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1 ここはどこ?
しおりを挟むえーっと。
ココはどこ?
俺は誰?
・・・・・・俺は有原神威。
26歳、男。
ごく普通のサラリーマンで週末はゲーム三昧。
独身で親戚家族はいない。
彼女無し=年齢だ。
・・・・・・自分で言ってて虚しいな。
取りあえず記憶はしっかりある。
だが、何故ココにいるのかの記憶が無い。
・・・・・・自分の体を見る。
・・・・・・うん。
さっきまでやってたゲームアバターだね。
VRMMO【パライソの住人】という、多種多様の種族が住む大陸を舞台にしたゲーム。
その中では特に決まったメインストーリーイベントがあるわけでもなく、冒険者ギルドでプレイヤーが依頼を受けたり逆に依頼を出したり、NPCの頼みを聞いたりと自由に活動できる。
武器や防具、アイテムを生産して販売も出来るから、俺はそっちメインで始めた。
どっちかというと地味な作業をコツコツやって物を作るのが好きだからだ。
多種多様とうたっている通り、人族はもとより獣人、ドワーフ、竜人、魔人、森人などの種族が選べる。
基本的に身体はスキャンデータからあまり変えられないが、課金すれば身長体重、性別も変更可能だ。
ただ種族によっては世界観を壊さないように初期設定の身長などが決まってるものがあって、ソレはいくら課金しても無課金の±5cm以上は変えられない。
俺?
俺は高給取りじゃないんで課金はしてない。
元からぎりぎり無課金で済む範囲でちょっと顔をシャープに、身長は増やしたかな。
だって俺、昔から童顔の女顔で背もギリギリ165cmあるかどうかってくらいでコンプレックスだったんだよ。
無課金で±5cmだったから+5cmでなんとか170cmくらい。
───で、種族は森人。
生産ならドワーフだろうというあんた。
ドワーフって小人よ?
身長にコンプレックスある俺が選ぶと思う?
初期設定で150cmだよ。
さっき言ったようにドワーフのイメージのために課金は無効化されるから頑張っても155cm。
リアルの俺より低いじゃん! 無理!!
幸い、エルフも手先が器用で細工物が得意ってなってるし!
ソレならエルフ一択っしょ!
この際とことん拘ろうと思ってキャラメイクやったら、青銀の腰まである長髪に翡翠色の瞳、透けるような白い肌の儚げエルフになった。
で、名前も瞳から取ってジェイド・カムイ。
普段はジェイドで通してる。
そのアバターで見知らぬ深い森の中。
VRじゃ感じないはずの風や青臭い草の匂い。
でもって太陽は一つだけど色が青いんだよね。
ゲーム内でも普通にオレンジっぽい色だったよ?
・・・コレってたぶん、異世界だよな。
・・・・・・あれ、これ詰んだ?
だって、いわゆるトラック転生とか召喚とか、神様的なのにも会ってないし?
───どーしろっちゅーんじゃ!!
辺りは人の気配無し。
ついでに言うと生き物の気配も全く無し。
いや、普通の動物たちはいるけども、俺という闖入者を警戒しているようで寄ってこない。
どうやらここら辺一帯に結界が張ってあるようで、害悪な生き物は入れないようだ。
なんでわかるのかっていうと、このアバターのスペック引き継いでるようなんだよね。
俺のアバターは生産メインにしてあるんだけど、その生産のために取れるスキルは目一杯取ったし、レベルもカンストまで上げてあった。
だから鑑定や錬金術関係、素材収集の為に戦闘系のスキルはもちろん、エルフでも取れる限りのモノを取得した。
種族によってはどうしても取れないスキルもあったが、俺、頑張った!
エルフ固有の精霊魔法は言わずもがな。
こっちは枝分かれしながら色んな魔法を取得してはレベルを上げていって、また繰り返し別の枝分かれで違う魔法を取得・・・と、何度やったか覚えてない。
お陰で全精霊魔法を取得したので統合されて『精霊王』という称号が貰えた。
そのせいでゲーム仲間にはえげつないエルフが通称だった。
俺の名前、一個もカスってないわ(笑)!
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