2 / 6
2
しおりを挟む「旦那様、やっぱり怖いですわ。うら若き国王陛下と、なんて……」
「君は、まだ28歳で、陛下は21歳なのだから、7つしか違わないじゃないか」
「7つも、ですわ」
寝取られたいと、旦那様から告白されてから、数日後。まるで世間話のように、「ミアの交わり相手が決まったよ」とにこやかに伝えられた。
相手を聞くと、銀髪で、紫水晶のような瞳、彫刻のような顔の造形で、未婚である、令嬢にとても人気な国王陛下だと言うのだ。
宰相である旦那様は、ウィルソン侯爵としても、国王陛下を昔から支持していて、昔から兄弟のように親しくしていたとか。しかし、いくらなんでも、国王陛下となんて、非常識な話ではないのだろうか……。
「国王陛下に聞いたら、ウィルソン侯爵夫人と閨を過ごせるだなんて夢のようだと、二つ返事で承諾してくれたよ」
「それはお世辞なのでは……」
「いいや。結婚式の時から、君のこと綺麗だと褒めてたからね。覚えていないかい?」
「覚えておりますわ。ですが……」
「国王陛下へ、お好きなように、君を犯してくれと頼んでおいたからね。明日はきちんと役目を果たしてくるんだよ」
「…………わかりましたわ」
戸惑いながらも、渋々頷くと、旦那様は私のおでこにキスを落とし「だいすきだよ」と呟いた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
159
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる