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ep.28
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そろそろ太陽が山から顔を出す頃、貴和子は首の痛さに目を開けた。
「ーーっつ……あ、寝違え?」
自分の寝方に問題があったのか?
昨夜のことを思い出そうとするが、少し頭を傾けるだけで痛みが走る。
「ふぅーーー。」
思わず長いため息をする。
ん?
ふと足元にひんやりとした硬い感触があることがわかり、「何かあるけど何?」と、これまた頭を傾けてしまった。「っつぅ」やはり痛みが走り、朝から眉を顰めた。
(気になるのに……、んー、足を使ってどうにか……。)
上体を起こすのは勇気がいるので、お下品ではあるが、気になるソレを足でズラし、どうにか手が届く場所まで持ち上げた。
(っあ!やった!これこれ、何これ……へ?ーーーな、なんで?!)
手にしたものを目にして、貴和子はポカンと口を開けた。
それは薄い額で、中には見たことのある男女が何やらコスプレをしている。その男女の間に1人の美少年が王子様に扮してはいるが、まさに王子様なので、この子が主役だと一目瞭然である。
ーーこ、れ……って……桂木さんの……?
「……母さんと、父さんと、僕だよ……。」
急に聞こえた声に、
「ひゃっ!」
と、額を落としそうにビクついた貴和子。
「ーーっうっ!」
額を受け止める時に首筋に激痛が走って思わず呻いた。
だが、その声に、
「酷いでしょ?14歳でそんなコスプレさせられてたんだよ?思春期に。見てられないよね?ったく。」
と、貴和子の呻き声は自分を嘆いてくれたのだと勘違いした。そして、
「……僕はその時まで母さんの言いなりで、まるで女の子のように服を買ってきてはあれこれ着せ替えられていたんだ。小学生の時に履いて行ったズボンが、実はガールズ仕様で、同じクラスの女子とかぶった時は弄られて嫌な思いもしたさ。」
と、自身の黒歴史を語り始めた。
桂木の声はベッドの下辺りから聞こえる。
ということは、昨夜は突き落とすくらい寝相が悪かったのか?
貴和子は申し訳なく思ったが、
「だから、貴和子ちゃんの写真なんて可愛いものだよ。ありのままの姿が写ってるんだ。僕には羨ましいことだよ。」
という桂木の言葉に、(ーーあっ!そうだった……!私、怒ってて……!)
と、昨夜のやりとりを思い出した。
「ねっ?だからさ……機嫌、直して?」
ムクッと起き上がって貴和子を覆うような格好をした桂木は、少し赤い目をしていた。
泣いていたのか?眠れなかったのか?
そのまま顔を下ろし、貴和子は唇を塞がれた。
「……っや!あっいっ!」
貴和子は顔を逸らして逃げようとしたが、寝違えた首が痛く、思うようにできない。
その時に発した声に、昨夜貴和子を抱きしめて眠ることを我慢した桂木は、湧き上がる欲望を抑えきれなくなり、捕らえた唇を執拗に貪った。
「ん、ん、っはぁ……。」
チュパチュパと2人から発する甘い刺激音が、桂木の行動をエスカレートさせていく。
まな板の鯉と化した貴和子は、どこかのタイミングで、
「寝違えたの!」
と、発してしまおうと思いつつ、貴和子の身体を知り尽くした桂木の手に、不本意ながらも快楽に溺れてしまうのであった。
「ーーっつ……あ、寝違え?」
自分の寝方に問題があったのか?
昨夜のことを思い出そうとするが、少し頭を傾けるだけで痛みが走る。
「ふぅーーー。」
思わず長いため息をする。
ん?
ふと足元にひんやりとした硬い感触があることがわかり、「何かあるけど何?」と、これまた頭を傾けてしまった。「っつぅ」やはり痛みが走り、朝から眉を顰めた。
(気になるのに……、んー、足を使ってどうにか……。)
上体を起こすのは勇気がいるので、お下品ではあるが、気になるソレを足でズラし、どうにか手が届く場所まで持ち上げた。
(っあ!やった!これこれ、何これ……へ?ーーーな、なんで?!)
手にしたものを目にして、貴和子はポカンと口を開けた。
それは薄い額で、中には見たことのある男女が何やらコスプレをしている。その男女の間に1人の美少年が王子様に扮してはいるが、まさに王子様なので、この子が主役だと一目瞭然である。
ーーこ、れ……って……桂木さんの……?
「……母さんと、父さんと、僕だよ……。」
急に聞こえた声に、
「ひゃっ!」
と、額を落としそうにビクついた貴和子。
「ーーっうっ!」
額を受け止める時に首筋に激痛が走って思わず呻いた。
だが、その声に、
「酷いでしょ?14歳でそんなコスプレさせられてたんだよ?思春期に。見てられないよね?ったく。」
と、貴和子の呻き声は自分を嘆いてくれたのだと勘違いした。そして、
「……僕はその時まで母さんの言いなりで、まるで女の子のように服を買ってきてはあれこれ着せ替えられていたんだ。小学生の時に履いて行ったズボンが、実はガールズ仕様で、同じクラスの女子とかぶった時は弄られて嫌な思いもしたさ。」
と、自身の黒歴史を語り始めた。
桂木の声はベッドの下辺りから聞こえる。
ということは、昨夜は突き落とすくらい寝相が悪かったのか?
貴和子は申し訳なく思ったが、
「だから、貴和子ちゃんの写真なんて可愛いものだよ。ありのままの姿が写ってるんだ。僕には羨ましいことだよ。」
という桂木の言葉に、(ーーあっ!そうだった……!私、怒ってて……!)
と、昨夜のやりとりを思い出した。
「ねっ?だからさ……機嫌、直して?」
ムクッと起き上がって貴和子を覆うような格好をした桂木は、少し赤い目をしていた。
泣いていたのか?眠れなかったのか?
そのまま顔を下ろし、貴和子は唇を塞がれた。
「……っや!あっいっ!」
貴和子は顔を逸らして逃げようとしたが、寝違えた首が痛く、思うようにできない。
その時に発した声に、昨夜貴和子を抱きしめて眠ることを我慢した桂木は、湧き上がる欲望を抑えきれなくなり、捕らえた唇を執拗に貪った。
「ん、ん、っはぁ……。」
チュパチュパと2人から発する甘い刺激音が、桂木の行動をエスカレートさせていく。
まな板の鯉と化した貴和子は、どこかのタイミングで、
「寝違えたの!」
と、発してしまおうと思いつつ、貴和子の身体を知り尽くした桂木の手に、不本意ながらも快楽に溺れてしまうのであった。
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