異世界定食屋 八百万の日替わり定食日記 ー素人料理はじめましたー 幻想食材シリーズ

夜刀神一輝

文字の大きさ
172 / 189

超大国オルレアンの第一王女、メアリー・アンク 大都市ウェールズの冒険譚

しおりを挟む
 大都市ウェールズ 
 
 王都の城門並みの大門を抜けると、そこに広がる町並みは広く余裕があり綺麗に並んだ家や建物たち、様々な種族が笑いながら街を散策する、まさに想像した事もない街並みがひろがっていた。 
 
 超大国オルレアンの第一王女、メアリー・アンク 
 
 ドティの本を読み、ブリタニア王国のウェールズに興味をもった王族の一人であり、だが所詮は一将軍のドティの体験した事、我が国オルレアンに比べればウェールズなど大した事はないはず、何せ自分はブリタニアの王都を何度も出入りしているが、王都は何処の国も似たり寄ったりで、何の面白みもなかった。 
 
 王都に近いだけのたかが一都市がそんなに絶賛する程素晴らしいなんて事は考えられない。 
 
 そう思った彼女が見た街並みは、王都よりも美しく、また異臭がせず、異種族!異種族!異種族!それも一種族で固まっているのではなく、まさに異文化交流が如く、様々な種族の混ざり合ったグループの様な?集団の様な?者達が、街を笑いながら闊歩して歩く姿。 
 
 小人にフェアリー、精霊までいると思ったら、リザードマンにコボルト、オーガにゴブリンの氏族、魔物までが当たり前の様に街を歩き、しかもその街を歩く人たちの民度が高い事が伺える様子、近くにお年寄りがいれば気づかい、前で固まっている集団がいれば避けてあげたり、互いが互いに紳士的に道を譲る紳士さ、周りの人々を気遣う所作、お年寄りや子供を大人達全体が見守ってるかの様な視線と待遇、安心して道を歩く子供だけの集団に足腰の悪そうな老人。 
 
 これだけの種族達が一同に集いながらも、種族間で固まってひそひそ話している事もなく、他種族混成の集団が余裕をもって他人に善意の目を向け気遣う。 
 
 夢でもみているのかしら????? 
 
 まずは商業ギルドをのぞく、明らかに商人じゃない様な人間や子供もでいりしている。 
 
 そこがもう既に異常なのだ。 
 
 色々見て回るが、大体の業務が書いてあるパンフレッドを獲得、読んで見ると、ウェールズでは様々な個人店を応援、商業ギルドが経営、売り上げの向上に協力すると書いてあった。 
 
 その他にもお金を借りたい個人、商会は商業ギルドをご利用くださいと、変な闇金などを利用するよりも明らかに安全そうな金貸し、またお客による無理のない返済、生活に困っている人への追加投資などかなり緩い金貸しの制度があり、また少額からの長い年月をかけた返済プランまである。 
 
 冒険者ギルド、安全マージンを考えた合理的な低階層攻略プランや、初心者達が安全に効率よく狩れる狩場の案内からダンジョンの変動による緊急時の超激戦戦闘訓練、転移などで下層に堕とされた時でも生き抜く為のサバイバル技術講座や強力な魔物の撃破する訓練まで、徹底的に初心者、中級者を鍛え生存率を高める訓練など、また緊急時に必須給の高位アイテムやアイテムバックを冒険者の為に格安で販売する余裕ある商会と資金源。 
 
 一般社会人から冒険者まで様々な人間が路頭に迷わないようにと組まれた保険制度、病気や怪我を格安で治療できる制度、他にも様々な街の住人達をバックアップする為に施された制度の数々 
 
 なんだこれは!?ふざけるなよ!こんな細かなに街の人間をバックアップする制度、資金がいくらあっても足りるわけがない!でも聞けば、王都への税金や領主であるアーサー殿への税金は年々上り調子、街全体を運営する資金や何かあった時の予備資金も含めて、もうすでに50年はこの先安泰だといっている貴族の話を聞いたことがある。 
 
 ウェールズからの莫大な税金に、王都はもちろん他の都市にも資金を回し、ウェールズのおかげで様々な街や村、都市が資金面で助けられていると聞く。 
 
 近くにダンジョンがあるからと言って、こうも効率よく稼ぐことが可能だろうか?否無理だ!ダンジョンとは富を生むと同時に、人間達に死と災悪をバラまくものだ。 
 
 出来る事ならコアを獲得した上で、完全に停止させたい。 
 
 じゃなきゃ溢れ出る魔物に追いつかない駆除、最悪魔物があふれ出し周辺の街や村は逃げ出さなきゃいけなくなる。 
 
 低階層、中層を程よく駆除出来た所で、下層で育った強力な魔物達がじわじわと中層に溢れ出し、時間がたてば経つほど強力な魔物が上に上がってくる。 
 
 それなのに・・・・・・。 
 
 注 ウェールズでは冒険者達が、低階層、中階層、下層の順で完全に狩場が分かれ、中層には休憩する街も存在しまた低階層から中階層には複数の監察官PTが存在し、初心者や初めて中層に来た冒険者が危険な目に会わないか見て回る、PTが存在している。 
 
 下層、最奥にはウェールズのトップギルド、十二星座団や他ギルドが交代で定期的に狩り、富の分配をおこなっているが、独占しているわけでもないのでいつでも他ギルド、PTが下層、最奥に挑戦する事が歓迎されている。 
 
 下層、最奥は8時間もすれば魔物で溢れる為、人の手はいくらでもほしい。 
 
 逆に一か月以上も狩らずに放置すると、魔王種を生み出し強力に育っていくので、放置は危険である。 
 
 また食の大都市としてウェールズは有名になっていた。 
 
 銅貨5枚から食べれる屋台の料理!これがまず美味い!ウェールズの名物の一つ、屋台道り!様々な屋台が並びながらも値段は均一のどれもが銅貨5枚!しかもその屋台通りで一番人気の屋台はなんと!孤児達が運営している屋台!太麺焼きそばの店とグラナダ鉄砲貝が当たらずに食えるって言う貝焼きの店!!!更に隣には孤児の女の子達がキンキンに冷えた八百万のエールを販売してるから、もう大人気!屋台通りはピンクの美しい花が咲き、それがひらひらと舞、圧巻の美しさを誇っている。 
 
 こう街が大きいと欲しい所に欲しい店がないと不便を感じるものだが、どの通りにも複数宿泊施設や簡易宿があるのは嬉しい、そんでもって商業ギルド直営万能商店トゥエルブ・イレブン!酒、食品、小物から生活必需品、野菜や肉なんかも色々置いてる超万能型中規模店舗!これがどの通りにも最低一軒はあるのがうれしい!近くには衛兵の詰め所なんかもあって、治安もいい。 
 
 また街が数字で分けれられていて、魔術師教会の移動ポータルで何通りの何番地にコインをいれて直ぐ転移が出来る!また巡回している移動馬車、これも定額で降りる所でボタンを押せばおろしてくれる。 
 
 これだけ!これだけ語ってもまだ街の半分以上もある!!!もっと色々あるのだ!この街は名店なんかも色々! 
 
 ドティの情報では美味い店の八百万ばっかりが書かれていたが、それ以外の街の規格外さに開いた口が塞がらないメアリー・アンクだった
しおりを挟む
感想 145

あなたにおすすめの小説

無魔力の令嬢、婚約者に裏切られた瞬間、契約竜が激怒して王宮を吹き飛ばしたんですが……

タマ マコト
ファンタジー
王宮の祝賀会で、無魔力と蔑まれてきた伯爵令嬢エリーナは、王太子アレクシオンから突然「婚約破棄」を宣告される。侍女上がりの聖女セレスが“新たな妃”として選ばれ、貴族たちの嘲笑がエリーナを包む。絶望に胸が沈んだ瞬間、彼女の奥底で眠っていた“竜との契約”が目を覚まし、空から白銀竜アークヴァンが降臨。彼はエリーナの涙に激怒し、王宮を半壊させるほどの力で彼女を守る。王国は震え、エリーナは自分が竜の真の主であるという運命に巻き込まれていく。

ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

☆ほしい
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。 前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。 ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。 「この家は、もうすぐ潰れます」 家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。 手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。

追放された悪役令嬢、農業チートと“もふもふ”で国を救い、いつの間にか騎士団長と宰相に溺愛されていました

黒崎隼人
ファンタジー
公爵令嬢のエリナは、婚約者である第一王子から「とんでもない悪役令嬢だ!」と罵られ、婚約破棄されてしまう。しかも、見知らぬ辺境の地に追放されることに。 絶望の淵に立たされたエリナだったが、彼女には誰にも知られていない秘密のスキルがあった。それは、植物を育て、その成長を何倍にも加速させる規格外の「農業チート」! 畑を耕し、作物を育て始めたエリナの周りには、なぜか不思議な生き物たちが集まってきて……。もふもふな魔物たちに囲まれ、マイペースに農業に勤しむエリナ。 はじめは彼女を蔑んでいた辺境の人々も、彼女が作る美味しくて不思議な作物に魅了されていく。そして、彼女を追放したはずの元婚約者や、彼女の力を狙う者たちも現れて……。 これは、追放された悪役令嬢が、農業の力と少しのもふもふに助けられ、世界の常識をひっくり返していく、痛快でハートフルな成り上がりストーリー!

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました

ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

神獣転生のはずが半神半人になれたので世界を歩き回って第二人生を楽しみます~

御峰。
ファンタジー
不遇な職場で働いていた神楽湊はリフレッシュのため山に登ったのだが、石に躓いてしまい転げ落ちて異世界転生を果たす事となった。 異世界転生を果たした神楽湊だったが…………朱雀の卵!? どうやら神獣に生まれ変わったようだ……。 前世で人だった記憶があり、新しい人生も人として行きたいと願った湊は、進化の選択肢から『半神半人(デミゴット)』を選択する。 神獣朱雀エインフェリアの息子として生まれた湊は、名前アルマを与えられ、妹クレアと弟ルークとともに育つ事となる。 朱雀との生活を楽しんでいたアルマだったが、母エインフェリアの死と「世界を見て回ってほしい」という頼みにより、妹弟と共に旅に出る事を決意する。 そうしてアルマは新しい第二の人生を歩き始めたのである。 究極スキル『道しるべ』を使い、地図を埋めつつ、色んな種族の街に行っては美味しいモノを食べたり、時には自然から採れたての素材で料理をしたりと自由を満喫しながらも、色んな事件に巻き込まれていくのであった。

『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』

夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」 教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。 ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。 王命による“形式結婚”。 夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。 だから、はい、離婚。勝手に。 白い結婚だったので、勝手に離婚しました。 何か問題あります?

莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ

翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL 十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。 高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。 そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。 要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。 曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。 その額なんと、50億円。 あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。 だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。 だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。

あなた方はよく「平民のくせに」とおっしゃいますが…誰がいつ平民だと言ったのですか?

水姫
ファンタジー
頭の足りない王子とその婚約者はよく「これだから平民は…」「平民のくせに…」とおっしゃられるのですが… 私が平民だとどこで知ったのですか?

処理中です...