拾われた俺、最強のスパダリ閣下に全力で溺愛されてます 迷い子の月下美人

エウラ

文字の大きさ
454 / 641
連載

516 カガシと薬師と錬金術師は混ぜるな危険 2

「さて、周りの安全は確保したし。・・・・・・今更だけど、手伝い本当にいいの?」

チャリオンと絶賛蜜月中なんだよね? 俺、邪魔しちゃってない?
気になって一応確認すると、カガシは人のよさそうな笑みを浮かべた。

「ご心配いりません。夜はたくさん可愛がってあげてますし、彼も息抜きが必要でしょうし」
「・・・・・・そう」

そう照れも悪びれもせずに堂々と閨事情を暴露するのはアークとそっくりだぁ。
聞いた俺も悪いけど、この場にチャリオンがいたら赤面して絶句か大騒ぎだな。

そういえば蛇獣人って、アレが二つあって片方が打ち止めになってももう片方が元気だから、交代交代でヤれるから絶倫ってどこかで聞いたような・・・・・・?

・・・・・・うわぁ。チャリオン、ご愁傷様。あとで滋養にいいもの贈ってあげよう。まあ、カガシがいるから大丈夫だろうけど。

「何か?」

思わず微妙な顔になって見つめていたせいで、カガシににっこり問いかけられた。
いやいや何でもないよ!

「じゃあ、分析お願いしようかな?」
「分かりました」
「・・・・・・敬語じゃなくていいよ?」

どうも見た目自分より年上のカガシに敬語で話されるとムズムズ落ち着かないからそう言ったんだけど。

「いえ、もう癖なモノでこれが誰にでも普通なんでご勘弁を」
「ん、ならまあ好きにしていいや。はい、これが原液ね」

それなら強要はしない。自分が居心地悪いだけだからね。
だからさっさと媚薬の改良とばかりにカガシに手渡した。

「・・・・・・、・・・・・・ぇ・・・・・・は?」

すぐに鑑定したらしいカガシが、にっこり笑顔からスンッと真顔になり、戸惑う声を小さくあげて最終的に片手で顔を覆って項垂れた。

うん? どうしたの?

「・・・・・・ノアさん、これの元の素材と、更にその元になった素材も見せて貰えます?」
「うん? いいよ。はい、えっとこれとこれとこれね。で、これの材料が───」

カガシが疲れたように素材を見せて欲しいって言うので、俺はパパッと作業机に出していく。

まずは媚薬の材料の例の薬物とミドガルズオルムの酒と肝。次に例の薬物の元となった乾燥シメピとイエローアパタイト。

カガシは次々に置かれる素材をパッと鑑定していったらしい。興味津々という顔と困惑の顔が入り交じったなんともいえない表情で鑑定を終えると、深い溜息を吐いた。

眉間に珍しくシワが寄って、口は横一文字に閉ざされている。
そんな顔も出来たんだね。ニコニコの顔しか見ていないから新鮮だな、なんて考えていたら急にガバッと顔を上げた。

「うへっ!?」

驚いた俺が変な声を上げたことも気にせず、カガシは細い目をクワッと見開き俺を見つめて言った。

「ノアさん、とりあえずミドガルズオルムの肝を抜いてもう一度錬成して下さい」
「え? 肝? って、俺が思い付きで足しちゃったアレ?」

最初は加える気が全くなかったアレ

「思い付きで足したんですか!? 何故そんなこと思い付くんですか!! 相乗効果爆上がりでしょうがっ!!」
「ひえっ! あっえっ・・・・・・ええ!?」

そ、そうなんだ? 知らなかったよ。

タジタジになりながらカガシの言うがままに、ミドガルズオルムの肝を抜いた材料で錬成すると、名前こそ『月下美人(改)』となっていたが最初のモノよりも効果が落ちた媚薬が錬成された。

「・・・・・・おお、カガシ凄いねぇ」

俺は満面の笑みでそう褒めたんだが。

「・・・・・・俺が凄いのではなく、ノアさんがやらかしすぎるんですよ」

なんでアレコレとヤバいモノツッコもうとするのかな、とブツブツ言いながらも楽しそうではあったから、まあいいか。





感想 1,589

あなたにおすすめの小説

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

家族に忘れられていた第五王子は愛され生活を送る

りーさん
ファンタジー
 アズール王国の王宮には、多くの王子や王女が住んでいる蒼星宮という宮がある。  その宮にはとある噂が広まっていた。併設されている図書館に子どもの幽霊が現れると。  そんなある日、図書館に出入りしていた第一王子は子どものような人影を見かける。  その時、父である国王にすら忘れられ、存在を知られていなかった第五王子の才覚が露になっていく。

冷遇妃マリアベルの監視報告書

Mag_Mel
ファンタジー
シルフィード王国に敗戦国ソラリから献上されたのは、"太陽の姫"と讃えられた妹ではなく、悪女と噂される姉、マリアベル。 第一王子の四番目の妃として迎えられた彼女は、王宮の片隅に追いやられ、嘲笑と陰湿な仕打ちに晒され続けていた。 そんな折、「王家の影」は第三王子セドリックよりマリアベルの監視業務を命じられる。年若い影が記す報告書には、ただ静かに耐え続け、死を待つかのように振舞うひとりの女の姿があった。 王位継承争いと策謀が渦巻く王宮で、冷遇妃の運命は思わぬ方向へと狂い始める――。 (小説家になろう様にも投稿しています)

夫から『お前を愛することはない』と言われたので、お返しついでに彼のお友達をお招きした結果。

古森真朝
ファンタジー
 「クラリッサ・ベル・グレイヴィア伯爵令嬢、あらかじめ言っておく。  俺がお前を愛することは、この先決してない。期待など一切するな!」  新婚初日、花嫁に真っ向から言い放った新郎アドルフ。それに対して、クラリッサが返したのは―― ※ぬるいですがホラー要素があります。苦手な方はご注意ください。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

家に帰ったら、妻は冷たくなっていた。突然シングルファザーになった勇者パーティーの治癒師は家族を修復したい

八朔バニラ
ファンタジー
勇者パーティーに所属し、魔王討伐した治癒師(ヒーラー)のゼノスは街の人々の歓声に包まれながら、3年ぶりに家に帰った。家族が出迎えてくれると思ったが、誰も出迎えてくれない。ゼノスは不満に思いながら家に入ると、妻の身体は冷たくなっていた。15歳の長男ルミナスはゼノスの代わりに一家の柱として妹を守り抜き、父に深い拒絶のこもった瞳を向けていた。そして、8歳の長女ミリアは父の顔も忘れていた。 ゼノスは決意する。英雄の肩書きを捨て、一人の不器用な父親として、バラバラになった家族の心を繋ぎ合わせることを。 これは世界最強の治癒師が家族を修復する物語である。

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

「存じ上げませんが、どちら様ですか?」——忘れることが、最も残酷な復讐になった

歩人
ファンタジー
伯爵令嬢フィーネは婚約破棄のショックで過去の記憶を全て失った。名前も、家族も、婚約者も——何もかも。保護してくれた辺境の薬師に弟子入りし、「フィー」と名乗る少女として穏やかに暮らし始めた。朝は薬草を摘み、昼は薬を調合し、夕方は師匠の息子——無口だが優しい青年ルカスと一緒に夕焼けを見る。「私、前の自分より今の自分が好きです」。五年後。辺境に一人の貴族が現れた。やつれた顔で「フィーネ、迎えに来た」と。彼女は首を傾げた。「存じ上げませんが、どちら様ですか?」——嘘ではなく、本当に覚えていない。忘れることが、最も残酷な復讐になった。