拾われた俺、最強のスパダリ閣下に全力で溺愛されてます 迷い子の月下美人

エウラ

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476 カガシ、捕獲される 2


大公閣下はどうやら隠蔽魔法で最初から隠れていたらしい。全く気付かなかった。
俺は呆気にとられていたが、慌てて礼をとろうと立ち上がった。

「お目にかかれて光栄でございます」
「ああ、楽にしてくれ。非公式の場だからね。悪かったね、蜜月の邪魔をしちゃったかな」
「え、あ、いえ・・・・・・」

何と返答すればいいかと躊躇っているとヴァルハラ大公閣下は苦笑しながらソファに腰掛けた。促されて俺も座り直した。ギルマスは溜息を吐いている。

「勘弁して下さい、大公閣下。心臓に悪いです。これっきりにして下さい」
「すまないね。どうしても直接会って確実に確保したかったから」
の間違いでは?」
「そうとも言う」

俺の目の前でそんなやり取りをする二人を半ば呆然と見ていたら、ふっと視線がこちらに向いた。

「でね、さっきの話だが君が望めばチャリオンだけでなく竜王国に受け入れる準備がある」
「───っそれは・・・・・・」
「うん、君達一族の事情は知っている。ああ、ギルマスも魔法の誓約で口には出せないから心配しないで。それとチャリオン君も望むままの対応を約束しよう」

ヴァルハラ大公家ともなれば事前調査でナヘカ一族の過去のことも全てご存知なのだろう。
だが、俺だけのことならともかく一族のことを決断するのは───。

「実はね、すでにナヘカ一族の長老と接触している。事情を話して君の決断に委ねると了承を得ている」
「・・・・・・それならば、俺は是と応えるしかありません。交渉にもなりませんよ」

もうすでに外堀が埋められていたようだ。これじゃ腹の探り合いもなにもあったモンじゃない。

「まあね。悪いね。ノアちゃんのためにも、コレは譲れなかったんだ」
「・・・・・・ノア殿は、確か末の公子の番い殿ですよね。今回、俺を確保するのは彼の希望ですか?」
「えーと、希望ではないんだけど、君のことで凄い興味持っちゃったから会わせてあげたいなって思って」
「・・・・・・は?」

薬師マイスターのノア殿が興味を持ったからって、そんな理由で?
そんな気持ちが顔に出てたんだろう。ヴァルハラ大公閣下は苦笑した。

「それもあるけど、君も知ってるだろう? メーレ王妃の件を。ノアちゃんが今、例の草から解毒薬を作ろうと奮闘しているからその手助けをして欲しいんだ」
「・・・・・・アレを?」
「君もあの草の毒による体調不良だと気付いているんだろう?」
「・・・・・・」

直球で聞かれて言葉に詰まる。俺は、いやナヘカ一族は関わるまいと見ない振りをしたのだから。

「君達一族の過去を思えば当然のことだ。我々竜王国だってアークと番うまでのノアちゃんの境遇を思えば無視も出来たが・・・・・・」

ヴァルハラ大公閣下は苦笑しながら言った。

「ノアちゃんが放っておけなくて首ツッコんじゃったからさあ。メーレ王妃も死なすには惜しい方だったし。だからね、出来れば手を貸して欲しい。そのために君の希望を叶えるんだ」
「・・・・・・分かりました。じゃあ、一族のこと、チャリオンのことも含めて、よろしくお願いします」

おそらく俺達の力を利用する気はないだろう。ノア殿のためという理由も本当だと思う。そう直感で感じた。
俺は覚悟を決めてきた。チャリオンにはまた事後報告になるが、大公閣下の話に乗ろうじゃないか。

「ありがとう。じゃあ早速、話を詰めようじゃないか」

大公閣下の満面の笑みと苦笑したギルマスに俺も微笑みながら交渉を始めるのだった。







※うおう、難産・・・・・・。時間なくて追い詰められてストレスたまってポチポチ書いてました。
まだ余裕ないので、めっちゃくちゃ不定期です。すみません。
どっちかというと、イラスト描きたい。
今、別の話の魔性植物もといドライアドのブランシュ描きたい。

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