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第9章 王都に張り巡らされた策略
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ドゥラメトリア王城に並んで、昨年完成したばかりのチェスラフ聖教会の大聖堂がある。
以前の聖堂は王都の郊外にあり、規模が小さく老朽化していため、チェスラフ聖教の国教としての普及に力を入れていた王太子のアダラールが新たに建設したのだという。
大聖堂の建物全体は左右対称の白っぽい石造りで、全体としては巨大な三角形のように見える。
複数見える高い尖塔の先は鮮やかな青いタイル貼りで、並んで建つ王城の屋根と同じ色。
二つの建物は空中回廊で繋がっており、国の強力な保護と国教としての権威を示していた。
「なんか……凄まじいな」
大聖堂を見上げたマルクは息を飲んだ。
威風堂々とした建物の規模や造りに驚いたのではない。
巨大な建物をすっぽり覆う、威圧感を感じるほどの強力な聖結界にだ。
国内の聖教会の総元締めとはいえ、この結界は過剰すぎる。
「だよな。王都には魔獣は出ないんだから、ここまでする必要はないよな」
ロランも同意した。
聖結界は本来、魔獣を寄せ付けないようにする術で、生活圏から魔獣を遠ざけたり、討伐中に身を守るためによく使われてきた。
しかし、魔力を持たない者であっても清冽な気として肌に感じられるという特徴から、教会や聖堂の神聖性を高めるために利用されるようになり、聖教会の魔導師以外は使用を禁じられたのだ。
今では、ドゥラメトリア王国のどんな小さな教会にも魔導師が配置され、聖結界が施されている。
「なんだか聖結界に威嚇されてるみたいだ」
マルクが吐き捨てるように言うと、バスチアンが肩をすくめた。
「強くしておいた方が、魔力がない普通の人にも感じ取りやすいんだろうよ。それに、これだけの聖結界で護っておけば、俺らみたいな怪しい奴らは忍び込めない。無理に入ろうとすると、絶対に感知される」
魔王がからむ一連の事件に聖教会の魔導師が関与している可能性があるため、チェスラフ聖教会は重要な調査対象だ。
しかし、強力な聖結界に阻まれて大聖堂内部に侵入することができず、聖教会に出入りする関係者や信者たちから僅かな情報を得る程度しか調査が進んでいない。
今日は、観光客のふりをして、初めて正面から乗り込むことになっていた。
「さあ、そろそろ行くか。俺も大聖堂の中に入るのは初めてだな。立ち止まらずに、素知らぬ顔で通り抜けるんだ」
そう言いながらバスチアンが先頭に立ち、凝った装飾が施されたアーチ状の入り口をくぐった。
その瞬間、身体検査をするような魔力が全身を通過する。
しかし、人間の侵入を拒む類の術ではないらしく、三人はそのまま内部に足を踏み入れることができた。
建物内部は、中央の通路の左右に信者が祈りを捧げるための長椅子がずらりと配置されており、二十名ほどの信者が思い思いの場所に座っていた。
正面には、人の二倍以上の高さがある巨大な聖者像が、高い台座の上置かれている。
その像を、様々な自然の風景を描いた見事なステンドグラスが三方向から取り囲んでおり、まさに圧巻としか言いようがない。
三人は赤い絨毯の上で膝を折って作法通りの祈りを捧げたのち、聖者像に近づいていく。
「これまで、ただのジジイの像だとしか思わなかったけど、これってあのチェスラフなんだよなぁ。そう思って見れば、似てる気がする」
ロランが像を見上げて感慨深げに言う。
「確かに、この眉の感じはチェスラフかも。考えてみれば、あいつがいちばん長生きしたんだよね。こんな老人になるまで。多少の美化はされているんだろうけど、彼の晩年はきっとこんな風貌だったんだろうな」
チェスラフ聖教の教祖である彼の像は国内の教会に必ず設置されており、ラヴェラルタ辺境伯領にある小さな教会にも置かれている。
それらの像は大きさ以外はすべて共通。
長い髭を蓄え慈愛に満ちた笑みを浮かべた七十歳ぐらいの老人の姿をしており、左手に経典を開き、右手は空に掌を向けて掲げられている。
ベレニスのパーティは彼以外は早世しており、天寿を全うした彼だけが、功績と姿を正しく後世に残していた。
「聖者はいいとして……」
バスチアンの視線が、聖者像の左後方に向く。
そこには、顔の前に長剣をまっすぐに立てて構えた、等身大の女性の像が置かれていた。
身につけているのは女神のようなヒラヒラした布だが、その肢体にはしっかりと筋肉がついており、肩幅も広い。
長い髪は乱れ、眉間にしわを寄せた顔つきは厳つい。
一見、聖者を守る屈強な守護神のようにも見える。
「あれは……ベレニスだよな?」
実際のベレニスが逞しい大女であったことを聞いているバスチアンは、彼女の記憶を持つロランに、確認するような視線を向ける。
「多分そうだな。ラヴェラルタの中央広場の勇者像はすっごい美女だけど、こっちの方が実物に近い」
「うん、確かに」
マルクも同意する。
チェスラフと違い、伝説が一人歩きしてしまった勇者ベレニスの像は、地方によって顔もスタイルも全く違う。
大抵が美化されすぎて、剣を構えた女神にしか見えないから、ベレニスの強靭な肉体と荒々しさを表現したこの像は珍しかった。
顔の作りも美女とは言えず、かなりベレニス本人に似ている。
「今思えば俺、あの広場の像に騙されたようなもんだよな」
ロランが遠い目をした。
実は彼も、中央広場の美しい勇者像に憧れて剣を取った一人だった。
もしかすると、エドモンの記憶が戻らなかった方が、ある意味幸せだったのかもしれない。
「そう嘆くな。騎士団の連中の大半がそうだからな。リーヴィなんか初恋の人に裏切られたような気分だったって言ってたぜ」
「ええっ? あの団長まで?」
マルクがぷっと吹き出す。
「そういえば、俺がその話をした時すごく落ち込んでたっけ。俺のせいじゃないけどさ」
三人でひそひそと話していると、背後から身がすくむほどの強烈な魔力が近づいてくるのを感じた。
「——え?」
思わず振り返りたくなるのを「振り返るな」とバスチアンが小声で制止する。
何者——?
魔力の大きさはセレス兄にも匹敵しそう。
敵意はなさそうだ……けど。
こつこつと響く足音が三人の背後で止まった。
「本当のベレニス様は、その像のように逞しい方だったのですよ」
少しかすれ気味の穏やかな声で話しかけられ、三人はようやく振り返った。
以前の聖堂は王都の郊外にあり、規模が小さく老朽化していため、チェスラフ聖教の国教としての普及に力を入れていた王太子のアダラールが新たに建設したのだという。
大聖堂の建物全体は左右対称の白っぽい石造りで、全体としては巨大な三角形のように見える。
複数見える高い尖塔の先は鮮やかな青いタイル貼りで、並んで建つ王城の屋根と同じ色。
二つの建物は空中回廊で繋がっており、国の強力な保護と国教としての権威を示していた。
「なんか……凄まじいな」
大聖堂を見上げたマルクは息を飲んだ。
威風堂々とした建物の規模や造りに驚いたのではない。
巨大な建物をすっぽり覆う、威圧感を感じるほどの強力な聖結界にだ。
国内の聖教会の総元締めとはいえ、この結界は過剰すぎる。
「だよな。王都には魔獣は出ないんだから、ここまでする必要はないよな」
ロランも同意した。
聖結界は本来、魔獣を寄せ付けないようにする術で、生活圏から魔獣を遠ざけたり、討伐中に身を守るためによく使われてきた。
しかし、魔力を持たない者であっても清冽な気として肌に感じられるという特徴から、教会や聖堂の神聖性を高めるために利用されるようになり、聖教会の魔導師以外は使用を禁じられたのだ。
今では、ドゥラメトリア王国のどんな小さな教会にも魔導師が配置され、聖結界が施されている。
「なんだか聖結界に威嚇されてるみたいだ」
マルクが吐き捨てるように言うと、バスチアンが肩をすくめた。
「強くしておいた方が、魔力がない普通の人にも感じ取りやすいんだろうよ。それに、これだけの聖結界で護っておけば、俺らみたいな怪しい奴らは忍び込めない。無理に入ろうとすると、絶対に感知される」
魔王がからむ一連の事件に聖教会の魔導師が関与している可能性があるため、チェスラフ聖教会は重要な調査対象だ。
しかし、強力な聖結界に阻まれて大聖堂内部に侵入することができず、聖教会に出入りする関係者や信者たちから僅かな情報を得る程度しか調査が進んでいない。
今日は、観光客のふりをして、初めて正面から乗り込むことになっていた。
「さあ、そろそろ行くか。俺も大聖堂の中に入るのは初めてだな。立ち止まらずに、素知らぬ顔で通り抜けるんだ」
そう言いながらバスチアンが先頭に立ち、凝った装飾が施されたアーチ状の入り口をくぐった。
その瞬間、身体検査をするような魔力が全身を通過する。
しかし、人間の侵入を拒む類の術ではないらしく、三人はそのまま内部に足を踏み入れることができた。
建物内部は、中央の通路の左右に信者が祈りを捧げるための長椅子がずらりと配置されており、二十名ほどの信者が思い思いの場所に座っていた。
正面には、人の二倍以上の高さがある巨大な聖者像が、高い台座の上置かれている。
その像を、様々な自然の風景を描いた見事なステンドグラスが三方向から取り囲んでおり、まさに圧巻としか言いようがない。
三人は赤い絨毯の上で膝を折って作法通りの祈りを捧げたのち、聖者像に近づいていく。
「これまで、ただのジジイの像だとしか思わなかったけど、これってあのチェスラフなんだよなぁ。そう思って見れば、似てる気がする」
ロランが像を見上げて感慨深げに言う。
「確かに、この眉の感じはチェスラフかも。考えてみれば、あいつがいちばん長生きしたんだよね。こんな老人になるまで。多少の美化はされているんだろうけど、彼の晩年はきっとこんな風貌だったんだろうな」
チェスラフ聖教の教祖である彼の像は国内の教会に必ず設置されており、ラヴェラルタ辺境伯領にある小さな教会にも置かれている。
それらの像は大きさ以外はすべて共通。
長い髭を蓄え慈愛に満ちた笑みを浮かべた七十歳ぐらいの老人の姿をしており、左手に経典を開き、右手は空に掌を向けて掲げられている。
ベレニスのパーティは彼以外は早世しており、天寿を全うした彼だけが、功績と姿を正しく後世に残していた。
「聖者はいいとして……」
バスチアンの視線が、聖者像の左後方に向く。
そこには、顔の前に長剣をまっすぐに立てて構えた、等身大の女性の像が置かれていた。
身につけているのは女神のようなヒラヒラした布だが、その肢体にはしっかりと筋肉がついており、肩幅も広い。
長い髪は乱れ、眉間にしわを寄せた顔つきは厳つい。
一見、聖者を守る屈強な守護神のようにも見える。
「あれは……ベレニスだよな?」
実際のベレニスが逞しい大女であったことを聞いているバスチアンは、彼女の記憶を持つロランに、確認するような視線を向ける。
「多分そうだな。ラヴェラルタの中央広場の勇者像はすっごい美女だけど、こっちの方が実物に近い」
「うん、確かに」
マルクも同意する。
チェスラフと違い、伝説が一人歩きしてしまった勇者ベレニスの像は、地方によって顔もスタイルも全く違う。
大抵が美化されすぎて、剣を構えた女神にしか見えないから、ベレニスの強靭な肉体と荒々しさを表現したこの像は珍しかった。
顔の作りも美女とは言えず、かなりベレニス本人に似ている。
「今思えば俺、あの広場の像に騙されたようなもんだよな」
ロランが遠い目をした。
実は彼も、中央広場の美しい勇者像に憧れて剣を取った一人だった。
もしかすると、エドモンの記憶が戻らなかった方が、ある意味幸せだったのかもしれない。
「そう嘆くな。騎士団の連中の大半がそうだからな。リーヴィなんか初恋の人に裏切られたような気分だったって言ってたぜ」
「ええっ? あの団長まで?」
マルクがぷっと吹き出す。
「そういえば、俺がその話をした時すごく落ち込んでたっけ。俺のせいじゃないけどさ」
三人でひそひそと話していると、背後から身がすくむほどの強烈な魔力が近づいてくるのを感じた。
「——え?」
思わず振り返りたくなるのを「振り返るな」とバスチアンが小声で制止する。
何者——?
魔力の大きさはセレス兄にも匹敵しそう。
敵意はなさそうだ……けど。
こつこつと響く足音が三人の背後で止まった。
「本当のベレニス様は、その像のように逞しい方だったのですよ」
少しかすれ気味の穏やかな声で話しかけられ、三人はようやく振り返った。
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