飛翔英雄伝《三國志異聞奇譚》〜蒼天に誓う絆〜

銀星 慧

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第四章 皇帝の崩御と激動の刻

第四十八話 孟津の黒山軍

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放たれた矢が風を切って、遥か先に吊された木のまとに吸い込まれる様に突き立った。

馬上の丁建陽ていけんようは再び弓に矢をつがえ、馬で駆けながら第二の矢を放つ。
矢は、見事に先程当たった矢とほぼ同じ所に突き立った。

建陽の騎射きしゃの腕前は実に見事である。
同じ涼州出身の董仲穎とうちゅうえいも騎射の名手であったが、彼らに優劣はつけ難い。
涼州で常に騎馬を扱って戦う彼らにとって、騎射の技術は自然と身につくものであり、それは兵を統率する者として出来て当然の事である。

「お前もやってみろ。」
建陽は奉先に騎射を教えていた。
馬上で待っている彼の元へ駆け戻ると、建陽は自分の弓を彼に手渡し矢を与える。

弓矢の扱いは慣れている奉先ではあるが、騎射となると多少勝手が違う。
奉先が馬上で駆けながら矢を放つと、矢は的に当たるものの、建陽の弓とは違う場所に突き刺さった。

次に、再び弓を構える奉先に向かって、建陽が細かく指示を送る。
それに従って矢を放つと、今度は先程より的の中心に矢を当てる事が出来た。

「お前は元々筋が良い。直ぐにでも、わしを越えられるであろう。」

建陽は顔をほころばせ、大声たいせいで奉先に呼び掛けながら、声を上げて笑った。

「はい。父上、有難うございます!」
奉先もまた、建陽に向かい馬上で拱手きょうしゅしながら、爽やかに笑顔を返す。

それから建陽は馬を降り、自分の傍らでその様子を見ていた玲華れいかを振り返った。
「玲華、わしはこれから大将軍の命で京師けいしへ向かわねばならぬ。お前は、従者たちと共に故郷くにへ戻りなさい。」

それを聞いた玲華は、少し顔を伏せて眼差しを落としたが、再び顔を上げると長い睫毛まつげしばたたかせ、悲しげな瞳を建陽に向けた。

「どうしても、一緒に行っては駄目?」

そう言って、玲華は揺れる大きな瞳を潤ませる。
建陽には、玲華が彼らと離れたがらない理由が良く分かっていた。
だが、霊帝れいていが崩御し、今雒陽らくようでは予断の許されぬ状況が続いている。
建陽としては、玲華を危険な場所へ連れて行きたくは無い。

「駄目だ。お前には残念だが、これから先は戦場となろう…混乱が落ち着けば、また会える。」
建陽は玲華の肩を優しく撫でて、自分の胸に引き寄せた。

「…分かったわ、叔父様…」
やがて小さく震える声で答えると、玲華は建陽の胸に強く抱き着いた。

奉先の放った矢は、見事に建陽の矢とほぼ同じ所に突き立った。

「見事だ…!」
二人の元へせ戻る奉先に建陽が声を掛ける。
笑顔でそれに答ながら馬を降りる奉先に、玲華が走り寄った。

「凄いわ、奉先!もうすっかり騎射を会得したのね…!」

満面の笑みで話し掛ける玲華は、極力明るく振る舞おうとしている。
その姿に、建陽の心は少し痛んだ。

「奉先、叔父様の事をお願い…あなたとは、此処でお別れしなきゃいけないの…」
そう言って少し俯く玲華を、奉先は笑顔を収めて見下ろした。

「玲華殿、それは残念だ…」
「でも、きっとまた会える日が来るから。叔父様は、ちょっと気難しいけど、とても心の温かい人よ。あなたの事を、本当の息子の様に思って下さるわ。」

潤んだ瞳で見上げる玲華の肩にそっと手を伸ばし、肩に掛かる長い黒髪を優しく撫で下ろすと、奉先は彼女のまぶしい程の美しい面立おもだちに目を細めながら見詰め返す。

「有難う、玲華殿。あなたに会えて、本当に良かった…!」

玲華はしなやかな指で彼の手を取り、自分の頬に優しく押し当てた。
途端に、彼女の大きな瞳から涙が溢れ、桃色に染まった頬を伝い落ちる。
思わず玲華は、彼の胸の中へ飛び込んだ。

「玲華殿…っ」
一瞬驚いた表情を見せたが、奉先は彼女の小さな体を優しく抱き締めた。

彼の胸に耳を押し当てると、鼓動の高鳴りが心地好く響いて来る。
玲華はそっとまぶたを閉じ、頬を濡らしたまま、いつまでもその音を聞いていた。

哀愁あいしゅうを帯びた眼差しで二人を見詰める建陽の、長い外套がいとうの裾をなびかせ、強い風が遥か遠い雒陽の方角へと吹き去って行った。



その後、雒陽へ向かっていた建陽の元へ、大将軍何進かしんから新たな命令が届いた。

その内容は、
孟津もうしんが賊軍に寝返った為、火を放ち賊を追い払うように』
とのめいであったが、実はこの命令は偽りで、丁建陽に孟津を焼かせ、それを『黒山こくざん軍』の仕業であると何太后かたいごうに思わせ、宦官誅殺の圧力を掛ける事が目的だった。

この頃、『黒山軍』と呼ばれる山賊集団が各地で猛威を振るっており、その数は何と黄巾軍を遥かに上回る百万人余りであった。

黄巾軍が峰起するのとほぼ同時期に、各地で数多くの盗賊団が出現したが、張牛角ちょうぎゅうかくという頭目の下、朝廷に対し不満を募らせた青年らを中心に結成されたのが『黒山軍』である。

霊帝れいていの代、黄巾討伐と共に幾度も黒山討伐を試みたものの鎮圧には到らず、張牛角の死後、跡目を継いだ張燕ちょうえんが自ら漢に帰順する意思を表した為、霊帝は彼を平難へいなん中郎将に任命し事実上、支配権を黙認する形となった。

黄巾軍や黒山軍の残党らは相変わらず掠奪、放火などを繰り返しており、その猛威は京師へと迫る勢いだったのである。

何進からのその命令を怪しんだものの、建陽は一先ひとまず孟津へと軍を進めた。
孟津は河陽かよう県の南側に位置し、黄河をまたいでその南岸に雒陽がある。

孟津の城塞じょうさいまでやって来た時、彼らを威嚇する程度の攻撃だが、城壁から矢を射掛けられた。
敵側も既に、京師から討伐軍が向けられた事を知っていたらしい。

「奉先、お前は兵を率いて城の西側から攻撃を仕掛けろ。わしは、東の門を攻める。」
かしこまりました。」
奉先が馬上で頷き、預けられた五百の兵に振り返って合図を送ると、建陽はもう一度奉先を呼び寄せた。

「良いか、敵を全力で攻める必要は無い。出来るだけ、死者は出したく無いからな…敵を城から追い出すだけで良い、分かったな。」
「はい、父上。」
彼の肩を叩きながら告げる建陽に、奉先は微笑を返しながら答える。

奉先は仲間の将たちと兵を率いて城の西側へ回り込み、西側の門の前を取り囲むと、

「俺たちは、丁将軍の率いる官軍だ!大人しく降伏し、城を明け渡せば攻撃はしない…!」

と、大声たいせいを放って、城壁の上にいる敵兵に呼び掛けた。
するとその直後に、城壁から矢の雨が降り注いで来る。

「黙れ!よくも官軍だなどとほざいたものよ!貴様らが黒山の賊徒ぞくとである事は、とうに知れている…!」
指揮官の一人と思われる男が身を乗り出し、城壁の上から彼らを罵倒ばとうした。

「どういう事だ…」
眉根を寄せ、城壁の上の男を見上げる奉先に男は更に続けた。

「『黒山の賊徒が孟津へ向かっている、必ず死守せよ。』と、我々は大将軍から命を受けている!」

如何いかにも気骨の有りげなその若い将は、言い終わると奉先に向けて矢を放ち、包囲する彼らを威嚇いかくする。
その矢を剣で払い落とした奉先は、その後再び降り注いで来た矢の雨を盾で防いだ。

義父ちち、建陽の率いる五千の兵に取り囲まれながらも降伏せず、城を放棄して逃げ出さないのは、彼らの話が事実である事に他ならない。
何とかして、彼らを城から追い出せないか…
そう思った奉先は、傍にいた配下たちを振り返り、

「このまま包囲を続けろ。俺は、父上に会って来る。」
そう言い残してその場を走り去った。


東門では、城壁に梯子はしごを掛けさせ、建陽の兵たちが攻城戦を開始している。
兵を指揮している義父の元へ、奉先が走り寄った。

「父上、城の中に篭っているのは、黒山の賊徒では無いようです。」
「ああ、どうもそうらしい。わしたちは互いに、嘘の情報を与えられていた様だ…!」

始めからこの命令を怪しんでいた建陽は、奉先に強く頷きながら城壁の上を見上げた。

「だが、我々も大将軍の命には従わねば成らぬ。止むを得ぬ、このまま城に火を放つしか無い…!」
苦渋くじゅうの決断を迫られた建陽は、強く歯噛みをした。

「西門を守る将は、気骨の有りそうな若者でした。彼は決して降伏しないでしょうが、彼を捕らえる事が出来れば、援軍も望めぬこの状況に、残りの兵たちは逃げ出すと思われます。」

「成る程、それは良い。では、その者に一騎討ちを仕掛けてはどうだ?お前なら、生け捕りに出来るのでは無いか?」
白い歯を見せながら振り返る建陽に、多少の驚きを見せた奉先だが、直ぐに強く頷き拱手した。

「分かりました。やってみます…!」

再び西門へと舞い戻った奉先は、城壁の上に先程の若い将を見付けると、早速、彼に向かって大声で呼び掛けた。

「俺は丁将軍の配下、呂奉先と申す。貴殿きでんは勇猛な将であるとお見受けした。一騎討ちを所望しょもうしたい!」

すると男は、怪訝けげんな表情で身を乗り出し、奉先を一瞥すると、

「馬鹿め、俺をおびき出そうとしても無駄だ。その様な挑発には乗らぬぞ!」
と言い返す。

「このまま城に篭れば火を掛けられ、全員城と共に焼け落ちる事になるぞ。だがもし、一騎討ちで俺をたおす事が出来れば、兵を引き包囲を解くと約束しよう!」

その言葉に、敵兵たちから響動どよめきが上がった。
既に東門では戦闘が始まっており、陥落するのは時間の問題である。
この状況下で、一騎討ちに勝利すれば彼らを追い払う事が出来ると言うのは、悪い話では無い。

周りの兵たちは彼をすがる様な眼差しで見ている。
若い指揮官は暫し黙考したが、やがて決断し、城壁の上から再び答えた。

「良し、受けて立とう…!だが、そちらも約束は必ず守れよ!」

「心配は無い。」
奉先は兵たちを振り返り、包囲を解いて数里すうり程後退するよう指示を出す。
取り囲んでいた兵たちは数里退がって、そこから様子を伺う形を取った。

やがて西門が開くと、先程の将が馬に跨がって姿を現した。
彼は柄の長いげきを手に、颯爽さっそうと駆け出すと、少し離れた場所から奉先に対峙して馬を止める。

「俺は、高士恭こうしきょうと申す。いざ、尋常に勝負だ!」

彼は大声でそう名乗りを上げ、戟を構えて馬を走らせた。
それに合わせて奉先も腰の剣を抜き、馬を走らせる。

擦れ違い様に、士恭は素早く戟を突き出し奉先の胸を狙った。
互いの武器が衝突した瞬間、激しい火花が飛び散る。
奉先の剣は戟の刃を受け止め、強く弾き返した。

士恭は巧みに片腕で手綱をさばきながら馬首を返し、戟を構え直すと、再び奉先へ向かって走り出す。
奉先も馬首をめぐらせ、馬上で剣を構えた。

馬を走らせながら、戟の柄を両手で掴んだ士恭は、今度は連続した突きを繰り出す。
その素早い攻撃を奉先は馬上で上体を反らしながら巧みにかわしたが、回転させたえん(横に突き出た刃)が首筋をかすめると、肩に掛かる後ろ髪が切断され、はらりと地面に舞い落ちる。

奉先が首筋に手を当てると、僅かに切れた傷口から血が流れ出ていた。
手を開いてそれを確認した後、奉先は目を上げ、ふっと口の端を上げて笑った。

それを見た士恭は一瞬、怪訝な様子で眉を寄せたが、やがてそれは憤然とした表情に変わり、奉先を鋭く睨み付けた。
士恭は奉先が自分を嘲笑あざわらっていると受け止めた様であったが、実際はそうでは無い。

これ程の相手と対峙するのは久々である、と奉先は感じていた。

建陽と戦った時は、本気で死を覚悟したが、あの時の絶望感とはまた違った感覚である。
上手く言い表せないが、何か手応えの様な物を感じる。相手にとって不足は無し、といった所であろうか。
それが自然と笑いとなって、表情に現れたのである。

二人は再び激突し、数合に渡って打ち合う。

建陽の兵士たちは皆、固唾かたずんで後方からその様子を見守っている。
城の敵兵たちも同様に、城壁の上から身を乗り出して、二人の様子を見ていた。

士恭は戟で鋭い突きを何度も繰り出すが、その攻撃はことごとく躱される。
奉先は既に彼の攻撃を見切っており、迫り来る鋭い刃を剣で弾き返す。
やがて士恭の息は上がり、攻撃の速度は遅くなった。

その一瞬の隙を突き、咄嗟に奉先は右手で士恭の戟の柄を掴み取ると、片腕でがっしりと挟んで剣を振り下ろし、長い柄を真っ二つに切断した。

「!!」

声を失い呆気に取られる士恭を、奉先は遂に馬から引き擦り降ろした。

日が傾き始め、夕日が大地を赤く照らす頃、西門から降伏した兵士たちが次々に出て来た。
縄を掛けられた士恭は深く項垂うなだれ、奉先の足元にひざまづいている。
やがて全ての兵が追い出されると、城に火が掛けられた。

その炎は天を焦がす程に高く火柱を上げ、夜空にこうこう々と明るく照らし出された。
燃え盛る孟津の炎は、凡そ六十里(約25km)離れた雒陽からも確認出来る程であり、それを見た何太后は大いに恐れたが、結局、宦官たちを排除する決断には到らなかった。

行き場を失った兵士や将たちは、その殆どが建陽の部隊に組み込まれる事となったが、数名の将たちは降伏を拒み、いさぎよく斬首される事を望んだ。
そんな中に、あの高士恭の姿もあった。

「俺は敵に寝返る気など無い…!御託ごたくを並べず、さっさと首を斬れ! 」
彼はそう言って、頑として折れる態度を見せない。

士恭は武術の腕前に秀でているだけで無く、気骨が有り忠誠心も厚い。
実際に彼と戦った奉先には、その能力の高さが良く分かった。
これ程の将と巡り会う事も、そう滅多に有るとは思えない。
奉先は義父、建陽に彼を殺すのは惜しいと必死になって訴え、斬首を思いとどまらせた。

「俺たちは敵同士では無い。互いに、大将軍の命に従おうとしたまでである。お前の才は、この様な所で捨てるべきでは無いであろう…!」

奉先は士恭の肩を強く叩き、彼の赤い目を真っ直ぐに見詰めた。
士恭の目から溢れた、大粒の涙が頬を流れ落ちる。

暫し顔を伏せてむせび泣いた彼は、やがて顔を上げ、晴れやかな表情で奉先を見詰め返した。
自分をそれ程高く評価してくれた人物は、今までに居なかった。

高順こうじゅん、字を士恭と言うこの青年はこの時、奉先に対して一生の忠誠を誓ったのである。
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