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「よし!これから準備で忙しくなるね!」
「そうだな!」
それから私たちは1日で旅の準備を済ませた。あれこれ考えない2人は、必要であろう物資も持たず、どうにかなるだろう精神で出発する。
家族や婚約者宛の手紙も至ってシンプル。
お父様、お母様。私は旅に出ることにしました。探さないでください。
カルロ様とは婚約解消でお願いします。
カルロへ。ロレッタさんとお幸せに!
私は遠くからお二人の幸せを願ってる。
なんとも簡単な手紙だが、ルーリアにとっては大満足な出来なのだ。
お金はどうするかって?日雇いを探して、お金を稼いでいる。体を動かすことが得意な2人には、食堂や八百屋など色んな場所で働くことができた。
そんな旅を続けていると、海が見える港町で2人は意見が一致したのである。
「この景色最高!」
「本当にそうだな!なんならここで暮らすのも悪くない」
「わかる!新鮮な魚は食べれるし、毎日この景色を見ながらお酒を飲むのもいいね~」
「ルーリアが酒好きとは知らなかったな!」
「付き合いで飲んでたらハマっちゃったよね!」
様々な旅先でお酒を給仕する仕事もしていた。その仕事仲間とお酒を飲むようになったのだ。
「あんまり飲み過ぎるなよ?前に変な男に絡まれてただろ?」
「そうだっけ?でも、いつもアルクが助けてくれるから安心して飲めるもん!」
「おまえな、俺を信用しすぎるな」
「ダメなの?」
「お、俺だって、もしかしたら…」
「もしかしたら?」
アルクが耳まで真っ赤になりながら、もごもごしてきる。
「え?聞こえないよー」
「俺だって襲っちまうかもしれねーよ!」
「え!?まっさか~!私なんて女として見られてないって思ってるよ!?」
「何でそう思うんだ?おまえは…」
また顔を真っ赤にしてもごもごしている。
「もう!何なの?」
気になってしょうがないから、何を言ってるのか聞こうと顔を近づけてみた。
「おまっ!ちかっ!」
「だって、聞こえないんだもん!」
「俺だって、おまえのこと女としてみてる!」
「えっ…、えー!?」
まさか、いつもあっけらかんとしているアルクが私のことを…え…そんな…
そうだったの?
それから、アルクのことを意識してしまい、手が触れるだけでも緊張してしまっていた。
「お、おい!」
「私の名前はおいじゃない!」
「あ、すまん。ルーリア…」
「な、なによ」
「あれからあまりにも避けられてるのがつらい…」
「つらいって…う、うん。私もこんなギクシャクした関係はいやよ」
前みたいに気軽に何でも言い合える関係に戻りたいけど、意識しちゃって上手く言葉が出ない。
「きゃっ!」
色々と考えていると、急にアルクに抱きしめられた。
「すまん!俺は言葉ではうまく表現できない。でも、ルーリアのこと本当に大切に思ってるんだ!他の男になんか触られてほしくない!」
そんな不器用ながらも真っ直ぐな言葉に私も正直になろうと思った。
「私も…アルクと一緒にいるのが楽しい!ありのままの私を見てくれるのが嬉しい。これからもずっと一緒にいたいの!」
「ルーリア!俺もだ!これからも一緒にいよう!」
不器用すぎる2人ではあったが、なんとか思いが通じ合い、それほど時間もかからずに妊娠が発覚する。
残された2人は…
「何でこんなことに…」
ルーリアのご両親から、ルーリアが行方不明なった知らせを受け、僕宛の手紙を渡された。
「何が幸せにだよ!僕が幸せになるためには君が必要なのに…」
なぜ、ロレッタさんの名前が出てきたんだ?まさか、2人で会ってるのを見たのか?わざわざ、ルーリアが来ない図書館で打ち合わせをしていたというのに。
それが悪かったということなのか?
後日、ロレッタさんから話があると呼ばれた。
「私の婚約者が行方不明になり、こんな手紙をもらったの…」
俺には君を幸せにできない。カルロなら幸せにできるだろう。君の幸せを願っている。
「どうやら、私たちが打ち合わせしていた所をデートだと勘違いして、こんなことになったみたい…」
「僕にも同じ内容の手紙が来ていたよ。ロレッタさんと幸せにって…」
お互いの婚約者が、同じような手紙を残して同じ時期に行方不明になってしまった。
「僕がルーリアを驚かせたくて、店とは違う図書館で結婚指輪の打ち合わせを頼んでしまったのが悪かったんです」
「いえ、私もその提案に賛成したんですから、カルロさんだけが悪いわけではありません」
「本当にすいません…」
重い空気の中、僕たちは店を出た。
あれからルーリアを捜索してみたが、いろんな所を転々としているらしく、手がかりを見つけたとわかった時には、もうその場所には居なかった。
ロレッタさんもなんとかアルクさんを探そうとしていたようだか、両親に説得させられて、今は別の婚約者がいる。
僕も、ルーリアを諦めたくはなかったが、父さんが病で倒れてしまい、早急に家を継ぐための準備やらで時間に余裕がなくなった。
そして、母さんが連れてきた女性と結婚した。
ふと時間に余裕ができると、ルーリアのことを思い出してしまう。
僕の大切な人のことを…
「そうだな!」
それから私たちは1日で旅の準備を済ませた。あれこれ考えない2人は、必要であろう物資も持たず、どうにかなるだろう精神で出発する。
家族や婚約者宛の手紙も至ってシンプル。
お父様、お母様。私は旅に出ることにしました。探さないでください。
カルロ様とは婚約解消でお願いします。
カルロへ。ロレッタさんとお幸せに!
私は遠くからお二人の幸せを願ってる。
なんとも簡単な手紙だが、ルーリアにとっては大満足な出来なのだ。
お金はどうするかって?日雇いを探して、お金を稼いでいる。体を動かすことが得意な2人には、食堂や八百屋など色んな場所で働くことができた。
そんな旅を続けていると、海が見える港町で2人は意見が一致したのである。
「この景色最高!」
「本当にそうだな!なんならここで暮らすのも悪くない」
「わかる!新鮮な魚は食べれるし、毎日この景色を見ながらお酒を飲むのもいいね~」
「ルーリアが酒好きとは知らなかったな!」
「付き合いで飲んでたらハマっちゃったよね!」
様々な旅先でお酒を給仕する仕事もしていた。その仕事仲間とお酒を飲むようになったのだ。
「あんまり飲み過ぎるなよ?前に変な男に絡まれてただろ?」
「そうだっけ?でも、いつもアルクが助けてくれるから安心して飲めるもん!」
「おまえな、俺を信用しすぎるな」
「ダメなの?」
「お、俺だって、もしかしたら…」
「もしかしたら?」
アルクが耳まで真っ赤になりながら、もごもごしてきる。
「え?聞こえないよー」
「俺だって襲っちまうかもしれねーよ!」
「え!?まっさか~!私なんて女として見られてないって思ってるよ!?」
「何でそう思うんだ?おまえは…」
また顔を真っ赤にしてもごもごしている。
「もう!何なの?」
気になってしょうがないから、何を言ってるのか聞こうと顔を近づけてみた。
「おまっ!ちかっ!」
「だって、聞こえないんだもん!」
「俺だって、おまえのこと女としてみてる!」
「えっ…、えー!?」
まさか、いつもあっけらかんとしているアルクが私のことを…え…そんな…
そうだったの?
それから、アルクのことを意識してしまい、手が触れるだけでも緊張してしまっていた。
「お、おい!」
「私の名前はおいじゃない!」
「あ、すまん。ルーリア…」
「な、なによ」
「あれからあまりにも避けられてるのがつらい…」
「つらいって…う、うん。私もこんなギクシャクした関係はいやよ」
前みたいに気軽に何でも言い合える関係に戻りたいけど、意識しちゃって上手く言葉が出ない。
「きゃっ!」
色々と考えていると、急にアルクに抱きしめられた。
「すまん!俺は言葉ではうまく表現できない。でも、ルーリアのこと本当に大切に思ってるんだ!他の男になんか触られてほしくない!」
そんな不器用ながらも真っ直ぐな言葉に私も正直になろうと思った。
「私も…アルクと一緒にいるのが楽しい!ありのままの私を見てくれるのが嬉しい。これからもずっと一緒にいたいの!」
「ルーリア!俺もだ!これからも一緒にいよう!」
不器用すぎる2人ではあったが、なんとか思いが通じ合い、それほど時間もかからずに妊娠が発覚する。
残された2人は…
「何でこんなことに…」
ルーリアのご両親から、ルーリアが行方不明なった知らせを受け、僕宛の手紙を渡された。
「何が幸せにだよ!僕が幸せになるためには君が必要なのに…」
なぜ、ロレッタさんの名前が出てきたんだ?まさか、2人で会ってるのを見たのか?わざわざ、ルーリアが来ない図書館で打ち合わせをしていたというのに。
それが悪かったということなのか?
後日、ロレッタさんから話があると呼ばれた。
「私の婚約者が行方不明になり、こんな手紙をもらったの…」
俺には君を幸せにできない。カルロなら幸せにできるだろう。君の幸せを願っている。
「どうやら、私たちが打ち合わせしていた所をデートだと勘違いして、こんなことになったみたい…」
「僕にも同じ内容の手紙が来ていたよ。ロレッタさんと幸せにって…」
お互いの婚約者が、同じような手紙を残して同じ時期に行方不明になってしまった。
「僕がルーリアを驚かせたくて、店とは違う図書館で結婚指輪の打ち合わせを頼んでしまったのが悪かったんです」
「いえ、私もその提案に賛成したんですから、カルロさんだけが悪いわけではありません」
「本当にすいません…」
重い空気の中、僕たちは店を出た。
あれからルーリアを捜索してみたが、いろんな所を転々としているらしく、手がかりを見つけたとわかった時には、もうその場所には居なかった。
ロレッタさんもなんとかアルクさんを探そうとしていたようだか、両親に説得させられて、今は別の婚約者がいる。
僕も、ルーリアを諦めたくはなかったが、父さんが病で倒れてしまい、早急に家を継ぐための準備やらで時間に余裕がなくなった。
そして、母さんが連れてきた女性と結婚した。
ふと時間に余裕ができると、ルーリアのことを思い出してしまう。
僕の大切な人のことを…
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