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連載
296 閑話 護衛騎士ヴェルザンティの場合
竜王陛下が側近や護衛騎士、ヴァルハラ大公閣下や側近、魔法騎士団長達を伴って遠路遥々移動中のこと。
竜王陛下の護衛である近衛騎士のヴェルザンティは妙な胸騒ぎを覚えていた。
それは魔人国に近付くにつれ、どんどん大きくなっていく。
今回一緒に護衛の任務に就いたウルズとスクルドはヴェルザンティの異変にいち早く気付いていたが、本人も違和感があるだけだと首を傾げてよく分かっていないようだったので、それ以上の話はしなかった。
ただ、それで護衛任務に支障が出てはマズいので、ウルズが代表して側近のリュウギにヴェルザンティの様子を報告しに行くと・・・。
「---胸騒ぎ・・・違和感、ですか」
「どんどん大きくなっているようですが、本人も我々もよく分からず・・・」
「・・・・・・ふむ。分かりました。まあ、大丈夫でしょう。支障が出たらその時は考えます。報告ありがとうございます」
「は、では失礼致します」
ウルズは幾分かホッとしてその場を辞した。
その後、リュウギがぼそっと呟いたことに気付かずに・・・。
「---もしかすると、もしかするかもしれませんね・・・」
そうして魔人国に着いたとき、ヴェルザンティの胸騒ぎが更に酷くなった。
表面は取り繕っているが内心は大いに焦っていた。
---何だ、これは。
こんなこと初めてだ。
動揺を隠し、バクバクする心臓を気合いで抑え込む。
竜王陛下達も気付いてはいるようだがスルーしてくれている。
魔王陛下の挨拶の後に離宮に案内され、王弟殿下達と合流したあとも落ち着かなかった。
何故か王城が気になって仕方がない。
---そして迎えた王城での晩餐会。
そこにヴェルザンティの胸騒ぎの元がいた。
魔人国の第3王子殿下・・・エクシア様。
---俺の番い!
そうか、だからこんなにも胸騒ぎを覚えていたのか。
駆け出し、この手の中に囲い込みたくなるが、護衛の任務中だ。
根性で堪える・・・が、後から聞いた話、俺は瞳孔を開きっぱなしで第3王子殿下をガン見していたらしい。
・・・・・・うん、全く気付かなかった。
魔人国の人達はノア様達の給餌行動に気を取られていてヴェルザンティの奇行には気付かなかったようである。
竜王国側では全員察していたがな!
・・・・・・恥ずかしい。
晩餐会の後に、竜王陛下から護衛任務を外れて番いを堕とす事に全力を尽くせと言われて、俺は一も二もなく頷いた。
この協議会滞在中に、必ず堕として竜王国に連れて帰る。
そう決意した。
ちなみにヴェルザンティは侯爵家の次男で、近衛騎士。
200cmの長身に濃い青色の長めの髪に、薄いアイスブルーの瞳で色合い的に冷たい印象だが、やや垂れ目なのが雰囲気を柔らかくしている。
ヴェルザンティは次男だが、近衛騎士としての実績もあり、功績をあげたときに母方の持つ爵位の一つ、侯爵の爵位を継いでいて身分的にもじゅうぶん釣り合う。
ウルズ、スクルドとは幼馴染み。
今回、ヴェルザンティの番いが見つかり、大喜びしていたらしい。
きっと嫁取りに協力してくれるだろう。
---すでにエクシアを嫁認定しているヴェルザンティだった。
エクシアはきっともう逃げられない。
※短いですが、後で嫁取りの閑話を書くつもりなので、お待ち下さいませ。
※突発的に最初の人物設定のところにギギルル兄弟とカフカ&ラミエルのキャライラスト入れたので、自己責任で、気が向いたらご覧下さいませ。(ちょっと雑なので後で書き直すかもしれませんが)
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