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禁断の恋?
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「でも、清香先生って魅力的じゃない?冬樹チャンはあーいう女性…好み?」
長瀬の含んだような言い方に。冬樹は一旦箸を置くと、目の前の二人を見据えて言った。
「おい…。何か言いたいことがあるなら、ハッキリ言えよ。遠まわしに含んで言われるのは気持ち悪いんだよ」
真顔でそう言うと、雅耶が今度はやっと真っ直ぐに自分に視線を合わせてきた。でも、少し落ち込んでいるのか眉が下がっている。
長瀬は「冬樹チャン、男前ー」とか茶化しつつも、待ってましたと言わんばかりに生き生きとして、
「じゃあ、本題に入らせていただきまーすっ!冬樹チャンに突撃インタビュー♪」
そう言って、満面の笑みを浮かべた。
「今、巷で噂になってるんだけど、冬樹チャンの恋のお相手が清香先生ってホントっ?」
(た…単刀直入だな…)
雅耶は横で苦笑しながらも。それでも、動じずに簡単に本人に直接聞く事が出来る長瀬は、ある意味スゴイと思った。
嬉々として質問している長瀬に対して、冬樹は意外な内容だったのか、もともと大きな瞳をまん丸にさせた。
「…は…?」
「だーかーらー、噂になってるのよ。冬樹チャンと清香先生…」
「は…?噂に…?オレと…清香先生が…?」
冬樹は確認をするように、俺を見ながら復唱してきた。
「そう…らしいんだ。俺もさっき長瀬に聞いたんだけど…」
そう控えめに雅耶が付け足すと。
冬樹は驚いた表情のまま、雅耶と長瀬の顔を暫く交互に見ていたが、不意に「ぷっ」…と吹き出した。
「あはははははははっ!」
食堂に響き渡るような、その大きな笑い声に。周囲の学生達は皆、雅耶達のテーブルに注目した。突然笑い出した冬樹の様子に、雅耶も長瀬も思わず唖然としてしまう。
「はははははっ」
それでも、とうとうお腹を抱えて笑い続ける冬樹に、
「あ…あのー…?冬樹サン…?」
流石に心配になって、長瀬が控えめに声を掛けた。
「はははっ…は…あはっ…ごっ…ごめんっ。あんまりにも…面白いこと言うからっ…ははは…可笑し…っ」
笑い過ぎで苦しそうな冬樹に、雅耶も思わず声を掛ける。
「…冬樹…?」
「だって、そうだろっ?…ありえないよっそんな噂。あはは…」
笑い過ぎて涙まで浮かべている。
でも、その無邪気な笑顔はまるで…。
(あの、保健室の写真の笑顔と同じだ…)
否、涙までがキラキラと光ってそれ以上に眩しかった。
周囲の生徒達は皆、そんな冬樹の笑顔に釘付け状態だった。
「じゃあ…じゃあさっ、それは『禁断の恋』否定ってことでいいの?冬樹チャン」
他の生徒達と一緒になって固まってしまっていた長瀬が気を取り直して聞き返すと。
「当たり前だろっ。まったく…誰だよ、そんな下らないこと言ってるの…。はー…苦しかった…」
そうして、ようやく冬樹は笑いを収めたのだった。
笑い過ぎて疲れたのか溜息を一つ付くと、再び箸を取る冬樹を眺めながら、
(何だ…そうだったんだ…)
雅耶は何故か安心している自分がいることを、素直に認めざるを得なかった。
数日後。
雅耶のもとに、涙を浮かべながら笑っている冬樹の写真を持って再び長瀬が交渉に来たことは言うまでもない。
長瀬の含んだような言い方に。冬樹は一旦箸を置くと、目の前の二人を見据えて言った。
「おい…。何か言いたいことがあるなら、ハッキリ言えよ。遠まわしに含んで言われるのは気持ち悪いんだよ」
真顔でそう言うと、雅耶が今度はやっと真っ直ぐに自分に視線を合わせてきた。でも、少し落ち込んでいるのか眉が下がっている。
長瀬は「冬樹チャン、男前ー」とか茶化しつつも、待ってましたと言わんばかりに生き生きとして、
「じゃあ、本題に入らせていただきまーすっ!冬樹チャンに突撃インタビュー♪」
そう言って、満面の笑みを浮かべた。
「今、巷で噂になってるんだけど、冬樹チャンの恋のお相手が清香先生ってホントっ?」
(た…単刀直入だな…)
雅耶は横で苦笑しながらも。それでも、動じずに簡単に本人に直接聞く事が出来る長瀬は、ある意味スゴイと思った。
嬉々として質問している長瀬に対して、冬樹は意外な内容だったのか、もともと大きな瞳をまん丸にさせた。
「…は…?」
「だーかーらー、噂になってるのよ。冬樹チャンと清香先生…」
「は…?噂に…?オレと…清香先生が…?」
冬樹は確認をするように、俺を見ながら復唱してきた。
「そう…らしいんだ。俺もさっき長瀬に聞いたんだけど…」
そう控えめに雅耶が付け足すと。
冬樹は驚いた表情のまま、雅耶と長瀬の顔を暫く交互に見ていたが、不意に「ぷっ」…と吹き出した。
「あはははははははっ!」
食堂に響き渡るような、その大きな笑い声に。周囲の学生達は皆、雅耶達のテーブルに注目した。突然笑い出した冬樹の様子に、雅耶も長瀬も思わず唖然としてしまう。
「はははははっ」
それでも、とうとうお腹を抱えて笑い続ける冬樹に、
「あ…あのー…?冬樹サン…?」
流石に心配になって、長瀬が控えめに声を掛けた。
「はははっ…は…あはっ…ごっ…ごめんっ。あんまりにも…面白いこと言うからっ…ははは…可笑し…っ」
笑い過ぎで苦しそうな冬樹に、雅耶も思わず声を掛ける。
「…冬樹…?」
「だって、そうだろっ?…ありえないよっそんな噂。あはは…」
笑い過ぎて涙まで浮かべている。
でも、その無邪気な笑顔はまるで…。
(あの、保健室の写真の笑顔と同じだ…)
否、涙までがキラキラと光ってそれ以上に眩しかった。
周囲の生徒達は皆、そんな冬樹の笑顔に釘付け状態だった。
「じゃあ…じゃあさっ、それは『禁断の恋』否定ってことでいいの?冬樹チャン」
他の生徒達と一緒になって固まってしまっていた長瀬が気を取り直して聞き返すと。
「当たり前だろっ。まったく…誰だよ、そんな下らないこと言ってるの…。はー…苦しかった…」
そうして、ようやく冬樹は笑いを収めたのだった。
笑い過ぎて疲れたのか溜息を一つ付くと、再び箸を取る冬樹を眺めながら、
(何だ…そうだったんだ…)
雅耶は何故か安心している自分がいることを、素直に認めざるを得なかった。
数日後。
雅耶のもとに、涙を浮かべながら笑っている冬樹の写真を持って再び長瀬が交渉に来たことは言うまでもない。
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