95 / 189
復刻メニュー 第四位 チキン南蛮とガレス
しおりを挟む
復刻メニュー 輝き鳥のチキン南蛮
- クラン ラウンズの隊長格 ガレス -
聞きました!聞きました!!聞きました!!!
なんでもウェールズで武道大会が開かれたとか!自分も参加したかったのに!アーサー様とガウェイン様だけが参加したとか!アーサー様とガウェイン様が自分から進んで戦うなんて非常に珍しいです、どんな内容か見たかった。
それ以外にもあの薬の大家ファウスト家の頭首と戦ったとか、ガウェインさんは5大災害・・・・いえ間違えました、5大英雄の深紅の衝撃、鮮血の聖女様クリスタ様と戦ったとか!くぅ~見たかったなぁ、他にもカラミティクィーンのニーア様、最近名前が売れている黄金のレオンにタイタンのレックス、精霊姫エーテルなど聞きなれた名前の人物が大集合とか、ガレスもガレスも参加できるならしたかったです、それでもってラウンズにガレスありと!世に名前を知らしめたかったのです!見るだけでも勉強になりそうな戦いに、伝説の空間のエスメラルダ様に、神刀のガンダルフ様までいたって話じゃないですか!?
ガンダルフ様とエスメラルダ様については、異名も目撃例も沢山上がってくるためにどの情報が本当に本人の情報なのか見当がつかないのです。
そんな噂話を聞きつつも、ガレスは謎の大行列に並んでいるのです。
お祭りは終わったっていっていたのに、ここだけお祭りの様に大行列なのです。
聞けば、ここはご飯を食べる食堂で、名を八百万と言うらしいのですが、う~んどこかで聞いたことがあるのです!しかもごく最近何度も聞いたことのあるような?
ガレスにはわからないのです。
食べ物はなんでも食べればお腹が膨れるのです!戦場で味なんて贅沢な事はいえないのです!腹が満たせればなんでもいいのです!美味いまずいなどは二の次で速さこそが正義!食事に毒を入れられることもあれば、呑気にゆっくりと食べていられる時間なんてないのです!味に現を抜かして、油断の元ばっさり切られてあの世いきなんて目も当てられましぇん!
それに結局どこの店も同じなのです!高級だろうと平凡だろうと、前菜という名の生野菜だったり煮た野菜だったりが少量、塩とか野菜とか肉から出しのとった似たり寄ったりのスープ、焼いたか煮たか蒸したかの魚に肉、大体の肉も魚もいい素材ならそれなりに美味いのです、そんでもって甘すぎるお菓子、砂糖を使いすぎているお菓子が並べられるのです、思わず顔がキュッとなるほど砂糖漬けのお菓子、それをごまかすお茶と高い所はどこもこんなもんです。
屋台の定番は串焼き!あれは完成されていて好きです!シンプルでタレでも塩でも美味しくわかりやすく簡単で、すぐ食べれる。
ガレスに料理がどうのこうのはわからないのです。
でもガレスは聞いたです。
あのアーサーさんが!仕事で一度も弱音を吐いたことがないアーサー様が言ったのです!「ああぁあっぁぁあああ八百万のご飯食べたい・・・・なんで自分の領地が目の前にあるのに私は王都にいるんだろうか?お米・・・・・食べたいなぁ・・・・・」といつになく長い溜息をついていたのです!その後ガウェインさんと何やら言い合いになっていたけど、アーサーさんとガウェインさんが最近ご執心なのが、ウェールズの八百万ってご飯所なのを突き止めたのです!
アーサーさんが言うならきっと何か特別な何かがあるんだと思うのです。
ガレスにはわからないなにかが・・・・・・・。
なんだかわからないけど、今日は中でも人気のメニューだとか?チキン南蛮?初めて聞くのです。
あっ!今ガレスを笑いましたね!いくらガレスでもチキンが鳥な事ぐらいは知っているのです!これでも王都で沢山ご飯を食べているのです。
それなりに知っているはず?
そんなこんなで待っていると、小さな銀髪の狐人族の子です!あわわわわかわいらしいのです、お手伝い偉いのです!
「今日は復刻メニューのチキン南蛮だよ!タルタルも豪華にのって美味しいよ~!ご飯とお味噌汁はお替わり自由だから遠慮なくお申し付けください!」
大振りの鳥肉に何かタレがかかっている、それでもって更にその上に白いタレ?卵かな?小鉢が三つもついて、お米とお味噌汁がある。
お米・・・・知ってるのです、東方の島国の主食で、硬かったり、ぶよぶよのどろどろだったり、よくわからないのです。
まずは鶏肉、タレがかかっているし、分厚いこれを・・・・もぐもぐもぐ!!!!????
なんなのです!?むっちりのしっとり!酸味と甘みのあるタレが電流の様に口の中を駆け巡る!
「ふわわわわ!こんなの初めてなのです!!」
つい大きな声を出してしまう。
お米・・・知っているのよりしっかりしてる、これもパクリ・・・・うん?ほどよく硬くて、噛めば粘りもあり甘味もあり、うん?まぁ悪くないですね、ああっ!主食!って事はお肉を食べた後にお米をっ!!!やっぱり!凄く合う!お肉の甘味と酸味をお米がどっしり受け止める!なるほど!お米を食べるためのおかず達なのですね!ガレス、理解しました!
サラダもキャベツ、大根、ニンジンを細切りにしてタレがかけられている。
食べやすくてシャキシャキの食感が楽しいです!これなら野菜もいくらでも食べられますねぇ~。
小鉢には塩オクラ、さくさのとろとろでこれも癖になる!
ピリ辛の万能ねぎ!万能ねぎのキムチっていってましたが、これもお米が進みます!
大根、ニンジン、シイタケ、サトイモの煮物、どこかホッとする味です、そして味噌汁、程よい塩味と魚介の風味、わかめにネギに豆腐が丁度いい、このスープは凄い!口の中を洗い流す事も、お米と一緒に食べる事も出来る!なんて考えられているんだ。
凄いのです!どれもこれもちゃんと考えられていて、なんとなくで出しているわけではないのですね!どれもがお米にあう様なものばかり!
またお肉を一口、今度は白いタレが乗っている所をバクり・・・・・おんぎゃぁああああああああ!!!このタレがかかっていない所も十分に美味しいのに!白いタレ、それでいて濃厚な卵の黄身!これが合わさる事でまた一段と美味しくなってる!。
サクサクの食感にむっちりの鶏肉のアピール!酸味と甘みのタレの次に顔を出すのはクリーミーで濃厚なタルタルの味!淡白でさっぱりしがちな鶏肉を濃厚でたまらない味わいに昇華してる、それでもって米を食う!掻っ込む!!一見肉だけでも完成していると見せかけて、米!米が凄く美味い!頬一杯に米を食い!飲み込む!ああ美味い!これだけでは終わらない!ここで味噌汁をごっくんと飲めば、絵にも言われぬ爽快感!
おかず!米!味噌汁の三連打!
一息ついた時の、塩オクラと万能ねぎのキムチがまた美味い!そして口直しのサラダも食べやすく、野菜独特の甘みもいい。
凄いです!ご飯を食べる事でここまで感動したのは初めてです!なるほど!みんなこの快感や感動を求めてお店にご飯を食べにくるのですね!ただ膨れればいいわけじゃないってガウェインさんの言葉今になってわかったのです!
美味しいってこういう事を言うんだ!
美味しいを知ってしまうと、今度は他のメニューも気になってくる、それよりも王都の食事ではこんな事考えもしなかったけど、今食べてみれば違った発見をするかもしれない、ガレスの報告書にウェールズの八百万でチキン南蛮を食べ、食事についての今までの考えや価値観が変わったと言う報告書がアーサーとガウェインの元に届く事になる。
それと同時にガレスの美味しい物探しが始まるのだった。
- クラン ラウンズの隊長格 ガレス -
聞きました!聞きました!!聞きました!!!
なんでもウェールズで武道大会が開かれたとか!自分も参加したかったのに!アーサー様とガウェイン様だけが参加したとか!アーサー様とガウェイン様が自分から進んで戦うなんて非常に珍しいです、どんな内容か見たかった。
それ以外にもあの薬の大家ファウスト家の頭首と戦ったとか、ガウェインさんは5大災害・・・・いえ間違えました、5大英雄の深紅の衝撃、鮮血の聖女様クリスタ様と戦ったとか!くぅ~見たかったなぁ、他にもカラミティクィーンのニーア様、最近名前が売れている黄金のレオンにタイタンのレックス、精霊姫エーテルなど聞きなれた名前の人物が大集合とか、ガレスもガレスも参加できるならしたかったです、それでもってラウンズにガレスありと!世に名前を知らしめたかったのです!見るだけでも勉強になりそうな戦いに、伝説の空間のエスメラルダ様に、神刀のガンダルフ様までいたって話じゃないですか!?
ガンダルフ様とエスメラルダ様については、異名も目撃例も沢山上がってくるためにどの情報が本当に本人の情報なのか見当がつかないのです。
そんな噂話を聞きつつも、ガレスは謎の大行列に並んでいるのです。
お祭りは終わったっていっていたのに、ここだけお祭りの様に大行列なのです。
聞けば、ここはご飯を食べる食堂で、名を八百万と言うらしいのですが、う~んどこかで聞いたことがあるのです!しかもごく最近何度も聞いたことのあるような?
ガレスにはわからないのです。
食べ物はなんでも食べればお腹が膨れるのです!戦場で味なんて贅沢な事はいえないのです!腹が満たせればなんでもいいのです!美味いまずいなどは二の次で速さこそが正義!食事に毒を入れられることもあれば、呑気にゆっくりと食べていられる時間なんてないのです!味に現を抜かして、油断の元ばっさり切られてあの世いきなんて目も当てられましぇん!
それに結局どこの店も同じなのです!高級だろうと平凡だろうと、前菜という名の生野菜だったり煮た野菜だったりが少量、塩とか野菜とか肉から出しのとった似たり寄ったりのスープ、焼いたか煮たか蒸したかの魚に肉、大体の肉も魚もいい素材ならそれなりに美味いのです、そんでもって甘すぎるお菓子、砂糖を使いすぎているお菓子が並べられるのです、思わず顔がキュッとなるほど砂糖漬けのお菓子、それをごまかすお茶と高い所はどこもこんなもんです。
屋台の定番は串焼き!あれは完成されていて好きです!シンプルでタレでも塩でも美味しくわかりやすく簡単で、すぐ食べれる。
ガレスに料理がどうのこうのはわからないのです。
でもガレスは聞いたです。
あのアーサーさんが!仕事で一度も弱音を吐いたことがないアーサー様が言ったのです!「ああぁあっぁぁあああ八百万のご飯食べたい・・・・なんで自分の領地が目の前にあるのに私は王都にいるんだろうか?お米・・・・・食べたいなぁ・・・・・」といつになく長い溜息をついていたのです!その後ガウェインさんと何やら言い合いになっていたけど、アーサーさんとガウェインさんが最近ご執心なのが、ウェールズの八百万ってご飯所なのを突き止めたのです!
アーサーさんが言うならきっと何か特別な何かがあるんだと思うのです。
ガレスにはわからないなにかが・・・・・・・。
なんだかわからないけど、今日は中でも人気のメニューだとか?チキン南蛮?初めて聞くのです。
あっ!今ガレスを笑いましたね!いくらガレスでもチキンが鳥な事ぐらいは知っているのです!これでも王都で沢山ご飯を食べているのです。
それなりに知っているはず?
そんなこんなで待っていると、小さな銀髪の狐人族の子です!あわわわわかわいらしいのです、お手伝い偉いのです!
「今日は復刻メニューのチキン南蛮だよ!タルタルも豪華にのって美味しいよ~!ご飯とお味噌汁はお替わり自由だから遠慮なくお申し付けください!」
大振りの鳥肉に何かタレがかかっている、それでもって更にその上に白いタレ?卵かな?小鉢が三つもついて、お米とお味噌汁がある。
お米・・・・知ってるのです、東方の島国の主食で、硬かったり、ぶよぶよのどろどろだったり、よくわからないのです。
まずは鶏肉、タレがかかっているし、分厚いこれを・・・・もぐもぐもぐ!!!!????
なんなのです!?むっちりのしっとり!酸味と甘みのあるタレが電流の様に口の中を駆け巡る!
「ふわわわわ!こんなの初めてなのです!!」
つい大きな声を出してしまう。
お米・・・知っているのよりしっかりしてる、これもパクリ・・・・うん?ほどよく硬くて、噛めば粘りもあり甘味もあり、うん?まぁ悪くないですね、ああっ!主食!って事はお肉を食べた後にお米をっ!!!やっぱり!凄く合う!お肉の甘味と酸味をお米がどっしり受け止める!なるほど!お米を食べるためのおかず達なのですね!ガレス、理解しました!
サラダもキャベツ、大根、ニンジンを細切りにしてタレがかけられている。
食べやすくてシャキシャキの食感が楽しいです!これなら野菜もいくらでも食べられますねぇ~。
小鉢には塩オクラ、さくさのとろとろでこれも癖になる!
ピリ辛の万能ねぎ!万能ねぎのキムチっていってましたが、これもお米が進みます!
大根、ニンジン、シイタケ、サトイモの煮物、どこかホッとする味です、そして味噌汁、程よい塩味と魚介の風味、わかめにネギに豆腐が丁度いい、このスープは凄い!口の中を洗い流す事も、お米と一緒に食べる事も出来る!なんて考えられているんだ。
凄いのです!どれもこれもちゃんと考えられていて、なんとなくで出しているわけではないのですね!どれもがお米にあう様なものばかり!
またお肉を一口、今度は白いタレが乗っている所をバクり・・・・・おんぎゃぁああああああああ!!!このタレがかかっていない所も十分に美味しいのに!白いタレ、それでいて濃厚な卵の黄身!これが合わさる事でまた一段と美味しくなってる!。
サクサクの食感にむっちりの鶏肉のアピール!酸味と甘みのタレの次に顔を出すのはクリーミーで濃厚なタルタルの味!淡白でさっぱりしがちな鶏肉を濃厚でたまらない味わいに昇華してる、それでもって米を食う!掻っ込む!!一見肉だけでも完成していると見せかけて、米!米が凄く美味い!頬一杯に米を食い!飲み込む!ああ美味い!これだけでは終わらない!ここで味噌汁をごっくんと飲めば、絵にも言われぬ爽快感!
おかず!米!味噌汁の三連打!
一息ついた時の、塩オクラと万能ねぎのキムチがまた美味い!そして口直しのサラダも食べやすく、野菜独特の甘みもいい。
凄いです!ご飯を食べる事でここまで感動したのは初めてです!なるほど!みんなこの快感や感動を求めてお店にご飯を食べにくるのですね!ただ膨れればいいわけじゃないってガウェインさんの言葉今になってわかったのです!
美味しいってこういう事を言うんだ!
美味しいを知ってしまうと、今度は他のメニューも気になってくる、それよりも王都の食事ではこんな事考えもしなかったけど、今食べてみれば違った発見をするかもしれない、ガレスの報告書にウェールズの八百万でチキン南蛮を食べ、食事についての今までの考えや価値観が変わったと言う報告書がアーサーとガウェインの元に届く事になる。
それと同時にガレスの美味しい物探しが始まるのだった。
75
あなたにおすすめの小説
無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……
タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。
追放された悪役令嬢、農業チートと“もふもふ”で国を救い、いつの間にか騎士団長と宰相に溺愛されていました
黒崎隼人
ファンタジー
公爵令嬢のエリナは、婚約者である第一王子から「とんでもない悪役令嬢だ!」と罵られ、婚約破棄されてしまう。しかも、見知らぬ辺境の地に追放されることに。
絶望の淵に立たされたエリナだったが、彼女には誰にも知られていない秘密のスキルがあった。それは、植物を育て、その成長を何倍にも加速させる規格外の「農業チート」!
畑を耕し、作物を育て始めたエリナの周りには、なぜか不思議な生き物たちが集まってきて……。もふもふな魔物たちに囲まれ、マイペースに農業に勤しむエリナ。
はじめは彼女を蔑んでいた辺境の人々も、彼女が作る美味しくて不思議な作物に魅了されていく。そして、彼女を追放したはずの元婚約者や、彼女の力を狙う者たちも現れて……。
これは、追放された悪役令嬢が、農業の力と少しのもふもふに助けられ、世界の常識をひっくり返していく、痛快でハートフルな成り上がりストーリー!
神獣転生のはずが半神半人になれたので世界を歩き回って第二人生を楽しみます~
御峰。
ファンタジー
不遇な職場で働いていた神楽湊はリフレッシュのため山に登ったのだが、石に躓いてしまい転げ落ちて異世界転生を果たす事となった。
異世界転生を果たした神楽湊だったが…………朱雀の卵!? どうやら神獣に生まれ変わったようだ……。
前世で人だった記憶があり、新しい人生も人として行きたいと願った湊は、進化の選択肢から『半神半人(デミゴット)』を選択する。
神獣朱雀エインフェリアの息子として生まれた湊は、名前アルマを与えられ、妹クレアと弟ルークとともに育つ事となる。
朱雀との生活を楽しんでいたアルマだったが、母エインフェリアの死と「世界を見て回ってほしい」という頼みにより、妹弟と共に旅に出る事を決意する。
そうしてアルマは新しい第二の人生を歩き始めたのである。
究極スキル『道しるべ』を使い、地図を埋めつつ、色んな種族の街に行っては美味しいモノを食べたり、時には自然から採れたての素材で料理をしたりと自由を満喫しながらも、色んな事件に巻き込まれていくのであった。
無名の三流テイマーは王都のはずれでのんびり暮らす~でも、国家の要職に就く弟子たちがなぜか頼ってきます~
鈴木竜一
ファンタジー
※本作の書籍化が決定いたしました!
詳細は近況ボードに載せていきます!
「もうおまえたちに教えることは何もない――いや、マジで!」
特にこれといった功績を挙げず、ダラダラと冒険者生活を続けてきた無名冒険者兼テイマーのバーツ。今日も危険とは無縁の安全な採集クエストをこなして飯代を稼げたことを喜ぶ彼の前に、自分を「師匠」と呼ぶ若い女性・ノエリ―が現れる。弟子をとった記憶のないバーツだったが、十年ほど前に当時惚れていた女性にいいところを見せようと、彼女が運営する施設の子どもたちにテイマーとしての心得を説いたことを思い出す。ノエリ―はその時にいた子どものひとりだったのだ。彼女曰く、師匠であるバーツの教えを守って修行を続けた結果、あの時の弟子たちはみんな国にとって欠かせない重要な役職に就いて繁栄に貢献しているという。すべては師匠であるバーツのおかげだと信じるノエリ―は、彼に王都へと移り住んでもらい、その教えを広めてほしいとお願いに来たのだ。
しかし、自身をただのしがない無名の三流冒険者だと思っているバーツは、そんな指導力はないと語る――が、そう思っているのは本人のみで、実はバーツはテイマーとしてだけでなく、【育成者】としてもとんでもない資質を持っていた。
バーツはノエリ―に押し切られる形で王都へと出向くことになるのだが、そこで立派に成長した弟子たちと再会。さらに、かつてテイムしていたが、諸事情で契約を解除した魔獣たちも、いつかバーツに再会することを夢見て自主的に鍛錬を続けており、気がつけばSランクを越える神獣へと進化していて――
こうして、無名のテイマー・バーツは慕ってくれる可愛い弟子や懐いている神獣たちとともにさまざまな国家絡みのトラブルを解決していき、気づけば国家の重要ポストの候補にまで名を連ねるが、当人は「勘弁してくれ」と困惑気味。そんなバーツは今日も王都のはずれにある運河のほとりに建てられた小屋を拠点に畑をしたり釣りをしたり、今日ものんびり暮らしつつ、弟子たちからの依頼をこなすのだった。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
☆ほしい
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ
翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL
十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。
高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。
そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。
要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。
曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。
その額なんと、50億円。
あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。
だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。
だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。
才がないと伯爵家を追放された僕は、神様からのお詫びチートで、異世界のんびりスローライフ!!
にのまえ
ファンタジー
剣や魔法に才能がないカストール伯爵家の次男、ノエール・カストールは家族から追放され、辺境の別荘へ送られることになる。しかしノエールは追放を喜ぶ、それは彼に異世界の神様から、お詫びにとして貰ったチートスキルがあるから。
そう、ノエールは転生者だったのだ。
そのスキルを駆使して、彼の異世界のんびりスローライフが始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる