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忍び寄る影
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「えっ?昨日…?」
冬樹は、驚いた様な表情で雅耶を振り返った。
「ああ、夜10時半位…だったかな…」
朝練が終わって教室に戻るところで丁度冬樹に会ったので、一緒に教室へと向かいながら歩いていた。
「いや、オレじゃないよ。昨日もバイトで、9時半位には店を出たけどそのまま帰ったし。そっちの方には行ってない」
昨夜、野崎の家の前に佇んでいた男のことが気になり、冬樹に聞いてみたのだが、返ってきた答えはそれだった。
冬樹とは『家のこと』について話したことがなかったので、気にする様子を見せるかな…?と少し心配していたが、別に平気そうだった。
(でも『そっちの方』…と言うからには、今冬樹が一人で住んでいる家は、ウチの辺りから少し離れた場所なのか。何にしても少し方向が違うんだな…)
実は、未だに冬樹が何処に住んでいるか俺は知らない。清香姉は、あの熱の日…冬樹を車で送って行ったというから、聞けば教えてくれるのかも知れないけど。
それは何か…面白くない。
最近、変な意地が自分の中にある気がする。
「そっか。やっぱり違うよな…。ちょっと、冬樹に似ていた気がして聞いてみたんだ。変なこと言ってごめんな」
確かに雰囲気も背格好も違う気はしたのだが。
「いや、別にそれはいいけど…。そいつ、家に何かしてたのか?」
「それが…よく分からないんだ。俺が見た時は、門の前で立ち止まって、ただ家を見上げてたんだけど…」
「ふーん…」
「もしかして…ドロボウ?とか?」
突然後ろから、俺と冬樹の間に顔を出して話に入って来た長瀬に、思わずビクッ…とする。
「…お前ね…。登場の仕方を考えろよ。ビックリするだろー」
「にゃはは。おはようー、お二人さんっ」
冬樹も一瞬固まっていたが「おはよー」…と、律儀に長瀬と挨拶を交わしている。
「でも、そうか…。長瀬の言うように、泥棒が下見してたってことも有り得るのかな…」
可能性も無くは無いのかも知れない。
俺が呟くと「でしょでしょー」と長瀬が嬉しそうに相槌を打つ。
「でも…大したものはないと思うぜ?」
冬樹が考える仕草をしながら呟くと、言葉を続ける。
「だいたい、何年も空き家になってる家に、今更…金目の物があるとは普通思わないだろ?」
「あー…確かになぁ…」
「うーむ…」
そんなことを話している内に、三人は教室へと辿り着いた。
冬樹は、驚いた様な表情で雅耶を振り返った。
「ああ、夜10時半位…だったかな…」
朝練が終わって教室に戻るところで丁度冬樹に会ったので、一緒に教室へと向かいながら歩いていた。
「いや、オレじゃないよ。昨日もバイトで、9時半位には店を出たけどそのまま帰ったし。そっちの方には行ってない」
昨夜、野崎の家の前に佇んでいた男のことが気になり、冬樹に聞いてみたのだが、返ってきた答えはそれだった。
冬樹とは『家のこと』について話したことがなかったので、気にする様子を見せるかな…?と少し心配していたが、別に平気そうだった。
(でも『そっちの方』…と言うからには、今冬樹が一人で住んでいる家は、ウチの辺りから少し離れた場所なのか。何にしても少し方向が違うんだな…)
実は、未だに冬樹が何処に住んでいるか俺は知らない。清香姉は、あの熱の日…冬樹を車で送って行ったというから、聞けば教えてくれるのかも知れないけど。
それは何か…面白くない。
最近、変な意地が自分の中にある気がする。
「そっか。やっぱり違うよな…。ちょっと、冬樹に似ていた気がして聞いてみたんだ。変なこと言ってごめんな」
確かに雰囲気も背格好も違う気はしたのだが。
「いや、別にそれはいいけど…。そいつ、家に何かしてたのか?」
「それが…よく分からないんだ。俺が見た時は、門の前で立ち止まって、ただ家を見上げてたんだけど…」
「ふーん…」
「もしかして…ドロボウ?とか?」
突然後ろから、俺と冬樹の間に顔を出して話に入って来た長瀬に、思わずビクッ…とする。
「…お前ね…。登場の仕方を考えろよ。ビックリするだろー」
「にゃはは。おはようー、お二人さんっ」
冬樹も一瞬固まっていたが「おはよー」…と、律儀に長瀬と挨拶を交わしている。
「でも、そうか…。長瀬の言うように、泥棒が下見してたってことも有り得るのかな…」
可能性も無くは無いのかも知れない。
俺が呟くと「でしょでしょー」と長瀬が嬉しそうに相槌を打つ。
「でも…大したものはないと思うぜ?」
冬樹が考える仕草をしながら呟くと、言葉を続ける。
「だいたい、何年も空き家になってる家に、今更…金目の物があるとは普通思わないだろ?」
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「うーむ…」
そんなことを話している内に、三人は教室へと辿り着いた。
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