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未知瑠さんと稲垣さん

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 今日の千鶴さんは普段と違っていた。と言うのも、今日は未知瑠さんと海で世話になった稲垣さんが千鶴さんの部屋にやって来るのだ。千鶴さんは、手作り料理に力を入れていた。千鶴さんに頼まれて俺は部屋の掃除に取り組んだ。

「誉くん今どう? 」

「まぁまぁっす 」

 久しぶりの掃除機に割と悪戦苦闘してしまった。千鶴さんと暮らし始めてから元々低かった家事力は更に低下した。密かにヤバいと思っている。

「千鶴さんは? 」

「私もまぁまぁだね。もう少しで出来るかも 」

 千鶴さんもフライパンや鍋を使って必死に調理に取り組んでいた。普段も美味しい料理を作る千鶴さんなだけに今日の料理は更に楽しみだ。

 数時間経ち、午後三時を過ぎた。千鶴さんの部屋にチャイムが鳴り響く。チャイムといえば石堂を思い浮かぶが今日に限っては違っている。

 俺がドアを開けるとそこには未知瑠さんと稲垣さんが立っていた。

「こんちゃ~ 」

「久しぶりっ 」

 未知瑠さん、稲垣さんと挨拶を交わすと二人を部屋に入れた。稲垣さんは千鶴さんの家が初めてという事もあり、嬉しそうだった。

「千鶴ちゃん、久しぶり 」

 稲垣さんが千鶴さんに挨拶すると、千鶴さんは調理の手を止めて稲垣さんに頭を下げた。稲垣さんは千鶴さんを抱きしめて肩を叩いていた。一方、未知瑠さんは俺を見てニヤニヤしていた。

「誉っち、夜楽しみだね~ 」

 この間の観覧車でのセックスを思い出して顔が熱くなった。今日の夜は一波乱あるだろうと思った。

 四人でテーブルを囲んで座ると、久しぶりの再会に笑い合った会話を繰り広げた。稲垣さんは海の家であった出来事を語り場を和ませていた。俺は、稲垣さんのへそ出しスタイルと腹筋にムラムラしていた。

 夜が来て、俺たちは千鶴さんの手料理にご馳走になった。フランス料理みたいなステーキに俺たち三人は喜んだ。何と言ってもどんな料理も素晴らしいぐらいに美味しいのだ。
 そして、料理のお供に石堂から貰ったワインを注いだ。ギリ二十歳の俺もワインが飲める。はじめてのワインは苦くて大人な味だった。

 ◇

 目が覚めると、俺は千鶴さんの寝室に居た。いつの間にか眠っていたようだ。ふと横を見ると隣で未知瑠さんが眠っている。服は乱れており、谷間が見えている。

「触ってもバレないかな 」

 未知瑠さんの胸に触れると優しく揉む。久しぶりのハリがある胸はとても触り心地が良い。

「誉っち....何してる? 」

「み、未知瑠さん!? 」

 胸を触っていた俺は未知瑠さんが起きた事でパッと手を離した。未知瑠さんはじっと見つめると、俺の頬にキスをした。

「ヤろっか。誉っち 」

「み、みんないますから 」

「関係ないよ~ 」

 未知瑠さんは俺のシャツを脱がすと上半身を舐める。俺の平な胸をゆっくりと舐めていく。ソフトクリームを舐めるような舌遣いに俺は変な声が漏れそうになった。

「み、未知瑠さんっ....おっ....」

「えへへ....ウチで気持ち良くなろーよ 」

 変なスイッチが入ろうとした時、寝室の扉が物凄い勢いで開いた。扉の方を見ると、そこにはキャミソールを着た千鶴さんがプルプルさせて立っていた。

「ミッチー!! 」

「千鶴ごめん。先に頂いてるから~ 」

 千鶴さんは飛びつくように俺と未知瑠さんに乱入する。そして、奪い取るように俺を抱きしめてねっとりとキスをする。普段と違って激しい千鶴さんに驚きつつも気持ち良かった。

「千鶴、待て~ 」

 千鶴さんは俺の左の乳首、未知瑠さんは俺の右の乳首を舐める。二人に責められる俺はこれまでに無かった快楽を見つけた。股間は鋭く勃ち出したそうに待機している。

「誉くん勃ってる 」

「誉っち、ヤリ時だね 」

 二人は俺の手を引くと自ら押し倒して股を開いた。そして、俺の顔を見て言葉を合わせた。

「どっちハメハメしたい? 」

 千鶴さんと未知瑠さんからの誘い。どちらから先に挿入しパコるか悩みどころだ。俺のペニスは千鶴さんを捉えていた。

「先ずは、千鶴さんだ! 」

 俺は千鶴さんに挿入して腰を動かした。未知瑠さんは羨ましそうに俺たちの行為を眺めている。

「ずるいっ 」

「ごめんね。ミッチー......あぁぁんっ!! ああんっ!! 気持ちっ....いいっ! 」

 千鶴さんの膣を突きながら俺は激しいセックス を楽しんだ。千鶴さんの膣が壊れるぐらいの激しいセックスに未知瑠さんも口を大きく開いていた。

「千鶴さん、イキますよ 」

「うん、欲しいっ!! 」

 俺は千鶴さんに膣内射精すると、すぐにペニスを抜き取り、未知瑠さんに挿入した。出番が回ってきた未知瑠さんは気持ち良さそうにしている。

「やぁぁっ!! きたぁっ..きたっ....んんっ!! 」

 未知瑠さんに激しいピストンをお見舞いした。千鶴さんも初めて見る俺と未知瑠さんのセックスに驚いていた。そして、両手で口を覆っていた。

「未知瑠さんっ!! どうっすか! 」

「やぁぁんっ!! んんっ!! 凄いっ!! 」

 堪らない。俺は未知瑠さんと千鶴さんに交互に挿入する。器用な腰遣いの自分が恐ろしいと思った。交互に挿入を繰り返しながら、二回目の射精は未知瑠さんに決めた。未知瑠さんにたっぷりの射精を披露した。

「はぁ、はぁ。誉くん凄すぎ 」

「誉っち、前より進化してる 」

「二人とも最高ですよ 」

 千鶴さんと未知瑠さんを交互に見て顔を近づけようとした時、ある視線に俺は気づいた。俺たちに視線を向けていたのは、稲垣さんだった。
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