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第10話※ レンジャーのアールト2
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「お、お邪魔しま~す…」
そこは、古びた一軒家。元は薬師の工房だったのだろうか。入り口には小さなカウンター、その奥に調剤室。側の扉からは、日当たりのいいリビング。
「さあ、座って。まず、スライム素材の話だったね」
先日カフェに同伴した時のアールトも魅力的だったが、小ざっぱりした普段着のアールトはまた別腹だ。エルフって奴ぁ、素朴でシンプルな服でもイケメンである。「森の精霊の末裔」感が半端ない。当然、普段のレンジャーの装備も凛々しくて至高。フィギュアにしたい。フィギュアにして飾りたい。
彼は、ドワーフの大人たちに聞いていた高慢なエルフ像とはかけ離れていた。冷徹で狡猾とは真逆、いつも穏やかな笑みを湛え、見習いでペーペーな俺にも分け隔てなく気さくに接してくれる。俺のひいひい爺ちゃんよりも長生きなのに、偉そうな態度一つ見せず、俺がアールト様やアールト先生と呼ぼうとすると、「よしてくれ。私も君から学んでいるのだから、先生はお互い様だよ」と優しく嗜める。そんなん惚れてまうやろ。漢気に。ちなみに、神と呼ぼうとすると顔を引き攣らせて強く止められた。俺的には、神が一番しっくり来るんだけどな。なんせおエルフ様だもの。
彼はフラスコに入れたスライムゼリーと、魔石を粉にしたものを運んできた。
「君も知っての通り、スライムは核を取り出すとゼリー状となり、やがて水となって自然に還る」
スライムゼリーは、水に戻る前の、核を取り出してまだ間もない状態のものだ。市販のローションは、これを濾過して香料などを加えたもので、時間が経つとただの水になる。
「スライムは、魔素の多い水溜まりから発生する。つまり、水に魔素を加えたものがスライムだと考えられる」
そう言いながら、アールトはフラスコに魔石粉を少量加えた。すると、フラスコの中のゼリーは、粘性を取り戻した。
「可逆性があるんですね!」
「その通り。この仕組みを利用して、錬金術では様々な試みが加えられていたんだよ。まあ、錬金術自体、100年くらい前にはすっかり下火になってしまったんだけどね」
ふおおお、錬金術!
「ですよね。金とか作れるわけないですもんね」
「…君は何故そう思うの?」
「いや、何ていうか、…勘?」
アールトの鋭いツッコミに怯む。異世界でも同じような試みがあって、とうに頓挫したんですよ、などとは言えない。そもそも金は錬成するもんじゃなくて、安定した重金属だし。
「ふふ。君の勘は当たるからね。そういうことにしておこう」
彼は微笑みながら、それ以上の追求はして来ない。例の根付けの時もそうだ。「見知らぬ旅人さんが」という怪しいソースを、そのままにしておいてくれる。アールトの半分は優しさで出来ている。
「そして不思議なことなんだけど、ただの水に魔石を混ぜても、スライムにはならないんだ。元々スライムゼリーであった水にしか反応しないんだよ」
もう一つ、水に魔石粉を落としたフラスコを優しく振りながら。これはエルフが100年単位で観察して、スライムに変化しないことを確認しているらしい。
「ふぅん。やっぱアミノ酸とかですかね」
生命の誕生と言えばアミノ酸だ。以前彗星か何かでアミノ酸が発見されて、地球外生物の存在の可能性がどうとかニュースで見たような。
「アミ…何だって?」
「あっ、いやっ、えっと」
アミ、いやあの、オキアミ?などと苦しい言い訳をしていると、「何故地の果ての海洋生物を?」などとツッコまれてしまう。いかん。墓穴を掘りまくりだ。
「ふふ、まあいいよ。というわけで、スライムゼリーには魔石粉を混ぜることで、様々な固さに固定することが可能なんだけど、理解できたかな」
「はいっ!」
もう、それさえ聞ければ今日は上々。魔石粉のコストさえ度外視すれば、潤滑ジェルから樹脂の代わりまで、幅広く応用が効きそうだ。先日鉱山に出かけた時、馬車にタイヤやクッションがないことに絶望したものだが、これで一気に解決出来るかもしれない。当然オナホ開発も捗るだろう。ああ、俺の夢が。夢が広がる。
それにしても、随分前に廃れて久しい錬金術。この世界にもかつては存在した、という話は聞いたことがあるが、まさかそれを修めた本人に教えを乞うことが出来るなんて。
「あのっ、何とお礼をすればいいか…」
俺は手土産に、街の菓子店からナッツの詰まったクッキーを持って来たが、こんなものでは謝礼に足りない。
「ふふ。じゃあ、ここからはお茶にしようか」
アールトは、手土産のクッキーと一緒に、複雑な香りのする薬草茶を出してくれた。
「君の持って来たそれ、新しいタリスマンだね。鑑定しても?」
「はい、是非!」
俺は、思い出せる限りのキャラ、もとい神仏や梵字、ルーンなどのシンボルを、木彫りで再現してみた。何となく、パワーが宿ったように感じるものも、そうでないものもあったが、鑑定のスキルを持たない俺には分からない。女将さんに見てもらえば分かるかも知れないが、未知のテクノロジー?をあまり多くの人に知られるのは良くない。アールトにそうアドバイスを受け、俺もその通りだと思い、次、彼に会ったら鑑定してもらおうと、心待ちにしていたのだ。
「おや…防毒・麻痺、状態異常回復。これは凄いね」
「あ、それは薬師如来と言って、医師の師と呼ばれる神仏で…」
神と仏は違うと言っても、彼には伝わらない。とりあえず「神仏」で一括りにしている。「種類の違う信仰の混合」みたいなニュアンス。
俺の「見知らぬ旅人さん」の話を真剣に聞いてくれるアールトに嬉しくなって、いつもつい饒舌になってしまう。こんな前世のゲーオタ知識でよければ、いくらでも役立ててもらいたい。特に今日は、工房の面々やカフェの客を気にせず、思いっきりオタクネタが披露出来る。何でも聞いてくれ。こんなヨタ話が、錬金術のお礼になるなら、いくらでも…
「ふふ。ようやく効いて来たかな」
凄く近いのに、どこか遠くから、声が聞こえる。蜂蜜のようにトロリと甘い、アールトの声。霞む視界を、懸命に焦点を合わせれば、そこには完璧な造形美を湛えたエルフの御尊顔。
「てぇてぇ…」
「君は時々、意味の分からないことを言うね」
彼はちょっと困った顔をする。そんな顔も美しい。
「ところでさっき、金は作れるわけがないと言い切ったよね。それはどうして?」
「え、だって…金は安定した物質で…水銀から作るとかそういうんじゃ…」
だって水銀って金の精錬に使うだけで、別の物質だし。ほら、水兵リーベって…ああもう、もっと化学を勉強しとけば良かった。
「水夫が船を愛好することと、一体どういう関係が?」
「だからぁ、電子と陽子と中性子がこう…くるくるって…。クォーク?」
温かい海に揺蕩うように、思考が上手くまとまらない。いや、思考が働いていても、俺自身がちゃんと理解してないんだから、理路整然と説明出来るはずがない。
「…なるほど。ならば、もっと話しやすくしようか」
アールトの唇が妖しい弧を描き、俺は陰部にじわりと快感を感じた。ダメだ、思考が溶ける。
「あんっ…」
「さっきのアミノサンって、あれは何?」
「…俺も良く知らない…有機、化合物、としか」
「ユウキカゴウブツとは?」
「…たしか、炭素が入ったナンか…ああもう、俺、文系で…化学なんて、受験ぶりで…あっ…」
何だろう、気持ちいい。ちんこ握られてる…?
「よく分からないが、専門外ということか。いいだろう。じゃあ、今日ここに来た目的は?」
「え…あ…スライムで、オナホ…」
俺はゆるゆると扱かれる心地よさに腰を揺らしながら、オナホについて詳しく説明した。
「なるほどね。スライムのことを尋ねて来て、そうだとは思ったけど、やはりか」
「…バレてました?サーセン…」
俺はヘラリと愛想笑いする。てか、俺、全裸?ここ、どこ。これ、どんな状況?
「やはり君も、私に邪な気持ちを抱いていたわけだ。…こうされたかったんだろう?」
とんでもない。俺の中で、おエルフ様は別格だ。
「…イエス、美エルフ、ノータッチ」
俺は、散漫になった思考をかき集め、ビシッとハンズアップを決めた。
「…は?」
「イエス、美エルフ、ノータッチ」
アールトは目を丸くして、半口を開けている。俺は、変態紳士の矜持を伝えるべく、宣言を繰り返した。ああ、エルフは間抜け面すら絵になる。
「…何となく察したよ。君は私に対して、邪な気持ちはないと言いたいのかな」
「イエス、美エルフ、ノータッチ」
「まあいい。君がどんなつもりだろうと、身体は従順みたいだからね」
にゅちっ、にゅちっ。彼の手が、俺のペニスを滑らかに扱き出した。
「あっ…あっ…」
「ほら、本当はこれが知りたかったんだろう?媚薬入りのローション。気に入ったかい?」
「はぁっ…」
おれのおちんぽは、エロフの手技で呆気なく昇天した。
「本当だ。君、凄く名器なんだね」
「あえ?えへぇ…」
くちっ、くちっ。
あれ、俺、何でそこ、イジられてんの。
「痛くないだろう?弛緩剤入りのジェル。これでディルクのも入ったって言うんだから…ああ、ここかな」
「ひうっ」
俺の腰が勝手に跳ねる。そこ、ダメなとこ。てか、え、アールトってマジでエロフなん?
「さあ、そろそろいいかな。君にはもっと従順になってもらわないと、ね?」
朦朧とする頭で、しかしはっきり分かるのは、着痩せしたアールトの締まった肢体。脱いだら逆三、腹筋バキバキだ。そして初めて見るのが、エロフのおちんぽ様。他の種族と比べて、色素が薄いのが逆にエロい。細めだけど長い。そしてちゃんと剥けてるのに、カリがない。つるんとしている。敢えて誤解を恐れずに言うなら、バナナのような、ギョニソのような。それでいて、非常に美麗。
「ふつくしい…」
力の入らない手で、思わず合掌する。おちんぽ様、てぇてぇ。
「ふふ。やはりそのつもりだったんじゃないか。さあ、くれてやろう」
「ふァッ…」
にゅぐぐ。狭い入り口をこじ開けて、ナカを押し拡げて侵入して来る感覚は、どのおちんぽ様も同じだ。だけど、にゅぐっ、にゅぐっと小刻みに押し込まれる感覚が、ディルクともフロルとも違う。肉の質感はズンと響くのに、形が滑らかなせいか、引っ掛かりがなくてスルスル入る。あの引っ掛かりが善いと言えば善いんだけど、これはこれで———
「あっ、あっ、あっ、」
「はは、凄いな。本当に名器だ。ディルクが執着するのも分かるよ」
すごい。すごい。きもちい。硬いのにスムーズで、気持ち良さしか感じない。にゅるっ、にゅるっと抵抗なく出し入れされて、気が付けば随分奥まで責められてる。あっすごっ、これマジか…。
「へぁッ、あっ、しゅごっ、きもちっ」
「気持ちいいね、コンラート。さあ、君の秘密、正直に教えてくれるかな」
「い、言いま、しゅ、何でも、あヒッ」
ゆっさゆっさと揺さぶられながら両乳首を摘まれて、俺は脚をピンと突っ張らせてナカイキした。俺を見下ろすアールトが、微笑みの仮面を取り払って、オスの顔をしている。やっべ、イケメンエロい。
「君の持つ神仏の知識、ボンジやシンゴン。それは誰から教わった?」
「あっ、しょれっ、ゲ、ゲー、ムッ、ゲームれ…」
「遊戯?冗談は良くないな」
「あヒァ!」
乳首を抓られ、またアクメする。ぬぐぬぐと出入りするエルフちんぽが気持ち良すぎてたまらない。火力は弱めなんだけど、これずっと沸騰したまま降りられないヤツ。快感が蓄積されて、あ、ヤバい、また。
「あッ、あんッ、らってッ、ゲー、ゲッ☆、あいィッ☆」
「くッ…!何というッ…!」
俺のメスイキに合わせて、アールトが中のものをグンと太くする。そして俺の両横に手を付き、ずくずくと本気ピストンで突き上げたかと思うと、一気に射精した。
「イ”あああ!!!」
しゅごい。なっがいのを奥までブッ込まれて、あつあつザーメンをブッ掛けられて。俺は涙と唾液を垂れ流しながら、何度も背筋を弓形に反らせ、絶頂を重ねた。ヤバい、脳から変な汁がドバドバ出てる。
「はぁっ、はぁっ、…とんでもないな、このメス穴…」
「へへ…エロフの子作り汁、てぇてぇ…」
いつもシュッとして余裕なエルフが、本能剥き出しでガッついて中出し。マジてぇてぇ。数ある薄い本の中でも、エルフのオスが盛る場面は稀なのに、それを二次元ではなく三次元で、しかも直に種付けされるとか。マジてぇてぇ。
「…そうか。君がその気なら…」
アールトは不敵に笑うと、俺からペニスを引き抜いて抱き上げ、軽々と裏返した。
「素直になるまで、身体に訊くだけだ」
ずにゅり。
「はヒッ☆」
ぬこっ、ぬこっ、ぬこっ、ぬこっ。
「で、タンソとは何だい?」
「ら、らからッ、『僕の船』のッ、『ク』れッ、『ク』れぇッ」
ちょうど土下座をしているような俺に、背後からアールトが…いや違うな。まるですっぽりと覆われるかのようにして、絶えず抜き差しされている。バックはヤバい。長いのが更に奥まで届いて、ナカイキが止まらない。
「『ク』とは何だ、『ク』とは。もっと分かりやすく説明しなさい」
ぬこぬこぬこぬこ。
「らっ、ライヤ!ライヤモんッ、あッい”ッ…!!」
「ええい、この淫乱ネズミめ。アクメだけは一丁前だ、なッ…!」
どくん!
「イぎぁ…ッ!!!」
さっきからずっとこの調子だ。腹の奥まで入り込んだアールトが、無理難題を押し付けては、俺を追い詰めて問答無用で中出し。こんなの拷問だ。気持ち良すぎて、頭がバカんなっちまう…。
「はぁっ、は、ははっ。そうか。まだ教える気にならないか。仕方ないな…」
背後で、アールトが何かを呷っている気配がする。
「も、もう、ゆるじでクレメンス」
「クレメンス?それはクレメンス侯爵領のことか?それともクレメンス朝…?」
「あっ違っ、そういう事じゃ、」
「言え」
ぬこぬこぬこぬこ。
「あ”ッ待っ、イぐ、イッぐ…!!!」
いつの間にか元気を取り戻したアールトに、俺はまたトップスピードで犯された。
———…ラート。
「コンラート。起きなさい」
「ふぇ…」
身体を揺すられて覚醒すれば、室内はもうオレンジに染まっていた。
「よく眠っていたね」
「?!お、俺ッ…」
俺はいつの間にか、ソファの上に寝かされていた。アールトは俺と歓談していた時の姿のままで、背後のデスクにはランプが灯されており、書き物をしていたようだ。
「ふふ。よほど疲れていたんだろう。君はいつも頑張っているからね」
あろうことか、俺はお茶を頂きながら寝落ちしたらしい。彼は気を利かせて、リラックス効果のある薬草茶を淹れてくれたそうだ。「日頃の疲れが取れたのなら良かったよ」と微笑む彼に、まさかクソエロい夢を見ていたなど、口が裂けても言えない。
「あっあのっ、どうお詫びしたらいいのか…」
「お詫びなんていいよ。それより、また君が作ったもの、見せてくれるかい?」
「それはもう、こちらこそ…ッ!」
てぇてぇ。エルフてぇてぇ。オナホを見せる訳には行かないが、スライムを加工すればいろんなものが出来そうだ。俺はせめてものお礼に、今日持って来たフィギュアやタリスマンを、全てアールトに進呈した。アールトは遠慮したが、後からいくらでも作れるからいいのだ。
「じゃあ、また」
明日も仕事だということで、俺は急いでアールト宅を辞去した。何より、人ん家で居眠りした上にエロい夢を見てしまって、大変バツが悪い。そしてそれがすんごく良かったもんだから、尚更居たたまれない。
今夜は屋台飯を買って、さっさと寝よう。寝て忘れよう。こんなエロい夢を見るのは、やはり欲求不満だからだ。明日からは、急いでオナホの開発を進めなければ。待て次号!
そこは、古びた一軒家。元は薬師の工房だったのだろうか。入り口には小さなカウンター、その奥に調剤室。側の扉からは、日当たりのいいリビング。
「さあ、座って。まず、スライム素材の話だったね」
先日カフェに同伴した時のアールトも魅力的だったが、小ざっぱりした普段着のアールトはまた別腹だ。エルフって奴ぁ、素朴でシンプルな服でもイケメンである。「森の精霊の末裔」感が半端ない。当然、普段のレンジャーの装備も凛々しくて至高。フィギュアにしたい。フィギュアにして飾りたい。
彼は、ドワーフの大人たちに聞いていた高慢なエルフ像とはかけ離れていた。冷徹で狡猾とは真逆、いつも穏やかな笑みを湛え、見習いでペーペーな俺にも分け隔てなく気さくに接してくれる。俺のひいひい爺ちゃんよりも長生きなのに、偉そうな態度一つ見せず、俺がアールト様やアールト先生と呼ぼうとすると、「よしてくれ。私も君から学んでいるのだから、先生はお互い様だよ」と優しく嗜める。そんなん惚れてまうやろ。漢気に。ちなみに、神と呼ぼうとすると顔を引き攣らせて強く止められた。俺的には、神が一番しっくり来るんだけどな。なんせおエルフ様だもの。
彼はフラスコに入れたスライムゼリーと、魔石を粉にしたものを運んできた。
「君も知っての通り、スライムは核を取り出すとゼリー状となり、やがて水となって自然に還る」
スライムゼリーは、水に戻る前の、核を取り出してまだ間もない状態のものだ。市販のローションは、これを濾過して香料などを加えたもので、時間が経つとただの水になる。
「スライムは、魔素の多い水溜まりから発生する。つまり、水に魔素を加えたものがスライムだと考えられる」
そう言いながら、アールトはフラスコに魔石粉を少量加えた。すると、フラスコの中のゼリーは、粘性を取り戻した。
「可逆性があるんですね!」
「その通り。この仕組みを利用して、錬金術では様々な試みが加えられていたんだよ。まあ、錬金術自体、100年くらい前にはすっかり下火になってしまったんだけどね」
ふおおお、錬金術!
「ですよね。金とか作れるわけないですもんね」
「…君は何故そう思うの?」
「いや、何ていうか、…勘?」
アールトの鋭いツッコミに怯む。異世界でも同じような試みがあって、とうに頓挫したんですよ、などとは言えない。そもそも金は錬成するもんじゃなくて、安定した重金属だし。
「ふふ。君の勘は当たるからね。そういうことにしておこう」
彼は微笑みながら、それ以上の追求はして来ない。例の根付けの時もそうだ。「見知らぬ旅人さんが」という怪しいソースを、そのままにしておいてくれる。アールトの半分は優しさで出来ている。
「そして不思議なことなんだけど、ただの水に魔石を混ぜても、スライムにはならないんだ。元々スライムゼリーであった水にしか反応しないんだよ」
もう一つ、水に魔石粉を落としたフラスコを優しく振りながら。これはエルフが100年単位で観察して、スライムに変化しないことを確認しているらしい。
「ふぅん。やっぱアミノ酸とかですかね」
生命の誕生と言えばアミノ酸だ。以前彗星か何かでアミノ酸が発見されて、地球外生物の存在の可能性がどうとかニュースで見たような。
「アミ…何だって?」
「あっ、いやっ、えっと」
アミ、いやあの、オキアミ?などと苦しい言い訳をしていると、「何故地の果ての海洋生物を?」などとツッコまれてしまう。いかん。墓穴を掘りまくりだ。
「ふふ、まあいいよ。というわけで、スライムゼリーには魔石粉を混ぜることで、様々な固さに固定することが可能なんだけど、理解できたかな」
「はいっ!」
もう、それさえ聞ければ今日は上々。魔石粉のコストさえ度外視すれば、潤滑ジェルから樹脂の代わりまで、幅広く応用が効きそうだ。先日鉱山に出かけた時、馬車にタイヤやクッションがないことに絶望したものだが、これで一気に解決出来るかもしれない。当然オナホ開発も捗るだろう。ああ、俺の夢が。夢が広がる。
それにしても、随分前に廃れて久しい錬金術。この世界にもかつては存在した、という話は聞いたことがあるが、まさかそれを修めた本人に教えを乞うことが出来るなんて。
「あのっ、何とお礼をすればいいか…」
俺は手土産に、街の菓子店からナッツの詰まったクッキーを持って来たが、こんなものでは謝礼に足りない。
「ふふ。じゃあ、ここからはお茶にしようか」
アールトは、手土産のクッキーと一緒に、複雑な香りのする薬草茶を出してくれた。
「君の持って来たそれ、新しいタリスマンだね。鑑定しても?」
「はい、是非!」
俺は、思い出せる限りのキャラ、もとい神仏や梵字、ルーンなどのシンボルを、木彫りで再現してみた。何となく、パワーが宿ったように感じるものも、そうでないものもあったが、鑑定のスキルを持たない俺には分からない。女将さんに見てもらえば分かるかも知れないが、未知のテクノロジー?をあまり多くの人に知られるのは良くない。アールトにそうアドバイスを受け、俺もその通りだと思い、次、彼に会ったら鑑定してもらおうと、心待ちにしていたのだ。
「おや…防毒・麻痺、状態異常回復。これは凄いね」
「あ、それは薬師如来と言って、医師の師と呼ばれる神仏で…」
神と仏は違うと言っても、彼には伝わらない。とりあえず「神仏」で一括りにしている。「種類の違う信仰の混合」みたいなニュアンス。
俺の「見知らぬ旅人さん」の話を真剣に聞いてくれるアールトに嬉しくなって、いつもつい饒舌になってしまう。こんな前世のゲーオタ知識でよければ、いくらでも役立ててもらいたい。特に今日は、工房の面々やカフェの客を気にせず、思いっきりオタクネタが披露出来る。何でも聞いてくれ。こんなヨタ話が、錬金術のお礼になるなら、いくらでも…
「ふふ。ようやく効いて来たかな」
凄く近いのに、どこか遠くから、声が聞こえる。蜂蜜のようにトロリと甘い、アールトの声。霞む視界を、懸命に焦点を合わせれば、そこには完璧な造形美を湛えたエルフの御尊顔。
「てぇてぇ…」
「君は時々、意味の分からないことを言うね」
彼はちょっと困った顔をする。そんな顔も美しい。
「ところでさっき、金は作れるわけがないと言い切ったよね。それはどうして?」
「え、だって…金は安定した物質で…水銀から作るとかそういうんじゃ…」
だって水銀って金の精錬に使うだけで、別の物質だし。ほら、水兵リーベって…ああもう、もっと化学を勉強しとけば良かった。
「水夫が船を愛好することと、一体どういう関係が?」
「だからぁ、電子と陽子と中性子がこう…くるくるって…。クォーク?」
温かい海に揺蕩うように、思考が上手くまとまらない。いや、思考が働いていても、俺自身がちゃんと理解してないんだから、理路整然と説明出来るはずがない。
「…なるほど。ならば、もっと話しやすくしようか」
アールトの唇が妖しい弧を描き、俺は陰部にじわりと快感を感じた。ダメだ、思考が溶ける。
「あんっ…」
「さっきのアミノサンって、あれは何?」
「…俺も良く知らない…有機、化合物、としか」
「ユウキカゴウブツとは?」
「…たしか、炭素が入ったナンか…ああもう、俺、文系で…化学なんて、受験ぶりで…あっ…」
何だろう、気持ちいい。ちんこ握られてる…?
「よく分からないが、専門外ということか。いいだろう。じゃあ、今日ここに来た目的は?」
「え…あ…スライムで、オナホ…」
俺はゆるゆると扱かれる心地よさに腰を揺らしながら、オナホについて詳しく説明した。
「なるほどね。スライムのことを尋ねて来て、そうだとは思ったけど、やはりか」
「…バレてました?サーセン…」
俺はヘラリと愛想笑いする。てか、俺、全裸?ここ、どこ。これ、どんな状況?
「やはり君も、私に邪な気持ちを抱いていたわけだ。…こうされたかったんだろう?」
とんでもない。俺の中で、おエルフ様は別格だ。
「…イエス、美エルフ、ノータッチ」
俺は、散漫になった思考をかき集め、ビシッとハンズアップを決めた。
「…は?」
「イエス、美エルフ、ノータッチ」
アールトは目を丸くして、半口を開けている。俺は、変態紳士の矜持を伝えるべく、宣言を繰り返した。ああ、エルフは間抜け面すら絵になる。
「…何となく察したよ。君は私に対して、邪な気持ちはないと言いたいのかな」
「イエス、美エルフ、ノータッチ」
「まあいい。君がどんなつもりだろうと、身体は従順みたいだからね」
にゅちっ、にゅちっ。彼の手が、俺のペニスを滑らかに扱き出した。
「あっ…あっ…」
「ほら、本当はこれが知りたかったんだろう?媚薬入りのローション。気に入ったかい?」
「はぁっ…」
おれのおちんぽは、エロフの手技で呆気なく昇天した。
「本当だ。君、凄く名器なんだね」
「あえ?えへぇ…」
くちっ、くちっ。
あれ、俺、何でそこ、イジられてんの。
「痛くないだろう?弛緩剤入りのジェル。これでディルクのも入ったって言うんだから…ああ、ここかな」
「ひうっ」
俺の腰が勝手に跳ねる。そこ、ダメなとこ。てか、え、アールトってマジでエロフなん?
「さあ、そろそろいいかな。君にはもっと従順になってもらわないと、ね?」
朦朧とする頭で、しかしはっきり分かるのは、着痩せしたアールトの締まった肢体。脱いだら逆三、腹筋バキバキだ。そして初めて見るのが、エロフのおちんぽ様。他の種族と比べて、色素が薄いのが逆にエロい。細めだけど長い。そしてちゃんと剥けてるのに、カリがない。つるんとしている。敢えて誤解を恐れずに言うなら、バナナのような、ギョニソのような。それでいて、非常に美麗。
「ふつくしい…」
力の入らない手で、思わず合掌する。おちんぽ様、てぇてぇ。
「ふふ。やはりそのつもりだったんじゃないか。さあ、くれてやろう」
「ふァッ…」
にゅぐぐ。狭い入り口をこじ開けて、ナカを押し拡げて侵入して来る感覚は、どのおちんぽ様も同じだ。だけど、にゅぐっ、にゅぐっと小刻みに押し込まれる感覚が、ディルクともフロルとも違う。肉の質感はズンと響くのに、形が滑らかなせいか、引っ掛かりがなくてスルスル入る。あの引っ掛かりが善いと言えば善いんだけど、これはこれで———
「あっ、あっ、あっ、」
「はは、凄いな。本当に名器だ。ディルクが執着するのも分かるよ」
すごい。すごい。きもちい。硬いのにスムーズで、気持ち良さしか感じない。にゅるっ、にゅるっと抵抗なく出し入れされて、気が付けば随分奥まで責められてる。あっすごっ、これマジか…。
「へぁッ、あっ、しゅごっ、きもちっ」
「気持ちいいね、コンラート。さあ、君の秘密、正直に教えてくれるかな」
「い、言いま、しゅ、何でも、あヒッ」
ゆっさゆっさと揺さぶられながら両乳首を摘まれて、俺は脚をピンと突っ張らせてナカイキした。俺を見下ろすアールトが、微笑みの仮面を取り払って、オスの顔をしている。やっべ、イケメンエロい。
「君の持つ神仏の知識、ボンジやシンゴン。それは誰から教わった?」
「あっ、しょれっ、ゲ、ゲー、ムッ、ゲームれ…」
「遊戯?冗談は良くないな」
「あヒァ!」
乳首を抓られ、またアクメする。ぬぐぬぐと出入りするエルフちんぽが気持ち良すぎてたまらない。火力は弱めなんだけど、これずっと沸騰したまま降りられないヤツ。快感が蓄積されて、あ、ヤバい、また。
「あッ、あんッ、らってッ、ゲー、ゲッ☆、あいィッ☆」
「くッ…!何というッ…!」
俺のメスイキに合わせて、アールトが中のものをグンと太くする。そして俺の両横に手を付き、ずくずくと本気ピストンで突き上げたかと思うと、一気に射精した。
「イ”あああ!!!」
しゅごい。なっがいのを奥までブッ込まれて、あつあつザーメンをブッ掛けられて。俺は涙と唾液を垂れ流しながら、何度も背筋を弓形に反らせ、絶頂を重ねた。ヤバい、脳から変な汁がドバドバ出てる。
「はぁっ、はぁっ、…とんでもないな、このメス穴…」
「へへ…エロフの子作り汁、てぇてぇ…」
いつもシュッとして余裕なエルフが、本能剥き出しでガッついて中出し。マジてぇてぇ。数ある薄い本の中でも、エルフのオスが盛る場面は稀なのに、それを二次元ではなく三次元で、しかも直に種付けされるとか。マジてぇてぇ。
「…そうか。君がその気なら…」
アールトは不敵に笑うと、俺からペニスを引き抜いて抱き上げ、軽々と裏返した。
「素直になるまで、身体に訊くだけだ」
ずにゅり。
「はヒッ☆」
ぬこっ、ぬこっ、ぬこっ、ぬこっ。
「で、タンソとは何だい?」
「ら、らからッ、『僕の船』のッ、『ク』れッ、『ク』れぇッ」
ちょうど土下座をしているような俺に、背後からアールトが…いや違うな。まるですっぽりと覆われるかのようにして、絶えず抜き差しされている。バックはヤバい。長いのが更に奥まで届いて、ナカイキが止まらない。
「『ク』とは何だ、『ク』とは。もっと分かりやすく説明しなさい」
ぬこぬこぬこぬこ。
「らっ、ライヤ!ライヤモんッ、あッい”ッ…!!」
「ええい、この淫乱ネズミめ。アクメだけは一丁前だ、なッ…!」
どくん!
「イぎぁ…ッ!!!」
さっきからずっとこの調子だ。腹の奥まで入り込んだアールトが、無理難題を押し付けては、俺を追い詰めて問答無用で中出し。こんなの拷問だ。気持ち良すぎて、頭がバカんなっちまう…。
「はぁっ、は、ははっ。そうか。まだ教える気にならないか。仕方ないな…」
背後で、アールトが何かを呷っている気配がする。
「も、もう、ゆるじでクレメンス」
「クレメンス?それはクレメンス侯爵領のことか?それともクレメンス朝…?」
「あっ違っ、そういう事じゃ、」
「言え」
ぬこぬこぬこぬこ。
「あ”ッ待っ、イぐ、イッぐ…!!!」
いつの間にか元気を取り戻したアールトに、俺はまたトップスピードで犯された。
———…ラート。
「コンラート。起きなさい」
「ふぇ…」
身体を揺すられて覚醒すれば、室内はもうオレンジに染まっていた。
「よく眠っていたね」
「?!お、俺ッ…」
俺はいつの間にか、ソファの上に寝かされていた。アールトは俺と歓談していた時の姿のままで、背後のデスクにはランプが灯されており、書き物をしていたようだ。
「ふふ。よほど疲れていたんだろう。君はいつも頑張っているからね」
あろうことか、俺はお茶を頂きながら寝落ちしたらしい。彼は気を利かせて、リラックス効果のある薬草茶を淹れてくれたそうだ。「日頃の疲れが取れたのなら良かったよ」と微笑む彼に、まさかクソエロい夢を見ていたなど、口が裂けても言えない。
「あっあのっ、どうお詫びしたらいいのか…」
「お詫びなんていいよ。それより、また君が作ったもの、見せてくれるかい?」
「それはもう、こちらこそ…ッ!」
てぇてぇ。エルフてぇてぇ。オナホを見せる訳には行かないが、スライムを加工すればいろんなものが出来そうだ。俺はせめてものお礼に、今日持って来たフィギュアやタリスマンを、全てアールトに進呈した。アールトは遠慮したが、後からいくらでも作れるからいいのだ。
「じゃあ、また」
明日も仕事だということで、俺は急いでアールト宅を辞去した。何より、人ん家で居眠りした上にエロい夢を見てしまって、大変バツが悪い。そしてそれがすんごく良かったもんだから、尚更居たたまれない。
今夜は屋台飯を買って、さっさと寝よう。寝て忘れよう。こんなエロい夢を見るのは、やはり欲求不満だからだ。明日からは、急いでオナホの開発を進めなければ。待て次号!
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