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127 新しい家族
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マティアスとの結婚式まであと一ヶ月!…を切った私の日常は少し慌ただしく、だけど平和な毎日だ。
刻々と結婚式が近付いて日々不安と緊張が高まっているのを除いて。
ユリエル・カーク夫人…もとい先生にも相変わらず指導を受けている。まだまだ不安が一杯なので。
因みにお城では新たに皇太后陛下や皇太后陛下のご友人である夫人方にも色々と教わっていたりもする。
「サイカ、音を立てては駄目。
貴婦人は紅茶を飲む仕草も優雅でなければ馬鹿にされてしまうの。」
「はい、お義母様。
…だけど、貴族ってやっぱり面倒ですね…。」
「ふふ、そうね。貴女はこの国の国母にもなるから、その分大変にもなってしまうわね…。
でも、息抜きも大事よ。このお屋敷では貴女の好きに、したいようにして過ごしていいから。余所に行った時だけ頑張りましょうね。」
「はい…!」
勿論、私はお義母様にも指導を受けている。
元々貴族令嬢だったお義母様。
二十年余り平民として過ごしていたけれど、それまで貴族として生きてきた記憶は当然あって、今では二十年のブランクを感じさせない程優雅な貴婦人だ。
お義父様とお義母様が結婚し、私たちは母と子という関係になった。
女同士で一緒におしゃべりしたり、買い物をしたり、散歩をしたりと良好な関係が築けていると私は勝手に思っている。
二人が夫婦になって、ルース様が頻繁にクライス家に来るようになった。
あ、あとお爺様とお婆様も。
お義父様とお義母様の結婚式の日。
初めまして。と二人の反応を伺いながら挨拶した後、私はお爺様とお婆様に初孫宜しく可愛がられた。
とはいっても私は子供ではない。もういい大人である。そう、もう二十六のいい大人。
しかし二人の目には私が子供にでも見えているのか……お爺様に高い高いをされた時は混乱した。どう反応すればいいか分からなくて。
『孫だ!孫だぞ!』
『ええ、ええ!あなた!こんなに可愛い子がわたくしたちの孫だなんて、…神様に感謝しなくてはいけないわねぇ…!』
お義父様とお義母様の実子でなくとも、お爺様とお婆様は私の存在を大変喜んでくれた。
その喜びが少し…あれなのは別として、嬉しいことだと素直に思う。
ルース様は“ルース様”と意識もせず呼べば“叔父様じゃないのかい?”と少し不機嫌になって…うん、大変賑やかな家族になりましたとも。
尊敬する、大好きなお義父様。
お義父様の前では少女の様に可愛くて、そして優しいお義母様。
ルース叔父様にお爺様にお婆様。
賑やかになったクライス家。
私がマティアスたちに嫁いでも、お義父様にはお義母様がいる。ルース叔父様やお爺様にお婆様も。
夫婦二人、穏やかで優しい時間を過ごていくのだろう。
時々は叔父様たちも含め賑やかに。
幸せで、だけど少しばかり寂しくも感じながら、この屋敷で一緒に年を取っていくのだろう。
「…結婚しても…頻繁に、顔が見れたらいいな。」
窓の外には夫婦二人、仲睦まじく庭でお茶をするお義父様とお義母様の姿。
その二人の姿が日本にいる両親の姿に重なった。
私がいなくなってから、二人はどう過ごしているだろう。
元気でいるだろうか。前を向いて生きてくれているだろうか。
想像してみる。
私と、マティアスと、皆との子が出来て。
その子たちが無事に大人になって、私たちの手元から巣立っていく。
それまでの色んな出来事を思い出しながらその後の日々を過ごしていくことになる。
たまに帰ってくる子供たちと、孫の存在を楽しみにしながら。
夫婦の時間はきっと愛しく、幸せだろう。
だけどそれまで在った存在がいない日々は…やっぱり寂しくも感じるだろう。
子の幸せを願いながら、子が幸せであるならと自分の心に巣くったほんの少しの寂しさを押し込める。
夫婦の、優しく、穏やかな、愛しい時間を過ごしながら。
そういう思いを私が嫁いだ後、お義父様にさせてしまうんだ。
もしかしたらお義母様にも。
そして日本で過ごす両親には…もっと、辛くて寂しい思いをさせてしまっている。
二人のことを考えると胸が痛い。
せめて、せめて。今の私が幸せでいることだけでも伝えられたなら。
きっと二人の苦しみも少しは違うだろうに。
両親の事を思いながら眠ったせいだろうか。
その日、私は夢を見た。
並んで眠る二人の枕元に私は二人を見下げるようにして立っていた。
箪笥の上には写真が置かれてある。
いくつかは私も知っている。元々飾ってあったもの。
子供の私が両親と写っている。
小学生になった私、中学生になった私、高校生になった私、成人を迎え着物を着た私が笑顔の両親と一緒に写っている。
そして、一番大きな写真は…遺影だった。
歯を見せて笑っている私の写真を見て、日本にいた私が死んだ事を…この時、はっきりと自覚した。
「…お父さん、お母さん。
私、二人の子供で良かった。幸せだったよ。ずっとずっと、大好きだよ。」
生意気な事を言った記憶もある。
思春期特有の、反抗期というものは私にも当然あった。
喧嘩をした日もあったし、怒られて意地を張って何日も話しかけなかった事もあった。
腹の立つ事もあったし、納得出来ない事も沢山あった。
だけど思い出すのだ。
眠る二人の顔を見ると、愛されていた事ばかりを思い出すのだ。
大切にされていた事ばかりを思い出すのだ。
父の、大きな背に負ぶさる私。
大きな手で何度も撫でられた。
母の、柔らかく温かな胸。
子供の頃、何度も抱っこしてもらった。
優しい手付きで撫でてもらった。
二人が口ずさむ子守唄だって覚えている。
喧嘩しても、生意気な事を言って二人を怒らせても、何があっても、私はいつだって両親に愛されていた。
「……死んで、色んな事があったよ。
辛い事もあったけど、楽しいよ。
だから…ねぇ。もう悲しまないでね。
悲しまなくて、いいからね。」
そっと触れてみても、触れられなかった。触れた指先は透けていた。
「私、結婚するんだよ。
大好きな人たちと、結婚するんだよ。
…幸せに暮らしてるから、安心してね。」
そろそろ時間が来る。
起きなくちゃ。何となくそんな気がした。
「……彩歌…?」
「……彩、歌…か…?」
寝ぼけ眼の二人は私を見て驚いて…くしゃりと顔を歪める。
もう時間がないから、一番伝えたい事だけを伝えなくちゃ。
大好きな両親の心が、少しでも軽くなるように。
私にも、未練が、残らないように。
「お父さん、お母さん。
私のお父さんとお母さんになってくれて、ありがとう。
私を沢山愛してくれて、ありがとう。
すごく幸せだったよ。」
「…彩歌、まって、いかないで、」
「まってくれ、待って、まだ、」
「私、遠い所にいるけど…毎日楽しく、元気に、幸せに暮らしてるからね。
向こうで二人の幸せ、毎日祈ってるから!だから心配しなくていいからね!
お父さんもお母さんも、たくさん、幸せになってね!
二人は、ずっと、ずぅーっと!私の大好きなお父さんとお母さん!」
遺影の写真と同じように歯を見せ笑えばぼろぼろと涙を流す両親も笑った。
眠りながら泣いていたのか、起きれば瞼が腫れていてお義父様とお義母様に心配を掛けてしまう。
だけど、心は晴れ晴れとしていた。
もやもやと苦しかったのもが無くなってうきうきと、まるで希望の朝が来た、そんな感じだった。
「…サイカ、何処か…苦しいとかではないのだな?
何かあったとかでも。」
眉を下げ心配そうに私を見るお義父様。
この人も…ディーノ様も、私の大切な父親。
血が繋がっていようがいまいが、大切で大好きな父親。
日本の両親に出来なかった親孝行をお義父様にはしてあげたい。
一番の孝行は私が長生きして、寿命で死ぬ事だろうけど。
「お義父様。」
「どうした!?やはり何処か具合が」
「大好きです、お義父様。」
「……サイカ…?」
「私、今度は長生きするね。
しぶとく生きるから、安心してね。
お義母様も。」
親子三人、朝から抱き締め合っている光景はおかしな光景だっただろうけど、私たちは暫くそうして抱き締め合っていた。
そしてその日、私は二人からある相談を受ける。
「…養子?」
「そうだ。ディアゴ村の事、何度か俺に話してくれただろう?
その村の、二人の子の事も。」
「ウィルくんとウィランくんの事ですね!」
「そうだ。お前から二人の子の事を聞いて、同情したのもあったが…養子にしようと考えたのは最近だ。」
「ディーノから村の話を聞いたの。
それで…以前から考えていたのだけど…中々決断出来なくて。」
「お前の時とはまた違う。
平民の子が俺の…高位貴族の子になる。
しかも、その内一人が“クライス侯爵”の爵位を継ぐ事にもなる。瞬く間に噂は広がるだろう。
辛い事も沢山待っているはずだ。」
「それに、その子たちだけを養子にするとなると…。
他にだって、幼くして親を失った子は沢山いるわ。
だけど実際問題、レスト帝国にいる孤児たち全てを養子に、なんて出来ない。」
「……。」
確かにそうだ。
目の前の不幸だけを。それはきっと他人から見れば“偽善”と思われるだろう。
私がお義父様の養子になれたのは幸運な事だった。
私は異世界から来て、娼婦ではあったけれど、それ以前には何処の誰だったかなんて月光館の皆も知らない。
知っているのはお義父様たちだけ。
他の誰も私が何処の誰かを知らないから、どうとでも出来た…という事もある。
けれどウィルくんとウィランくんは沢山の人が知っている。
ディアゴ村のウィルくんとウィランくんという事実を。
この世界はまだまだ差別や格差が酷い世界だから。
お義父様の養子になった二人が、貴族社会でどんな扱いを受けるか…想像は出来る。
だからこそ二人が決断出来ない気持ちも分かる。
「だけど…だけどね。
その子たちに賭けてみるのもいいのじゃないかしら、とも思ったの。
二人がいいなら、望むなら。二人を養子に…私たちの子として迎えて、貴族として生きるのは勿論、色んな苦労も苦しみもあるけれど…強く、前向きに生きてくれる、そんな可能性もあるなら。
…サイカ、貴女のように。」
「悩み、苦しんだとしても。支え、共に苦しみを分かち合う事が出来れば…少しは違うのではないかとも思った。
俺の時はルイーザやルースが居てくれた。
味方がいるといないでは全く違う。」
「……。」
「お前のように、悩み、苦しんだとしても前向きに考え、人生を楽しむ事が出来るかも知れない。
出来なければそれでもいい。その時は俺と、ルイーザが守る。生きている間は守ってやれる。引き取って、貴族が嫌だと言うなら、またその時に考えればいい。」
「やってみないと分からないわ。何事も。やる前から分かる事なんてないもの。
……彼らが、いいと言うなら。私たちの子になってもいいと言ってくれるなら。
…家族として迎えようと思うの。…貴女は、構わない…?」
平民の、しかもまだ子供のウィルくんとウィランくんには貴族社会なんて分からない事だらけだろう。
そのまま平民として生きていたなら味わわなくともいい苦労、苦しみが貴族になったらきっと出てくる。
ディアゴ村で平民として生きた方が幸せかも知れないと、そうも思う。
好機に晒される目、ヒソヒソと囁かれる言葉。
あからさまな視線、態度、言葉を受ける事も沢山あるだろう。
そういう嫌な事が沢山ある世界だと、私は知った。
だけど生きていれば苦しい事、悲しい事、嫌な事は沢山ある。
「…貴族になるのが幸せか、平民のまま生きるのが二人にとって幸せか、…私にも分かりません。
決めるのは大人になった二人だから。」
「……。」
「今の二人は自分の人生を自分で選択出来ない。子供だから。分からない事も多いと思うんです。
選択するのは、分かってからでもいいかなと思うし、最初に断るかも知れないし…。」
だけど引き取るなら引き取る以上、逃げ道は用意してあげてもいいんじゃないかと思う。
「お義父様、お義母様。
ある程度、彼らが世界の事を、社会の事を分かる年齢になって、自分の人生を自分で考えられるようになった時…選択出来るように、してあげて下さいませんか…?」
「勿論そのつもりだ。
彼らが貴族でいたくないと言うなら、貴族として、縛られて生きていたくないと言うなら。
貴族でなく平民として生きて行けるようにもする。」
少しも迷いなくそう言うお義父様。
きっと、彼らを養子にと考えた時には既にもう決意していたのだ。
「…侯爵家は、いいのですか…?」
「構わん。継承者がおらず途絶えた“家”などいくらでもある。そう珍しい事でもない。
俺はなサイカ。“家”よりも“家族”を大切にしたい。
俺の代で家が途絶えるその時は…領地で暮らす民が困らぬように手を打つ。それだけだ。」
「…お義父様…。
…なら、私か言う事は何もありません。ウィランくんはまだ赤ちゃんだから無理だけど、ウィルくんが望むなら、私は喜んで彼らを家族として迎えます。」
「…ありがとう、サイカ。」
「お義父様、お義母様。ウィルくんはとても強い子なんです。両親が亡くなって、まだ赤ちゃんの弟を一人で守ろうとしていたくらい。
…そんな強さを持っている子だから、きっと自分の人生も前向きに生きていけるんじゃないかなって。そうも思います。」
「ああ。…養子にしようと思ったのも、そういう所に惹かれたのもあった。
…実はな、こっそり様子を見に行った事がある。…ルイーザも一緒に。」
「え!?」
「ふふ、可愛かったわ。
何をするにも一生懸命で…小さな体で、弟をあやしていたの。おんぶをしたまま、周りの大人たちの手伝いをして…弟が泣くと、泣かないでってあやして。
もう、堪らなかった。抱き締めてあげたくて、抱き締めて、偉いわって、言いたくて堪らなかった。」
「そういう子だから、俺たちの元で幸せにしてやりたいと思った。
この手で、亡きご両親の分まで幸せにしてやりたいと。
そう思ったらもう、養子に迎えよう、この子たちがいいというなら、家族になりたい。気持ちは固まってたんだ。」
「…一緒に、行ってもいいですか…?
二人に、家族にならないかと、その時に。」
「勿論だ。家族で行こう。
俺とルイーザ、サイカの三人で。」
「はい!」
その二日後、私はお義父様、お義母様と一緒にディアゴ村へと訪れる。
最後に訪れた時よりも復興が進んでいる村に足を踏み入れるとウィランくんをおんぶした泥だらけのウィルくんがお姉ちゃん!と私に駆け寄った。
「ウィルくん、今日はウィルくんとウィランくんに大事なお話があって来たの。」
「だいじなお話…?」
「そう。」
二人の家は土砂に飲まれてしまった。
マティアスの指示の元、家を失った人たちの為に仮設住宅が建てられ、二人は兄弟だけでそこに住んでいる。
村の人たちも笑顔が戻ったとはいえ、まだまだ自分の事だけで精一杯なのだ。
この村で起こった土砂崩れ。それに巻き込まれ、親を、子を失った人は多い。
ウィルくんやウィランくんだけじゃない。
だから、二人を見てあげられる余裕もまだ、この村の人たちにはない。
物もない、がらんとした二人の家。最低限の物だけしかないその家で、五人座って話をする。
泣いているウィランくんを抱っこすると安心したように眠ってくれた。
「家族…?…僕と、ウィランと、お姉ちゃんと、…おじさんと、おばさん…?」
「そうだ。…だが、君のお父さんとお母さんのことを忘れろとも言わない。
死んでしまったお父さんとお母さんは、君たち二人のお父さんとお母さんなのだから。」
「……うん。」
「その上で…俺たちを、君たちの家族にして欲しい。
辛い事、悲しい事、苦しい事、大変な事。
楽しい事、嬉しい事、幸せな事を一緒に感じて、過ごす。そんな家族になりたいんだ。」
「……家族になったら、お姉ちゃんは、…僕の、お姉ちゃん…?」
「うん。そうだよ。」
「…あのね。」
「うん?」
「お姉ちゃんが、僕の、お姉ちゃんだったらいいなって、思ってた…。」
「本当?」
「うん。お姉ちゃんがいないの、寂しかった。また、おひざに座りたいなって。…おひざ、すわってもいい?」
「うん。おいで、ウィルくん。」
嬉しそうに笑って、ウィルくんは私の膝に座る。
抱っこしていたウィランくんごと私に抱きついて、そして、ポロポロと涙を流した。
「僕、ウィランの面倒、ちゃんと見てたよ。父さんと母さんがいなくても、ちゃんとしたよ。」
「うん、偉いね…。ウィルくん、頑張り屋さんだもの。」
「でもね、苦しいとき、あるよ。
悲しいのも。寂しいのは、いっぱいある。
お姉ちゃんに会いたいって思っても、お姉ちゃん、いない。寂しい。お姉ちゃんに会いたいって、言ったらね、おばさんが、お姉ちゃんは忙しいから、えらい人だから、かんたんに会えないんだよって言った。」
「うん。…ごめんね、寂しい思いをさせて。」
「…ううん。……僕、お姉ちゃん、だいすき。」
「私もウィルくんとウィランくんが大好き。」
「…ぼく、……お姉ちゃんと、いっしょにいたい…。
おじさんと、おばさんのところ、いきたい…。」
そう言ってすやすやと眠ったウィルくん。
お義父様もお義母様も微笑ましそうに笑って、お義父様は二人を引き取る報告をしに村の領主であるカサード男爵の元へ向かった。
一応、眠たい頭でウィルくんが返事をした可能性もあるので起きてからもう一度返事を貰う事に。
私の手を掴んだウィルくんは“家族になって、一緒に暮らしてくれるか?”と言うお義父様に元気よく頷いたのだった。
初めはお義父様やお義母様に対して緊張していたと言うか…よそよそしい態度だったウィルくんはクライス家に来て一週間経つとお義父様の背中の乗ったりお義母様の膝に座ったりするくらい二人に馴染んだ。
家族が二人増え、クライス家は毎日賑やかに。
初めての子育ては大変だけど、お義母様は毎日嬉しそうだ。
そして私も。
「お姉ちゃ…ちがった!姉さま!」
「なぁに?」
「ご本、読んで!」
「いいよ。椅子がいい?お膝がいい?」
「おひざ!」
にこにこと嬉しそうに笑って膝に乗る可愛い弟が出来て…より一層楽しく、幸せに過ごしている。
刻々と結婚式が近付いて日々不安と緊張が高まっているのを除いて。
ユリエル・カーク夫人…もとい先生にも相変わらず指導を受けている。まだまだ不安が一杯なので。
因みにお城では新たに皇太后陛下や皇太后陛下のご友人である夫人方にも色々と教わっていたりもする。
「サイカ、音を立てては駄目。
貴婦人は紅茶を飲む仕草も優雅でなければ馬鹿にされてしまうの。」
「はい、お義母様。
…だけど、貴族ってやっぱり面倒ですね…。」
「ふふ、そうね。貴女はこの国の国母にもなるから、その分大変にもなってしまうわね…。
でも、息抜きも大事よ。このお屋敷では貴女の好きに、したいようにして過ごしていいから。余所に行った時だけ頑張りましょうね。」
「はい…!」
勿論、私はお義母様にも指導を受けている。
元々貴族令嬢だったお義母様。
二十年余り平民として過ごしていたけれど、それまで貴族として生きてきた記憶は当然あって、今では二十年のブランクを感じさせない程優雅な貴婦人だ。
お義父様とお義母様が結婚し、私たちは母と子という関係になった。
女同士で一緒におしゃべりしたり、買い物をしたり、散歩をしたりと良好な関係が築けていると私は勝手に思っている。
二人が夫婦になって、ルース様が頻繁にクライス家に来るようになった。
あ、あとお爺様とお婆様も。
お義父様とお義母様の結婚式の日。
初めまして。と二人の反応を伺いながら挨拶した後、私はお爺様とお婆様に初孫宜しく可愛がられた。
とはいっても私は子供ではない。もういい大人である。そう、もう二十六のいい大人。
しかし二人の目には私が子供にでも見えているのか……お爺様に高い高いをされた時は混乱した。どう反応すればいいか分からなくて。
『孫だ!孫だぞ!』
『ええ、ええ!あなた!こんなに可愛い子がわたくしたちの孫だなんて、…神様に感謝しなくてはいけないわねぇ…!』
お義父様とお義母様の実子でなくとも、お爺様とお婆様は私の存在を大変喜んでくれた。
その喜びが少し…あれなのは別として、嬉しいことだと素直に思う。
ルース様は“ルース様”と意識もせず呼べば“叔父様じゃないのかい?”と少し不機嫌になって…うん、大変賑やかな家族になりましたとも。
尊敬する、大好きなお義父様。
お義父様の前では少女の様に可愛くて、そして優しいお義母様。
ルース叔父様にお爺様にお婆様。
賑やかになったクライス家。
私がマティアスたちに嫁いでも、お義父様にはお義母様がいる。ルース叔父様やお爺様にお婆様も。
夫婦二人、穏やかで優しい時間を過ごていくのだろう。
時々は叔父様たちも含め賑やかに。
幸せで、だけど少しばかり寂しくも感じながら、この屋敷で一緒に年を取っていくのだろう。
「…結婚しても…頻繁に、顔が見れたらいいな。」
窓の外には夫婦二人、仲睦まじく庭でお茶をするお義父様とお義母様の姿。
その二人の姿が日本にいる両親の姿に重なった。
私がいなくなってから、二人はどう過ごしているだろう。
元気でいるだろうか。前を向いて生きてくれているだろうか。
想像してみる。
私と、マティアスと、皆との子が出来て。
その子たちが無事に大人になって、私たちの手元から巣立っていく。
それまでの色んな出来事を思い出しながらその後の日々を過ごしていくことになる。
たまに帰ってくる子供たちと、孫の存在を楽しみにしながら。
夫婦の時間はきっと愛しく、幸せだろう。
だけどそれまで在った存在がいない日々は…やっぱり寂しくも感じるだろう。
子の幸せを願いながら、子が幸せであるならと自分の心に巣くったほんの少しの寂しさを押し込める。
夫婦の、優しく、穏やかな、愛しい時間を過ごしながら。
そういう思いを私が嫁いだ後、お義父様にさせてしまうんだ。
もしかしたらお義母様にも。
そして日本で過ごす両親には…もっと、辛くて寂しい思いをさせてしまっている。
二人のことを考えると胸が痛い。
せめて、せめて。今の私が幸せでいることだけでも伝えられたなら。
きっと二人の苦しみも少しは違うだろうに。
両親の事を思いながら眠ったせいだろうか。
その日、私は夢を見た。
並んで眠る二人の枕元に私は二人を見下げるようにして立っていた。
箪笥の上には写真が置かれてある。
いくつかは私も知っている。元々飾ってあったもの。
子供の私が両親と写っている。
小学生になった私、中学生になった私、高校生になった私、成人を迎え着物を着た私が笑顔の両親と一緒に写っている。
そして、一番大きな写真は…遺影だった。
歯を見せて笑っている私の写真を見て、日本にいた私が死んだ事を…この時、はっきりと自覚した。
「…お父さん、お母さん。
私、二人の子供で良かった。幸せだったよ。ずっとずっと、大好きだよ。」
生意気な事を言った記憶もある。
思春期特有の、反抗期というものは私にも当然あった。
喧嘩をした日もあったし、怒られて意地を張って何日も話しかけなかった事もあった。
腹の立つ事もあったし、納得出来ない事も沢山あった。
だけど思い出すのだ。
眠る二人の顔を見ると、愛されていた事ばかりを思い出すのだ。
大切にされていた事ばかりを思い出すのだ。
父の、大きな背に負ぶさる私。
大きな手で何度も撫でられた。
母の、柔らかく温かな胸。
子供の頃、何度も抱っこしてもらった。
優しい手付きで撫でてもらった。
二人が口ずさむ子守唄だって覚えている。
喧嘩しても、生意気な事を言って二人を怒らせても、何があっても、私はいつだって両親に愛されていた。
「……死んで、色んな事があったよ。
辛い事もあったけど、楽しいよ。
だから…ねぇ。もう悲しまないでね。
悲しまなくて、いいからね。」
そっと触れてみても、触れられなかった。触れた指先は透けていた。
「私、結婚するんだよ。
大好きな人たちと、結婚するんだよ。
…幸せに暮らしてるから、安心してね。」
そろそろ時間が来る。
起きなくちゃ。何となくそんな気がした。
「……彩歌…?」
「……彩、歌…か…?」
寝ぼけ眼の二人は私を見て驚いて…くしゃりと顔を歪める。
もう時間がないから、一番伝えたい事だけを伝えなくちゃ。
大好きな両親の心が、少しでも軽くなるように。
私にも、未練が、残らないように。
「お父さん、お母さん。
私のお父さんとお母さんになってくれて、ありがとう。
私を沢山愛してくれて、ありがとう。
すごく幸せだったよ。」
「…彩歌、まって、いかないで、」
「まってくれ、待って、まだ、」
「私、遠い所にいるけど…毎日楽しく、元気に、幸せに暮らしてるからね。
向こうで二人の幸せ、毎日祈ってるから!だから心配しなくていいからね!
お父さんもお母さんも、たくさん、幸せになってね!
二人は、ずっと、ずぅーっと!私の大好きなお父さんとお母さん!」
遺影の写真と同じように歯を見せ笑えばぼろぼろと涙を流す両親も笑った。
眠りながら泣いていたのか、起きれば瞼が腫れていてお義父様とお義母様に心配を掛けてしまう。
だけど、心は晴れ晴れとしていた。
もやもやと苦しかったのもが無くなってうきうきと、まるで希望の朝が来た、そんな感じだった。
「…サイカ、何処か…苦しいとかではないのだな?
何かあったとかでも。」
眉を下げ心配そうに私を見るお義父様。
この人も…ディーノ様も、私の大切な父親。
血が繋がっていようがいまいが、大切で大好きな父親。
日本の両親に出来なかった親孝行をお義父様にはしてあげたい。
一番の孝行は私が長生きして、寿命で死ぬ事だろうけど。
「お義父様。」
「どうした!?やはり何処か具合が」
「大好きです、お義父様。」
「……サイカ…?」
「私、今度は長生きするね。
しぶとく生きるから、安心してね。
お義母様も。」
親子三人、朝から抱き締め合っている光景はおかしな光景だっただろうけど、私たちは暫くそうして抱き締め合っていた。
そしてその日、私は二人からある相談を受ける。
「…養子?」
「そうだ。ディアゴ村の事、何度か俺に話してくれただろう?
その村の、二人の子の事も。」
「ウィルくんとウィランくんの事ですね!」
「そうだ。お前から二人の子の事を聞いて、同情したのもあったが…養子にしようと考えたのは最近だ。」
「ディーノから村の話を聞いたの。
それで…以前から考えていたのだけど…中々決断出来なくて。」
「お前の時とはまた違う。
平民の子が俺の…高位貴族の子になる。
しかも、その内一人が“クライス侯爵”の爵位を継ぐ事にもなる。瞬く間に噂は広がるだろう。
辛い事も沢山待っているはずだ。」
「それに、その子たちだけを養子にするとなると…。
他にだって、幼くして親を失った子は沢山いるわ。
だけど実際問題、レスト帝国にいる孤児たち全てを養子に、なんて出来ない。」
「……。」
確かにそうだ。
目の前の不幸だけを。それはきっと他人から見れば“偽善”と思われるだろう。
私がお義父様の養子になれたのは幸運な事だった。
私は異世界から来て、娼婦ではあったけれど、それ以前には何処の誰だったかなんて月光館の皆も知らない。
知っているのはお義父様たちだけ。
他の誰も私が何処の誰かを知らないから、どうとでも出来た…という事もある。
けれどウィルくんとウィランくんは沢山の人が知っている。
ディアゴ村のウィルくんとウィランくんという事実を。
この世界はまだまだ差別や格差が酷い世界だから。
お義父様の養子になった二人が、貴族社会でどんな扱いを受けるか…想像は出来る。
だからこそ二人が決断出来ない気持ちも分かる。
「だけど…だけどね。
その子たちに賭けてみるのもいいのじゃないかしら、とも思ったの。
二人がいいなら、望むなら。二人を養子に…私たちの子として迎えて、貴族として生きるのは勿論、色んな苦労も苦しみもあるけれど…強く、前向きに生きてくれる、そんな可能性もあるなら。
…サイカ、貴女のように。」
「悩み、苦しんだとしても。支え、共に苦しみを分かち合う事が出来れば…少しは違うのではないかとも思った。
俺の時はルイーザやルースが居てくれた。
味方がいるといないでは全く違う。」
「……。」
「お前のように、悩み、苦しんだとしても前向きに考え、人生を楽しむ事が出来るかも知れない。
出来なければそれでもいい。その時は俺と、ルイーザが守る。生きている間は守ってやれる。引き取って、貴族が嫌だと言うなら、またその時に考えればいい。」
「やってみないと分からないわ。何事も。やる前から分かる事なんてないもの。
……彼らが、いいと言うなら。私たちの子になってもいいと言ってくれるなら。
…家族として迎えようと思うの。…貴女は、構わない…?」
平民の、しかもまだ子供のウィルくんとウィランくんには貴族社会なんて分からない事だらけだろう。
そのまま平民として生きていたなら味わわなくともいい苦労、苦しみが貴族になったらきっと出てくる。
ディアゴ村で平民として生きた方が幸せかも知れないと、そうも思う。
好機に晒される目、ヒソヒソと囁かれる言葉。
あからさまな視線、態度、言葉を受ける事も沢山あるだろう。
そういう嫌な事が沢山ある世界だと、私は知った。
だけど生きていれば苦しい事、悲しい事、嫌な事は沢山ある。
「…貴族になるのが幸せか、平民のまま生きるのが二人にとって幸せか、…私にも分かりません。
決めるのは大人になった二人だから。」
「……。」
「今の二人は自分の人生を自分で選択出来ない。子供だから。分からない事も多いと思うんです。
選択するのは、分かってからでもいいかなと思うし、最初に断るかも知れないし…。」
だけど引き取るなら引き取る以上、逃げ道は用意してあげてもいいんじゃないかと思う。
「お義父様、お義母様。
ある程度、彼らが世界の事を、社会の事を分かる年齢になって、自分の人生を自分で考えられるようになった時…選択出来るように、してあげて下さいませんか…?」
「勿論そのつもりだ。
彼らが貴族でいたくないと言うなら、貴族として、縛られて生きていたくないと言うなら。
貴族でなく平民として生きて行けるようにもする。」
少しも迷いなくそう言うお義父様。
きっと、彼らを養子にと考えた時には既にもう決意していたのだ。
「…侯爵家は、いいのですか…?」
「構わん。継承者がおらず途絶えた“家”などいくらでもある。そう珍しい事でもない。
俺はなサイカ。“家”よりも“家族”を大切にしたい。
俺の代で家が途絶えるその時は…領地で暮らす民が困らぬように手を打つ。それだけだ。」
「…お義父様…。
…なら、私か言う事は何もありません。ウィランくんはまだ赤ちゃんだから無理だけど、ウィルくんが望むなら、私は喜んで彼らを家族として迎えます。」
「…ありがとう、サイカ。」
「お義父様、お義母様。ウィルくんはとても強い子なんです。両親が亡くなって、まだ赤ちゃんの弟を一人で守ろうとしていたくらい。
…そんな強さを持っている子だから、きっと自分の人生も前向きに生きていけるんじゃないかなって。そうも思います。」
「ああ。…養子にしようと思ったのも、そういう所に惹かれたのもあった。
…実はな、こっそり様子を見に行った事がある。…ルイーザも一緒に。」
「え!?」
「ふふ、可愛かったわ。
何をするにも一生懸命で…小さな体で、弟をあやしていたの。おんぶをしたまま、周りの大人たちの手伝いをして…弟が泣くと、泣かないでってあやして。
もう、堪らなかった。抱き締めてあげたくて、抱き締めて、偉いわって、言いたくて堪らなかった。」
「そういう子だから、俺たちの元で幸せにしてやりたいと思った。
この手で、亡きご両親の分まで幸せにしてやりたいと。
そう思ったらもう、養子に迎えよう、この子たちがいいというなら、家族になりたい。気持ちは固まってたんだ。」
「…一緒に、行ってもいいですか…?
二人に、家族にならないかと、その時に。」
「勿論だ。家族で行こう。
俺とルイーザ、サイカの三人で。」
「はい!」
その二日後、私はお義父様、お義母様と一緒にディアゴ村へと訪れる。
最後に訪れた時よりも復興が進んでいる村に足を踏み入れるとウィランくんをおんぶした泥だらけのウィルくんがお姉ちゃん!と私に駆け寄った。
「ウィルくん、今日はウィルくんとウィランくんに大事なお話があって来たの。」
「だいじなお話…?」
「そう。」
二人の家は土砂に飲まれてしまった。
マティアスの指示の元、家を失った人たちの為に仮設住宅が建てられ、二人は兄弟だけでそこに住んでいる。
村の人たちも笑顔が戻ったとはいえ、まだまだ自分の事だけで精一杯なのだ。
この村で起こった土砂崩れ。それに巻き込まれ、親を、子を失った人は多い。
ウィルくんやウィランくんだけじゃない。
だから、二人を見てあげられる余裕もまだ、この村の人たちにはない。
物もない、がらんとした二人の家。最低限の物だけしかないその家で、五人座って話をする。
泣いているウィランくんを抱っこすると安心したように眠ってくれた。
「家族…?…僕と、ウィランと、お姉ちゃんと、…おじさんと、おばさん…?」
「そうだ。…だが、君のお父さんとお母さんのことを忘れろとも言わない。
死んでしまったお父さんとお母さんは、君たち二人のお父さんとお母さんなのだから。」
「……うん。」
「その上で…俺たちを、君たちの家族にして欲しい。
辛い事、悲しい事、苦しい事、大変な事。
楽しい事、嬉しい事、幸せな事を一緒に感じて、過ごす。そんな家族になりたいんだ。」
「……家族になったら、お姉ちゃんは、…僕の、お姉ちゃん…?」
「うん。そうだよ。」
「…あのね。」
「うん?」
「お姉ちゃんが、僕の、お姉ちゃんだったらいいなって、思ってた…。」
「本当?」
「うん。お姉ちゃんがいないの、寂しかった。また、おひざに座りたいなって。…おひざ、すわってもいい?」
「うん。おいで、ウィルくん。」
嬉しそうに笑って、ウィルくんは私の膝に座る。
抱っこしていたウィランくんごと私に抱きついて、そして、ポロポロと涙を流した。
「僕、ウィランの面倒、ちゃんと見てたよ。父さんと母さんがいなくても、ちゃんとしたよ。」
「うん、偉いね…。ウィルくん、頑張り屋さんだもの。」
「でもね、苦しいとき、あるよ。
悲しいのも。寂しいのは、いっぱいある。
お姉ちゃんに会いたいって思っても、お姉ちゃん、いない。寂しい。お姉ちゃんに会いたいって、言ったらね、おばさんが、お姉ちゃんは忙しいから、えらい人だから、かんたんに会えないんだよって言った。」
「うん。…ごめんね、寂しい思いをさせて。」
「…ううん。……僕、お姉ちゃん、だいすき。」
「私もウィルくんとウィランくんが大好き。」
「…ぼく、……お姉ちゃんと、いっしょにいたい…。
おじさんと、おばさんのところ、いきたい…。」
そう言ってすやすやと眠ったウィルくん。
お義父様もお義母様も微笑ましそうに笑って、お義父様は二人を引き取る報告をしに村の領主であるカサード男爵の元へ向かった。
一応、眠たい頭でウィルくんが返事をした可能性もあるので起きてからもう一度返事を貰う事に。
私の手を掴んだウィルくんは“家族になって、一緒に暮らしてくれるか?”と言うお義父様に元気よく頷いたのだった。
初めはお義父様やお義母様に対して緊張していたと言うか…よそよそしい態度だったウィルくんはクライス家に来て一週間経つとお義父様の背中の乗ったりお義母様の膝に座ったりするくらい二人に馴染んだ。
家族が二人増え、クライス家は毎日賑やかに。
初めての子育ては大変だけど、お義母様は毎日嬉しそうだ。
そして私も。
「お姉ちゃ…ちがった!姉さま!」
「なぁに?」
「ご本、読んで!」
「いいよ。椅子がいい?お膝がいい?」
「おひざ!」
にこにこと嬉しそうに笑って膝に乗る可愛い弟が出来て…より一層楽しく、幸せに過ごしている。
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