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7 男子三日会わざれば刮目してみよ! その1
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あのまま、夕方までぐっすり眠ってしまった。
この体は子猫すぎる。
僕が記憶もなく、普通に猫獣人として生まれていればこんなにもどかしい気持ちにはならなかったと思う。
下手に記憶があるせいで、出来るはずだという気持ちとろくに動けない体がちぐはぐな感じになって気持ち悪い。
「子猫のうちは『食う寝る遊ぶ』が仕事だ」
そういって宥めてくれるヒョウガさん。
なんかやけに子育てに詳しくない?って聞いたら、親が子だくさんで上にも下にも兄弟がいたから慣れてるんだって。
へえ。僕は一人っ子だったから羨ましい。
夕ご飯も部屋で食べさせて貰い、片付けて、さあ寝るかとなったときに、ハタと気付いた。
僕、昨日からおトイレしてない---!
え? もしかして寝てるうちに汚しちゃってヒョウガさんに後始末して貰ったとか・・・・・・?!
ええ?!
どうしよう、何て聞けば?
『僕の下の世話、したんですか?!』
って聞くの?!
どどどうしよう?!
「心配しなくても大丈夫だぞ」
『ええ?! ほんとーに?! ・・・・・・ん?』
あれ? 僕、口に出してた?
「念話になってた。筒抜けだったよ」
ヒョウガさんがクスクス笑っている。
うわー恥ずかしい!
突っ伏して悶えていたら教えてくれた。
〈浄化〉の魔法で排泄物も体内から消し去れるんだって!
すっごーい!
「赤子のうちはうまくトイレ出来ないから親が浄化するんだよ。後、冒険者なんかは依頼によっては何日も野宿になるから、必ず覚える。サナは俺が面倒見るからな」
『ありがとうございます。でも教えてくれたら自分でやるよ?』
「大丈夫、気にするな。サナの世話は全て俺がやりたいんだ」
---うん? 今ちょっとアブナイ発言なかった?
・・・子猫の世話って意味だよね?
大きくなったらしないよね?
まあとにかく、今は何にも出来ないし知らない事ばかりだから、お世話になるのは仕方ないよね。
『じゃあ、お願いします、ヒョウガさん』
そう言ったら、嬉しそうににこにこしてた。
僕もなんだかほっこり。
ヒョウガさんの隣に丸まって寝る。
なんかヒョウガさんの匂いとか体温とか、ほっとするんだよね。
『お休みなさい』
夕方あんなに寝たのに、子猫だからかあっという間に夢の中。
「・・・寝るの早っ・・・。ああもう、可愛すぎ」
普段の俺を知るものはビックリするだろうってくらいはにやけた顔になってると思う。
無意識に擦り寄ってくんくん匂いを嗅ぐ仕草がたまらない。
変態チックなのは自覚しているが、俺はショタコンではない。
番いだからだ。
当然成人まで待つが、獣人は成人までが割と早い。種族にもよるが早いと数年で大きくなる。
サナはどうだろうか。
猫科の獣人はけっこう早い方だが。
精神年齢が16才だから、早く体が追いつくといいな。
そうして眠った翌朝・・・。
目覚めたら、サナが大きくなっていた。
大きいと言っても5才くらいか。
人化していた。
猫耳、尻尾がついた裸の5才児。
・・・・・・いくら早く大きくなれといっても、育ちすぎだと思う。
普通は1年は子猫だろう。
ちょっと混乱しているうちにどうやら目が覚めたらしいサナがうーんと伸びをした。
そして違和感に気付いたらしく、自分の体をジッと見つめた。
「・・・・・・ひょおがたん? ぼく、おおきくなっちぇる?」
「なってるな。ビックリした」
「・・・・・・ふちゅうじゃにゃいんだ・・・。かちゅじぇちゅが・・・・・・」
「・・・可愛いが、気になるなら念話でいいぞ」
『うん、念話で!』
だからって残念そうな顔をしないで!
この体は子猫すぎる。
僕が記憶もなく、普通に猫獣人として生まれていればこんなにもどかしい気持ちにはならなかったと思う。
下手に記憶があるせいで、出来るはずだという気持ちとろくに動けない体がちぐはぐな感じになって気持ち悪い。
「子猫のうちは『食う寝る遊ぶ』が仕事だ」
そういって宥めてくれるヒョウガさん。
なんかやけに子育てに詳しくない?って聞いたら、親が子だくさんで上にも下にも兄弟がいたから慣れてるんだって。
へえ。僕は一人っ子だったから羨ましい。
夕ご飯も部屋で食べさせて貰い、片付けて、さあ寝るかとなったときに、ハタと気付いた。
僕、昨日からおトイレしてない---!
え? もしかして寝てるうちに汚しちゃってヒョウガさんに後始末して貰ったとか・・・・・・?!
ええ?!
どうしよう、何て聞けば?
『僕の下の世話、したんですか?!』
って聞くの?!
どどどうしよう?!
「心配しなくても大丈夫だぞ」
『ええ?! ほんとーに?! ・・・・・・ん?』
あれ? 僕、口に出してた?
「念話になってた。筒抜けだったよ」
ヒョウガさんがクスクス笑っている。
うわー恥ずかしい!
突っ伏して悶えていたら教えてくれた。
〈浄化〉の魔法で排泄物も体内から消し去れるんだって!
すっごーい!
「赤子のうちはうまくトイレ出来ないから親が浄化するんだよ。後、冒険者なんかは依頼によっては何日も野宿になるから、必ず覚える。サナは俺が面倒見るからな」
『ありがとうございます。でも教えてくれたら自分でやるよ?』
「大丈夫、気にするな。サナの世話は全て俺がやりたいんだ」
---うん? 今ちょっとアブナイ発言なかった?
・・・子猫の世話って意味だよね?
大きくなったらしないよね?
まあとにかく、今は何にも出来ないし知らない事ばかりだから、お世話になるのは仕方ないよね。
『じゃあ、お願いします、ヒョウガさん』
そう言ったら、嬉しそうににこにこしてた。
僕もなんだかほっこり。
ヒョウガさんの隣に丸まって寝る。
なんかヒョウガさんの匂いとか体温とか、ほっとするんだよね。
『お休みなさい』
夕方あんなに寝たのに、子猫だからかあっという間に夢の中。
「・・・寝るの早っ・・・。ああもう、可愛すぎ」
普段の俺を知るものはビックリするだろうってくらいはにやけた顔になってると思う。
無意識に擦り寄ってくんくん匂いを嗅ぐ仕草がたまらない。
変態チックなのは自覚しているが、俺はショタコンではない。
番いだからだ。
当然成人まで待つが、獣人は成人までが割と早い。種族にもよるが早いと数年で大きくなる。
サナはどうだろうか。
猫科の獣人はけっこう早い方だが。
精神年齢が16才だから、早く体が追いつくといいな。
そうして眠った翌朝・・・。
目覚めたら、サナが大きくなっていた。
大きいと言っても5才くらいか。
人化していた。
猫耳、尻尾がついた裸の5才児。
・・・・・・いくら早く大きくなれといっても、育ちすぎだと思う。
普通は1年は子猫だろう。
ちょっと混乱しているうちにどうやら目が覚めたらしいサナがうーんと伸びをした。
そして違和感に気付いたらしく、自分の体をジッと見つめた。
「・・・・・・ひょおがたん? ぼく、おおきくなっちぇる?」
「なってるな。ビックリした」
「・・・・・・ふちゅうじゃにゃいんだ・・・。かちゅじぇちゅが・・・・・・」
「・・・可愛いが、気になるなら念話でいいぞ」
『うん、念話で!』
だからって残念そうな顔をしないで!
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