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24話
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異世界13日目。
忍くんの様子がおかしい!
正確に言うならココ2、3日元気が無い!
毎食いつもより、ちょっとだけご飯残すし。作業のスピードもちょっとだけ遅い!
菜穂ちゃんやくるみちゃんに相談してみたけど。
「……ごめん、正直よくわかんない」
「ふえーん。気になるなら彼女なんだし聞いてみたらいいです」
2人に背中を押される感じで、作業中の忍くんに声をかけた!
「忍くん」
「あかりちゃん?どうしたの?」
作業の手を止めて、コッチを見た忍くんの瓶底眼鏡が鈍く光った。
あぁ…やっぱり眼鏡の光もいつもよりキレが無い!
どうしよう、何て切り出そう!
わたしがえーと、あーと、とモタモタしてると。
「ちょっと気分転換に散歩でもしようかな。付き合ってくれる?」
優しい忍くんからお散歩の提案をしてくれた。良かった。
◇◇◇
行く先も決めず、2人で歩いてると忍くんから切り出してくれた。
「あかりちゃん。僕に何か用事があった?」
「うん、あの。良かったらちょっと座らない?」
ちょうど中庭を歩いていたお陰で東屋を発見!周りに誰もいないし!静かだし!周りに綺麗なお花も咲いてて、ゆっくりお話出来そうだ!
デートにはもってこいの場所!と思って東屋に座って改めて忍くんを見ると。
ズーン…
漫画なら縦線が描かれてそう位、明らかに落ち込んでいた!
「忍くん?あの、何でそんなに落ち込んでるの?」
「…………僕と別れたいって話じゃないの?」
「ええー!?違うよ!何で!?」
暗くてカビでも生えそうな忍くんの話を聞くと。
ゴブリンに襲われた時に、自分の渡したアイテムが全く役に立たなかったり。ピンチを助けたのが大河だったり。ペガサス召喚も大河のアドバイスだったり。トドメは自分が頼んだ素材でわたしが昨日のピンチに陥ったりで。
相当落ち込んでたらしい!
だからこんな頼りない彼氏ならフラれても仕方ないって思ってたみたい。
なんて事!
これまで全く恋愛に縁が無かったから、彼氏側の気持ちなんか考えた事も無かったよ!
「んー。何で忍くんがそういう風に考えるのかわからないけど…」
「ごめん。こういうウザイよね」
しゅんと項垂れる忍くんの手をガシッと握った。
「ウザく無いよ!」
「あかりちゃん?」
「それって…アレでしょ?大河に、し、し、し、嫉妬したっていう。よく漫画とかでも出てくるジェラシーみたいなヤツ!」
「うん。伊藤くんは幼馴染だし、仲良いから、僕よりあかりちゃんの思考回路を理解してるのはわかるんだ。でも、何かそれが悔しくて…」
顔を伏せながら話す忍くんの耳は…赤い!
嫉妬!
我が人生で異性からそんな風に思われる日が来るなんて!
「嬉しいよ!」
「え?」
「わたし、今までこういう経験ないから、うまく言えないけど。でも嫌じゃないよ。嬉しい!」
「本当?」
「うん。でも忍くんがこういうので、ご飯残したり、作業のスピード落ちたりしたら心配だから、何か気になる事があれば直接話して欲しい!」
「…え?ご飯?作業?」
「うん!それに、わたしも忍くんもお互い初めて付き合った者同士なら、こういうの手探りで解決していこうよ」
「あかりちゃん…」
忍くんは感動した様に頬をピンクに染めて、ありがとうと呟いた。
そして向かい合わせでお互いに思わず笑顔が溢れた。
のんびり屋で鈍感なわたしと、不器用で自信が無い忍くん。こうやって少しずつお互いの事を知っていけたら良いな。
また一歩お互いの距離が近づいた気がした。
忍くんの様子がおかしい!
正確に言うならココ2、3日元気が無い!
毎食いつもより、ちょっとだけご飯残すし。作業のスピードもちょっとだけ遅い!
菜穂ちゃんやくるみちゃんに相談してみたけど。
「……ごめん、正直よくわかんない」
「ふえーん。気になるなら彼女なんだし聞いてみたらいいです」
2人に背中を押される感じで、作業中の忍くんに声をかけた!
「忍くん」
「あかりちゃん?どうしたの?」
作業の手を止めて、コッチを見た忍くんの瓶底眼鏡が鈍く光った。
あぁ…やっぱり眼鏡の光もいつもよりキレが無い!
どうしよう、何て切り出そう!
わたしがえーと、あーと、とモタモタしてると。
「ちょっと気分転換に散歩でもしようかな。付き合ってくれる?」
優しい忍くんからお散歩の提案をしてくれた。良かった。
◇◇◇
行く先も決めず、2人で歩いてると忍くんから切り出してくれた。
「あかりちゃん。僕に何か用事があった?」
「うん、あの。良かったらちょっと座らない?」
ちょうど中庭を歩いていたお陰で東屋を発見!周りに誰もいないし!静かだし!周りに綺麗なお花も咲いてて、ゆっくりお話出来そうだ!
デートにはもってこいの場所!と思って東屋に座って改めて忍くんを見ると。
ズーン…
漫画なら縦線が描かれてそう位、明らかに落ち込んでいた!
「忍くん?あの、何でそんなに落ち込んでるの?」
「…………僕と別れたいって話じゃないの?」
「ええー!?違うよ!何で!?」
暗くてカビでも生えそうな忍くんの話を聞くと。
ゴブリンに襲われた時に、自分の渡したアイテムが全く役に立たなかったり。ピンチを助けたのが大河だったり。ペガサス召喚も大河のアドバイスだったり。トドメは自分が頼んだ素材でわたしが昨日のピンチに陥ったりで。
相当落ち込んでたらしい!
だからこんな頼りない彼氏ならフラれても仕方ないって思ってたみたい。
なんて事!
これまで全く恋愛に縁が無かったから、彼氏側の気持ちなんか考えた事も無かったよ!
「んー。何で忍くんがそういう風に考えるのかわからないけど…」
「ごめん。こういうウザイよね」
しゅんと項垂れる忍くんの手をガシッと握った。
「ウザく無いよ!」
「あかりちゃん?」
「それって…アレでしょ?大河に、し、し、し、嫉妬したっていう。よく漫画とかでも出てくるジェラシーみたいなヤツ!」
「うん。伊藤くんは幼馴染だし、仲良いから、僕よりあかりちゃんの思考回路を理解してるのはわかるんだ。でも、何かそれが悔しくて…」
顔を伏せながら話す忍くんの耳は…赤い!
嫉妬!
我が人生で異性からそんな風に思われる日が来るなんて!
「嬉しいよ!」
「え?」
「わたし、今までこういう経験ないから、うまく言えないけど。でも嫌じゃないよ。嬉しい!」
「本当?」
「うん。でも忍くんがこういうので、ご飯残したり、作業のスピード落ちたりしたら心配だから、何か気になる事があれば直接話して欲しい!」
「…え?ご飯?作業?」
「うん!それに、わたしも忍くんもお互い初めて付き合った者同士なら、こういうの手探りで解決していこうよ」
「あかりちゃん…」
忍くんは感動した様に頬をピンクに染めて、ありがとうと呟いた。
そして向かい合わせでお互いに思わず笑顔が溢れた。
のんびり屋で鈍感なわたしと、不器用で自信が無い忍くん。こうやって少しずつお互いの事を知っていけたら良いな。
また一歩お互いの距離が近づいた気がした。
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