拾われた俺、最強のスパダリ閣下に全力で溺愛されてます 迷い子の月下美人

エウラ

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512 お帰りからのお仕置き 2

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「ノア、そんなにビビらなくても大丈夫だ」

アークにテント内に連れ込まれた俺は、まさに竜にばっくり食べられる直前の兎状態で涙目でぴるぴる震えていた。

そこにアークが苦笑いでそう言ってきた。いやいや無理でしょうよ!

「まずは詳しいをしような。とりあえず寝室に行こう。ゆっくり聞くから」
「・・・・・・ぅ、うん? お話?」
「そうだ。あの錬金をした経緯とかな。俺のいないときに何をしてたんだ?」

アークに促されて寝室に移動すると、ベッドに横並びに腰掛けた。

「・・・・・・ええと、あの、香水の元と手持ちの錬成品を合わせたらどうなるだろうって、好奇心で・・・・・・」
「で? 俺がいると止められると思って隙をみてやったんだな」
「・・・・・・えへ?」

バレてる。アークにすっかり読まれてる! 俺は誤魔化すように笑ってみた。アークは誤魔化されてくれなかったけど。

「・・・・・・アレの他に何を錬成したんだ?」
「───えっと?」

そう言うとちょっと睨まれた。あああ、ソレもバレてる!

「ごごごめんなさい! これです! 惚れ薬です!」

そう言うとサッとインベントリからもう一つのやらかしを出してアークに渡した。アークは渋い顔をしながら鑑定して、眉間に深い皺を寄せていた。

「───はーっ・・・・・・。コレは完全に破棄か死蔵だな」
「うん、もう作らない」
「ならいい。コレも俺が預かっておく」
「うん、よろしく」

これでお小言は終わりかな、と気を抜いたら隣に座っていたアークが不意に俺に覆い被さってきた。

「・・・・・・へ?」
「それはそれ、お仕置きをしない理由にはならないぜ」
「あああ、そそそそうですよね!」

やっぱりヤるんですね、お仕置き!?

「・・・・・・なあ、あの媚薬、どんな効果なのか知りたくねえか?」
「・・・・・・えっ」

そう言ってニヤリと笑うアークにハッとする。そうだよ、ちょうど実験できるじゃん! 誰にも迷惑をかけずに身近でヤれるじゃん!

俺は思いっきりキラキラした目でアークを見た。アークはちょっと面食らったあと、苦笑した。

「・・・・・・ったく、あんなに怯えていたくせに錬金や薬関係のことになると切り替えが早いんだから」

え? だって効能とか確認するまでが錬金術師や薬師の仕事で責任だよね? でも今回は媚薬だから。

「アーク、なるべく俺も効果が見たいけど、たぶん訳分かんなくなると思うんだよね!」
「あー、はいはい。記録媒体の魔導具に残すからあとで好きなだけ確認するといい」
「やった! じゃあサッサとヤろう!」
「・・・・・・お前、自分がヤってる映像を撮られてて見られるって分かってる? いや分かってねえよな」

アークが小さく呟いていたが、盛り上がった俺には聞こえていなかった。
お仕置きセックスだとか色気だとか頭から全くなくなって、俺の思考は今、完全に薬の治験で埋め尽くされていた。
着ていた上着を脱ごうとすると、アークが獰猛に笑った。

「俺ありきの治験って分かってる? せっかくなんだからもうちょっと雰囲気作ろうぜ」
「───あっ」

そう言って俺に噛み付くような口付けをした。驚いて開いた唇にアークの肉厚な舌が浸入してきて、ぬるりと上顎をなぞられた。

「・・・・・・うんっ・・・・・・ん、あっ」

くちゅくちゅと下顎や喉の奥を嬲られ、舌を絡め取られ吸われて、あっという間に息があがる。

「んっ・・・・・・あ・・・・・・アーク」
「ふ、気持ちいいか?」
「あ・・・・・・いい・・・・・・もっと」
「ふふ、蕩けたノア、可愛いな。でもコレから媚薬アレ使うんだぜ。大丈夫か?」
「・・・・・・分かんない」

いつも気持ちよくて、これ以上無理ってなるのに、それ以上ってどんなんだろう?

「まあ、中毒性もない安全なヤツだってことだし、大丈夫だろう。ただ持続時間が分からねえ」
「あー・・・・・・、それは個人差があるらしい。あと、使用量にも関係が・・・・・・」

効果は一滴でも出るらしいけど、この辺も検証が必要だよね。

「まあ、とりあえず一滴使ってどのくらいの効果と持続時間か調べて、あとはまた別のやり方に変えて検証しようぜ」
「・・・・・・うん」

ソレって検証が済むまでヤりっぱなしってことかな?
お仕置きなのか治験なのかよく分からない状況になりつつあったが、俺は早まったかなと、戦々恐々とするのだった。





※スミマセン、R18まで行かなかった。次話、お待ち下さい。
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