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第2話※ 戦斧使いのディルク
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「俺ァもう休むぜ…」
ディルクがのっそりと立ち上がり、酒場の上の定宿に向かう。普段なら、冒険帰りの夜は良い所で飲み会を切り上げて、娼館に足を運ぶんだそうだが、絡み上戸のディルクに酒をガンガン勧めて潰したところ、もう今夜は限界みたいだ。これぞ日本の社畜芸、アルハラ潰しもお手のもの。何なら今世、ドワーフだし。成人間もないが、酔っ払いのあしらいには慣れている。
一番の酒豪のディルクが席を立つと、自然と解散の流れだ。みんなそれぞれ、良い具合に出来上がっている。
「おや…」
アールトが、ディルクの席に残されたグローブに目を向ける。飲む時に外して、そのままだ。不用心な奴め。
「俺、持って行って来ますよ」
「でも、君…いや、君がいいなら、いいか」
いつもポーカーフェイスなアールトが、ニヤリと口角を上げた。男女共に中性的な美貌を誇るエルフ族の微笑みは、破壊力がある。一瞬ドキリとしたが、身長差も年齢差もまるで親子ほどの俺らに、間違いなど起きない。俺はへらりと愛想笑いして、その場を辞去した。
ここは中堅以上の冒険者宿、俺の顔も知られている。フロントでディルクのグローブを見せると、スペアキーを貸してくれた。信用してくれるのはいいが、不用心じゃないのか。
「失礼しまーす…」
暗い室内は、階下の喧騒と対照的に、思いの外静かだ。個室の隅には大きなベッド、枕元には愛用の戦斧。装備品はその辺りにまとめてある。サイドテーブルにグローブをそっと置いて、退散だ。
その時。
「うわっ」
シーツの中から太い腕がニョキッと飛び出し、手首を掴まれた。俺はベッドにつんのめると、そのまま丸太のようなそれに絡め取られた。
「お前ぇ、ようやくその気になったかよ」
先ほどまでの泥酔は何だったのか。ディルクはニィ、と獰猛な笑みを見せた。疑問に思う前にぐるりと視界が回転し、俺はベッドに沈められる。
「は?え?」
「男の寝込みを襲うなんざ、随分と大胆じゃねぇか、ええ?」
はぁぁぁぁ?!という叫びは、ディルクに飲み込まれた。大きな口で、俺の唇を覆い尽くすような激しいキス。抵抗する間もなく、肉厚の舌が歯の間から滑り込み、ぬるりぬるりと俺の口中を探りまわる。酒臭っ!てか、これ俺のファーストキス!
「んっ…んんッ…!」
抵抗しようにも、腕ごと抱きすくめられてびくともしない。息が苦しい。そうだ、鼻だ。鼻で息をするって何かで見た。だけど後頭部を固定され、顎を掴まれ、口を大きく開けさせられている苦しさは、鼻呼吸でもどうしようもない。角度を変えて何度も貪られて、酸素が足りない。頭がボーッとする。その頭の中でこだまするのは、ちゅくちゅくという音と、俺のくぐもった喘ぎ声。
ようやく解放された時には、ぐったりしていた。この大男を押し退けたいのに、力が入らない。くっそ。冷静になれ。そしてさっさと
「んぐ」
身体を起こしたディルクは、枕元の雑嚢から小瓶を取り出すと、一気に呷った。そしてそのまま、再び俺に口付ける。口の中に流し込まれる、スパイシーかつ甘い液体。まるでエナジードリンクのようだ。それは食道を焼いて、胃から熱がじわじわと腹に染み渡って行く。何これ。酒か?身体が熱い。
にちゅっ、にちゅっ。
「ぁあぁぁ…やめれぇ…」
部屋に響くのは、いやらしい水音と、俺のだらしない喘ぎ声。素っ裸に剥かれ、全身を舐め回され、あそこを拡げられ。挙句巨大なアレを捩じ込まれ、俺はディルクの肉オナホとなり果てていた。奴は俺の腰をガッシリと掴み、ゆさゆさとチン扱きに没頭している。
腹立たしいのは、ディルクがやけに用意周到だったことだ。さっき飲まされた謎の液体———多分媚薬か何か、そして浄化剤に香油。こうして男も女も喰いまくってやがるんだろう。上級冒険者は実入りがいい。しかもディルクは、男の俺から見てもワイルドなイケメンだ。粗野な態度を差し引いても、普通にモテる。
更にムカつくことに、これが信じられないくらい気持ちいい。巨大な異物が体内を侵す恐怖感、そして身体から出て行く時のとんでもない爽快感。自分でも知らなかった性感帯をゴリゴリに削られ、意志とは関係なく強制的に迎える絶頂。一突きごとに刻み込まれるメスの快楽。オスとしての圧倒的敗北感と屈辱感。こういうのが全部ぐちゃぐちゃに混ざり合って、俺は今、途切れることのないアクメ地獄であっぷあっぷと溺れている。
2メートルを越す大男に、成人しても130センチほどにしかならないドワーフ。まるで大人と子供だ。特に俺は肉付きが悪く、前世で言うところの小学生のよう。そんなチビのケツに、棍棒のような逸物。俺からしたらほとんど腕のようなそれを、腹の中ほどまでぶっすりと串刺しにされて、何で壊れないのか、自分でも不思議だ。ドワーフは、人間に比べて頑健な肉体を持つが、内臓や粘膜まで丈夫に出来ているんだろうか。そして意外なのが、感度。力だけでなく器用さも高い俺たちは、外見に見合わず鋭敏な感覚を持っている。それがまさか、ケツを掘られている時に火を吹くとは思わなかった。
ヤバい。気持ちいい!気持ちいい!!
「もっ…イぐッ…あ…」
俺の貧相な身体は、勝手にびくびくと跳ねる。霞んでぼやけた視界の中で、汗まみれのディルクが嗤っている。ぬこぬこと出し入れしていた巨根をぐっと押し込み、何度目かの射精。くそっ、遠慮なく中出ししやがって…。
ちゅぽっ、とエロい音を立てて、やっと俺の中から異物が出て行った。ものすごく身軽になったような、身体に空洞が開いたような、奇妙な喪失感に襲われる。ああ、前世と合わせて約50年。初めてのセックスが、まさかのこっち側だなんて。
まあ正直、びっくりするくらい良かった。右手じゃこうは行かない。もう身体のどこにも力が入らない。湿ったシーツの上に四肢を投げ出して、朦朧と天井を見上げていると。
「慣れたかァ?そろそろ本番と行くかァ」
「?!」
ディルクはやおら俺の足首を掴み、大きく広げると、そのままズンと侵入してきた。
「お”ご…ッ」
ぬっちょ…ぬっちょ…どつどつどつどつ。
「ハッハァ!最高だぜ、コンラート。天国見せてやんよ」
そこからは怒涛の高速ピストン。ディルクがペロリと舌なめずりしながら、片頬を持ち上げて捕食者の相貌を見せている。マジか、さっきまでのが試運転とか。
「イ”ッ…ぐ…!イぐイぐイぐッ…!!!」
シーツを掴んで暴れ回る俺をガッチリ掴んで固定して、ディルクは鬼のようなスピードでペニスを打ち付ける。泡立った結合部からは、ぶちょぶちょと卑猥な音とともに、いろんな体液が混じった液体が飛び散る。
「じぬゥ…!!!」
何度目かの絶頂で、視界が暗転した。身体はひたすら痙攣している。ダメだ、これ。セックスって、こんなハードだったんかよ…。
あれで死んでたら、腹上死って言うんだろうか。俺、下だったんだけど。まあそんなことはどうでもいい。
目覚めると、室内は明るかった。ぐしゃぐしゃの寝具は端に寄せられていて、俺は清潔なシーツの上に横たわっていた。身体もさらさらしている。清浄でも掛けられたのか、拭き清められたのか。ディルクの姿はなかった。しかし装備品などはそのままだ。部屋の入り口の方で水音がする。シャワーだろうか。
俺はそろそろと起き上がり、部屋の隅に散らばっていた服をかき集める。そして手早く身に付けると、そっと部屋を出た。宿から家までは、そう遠くない。フラつく足を叱咤しながら転がるように帰宅して、そこからまた泥のように眠った。次に目覚めたのは夕方遅く、ひどく腹が減っていたが、外食する気も起こらず、部屋にあった干し肉を水で流し込んで、再び昏倒。こうして俺の貴重な休みは過ぎ去った。
「いらっしゃいませ、お帰りはあちらです」
俺はカウンター越しに、満面の笑みで対応する。
翌日、早速ディルクが工房を訪れた。何故か大きな花束を持って。
「お前、何で黙って帰っちまったんだよ」
「お帰りはあちらです」
「なっ…」
「ほらディルク、言わんこっちゃない」
彼の後ろで、神官バルドゥルが眉をハの字に下げている。
「ごめんね、コンラート。私もてっきり君がOKしてるものだと…」
その隣で、アールトが頭を掻いている。つまり、ディルクは計算づくでグローブを置きっぱなしにして、俺が部屋を訪ねるのを待っていたと。そして俺がそれを持って行ったということは、俺も了承したと思われていた、ということらしい。
「俺ァ本気だ!」
そんなこと言われてもな。花束なんてもらって、喜ぶ男がいるかよ。ほら、裏の工房から親方や兄弟子たちがニヤニヤして見てる。死だ。腹上死じゃなくて、社会的な。
「…お帰りはあちらです」
「コンラートぉ!」
その後、ゴネるディルクをバルドゥルが工房から押し出し、閃光弾やその他諸々は、アールトが購入して行った。ディルクはしばらく出禁だ。セックスは死ぬほど良かったから、セフレくらいはいいかなと思ったんだけど、店先であんなに騒がれたんじゃ、ちょっと考える。
ただでさえ非モテの俺に、男と寝ましたなんて噂が立ったら、それこそ婚期が遠のいてしまう。いよいよ今世も無理かもしれないと、死んだ魚の目をしてお得意様を見送る、俺なのだった。
ディルクがのっそりと立ち上がり、酒場の上の定宿に向かう。普段なら、冒険帰りの夜は良い所で飲み会を切り上げて、娼館に足を運ぶんだそうだが、絡み上戸のディルクに酒をガンガン勧めて潰したところ、もう今夜は限界みたいだ。これぞ日本の社畜芸、アルハラ潰しもお手のもの。何なら今世、ドワーフだし。成人間もないが、酔っ払いのあしらいには慣れている。
一番の酒豪のディルクが席を立つと、自然と解散の流れだ。みんなそれぞれ、良い具合に出来上がっている。
「おや…」
アールトが、ディルクの席に残されたグローブに目を向ける。飲む時に外して、そのままだ。不用心な奴め。
「俺、持って行って来ますよ」
「でも、君…いや、君がいいなら、いいか」
いつもポーカーフェイスなアールトが、ニヤリと口角を上げた。男女共に中性的な美貌を誇るエルフ族の微笑みは、破壊力がある。一瞬ドキリとしたが、身長差も年齢差もまるで親子ほどの俺らに、間違いなど起きない。俺はへらりと愛想笑いして、その場を辞去した。
ここは中堅以上の冒険者宿、俺の顔も知られている。フロントでディルクのグローブを見せると、スペアキーを貸してくれた。信用してくれるのはいいが、不用心じゃないのか。
「失礼しまーす…」
暗い室内は、階下の喧騒と対照的に、思いの外静かだ。個室の隅には大きなベッド、枕元には愛用の戦斧。装備品はその辺りにまとめてある。サイドテーブルにグローブをそっと置いて、退散だ。
その時。
「うわっ」
シーツの中から太い腕がニョキッと飛び出し、手首を掴まれた。俺はベッドにつんのめると、そのまま丸太のようなそれに絡め取られた。
「お前ぇ、ようやくその気になったかよ」
先ほどまでの泥酔は何だったのか。ディルクはニィ、と獰猛な笑みを見せた。疑問に思う前にぐるりと視界が回転し、俺はベッドに沈められる。
「は?え?」
「男の寝込みを襲うなんざ、随分と大胆じゃねぇか、ええ?」
はぁぁぁぁ?!という叫びは、ディルクに飲み込まれた。大きな口で、俺の唇を覆い尽くすような激しいキス。抵抗する間もなく、肉厚の舌が歯の間から滑り込み、ぬるりぬるりと俺の口中を探りまわる。酒臭っ!てか、これ俺のファーストキス!
「んっ…んんッ…!」
抵抗しようにも、腕ごと抱きすくめられてびくともしない。息が苦しい。そうだ、鼻だ。鼻で息をするって何かで見た。だけど後頭部を固定され、顎を掴まれ、口を大きく開けさせられている苦しさは、鼻呼吸でもどうしようもない。角度を変えて何度も貪られて、酸素が足りない。頭がボーッとする。その頭の中でこだまするのは、ちゅくちゅくという音と、俺のくぐもった喘ぎ声。
ようやく解放された時には、ぐったりしていた。この大男を押し退けたいのに、力が入らない。くっそ。冷静になれ。そしてさっさと
「んぐ」
身体を起こしたディルクは、枕元の雑嚢から小瓶を取り出すと、一気に呷った。そしてそのまま、再び俺に口付ける。口の中に流し込まれる、スパイシーかつ甘い液体。まるでエナジードリンクのようだ。それは食道を焼いて、胃から熱がじわじわと腹に染み渡って行く。何これ。酒か?身体が熱い。
にちゅっ、にちゅっ。
「ぁあぁぁ…やめれぇ…」
部屋に響くのは、いやらしい水音と、俺のだらしない喘ぎ声。素っ裸に剥かれ、全身を舐め回され、あそこを拡げられ。挙句巨大なアレを捩じ込まれ、俺はディルクの肉オナホとなり果てていた。奴は俺の腰をガッシリと掴み、ゆさゆさとチン扱きに没頭している。
腹立たしいのは、ディルクがやけに用意周到だったことだ。さっき飲まされた謎の液体———多分媚薬か何か、そして浄化剤に香油。こうして男も女も喰いまくってやがるんだろう。上級冒険者は実入りがいい。しかもディルクは、男の俺から見てもワイルドなイケメンだ。粗野な態度を差し引いても、普通にモテる。
更にムカつくことに、これが信じられないくらい気持ちいい。巨大な異物が体内を侵す恐怖感、そして身体から出て行く時のとんでもない爽快感。自分でも知らなかった性感帯をゴリゴリに削られ、意志とは関係なく強制的に迎える絶頂。一突きごとに刻み込まれるメスの快楽。オスとしての圧倒的敗北感と屈辱感。こういうのが全部ぐちゃぐちゃに混ざり合って、俺は今、途切れることのないアクメ地獄であっぷあっぷと溺れている。
2メートルを越す大男に、成人しても130センチほどにしかならないドワーフ。まるで大人と子供だ。特に俺は肉付きが悪く、前世で言うところの小学生のよう。そんなチビのケツに、棍棒のような逸物。俺からしたらほとんど腕のようなそれを、腹の中ほどまでぶっすりと串刺しにされて、何で壊れないのか、自分でも不思議だ。ドワーフは、人間に比べて頑健な肉体を持つが、内臓や粘膜まで丈夫に出来ているんだろうか。そして意外なのが、感度。力だけでなく器用さも高い俺たちは、外見に見合わず鋭敏な感覚を持っている。それがまさか、ケツを掘られている時に火を吹くとは思わなかった。
ヤバい。気持ちいい!気持ちいい!!
「もっ…イぐッ…あ…」
俺の貧相な身体は、勝手にびくびくと跳ねる。霞んでぼやけた視界の中で、汗まみれのディルクが嗤っている。ぬこぬこと出し入れしていた巨根をぐっと押し込み、何度目かの射精。くそっ、遠慮なく中出ししやがって…。
ちゅぽっ、とエロい音を立てて、やっと俺の中から異物が出て行った。ものすごく身軽になったような、身体に空洞が開いたような、奇妙な喪失感に襲われる。ああ、前世と合わせて約50年。初めてのセックスが、まさかのこっち側だなんて。
まあ正直、びっくりするくらい良かった。右手じゃこうは行かない。もう身体のどこにも力が入らない。湿ったシーツの上に四肢を投げ出して、朦朧と天井を見上げていると。
「慣れたかァ?そろそろ本番と行くかァ」
「?!」
ディルクはやおら俺の足首を掴み、大きく広げると、そのままズンと侵入してきた。
「お”ご…ッ」
ぬっちょ…ぬっちょ…どつどつどつどつ。
「ハッハァ!最高だぜ、コンラート。天国見せてやんよ」
そこからは怒涛の高速ピストン。ディルクがペロリと舌なめずりしながら、片頬を持ち上げて捕食者の相貌を見せている。マジか、さっきまでのが試運転とか。
「イ”ッ…ぐ…!イぐイぐイぐッ…!!!」
シーツを掴んで暴れ回る俺をガッチリ掴んで固定して、ディルクは鬼のようなスピードでペニスを打ち付ける。泡立った結合部からは、ぶちょぶちょと卑猥な音とともに、いろんな体液が混じった液体が飛び散る。
「じぬゥ…!!!」
何度目かの絶頂で、視界が暗転した。身体はひたすら痙攣している。ダメだ、これ。セックスって、こんなハードだったんかよ…。
あれで死んでたら、腹上死って言うんだろうか。俺、下だったんだけど。まあそんなことはどうでもいい。
目覚めると、室内は明るかった。ぐしゃぐしゃの寝具は端に寄せられていて、俺は清潔なシーツの上に横たわっていた。身体もさらさらしている。清浄でも掛けられたのか、拭き清められたのか。ディルクの姿はなかった。しかし装備品などはそのままだ。部屋の入り口の方で水音がする。シャワーだろうか。
俺はそろそろと起き上がり、部屋の隅に散らばっていた服をかき集める。そして手早く身に付けると、そっと部屋を出た。宿から家までは、そう遠くない。フラつく足を叱咤しながら転がるように帰宅して、そこからまた泥のように眠った。次に目覚めたのは夕方遅く、ひどく腹が減っていたが、外食する気も起こらず、部屋にあった干し肉を水で流し込んで、再び昏倒。こうして俺の貴重な休みは過ぎ去った。
「いらっしゃいませ、お帰りはあちらです」
俺はカウンター越しに、満面の笑みで対応する。
翌日、早速ディルクが工房を訪れた。何故か大きな花束を持って。
「お前、何で黙って帰っちまったんだよ」
「お帰りはあちらです」
「なっ…」
「ほらディルク、言わんこっちゃない」
彼の後ろで、神官バルドゥルが眉をハの字に下げている。
「ごめんね、コンラート。私もてっきり君がOKしてるものだと…」
その隣で、アールトが頭を掻いている。つまり、ディルクは計算づくでグローブを置きっぱなしにして、俺が部屋を訪ねるのを待っていたと。そして俺がそれを持って行ったということは、俺も了承したと思われていた、ということらしい。
「俺ァ本気だ!」
そんなこと言われてもな。花束なんてもらって、喜ぶ男がいるかよ。ほら、裏の工房から親方や兄弟子たちがニヤニヤして見てる。死だ。腹上死じゃなくて、社会的な。
「…お帰りはあちらです」
「コンラートぉ!」
その後、ゴネるディルクをバルドゥルが工房から押し出し、閃光弾やその他諸々は、アールトが購入して行った。ディルクはしばらく出禁だ。セックスは死ぬほど良かったから、セフレくらいはいいかなと思ったんだけど、店先であんなに騒がれたんじゃ、ちょっと考える。
ただでさえ非モテの俺に、男と寝ましたなんて噂が立ったら、それこそ婚期が遠のいてしまう。いよいよ今世も無理かもしれないと、死んだ魚の目をしてお得意様を見送る、俺なのだった。
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