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第2章
遠い空
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依子が結婚した。
正確には再婚だ。
俺とは全然真逆のタイプ。
初めて見た時は「ありえねえ」って思った。
いかにも女性誌の表紙になりそうなイケメンヅラに、金はある、仕事もできる、おまけにマンション持ちの野郎。
依子は面食いじゃないし、金に執着するような女じゃない。
誰かに手伝われることをいたく嫌う女だ。
少なくとも、俺はそう思っていた。
だから依子が困っている時も手を貸さなかったし、頼まれるまでは知らん顔していた。まあ、頼まれたこともないが。
依子は今アメリカにいる。
遠い異国の地で、あいつと仲睦まじく暮らしているんだろう。
あいつになら甘えられるのだろう。
俺は、近すぎた。
生涯離さないと誓った結婚生活、最後はむちゃくちゃにして崩壊させてしまった。
いずみのことを聞いた時、銃で射抜かれたと思った。
依子の旦那である冨樫諭は死ななければいけないと思った。
なんだかんだあって、今までのツケが一気に回ってきたようだ。
修也はいずみの元へ行ってしまった。
子供には母親が必要だとわかっているが、こんな形で失うとは思っていなかった。愛さえあれば、愛情さえ与え続ければ、修也はいつまでも俺のそばを離れないと思っていた。
だが、結局もうこの手に抱くことすらできない。
いずみがイギリスに行った。
修也も連れて行ってしまった。
いずみから手紙が来た。
俺に愛情を感じたことは一度もないようだ。
いずみには本気で愛する男性が、他にいたようだ。それもまた既婚者らしい。
「フッ、笑える……。」
いずみは子供を欲しがっていた。
だが、いずみの彼氏は既に妻との間に子供がいた為、いずみとの間に子供を作る気は全くなかった。
ある日、いずみとの不倫がバレたそいつは、もう2度と会わないといずみに告げた。その腹いせのように、手近な場所にいた俺に「抱いて」と迫って来た。
いずみは俺以外の相手がいたことを、誰にも話していない。あの時、役所で俺の離婚を知り、いずみに話した友人にもだ。
正確には再婚だ。
俺とは全然真逆のタイプ。
初めて見た時は「ありえねえ」って思った。
いかにも女性誌の表紙になりそうなイケメンヅラに、金はある、仕事もできる、おまけにマンション持ちの野郎。
依子は面食いじゃないし、金に執着するような女じゃない。
誰かに手伝われることをいたく嫌う女だ。
少なくとも、俺はそう思っていた。
だから依子が困っている時も手を貸さなかったし、頼まれるまでは知らん顔していた。まあ、頼まれたこともないが。
依子は今アメリカにいる。
遠い異国の地で、あいつと仲睦まじく暮らしているんだろう。
あいつになら甘えられるのだろう。
俺は、近すぎた。
生涯離さないと誓った結婚生活、最後はむちゃくちゃにして崩壊させてしまった。
いずみのことを聞いた時、銃で射抜かれたと思った。
依子の旦那である冨樫諭は死ななければいけないと思った。
なんだかんだあって、今までのツケが一気に回ってきたようだ。
修也はいずみの元へ行ってしまった。
子供には母親が必要だとわかっているが、こんな形で失うとは思っていなかった。愛さえあれば、愛情さえ与え続ければ、修也はいつまでも俺のそばを離れないと思っていた。
だが、結局もうこの手に抱くことすらできない。
いずみがイギリスに行った。
修也も連れて行ってしまった。
いずみから手紙が来た。
俺に愛情を感じたことは一度もないようだ。
いずみには本気で愛する男性が、他にいたようだ。それもまた既婚者らしい。
「フッ、笑える……。」
いずみは子供を欲しがっていた。
だが、いずみの彼氏は既に妻との間に子供がいた為、いずみとの間に子供を作る気は全くなかった。
ある日、いずみとの不倫がバレたそいつは、もう2度と会わないといずみに告げた。その腹いせのように、手近な場所にいた俺に「抱いて」と迫って来た。
いずみは俺以外の相手がいたことを、誰にも話していない。あの時、役所で俺の離婚を知り、いずみに話した友人にもだ。
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