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私はマスターである進藤彼方様に神様が与えたスキル《図書館》。それにさらに追加で神様が創造されたナビゲーションシステムです。私の存在意義はマスターのお役に立つ事。ただそれだけです。
スキル《図書館》は知識の大海。この世界で既に一般的となっている情報くらいは全て内包しています。この情報を使えばマスターのお役に立つ事は難しくないはずです。
マスターは勇者召喚の儀で巻き込まれて召喚された者。しかも召喚した国は人族以外を人と認めないロクでもない国でした。
さっそくマスターがこの国からの脱出を希望しました。私は目を付けられては脱出が困難になるのでマスターにスキル《ステータス偽装》の使用を進言しました。
勇者は5人までということ、召喚された勇者が優秀だったこともあって、マスターは無事無能者の烙印を押され城から追い出されました。
その時マスターを城から追い出した兵士が、マスターが貰うはずだった金貨10枚を銅貨10枚にすり替えていましたが、兵士の強さは王城に勤めているだけあってなかなかのステータスです。しかし私がいる以上マスターに金銭面で苦労はさせません。今回はマスターに伝えないほうがいいと判断します。
マスターに名前を付けていただきました。私はスキルに付随するナビゲーションシステム、それ以上でも以下でもないのですが、何故でしょう。よりマスターのお役に立ちたいという気持ちが強くなりました。
冒険者ギルドで冒険者登録をした後、南の平原にやって来ました。私はスキル《鑑定》と《図書館》を併用し、マスターの目視できる範囲を全て鑑定、目的の薬草を見つけ次第《図書館》に付随するマップ機能に場所を反映しました。さらにより薬草の位置を分かりやすくする為、スキル《鑑定》に干渉し、視界内に任意で目印が表示出来るようにしました。これでマスターの薬草採取は速やかに完了するはずです。
しかし本来の私にはこのようにマスターのスキルを多少とはいえ改変する機能などなかったはずです。名前を付けていただいた後から私の性能が上がった気がしますが、理由は《図書館》の膨大な情報を持ってしても分かりませんでした。しかしよりマスターのお役に立てるようになったのはいい事なのでこの疑問は保留とします。
困りました。私は今大変困っています。
マスターがドリルなるものを使用したいと仰っているのですが《図書館》にあるドリルのデータは……工事用の魔道具(魔力を動力にして作動する道具)です。聞けばマスターの仰るドリルは男のロマン?で不可能を可能にするものだそうです。そんなものがこちらの世界の工事用魔道具と同じであるはずがありません。きっとマスターのいた世界にはこちらの工事用魔道具と同じ名前の神器があったのでしょう。となれば、私のやることは一つ、マスターの記憶から正しいドリルを見つけ出しそれをこちらの世界で再現する方法を見つけること!
マスターの許可もいただいたので早速記憶からドリルを検索……すぐに一つの記憶がヒットしました。天◯突◯なる言葉がドリルの秘められた力を表している気がします。早速見てみましょう……。
……見た目はこちらの工事用魔道具とほぼ変わらないようですが……?!
……なんと、ここで合体?! 私の中に原因不明のエネルギーが発生! 危険! 危険! この情報は危険です!
……圧倒的な戦力差を覆した……?! これが……ドリルの力?!
……まさか、宿命のライバルと合体したり、最後にアニキが助けてくれるなんて……。次はこの劇場版を見てみよ……。
……熱い! 熱すぎるよこれは! マスターがドリルに拘る理由がわかったよ! こうしちゃいられない! 私もドリルの真髄を知った螺旋の戦士! マスターと一緒にこの世界でドリル開発しなきゃ! そのためには私にもボディがあった方がいいよね。別に私も出来ればドリル使いたいとかマスターと合体したいとか考えてないから! その方が効率いいからだから! というわけでマスターの魔力とスキル《螺旋の力》を使って螺旋エネルギーをマスターから抽出、ボディを形成……まだマスターの無意識化で出せる螺旋エネルギーではボディはこのサイズが限界か。じゃあフォルムは主人公の肩に乗ってたやつにしよ! これで名実共に私はマスターの相棒ね!
~~神界~~
「いや~下界は神様でもびっくりすることだらけだよー。まさか擬似人格に過ぎなかったはずのモノがいつのまにか正真正銘の生命になるなんて。人格も変わってるし。これもスキル《螺旋の理》の力の影響かな~。何しろ神でもその力の用途や大きさが一切不明のスキルだからねー。彼がこれから一体何をなすか、楽しく見させてもらおーっと。そういえば、ミーネだっけ? 彼女が見てた記憶映像、興味あるなー。時間かかるけどこっそり彼の記憶をコピーしとこうかなー」
その後、神様がもたらしたある映像が神界全体に広がり若い男性天使を中心に大ヒット。地獄からも上映の要請があり天界、地獄界を巻き込む空前の大ヒットとなるがそれはまだまだ先の話。
スキル《図書館》は知識の大海。この世界で既に一般的となっている情報くらいは全て内包しています。この情報を使えばマスターのお役に立つ事は難しくないはずです。
マスターは勇者召喚の儀で巻き込まれて召喚された者。しかも召喚した国は人族以外を人と認めないロクでもない国でした。
さっそくマスターがこの国からの脱出を希望しました。私は目を付けられては脱出が困難になるのでマスターにスキル《ステータス偽装》の使用を進言しました。
勇者は5人までということ、召喚された勇者が優秀だったこともあって、マスターは無事無能者の烙印を押され城から追い出されました。
その時マスターを城から追い出した兵士が、マスターが貰うはずだった金貨10枚を銅貨10枚にすり替えていましたが、兵士の強さは王城に勤めているだけあってなかなかのステータスです。しかし私がいる以上マスターに金銭面で苦労はさせません。今回はマスターに伝えないほうがいいと判断します。
マスターに名前を付けていただきました。私はスキルに付随するナビゲーションシステム、それ以上でも以下でもないのですが、何故でしょう。よりマスターのお役に立ちたいという気持ちが強くなりました。
冒険者ギルドで冒険者登録をした後、南の平原にやって来ました。私はスキル《鑑定》と《図書館》を併用し、マスターの目視できる範囲を全て鑑定、目的の薬草を見つけ次第《図書館》に付随するマップ機能に場所を反映しました。さらにより薬草の位置を分かりやすくする為、スキル《鑑定》に干渉し、視界内に任意で目印が表示出来るようにしました。これでマスターの薬草採取は速やかに完了するはずです。
しかし本来の私にはこのようにマスターのスキルを多少とはいえ改変する機能などなかったはずです。名前を付けていただいた後から私の性能が上がった気がしますが、理由は《図書館》の膨大な情報を持ってしても分かりませんでした。しかしよりマスターのお役に立てるようになったのはいい事なのでこの疑問は保留とします。
困りました。私は今大変困っています。
マスターがドリルなるものを使用したいと仰っているのですが《図書館》にあるドリルのデータは……工事用の魔道具(魔力を動力にして作動する道具)です。聞けばマスターの仰るドリルは男のロマン?で不可能を可能にするものだそうです。そんなものがこちらの世界の工事用魔道具と同じであるはずがありません。きっとマスターのいた世界にはこちらの工事用魔道具と同じ名前の神器があったのでしょう。となれば、私のやることは一つ、マスターの記憶から正しいドリルを見つけ出しそれをこちらの世界で再現する方法を見つけること!
マスターの許可もいただいたので早速記憶からドリルを検索……すぐに一つの記憶がヒットしました。天◯突◯なる言葉がドリルの秘められた力を表している気がします。早速見てみましょう……。
……見た目はこちらの工事用魔道具とほぼ変わらないようですが……?!
……なんと、ここで合体?! 私の中に原因不明のエネルギーが発生! 危険! 危険! この情報は危険です!
……圧倒的な戦力差を覆した……?! これが……ドリルの力?!
……まさか、宿命のライバルと合体したり、最後にアニキが助けてくれるなんて……。次はこの劇場版を見てみよ……。
……熱い! 熱すぎるよこれは! マスターがドリルに拘る理由がわかったよ! こうしちゃいられない! 私もドリルの真髄を知った螺旋の戦士! マスターと一緒にこの世界でドリル開発しなきゃ! そのためには私にもボディがあった方がいいよね。別に私も出来ればドリル使いたいとかマスターと合体したいとか考えてないから! その方が効率いいからだから! というわけでマスターの魔力とスキル《螺旋の力》を使って螺旋エネルギーをマスターから抽出、ボディを形成……まだマスターの無意識化で出せる螺旋エネルギーではボディはこのサイズが限界か。じゃあフォルムは主人公の肩に乗ってたやつにしよ! これで名実共に私はマスターの相棒ね!
~~神界~~
「いや~下界は神様でもびっくりすることだらけだよー。まさか擬似人格に過ぎなかったはずのモノがいつのまにか正真正銘の生命になるなんて。人格も変わってるし。これもスキル《螺旋の理》の力の影響かな~。何しろ神でもその力の用途や大きさが一切不明のスキルだからねー。彼がこれから一体何をなすか、楽しく見させてもらおーっと。そういえば、ミーネだっけ? 彼女が見てた記憶映像、興味あるなー。時間かかるけどこっそり彼の記憶をコピーしとこうかなー」
その後、神様がもたらしたある映像が神界全体に広がり若い男性天使を中心に大ヒット。地獄からも上映の要請があり天界、地獄界を巻き込む空前の大ヒットとなるがそれはまだまだ先の話。
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