39 / 55
ぷるぷる。本能には逆らえない!
しおりを挟むぷるぷる。俺は、いま衝動に耐えている。ん? 何の衝動だって?
それは決まっている。ダークスライムとしての本能……
『悪いこと』だ!
俺は、誇り高きダークスライム。悪魔に堕ちたスライムなのだ!そう、悪さこそ正義!闇こそ、正義!
……なのに、今の俺はどうだ?! 父と母に甘えて、なんも悪いことをしてないではないか!
これは、由々しき問題だ。悪いことをしなければ、俺は……ダークスライムでは無くなってしまう!(注 そんなことはありません。)
ふむ。悪いこと……魔王様直属の配下だったときは毎日自然と出来ていたのに、ここでは悪いことをすれば怒られてしまう。しかも、街で悪いことをすれば、捕獲されるとは……!
くっ、堂々と出来ないとは、なんと歯がゆいことだ!
やっとひとりで出歩けるようになったというのに……!魔王様……今、いずこにおられるのですか?
あの伝承のとおりなら、今も復活するときを待っているはず。その時に合わせて馳せ参じなければならぬというのに……どうやって、悪いことをすればいいのだ!くっ。
カーテンの中に入り込み、う~ん、う~んと唸り考え込む。
「……おいっ、スラ。やめろ。……クロノスがいるんだぞ、あっ」
「大丈夫、大丈夫。いま、カーテンの中にこもってるから、クラウドが静かにしてたらバレないよ。」
「お前っ……ぁンンっ」
むむむ。考え事をしているというのに……うるさい。
俺はいま、悪いことを必死に考えているのだぞ。ダークスライムのアイデンティティーに関わる重大な案件なのだ。
「ほら、気持ちいいでしょ? 抵抗しないともっとイタズラしちゃうよ。いいの? 」
「……ッ、ば、ばかっ」
ん? ……いま、いたずらって聞こえたような?
「……ぁ、……ンンッ、……や、やめろ、み、見られたらどうするんだ……? ……ああっ」
「大丈夫。大丈夫。これなら、バレないよ。」
「……お、おい……スラ、ちょっと、お前……!ンンンンッ!」
……ん??
静かだ。さっきまで、騒がしかったのに……どうしたのだ?
気になってカーテンから顔を出し、父と母がいるであろう場所を見ると、そこには母しかいなかった。さっきまで、キッチンの台に立っていたというのに……
パタパタ羽を動かし、母に近づく。
『パパはどこにいったの?』
俺の言葉は、母には通じない。が、母は俺が何を言っているかはなんとなく分かっているはずだ。
ツンツン
『ねぇ、ママ? 』
「あ、ああ、クロノス。パパはね、ちょっと買い物に行ったんだ。すぐ、帰ってくるはずだから、心配するな。」
そう言う母の顔は赤く、息が荒い。なぜだ……?
『ママ、体調悪いの?』
母の額に手をあてるも平熱そうだ。母も大丈夫だと言う。
しかし、気になる。さっき、父はいたずらと言っていたはず。『いたずら』それは、悪いことをする手段のひとつ。もしかして父は、母に悪いことをしている?
っ!きっとそうだ!
では、父はどんな悪いことをしている?
さっきまで父がいたのに、今はいない。母を観察するもよく分からない。
……いると思ったのに、いないのか?
わからない……
「ほら、クロノス。おもちゃで遊んでおいで。」
おもちゃ箱を出して、お気に入りのぬいぐるみを差し出してくる。むっ。しょうがない。証拠はないのだ。……今は、見逃そう。
ぬいぐるみを抱っこし、拳を作って殴る。ぽふっっぽふっぽふっ!
ん? 何をしているのかだって? これは、戦闘訓練だ。俺は知的モンスターとはいっても、ある程度の肉体戦は必要だからな。ぽふっぽふっぽふっ
おかしい……いつもは、お友達は大切にしようなって言ってくる母が、何も言わない。やはり買い物に行ったのは嘘で、今も父にいたずらされているのではないか? そう結論付けて考え込む。でも、分からない。今父はどこにいる? ふぅむ。ぽふっぽふっぽふっ
母は、寝室を片付けてくると言ってそそくさと出ていった。やはり、あやしい……コソコソと後をつける。閉じられた大きなドア。しかし、俺は取っ手を操作すことが出来るようになったのだ。つまり、ひとりで部屋から出られる!
ふふん。え、知ってた……しょぼん。
パタパタ
……が、寝室のドアは鍵がかかっていて、入れなかった。
な、なぜだ! いつもしないではないか!
ぺちょっとドアに張り付き、中の様子を探る。俺は、おねぇちゃんに習って隠密スキルを手に入れたのだ。中を探るなど、容易いわ。
「お、おい、スラ……怒らないから出てこい。……な、なぁ? 聞いているのか?」
母の声。やはり、父は母に怒られるようなことをしているんだ。つまり、それは、『いたずら』
……でも、一体何を?
「……ああああっ、す、スラ!お前っ!ああああンンッ」
突然、母の悲鳴があがる。切羽詰まったような声。
「や、やめぇろぉ……!」
やめろ……? 何をやめるのだ?
耳をそばだてるが、母が父を止めようとして、でも止まらなくて、その度に母が悲鳴をあげていることしか聞こえない。
父がしているのは、『いたずら』。それを俺もすれば……?
でも、そのためには父が何をしているのか知る必要がある。う~ん、どうすればいいのだ?
鍵がかかってあるし……あ、そうだ。窓から覗けばいいんだ!ふふん、さすが知的モンスターである俺!魔王様直属の配下たる俺にかかれぱ。
うんしょ、うんしょ……玄関の扉は重いのだ。くっ、よし!
パタパタ……
確か、この窓のはず。
やっぱり!カーテンしていないところを発見。おねぇちゃんから習った隠密スキルで気配を消し、覗いた。
何をしているのだ? 部屋は少し薄暗いが、モンスターである俺は、すぐに母の姿を見つけることが出来た。
母は、ベッドの上にいた。しかも、下半身丸出しで……
なぜだ。まだ寝るのは早いぞ?
よくよく観察すると、母は切なそうな顔をして、体をくねらせている。どこか苦しそうだ。……朝は元気そうだったのに、やっぱり調子が悪かったのか?
壁に背をして脚を大きく開いている母の中央に見える母の生殖器が大きくなっていた。
なぜだ? 体調が悪いのではないのか? なぜ、生殖器を大きくさせている?
様子を見守っていると母は躊躇うように股間へ手を伸ばし、なんと自分の生殖器を握った。それだけでなく、上下に動かし始めたではないか!
……な、なにをしているのだ? まだ、夜の時間ではないというのに!?
時々、父との営みのときにする行為。いたずらに関係があるのか?
動きが早くなり、マットレスに体を押し付け体を硬直させてから先端から液体を出した。
あれは、精液。……生殖器を自分で触って精液を出すのは……確か、おなにー? 俺はおねぇちゃんから勉強を教わったのだ。えへん。俺は、した事ないけどな。
母は、おなにーをしたのか?
父のいたずらとは一体……?
「ひゃあああ~~~~~~!」
部屋から一際大きい悲鳴が聞こえ慌てて中をみると、メタルスライムの父が母の股の間からポーンッと飛び出してきた。
大きく弧を描き、空中を舞う。そうか、父は母の胎内にいたんだ!
ベッドに着地しようとした瞬間、母の大きな手がキャッチ。あ、やべって顔になる父。
さっきまで切なそうな顔をしていた母の顔が、怒りで真っ赤になっていた。
俺は、あんな顔で怒られたことはないけど、父はこれまでも何回も怒られている。
「スラぁ……、お前、覚悟出来ているんだろうなぁ? 」
握りつぶしそうな母に、手の中で必死に弁明している父。
『ご、ゴメンなさい! ちょっと、いたずらしたくなっちゃって……!』
その後、ギャアアアア~~~~~~~!って悲鳴が聞こえてきたけど、俺はそれどころじゃなかった。
確かに言った。父は、いたずらだって……アソコに入るのは、レベルアップ以外にも理由があったのか。
他の人にいたずらするのは捕獲される可能性が高いけど、母にする分には捕獲されない。怒られる心配はあるけど、俺は知的モンスターなのだ。クックックッ……
あーはっはっはっはっ!
俺は、ダークスライム!闇に堕ちた悪魔のスライムなのだ。悪いことが大好きな種族。
覚悟するがよい!母とはいえ、手加減はせぬぞ。早速、計画を練らねば……!
カキカキ
おねぇちゃんへ
今度、ママにいたずらする。どーすれば、いい?
アドバイスをちょーらい。
交換日記でおねぇちゃんに相談した。
【クロノス】
自分のスキルに、『鍵開け』があるのを忘れている。自分が自身で手に入れたものでもなく、苦いジュースを飲んで手に入れたために忘れていた。このあと、いたずら方法を考えために確認した時に発見してショック。
まさに、ガーン。
胎内に入っていたずらすることを決めたが、どうすればいたずらになるのか分からない。そのため、おねぇちゃんの協力を求めた。
【スラ】
キッチンでクラウドの背中に抱きつき、肉感的な体をまさぐっていた。メタルスライムに戻り、素早くクラウドの胎内へと潜り込む。今回はキッチンにあった油を使い、にゅちゅりと入り込む。腸壁や前立腺を主に可愛がる。クラウドの性感帯など熟知しているし、開発に余念がない。最近は括約筋を中から刺激するのが好き。
【クラウド】
最近の悩み。クロノスがぬいぐるみを叩いたり殴ったりすること。その度に優しく諭しているが、子育ては難しい。これまでの子育てとは違うことに戸惑う。愛情が足りないのか??
今回油断をして昼間から胎内に入り込まれ、喘がされることに。スラから与えられる快感に逆らうことができない。快楽に激弱。
【ギルドのお姉さん】
クロノスにおねぇちゃん呼びをさせることに成功。推しの性生活事情が、拙いクロノスの文書から読み取り、ハスハスしている。今回クロノスによるイタズラを利用してある計画中。きゃあああ~~~~!滾るぅうう~~~~!
これを機に、BLを普及させる予定。
【この世界のBL】
結構浸透しているけど、世間的にやっぱり根強いのは異性恋愛(特に貴族は)。冒険者とかは同性愛者は比較的多い。同性同士は子供が出来ないのがネックか。獣人によっては、孕ませたり孕むことがある。現在、その方法を実用化出来ないか研究中。(極秘計画)
ちなみに獣人は同性同士のほうが、子が優秀。そのため、強い冒険者は狙われやすい。
1
あなたにおすすめの小説
人族は一人で生きられないらしい――獣人公爵に拾われ、溺愛されて家族になりました
よっちゃん
BL
人族がほとんど存在しない世界に、
前世の記憶を持ったまま転生した少年・レオン。
獣人が支配する貴族社会。
魔力こそが価値とされ、
「弱い人族」は守られるべき存在として扱われる世界で、
レオンは常識の違いに戸惑いながらも必死に生きようとする。
そんな彼を拾ったのは、
辺境を治める獣人公爵アルト。
寡黙で冷静、しかし一度守ると決めたものは決して手放さない男だった。
溺愛され、守られ、育てられる日々。
だが、レオンはただ守られるだけの存在で終わることを選ばない。
学院での出会い。
貴族社会に潜む差別と陰謀。
そして「番」という、深く重い絆。
レオンは学び、考え、
自分にしかできない魔法理論を武器に、
少しずつ“並び立つ覚悟”を身につけていく。
獣人と人族。
価値観も、立場も、すべてが違う二人が、
それでも選び合い、家族になるまでの物語。
溺愛×成長×異世界BL。
読後に残るのは、
「ここに居場所があっていい」と思える、あたたかな幸福。
番に見つからない街で、子供を育てている
はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。
異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。
現世の記憶は失われているが、
この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。
街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、
ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。
だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。
再会は望まない。
今はただ、この子との生活を守りたい。
これは、番から逃げたオメガが、
選び直すまでの物語。
*不定期連載です。
僕の、しあわせ辺境暮らし
* ゆるゆ
BL
雪のなか僕を、ひろってくれたのは、やさしい男の子でした。
ふたりの、しあわせな辺境暮らし、はじまります!
ふたりの動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら!
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
英雄の溺愛と執着
AzureHaru
BL
転生した世界は前世でどハマりしたBLゲーム。最推しは攻略対象!ではなく、攻略対象達の剣術の師匠である、英雄の将軍閣下。メチャクチャイケオジでドストライクだった主人公はこのイケオジみたさにゲームをやっていた。その為に、ゲームの内容など微塵も覚えていなかった。
転生したからには将軍閣下を生でみないとというファン根性で付きまとう。
付き纏われていることに気づいていた将軍だか、自分に向けられる視線が他とは違う純粋な好意しかなかったため、戸惑いながらも心地よく感じていた。
あの時までは‥。
主人公は気づいていなかったが、自分達にかけらも興味を持たないことに攻略対象者達は興味をそそられ、次第に執着していく。そのことにいち早く気づいたのは剣術指南役の将軍のみ。将軍はその光景をみて、自分の中に徐々に独占欲が芽生えていくのを感じた。
そして戸惑う、自分と主人公は親子ほどに歳が離れているのにこの感情はなんなのだと。
そして、将軍が自分の気持ちを認めた時、壮絶な溺愛、執着がはじまる。
牛獣人の僕のお乳で育った子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!
ほじにほじほじ
BL
牛獣人のモノアの一族は代々牛乳売りの仕事を生業としてきた。
牛乳には2種類ある、家畜の牛から出る牛乳と牛獣人から出る牛乳だ。
牛獣人の女性は一定の年齢になると自らの意思てお乳を出すことが出来る。
そして、僕たち家族普段は家畜の牛の牛乳を売っているが母と姉達の牛乳は濃厚で喉越しや舌触りが良いお貴族様に高値で売っていた。
ある日僕たち一家を呼んだお貴族様のご子息様がお乳を呑まないと相談を受けたのが全ての始まりー
母や姉達の牛乳を詰めた哺乳瓶を与えてみても、母や姉達のお乳を直接与えてみても飲んでくれない赤子。
そんな時ふと赤子と目が合うと僕を見て何かを訴えてくるー
「え?僕のお乳が飲みたいの?」
「僕はまだ子供でしかも男だからでないよ。」
「え?何言ってるの姉さん達!僕のお乳に牛乳を垂らして飲ませてみろだなんて!そんなの上手くいくわけ…え、飲んでるよ?え?」
そんなこんなで、お乳を呑まない赤子が飲んだ噂は広がり他のお貴族様達にもうちの子がお乳を飲んでくれないの!と言う相談を受けて、他のほとんどの子は母や姉達のお乳で飲んでくれる子だったけど何故か数人には僕のお乳がお気に召したようでー
昔お乳をあたえた子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!
「僕はお乳を貸しただけで牛乳は母さんと姉さん達のなのに!どうしてこうなった!?」
*
総受けで、固定カプを決めるかはまだまだ不明です。
いいね♡やお気に入り登録☆をしてくださいますと励みになります(><)
誤字脱字、言葉使いが変な所がありましたら脳内変換して頂けますと幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる