が竜馬の芋を使ってお造りになったらしい、見た目はいいが材料が竜馬の芋ではなぁ、横にある酒もそうだ」
「おい、誰か挑戦しろよ。誰も手に付けなかったら使徒様に申し訳ないじゃないか」
「でも竜馬の芋だぞ!あの渋みを思い出したら・・・・ちょっとなぁ」
「酒もなぁ」
「酒は初めてかもなぁ、でも食おうとはおもったんだぜ、それこそ色んな国の奴が試したことあるはずだ」
「料理人でも、研究者でもまずかったもんなぁ、この世界じゃ高位の料理人潰しと言われる素材がそりゃいっぱいあるからなぁ」
「それにしてもニア様は美味しそうに食ってるぞ?」
「もしかして美味いのか?」
「いや、まずくてもどんな味にしたか気になってたんだ俺は食うぞ!」
そういうと、実は興味あったんだって人達が俺のモンブランを一人また一人と、とっていく。
「どれ、んお!こおおりゃあうめぇ!んもんも!なんちゅううまさだ!」
「なんだこれ!まろやかで!クリーム!これがクリームか!うめぇ!」
「まてまてまて、酒の味もするぞ!アルコールは飛んでるけど酒の味だ!ゴージャスな味になってる!」
「角切りの実がまた美味い!酒につけたのか!?リッチな味だなぁ!」
「これは名物になるぞ!他所の国にも売れる!」
「量なら腐るほどあるからな!ねっとりしてて美味い!これは自国でも売れるな!」
「酒もだ!なんじゃこの酒!うめぇぞ!蜜みたいだ!濃い!しかもどかっと火がつくみたいにカァっとくるアルコールの熱さ!甘いのに!香りも重厚感もある!」
「不思議な酒だ!甘くとろける味わいなのに、ガツンとした芋とアルコールの味!でも全然嫌な味じゃない!」
「強いのに口当たりがいい!すっきりした後味!一口めと二口目と飲めば飲むほど味わいと顔!酒の強さが面白いくらいにコロコロ変わる!こりゃ魔道酒か!?」
「あの味が変わる魔道酒か!?こら珍しい!魔道王国の特級酒より美味いぞ!俺は飲んだことあるんだ!これは神代様に出す龍酒並みに美味いぞ!だれか祭壇にお供えしろ!!!きっと神様がもっていかれるぞ!」
コルキス王が龍族歴代の像の前に俺の酒をお供えすると、酒がふっと消えた。
そして、神像の前に光り輝く文字が書かれた。
-神酒と認める!大窪で献上する様にー
「おお神様が認められた所か!ご神託までなされるとは!?新たな国酒に!乾杯をしよう!!」
「「「「「かんぱ~~い!」」」」
「神酒が飲めるなんて!?寿命がのびるようだ!」
「うひゃ~!うめぇ!」
「肉にも魚にも合う!すっきりしてて飲みすぎてしまう!!」
「がっはっは体が熱い!心地よい熱さじゃ!!!」
「喉を通る快感がたまらないわ!」
「食の使徒様がニア様だけじゃなく、不用品だった竜馬の芋まで凄い物に変えてしまった!龍王国の未来は明るいぞ!!」
「グランディル!グランディルが快く使徒様を送り出してくれたからじゃ!グランディルは信用できる我が友だ!」
「しかもこの酒!体の調子や古傷をなおしてくれるぞ!体の調子がいい!!!」
「流石は神の酒!なんて酒だ!」
「新たな甘味に酒!売れるし名物になる!こりゃ凄い事になるぞ!祭りじゃあああああああ!」
コルキス王
「使徒様がしこたま作ってくれた酒だ!!国民にもどんどん配れ!デザートもだ!飯や肉もどんどん振舞うのだ!久しぶりの龍国際だ!」
「使徒様!龍王国を存分に楽しんでいってください!」
「使徒様はこの国の救い主だ!」
「グランディルにも礼をいわねば!シルフィ王女にかんぱ~い!」
「「「「「シルフィ王女に」」」」」
街中の暗い鬱屈した空気はなくなり、飲めや歌えやの大宴会、ちょっとした前までの閉じこもった空気は完全に晴れ渡り。
これからの龍王国は幸せに向かって進んでいくのである
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