クジを引いたら幼馴染と異世界に来て能力身につけた

"検索"能力者編

キシュガの条件

「女を渡せだと？」
昇はキシュガの目を睨む。
「ああそうだ。簡単なことだろ？お前も2人も女はいらないだろ？」

「そういうことなら私が行くわ。」
翠が昇たちの前に立つ。

「翠。なんでっ。」
昇は大きな声で尋ねた。

「お前と希良梨はお互いが好き同士でしょ？だったら邪魔者の私がキシュガに行けば調べてくれる一石二鳥よ。」
翠は軽く微笑んでキシュガに近づいていく。

キシュガはそれを見て舌なめずりする。

昇はそれを見て勘が働いた。
「待てよ。お前がキシュガについて行く必要はない。俺にはわかる。こいつの元に行けば大変な目に合う。」
昇が翠の肩を掴む。

「仕方ないじゃない！調べてもらうには女が必要なんだからっ。」
翠の目は少し悲しそうだった。

「こんなやつに聞かなくても他の方法を探すよ。」
昇はキシュガに言い放った。

「くそがっ！女を渡せよっ！」
キシュガはナイフを取り出して昇に向かってくる。

「"発生"」
昇は静かに呟くとキシュガはあと僅かな所で消滅した。

「昇...」
翠は悲しそうな顔だった。

「翠気にすんな。他の能力者を探そうぜ。それと希良梨ごめんな。」

「あんなゲスっぽい人調べてくれる保証もなかったしあれで良かったよ。」


昇たちは再び街を歩き出した。