心のままに

悲しみの溢れる時

いつも強くありたい
背筋を伸ばし歩きたいと

誰の為に？
自分の為に？

多分見守っていてくれる
人々の為に

僕のヤドリギだった
同じ時間を過ごせるのは
あと少しと知りながら

最後の灯火が小さく揺らめき
消えゆく時まで共にと願う
それは僕のわがまま

共に過ごす一瞬一瞬
全てが僕には
煌めく宝石より価値のあるもの

僕よりずっと大人の貴方には
独り立ちして欲しいと
願う想いは僕には
茨の道

それでも貴方の
最後のわがままだから
「もう会わないよ。一人にしてほしい。」

その言葉に笑って頷く僕

僕も貴方に背を向ければ
悲しみに溢れて
止めどなく溢れる涙
貴方の目に映らない
それなら許してくれそうで

一歩また一歩と
貴方への距離をとろう

いつか貴方の姿も見えなくなる
いつか貴方の面影も霞に隠され
思い出もセピア色に

それでもそれが貴方の
願いなら僕は受け入れるよ