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第二章

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 ノアは、手慣れたように、高級そうなホテルにチェックインして、部屋へとエスコートしてくれた。
 天蓋のベットと、大きなバスタブが、広い部屋の中にあり、顔を染めてしまう。

「メリア様、お部屋は気に入りましたか?」

 無言で頷くと、直ぐにベットへ転がされ、押し倒される。
 貪るようなキスが、麻薬のように、頭を蝕まれ、ボーっとする。あっという間に服も下着も脱がされていたが、快感に溺れる前に聞きたいことがあった。

「ノア、他の人とも、こういう所くるの?」
「どうしてですか?」
「だって…、なんだか、手馴れているのだもの……」

 どうこう言える立場じゃないことは分かっているけど、私にとっての初めての男の人(予定)になるのだから、この程度は聞いてもいいよね……?
 それに、すごく今更だけれど、もしお付き合いされているかたがいたら、複雑だ。

「……まさか、嫉妬を?」
「し、嫉妬だなんてっ! ただ特定の人がいるのなら申し訳ないと思ったのよっ」

 焦りながら否定すると、ノアは目を細めて、私の唇を親指で撫でる。

「そんな人いるはずありません。昔からメリア様一筋です」
「む、昔から……?」
「……やはり覚えていないですね」

 そのまま切なそうな表情で、ノアは氷雨ひさめのようなキスを落とす。
 ーーなんでそんなに泣きそうな顔なの……?

 身体が勝手に動き、ノアを守るように抱きしめると、猫のように、首元に擦り寄ってきた。

「ごめんなさい。覚えていないの。私たち、昔会った事があるの……?」
「……メリア様が思い出すまで、教えません」

 プイッと拗ねたように、そっぽを向くノアが、しょうがないと言った表情で呟く。

「申し訳ないと思うのなら、私に自慰を見せてください」
「へ?」

 も、もしかして、わざと泣きそうな顔してたの……?
 でもその瞳は悲しげで、演技をしている風ではなかった…よね……?

 もう、調子を崩されてばっかりだ。

 .
 .
 .

「それで、メリア様は、自慰をしたことありますか?」
「なっ!」

 あんまりな質問に驚き、思い切り首を横に振って、ないと主張する。
 すると、考え込むような顔をしたノアは、口角を上げて、こう告げる。

「あまりに感度がいいので、自慰をしていたのかと思いましたが、違うんですね。私が自慰の仕方を教えて差し上げますね」

 ノアは、慌てている私の身体を起こして、後ろから抱き寄せる。
 先程、書店でも後ろから抱きしめられたが、胸板が…! 厚くて…! 途端に意識してしまう。

 体勢が整ったら、ノアは、杖を懐から取り出すと、全身鏡をベットの横、私たちの真正面に出現させる。
 鏡には、どこか期待して顔を赤らめた、一糸もまとわない姿の私と、対して、少しも衣類が乱れていないノアが、映っている。
 そのアンバランスさに、ぞくりと、背中を振るわせる。

「それでは、胸あたりから、触ってみますか」
「は、はずかしくて、いやぁ……」
「早く始めてください」
「う、うぅ……」

 まるで、命令のように、有無を言わせない声で、囁くノアに、私は逆らえない。
 おずおずと、手を胸に置き、ゆっくりと胸の形を変える。

「ふ、ぁっ」

 ノアに後ろから見られていると、少しずつ気持ち良くなってくる。
 皆に触られたことを思い出して、胸の中心も、ふわふわと撫でる。すると、陥没していた、胸の頂も、悦んで立ち上がる。
 しかし。自分で触っていても、中々高まらない。

「ノアぁ、自分じゃ、逝けないよぉ……」
「しょうがないですね。ここも触っていいですよ」

 ノアは、私の右手を持つと、秘部の蕾を触れさせる。
 欲望のまま、中指で擦ってみると、電撃が走るような快感が身体を突き抜けた。

「はぁ、ここ気持ちっ」

 ふと目の前の鏡に視線を向けると、左手は胸を揉みしだき、右手は滴るほど蜜が溢れる秘部を懸命に動かす自分がいた。そんなふしだらな私を、熱情を宿す氷炎の瞳で眺めているノアが見える。

「や、そんな、見ない…で……!」
「こんなに可愛い姿を見ないでいられる訳ありますか?」

 そういうと、ノアは大きくなった肉棒をズボン越しにお尻へ擦りつけながら、首筋をツーと舐め、甘噛みされる。

「あっ、それ、ひぃっ…んんぅ」

 首筋を吸って、舐められて、自分で触る緩い刺激以上の、鋭い刺激に、どんどん酔ってくる。

「んあぁ、逝けそ、あぁぁあぁん!! 逝っちゃうのぉぉ!!!」

 ようやっと絶頂を迎えられた、私は、紅潮した顔で、はふはふと息をあげる。
 そんな私を後ろから眺め、頭を撫でながら、甘ったるいキスを落とすノア。

 口付けを続けながら、ノアは、器用にズボンを下げる。下着も剥ぎ取ると、ぽろんと立派な男根が現れる。
 たまらず、私は、向かい合わせになるよう、ノアの膝に乗り、抱きつく。
 素肌が触れ合う感覚が心地良い。先程達したばかりの秘部の蕾を、本能のままに、ノアの大きいものに擦り付ける。

「はぁっ、ノアの、きもち、い……!」
「~~~っ! 煽るように私に跨って、素股ですか? あー、くそっ、ほんと挿れたいな……」

 腰を動かしていると、ノアに蜜穴の入り口を執拗に擦られる。

「あぁあぁぁ~~!! それ、すき!!」
「まだ処女なのに、どんどんエロくなって、この先どうなっちゃうんですかね」
「い、いわない、で……!!!」

 メリアが、腰を揺らして、ノアを責めていたというのに、あっという間に逆転する。
 秘所の花びらや入り口を、ノアの亀頭によって、まるで挿入しているかのように、突き上げられて、蜜壺がきゅんきゅん締まる感覚がする。
 それをわかっているように、私のお尻を揉みしだき、更なる快感を与えられ、我を忘れるくらい恍惚とする。

「ひ、ぁあぁぁ……きもち良すぎるよぉぉ……」
「どこが気持ちいですか?」
「ぜ、んぶっ! ノアのおちんぽも、お尻もみもみ、もっ、きもち!!」

 ノアの呼吸までも崩れ、乱暴にキスされる。キスも蕩けるくらい気持ち良くて、夢中で舌を絡める。

「ふぁぁ、んぅ……」
「そろそろ限界だ。出しても……?」
「う、っん!! 出して、いっぱい出してぇ……!!」

 どちらもが腰を揺らし、スピードが上がって、これ以上にないくらいの嬌声をでてしまう。

「あんっ、あぁあぁ、わたくしもっ、来ちゃううぅぅ~っ」
「出しますよ」
「ひゃあぁぁぁあ~~~!!! 逝っちゃ、いく、いくぅぅぅぅう!!!!」

 あまりの快感に、ノアの背中に爪を立ててしまう。
 ノアは、秘部の蕾にぐりぐりと擦り上げながら射精し、私は、腰をガクガクと震わせ、頂点を迎えた。

 .
 .
 .

 ぐったりして、ベットに沈む私の足を不意に捕まえて、広げられ、覗き込まれる。
 慌てて足を閉じようとするも、がっちり足を固定されていて閉じれず、舐め回すように見られる。
 恥ずかしさのあまり、顔に熱が集まり、瞳が潤む。

「ノア、何するの? やめてよぉ……」
「良い眺めですね。私の精子が、メリア様のおまんこを汚していて、支配欲が満たされます。メリア様は、見られるのがお好きですね? 書店での少女を羨ましそうに見てましたし」
「そ、そんなこと……!」
「初潮を祝うパーティーが益々楽しみです。沢山の人に見られながら、気持ち良くなっちゃうメリア様、可愛いでしょうね」

 その状態で、ノアは、つま先にキスを落とす。
 いつの間にか溜まっていたバスタブまで、メリアを横抱きして、身体を労わるように洗ってくれた。

 ――途中でメリアが恥ずかしくなりながらも、気持ちよくなっちゃって、ノアが逝かせてくれたのは言うまでもない。

 .
 .
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 バスタブから出た2人は、ベッドに寝転ぶ。

「メリア様、夜は閨授業がありますし、少し仮眠をとられては?」
「うっ、忘れてた……。そうね、ちょっとだけ寝るわ」

 メリアは、ノアの腕枕で、幾ばくか、体力を回復させた。
 無防備に夢を見ているメリアを、ノアはずっと楽しそうに眺めていたのは、ここだけの話だ。


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