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第17話 謎の後宮生活1
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訳も分からぬまま、俺は何故だか後宮にブチ込まれた。だが後宮とはいえ、中国なんかと違って緩いらしく、俺を運んだ騎士さんみたいに、許可を得た成人男性も入れるらしい。俺もそれに含まれる。「子供」と言われて通されたのは、元々の風貌が人間族の成人とは程遠いのと、また普通の成人男性だと身分の確認やら保証やら手続きが大変だからだそうだ。俺は平民の異国人だから、本当ならこんな所、一生入れたもんじゃないんだけど、アールトと彼のブローチが、それを解決した。
「ボス・ゲースト大公代理より、御身を安全な場所へ身柄を匿うよう、喫緊で依頼がありました」
あの後、身分の高そうな侍女頭みたいな人から説明があった。もちろん、タダでとは言わない。名目としては、伯爵領で目覚ましい功績を挙げた新進気鋭の細工師であるから、王太子殿下の御許で役立つものを発明するだろう、と急遽「推薦」されたらしい。あのパーティーには王宮からの関係者も出席していて、帰りの馬車に捩じ込んでもらったそうだ。
流石に後宮ならば、異国の貴族であれ、容易に手出しは出来まい。俺はまた、アールトに助けられた。おエルフ様てぇてぇ。惚れてまうやろ。俺、ストレートだけど、アールトなら抱ける。夢の中では、何故か毎回掘られてるけども。
翌日、後宮の応接室で、王太子殿下に謁見した。
「お前が細工師か。魔道具ならば『塔』で管理している。特に要らんのだがな。———大公代理か何か知らんが、つまらないものを寄越してくれた」
俺は跪いて首を垂れたまま、何とも言えない気分だった。ああ、俺が想像した一般的な王侯貴族とはこういうヤツだよ。もしかしたら、ディルクの方がよっぽどマシだったかも知れない。
「まあ良い。エルフ共に恩を売っておくのも悪くない。ほとぼりが冷めるまで置いてやる。おい、適当に小屋でも与えてやれ。材料も外交費からだ」
彼は席を立ちながら、心底面倒臭そうに指示を出した。そして俺に一度も顔を上げさせず、
「せいぜい励め」
と吐き捨て、去っていった。
「まぁまぁ、王太子殿下だけじゃない。お貴族様なんて、そういうモンさね」
俺は最初に通された建物の一室を借りることになった。鍛治師ならともかく、細工師ならばそんな大袈裟な工房は要らない。現に今まで、休みの日は集合住宅の一室で試作品作りに励んでいたのだ。
この建物はランドリー棟。水場があって、後宮の洗い物や繕い物を一手に引き受け、保管する。侍女というよりは下女みたいなブルーカラーの仕事場で、平民の俺としては、こういう場所の方が性に合ってる。
「謁見出来ただけで、大したもんよぉ?」
「そうそう、アタシなんか、三年勤めてても遠くからチラッと拝見するだけだしぃ」
女性陣はみんな元気だ。俺はあの後、ちゃんとドワーフの細工師として紹介された。もちろん、成人男子ということもだ。だけどみんな、完全に俺を子供扱い。まあ、ぶっちゃけドワーフの男って、他種族にモテる方じゃないからな。外見も、人族の子供と見分けが付かないし。お陰で、女の園にすんなり受け入れられた。皆、俺を見ると飴玉をくれたり、頭を撫でたりしてくれる。俺が思ってたのとは違うモテ方だが、これはこれで有り難い。
さて、ほとぼりが冷めるまでとは言われたが、いつまで置いてもらえるんだろう。置いてもらえるうちは、何か役立つ仕事がしたい。洗濯機?乾燥機?それじゃあここの人の仕事を奪うことになるだろうか。ああ、異世界では女性陣に化粧品とかハンドクリームとか定番じゃないか。男だからあんまり興味なかったけど、そういうのも調べておくべきだった。
急なことで、女将さんとか心配してるかな。あの街にはもう帰れないかも知れない。みんなに手紙を書かなきゃ。幸い、俺のやってたことなんて単純な仕事ばっかりだったから、俺が抜けたって工房も花街も回るはずだ。あ、俺の部屋に残ってるオナホたち、誰か秘密裏に処分してくれないかな。転生してまで、パソコンに残った黒歴史の処分みたいなことで悩むなんて思わなかった。
とりあえず、今日はこの建物周辺の施設を案内してもらって、これからの暮らしの見通しを立てて。うん、食堂もシャワー室もあるし、大丈夫そうだ。後は細工道具とか材料とか。街に自由に買い物に行けないのは不便だけど、申告すれば用意してもらえるみたいだし。新天地で心機一転、頑張って働こう。
と、思っていたのだが。
「お前、馬車のタイヤやクッションなるものを発明したそうじゃないか。何故黙っていた?」
翌日、俺は例の商会の坊ちゃんみたいな服を着せられ、何故か王太子の執務室で頭を下げていた。Why, 異世界’s 王族、Why?
「…申し訳、ございません」
俺はただひたすら謝罪を繰り返す。昨日、一言も口を挟ませなかったのはお前だろ。しかしここは、前世の社畜スキルの出番だ。面倒なトラブルを回避できるなら、頭なんかいくらでも下げてやる。お安い御用だ。
「ふん、まあ良い。どれ、お前の細工とやらを見せてみよ。無聊の慰めにはなるだろう」
「…は?」
王太子殿下の鶴の一声で、俺の工房は殿下の執務室の隣、従者控室に置かれることとなった。Why, 異世界’s 王族、Why?
その後、あれよあれよと細工道具が運び込まれてきた。昨日殿下が『塔』と呼んでいた、魔法省の魔道具課から融通されたらしい。役人っぽい人が忌々しそうに荷物を運び入れて来たが、それを使う主が俺だと知ると、蔑むような憐れむような、複雑な目線を送って来る。一旦後宮に戻って平民用の食堂で昼食を摂り、再び執務室に足を踏み入れた時には、既にそれなりの装備は揃っていた。さすが王宮、仕事早ぇ。
しかし、工房を用意されて「さあ何か作ってみろ」って言われて、何を作ればいいんだ。タイヤやクッションを作っても仕方ないし、第一スライムを使った錬金術はアールト名義で商業登録したものだ。しかし、「ごちゃごちゃうるさい。何でもいいから作ってみろ」と言われて、非常に困った。
「ええと、では…」
まず俺が作ったのは、鉱山に持って行った、なんちゃってエアガン。これなら、筒があれば簡単に作れる。弾は木を削って適当に。風の魔石を固定して、弁を取り付けて空気を圧縮、トリガーを引いて発射。本物はもっと複雑な構造で、弾倉に弾を充填して連射可能にしてあるのだが、大元の単純な仕組みなら、これだけで再現出来る。
「おお、これは楽しいな!」
王太子殿下は、早速弾を込め、手近な壁に向かってぶっ放していた。いやそれ、威力は出ないけど壁紙めっちゃ高そうじゃん!しかし、こんな割り箸鉄砲みたいな子供騙しにそこまで喜んでもらえると、何だかくすぐったい。俺は、端材で当たるとピコピコ光る的を作ってやった。壁紙高そうだし。すると殿下はキャッキャウフフと的を狙って撃っている。何だか、甥っ子や姪っ子を相手に遊んでるみたいだ。
こんなので喜ばれるなら、いくらでも作ってやろう。俺は調子に乗って、魔石を使って走るミニカーと、光るベルトを作った。クリスマス商戦で売れそうなヤツ。殿下は早速ベルトを腰に巻き、応接テーブルでミニカーを走らせた。毛足の長いカーペットの上では走らないんだよな。2台作ってレースをすると(当然俺のは小さい魔石を搭載した接待モードだ)、もうお茶の時間にはマブダチのようになってしまった。
「お前、なかなかやるじゃないか!」
テーブルの上でミニカーを走らせようとして侍女に止められつつ、殿下はめちゃくちゃ上機嫌だ。本当にこんなことでいいのかと恐縮しつつ、俺は勧められるがままにお茶を頂いた。あ、マドレーヌうめぇ。
「この小型馬車は、レールを作って走らせると、また楽しいのです」
「何と!」
そう。平成を席巻したミニ四輪、ならぬミニ馬車だ。足回りをカスタムしたり、載せる魔石をカスタムしたり。小さくすると車体が軽くなるがパワー不足、大きいのを積めば重量が増すとか。うん、こっちでも同じように楽しめそうだ。殿下は早速前のめりになって、明日すぐにでもレールを作るように命じて来た。良かった、しばらくこのネタで食い繋げそうだ。
———しかし。
一国の王太子が、光るベルトとミニ馬車なんかで遊んでいていいのか。俺だけでなく、誰しもがそう思うだろう。ここは立派な執務室。校長室の豪華版っていうか、まさに一国の主に準ずる存在に相応しいオフィスだ。壁際には難しそうな本がズラリと並び、文具や調度品も値段の付けられないような一級品ばかり。しかし、デスクの上には書類の一枚も見当たらず、文官の出入りもない。普通、為政者ってもっと忙しそうなイメージだが…
「何故に余が書類を?政など、下々に任せておけば良い」
そう言って、殿下は焼き菓子を上品に口に運び入れた。そして「それより、そのカスタムとやらを」と急かして来る。
アイヴァン・イングルビー。ここイングルビー王国の第一王子兼王太子。母は正妃、同盟国から嫁いだ王女。地位は盤石だ。彼は17歳にして、既に妃も子もいる。人間族は大体15で成人なので、普通のことだ。
しかし、この幼さは何だろう。前世でも、イケメンだけど中身はちょっと、という二世議員なんかは沢山いた。だがここは絶対君主制だ。大丈夫なのか、この国。俺は内心引き気味で、愛想笑いを振りまいた。
「ボス・ゲースト大公代理より、御身を安全な場所へ身柄を匿うよう、喫緊で依頼がありました」
あの後、身分の高そうな侍女頭みたいな人から説明があった。もちろん、タダでとは言わない。名目としては、伯爵領で目覚ましい功績を挙げた新進気鋭の細工師であるから、王太子殿下の御許で役立つものを発明するだろう、と急遽「推薦」されたらしい。あのパーティーには王宮からの関係者も出席していて、帰りの馬車に捩じ込んでもらったそうだ。
流石に後宮ならば、異国の貴族であれ、容易に手出しは出来まい。俺はまた、アールトに助けられた。おエルフ様てぇてぇ。惚れてまうやろ。俺、ストレートだけど、アールトなら抱ける。夢の中では、何故か毎回掘られてるけども。
翌日、後宮の応接室で、王太子殿下に謁見した。
「お前が細工師か。魔道具ならば『塔』で管理している。特に要らんのだがな。———大公代理か何か知らんが、つまらないものを寄越してくれた」
俺は跪いて首を垂れたまま、何とも言えない気分だった。ああ、俺が想像した一般的な王侯貴族とはこういうヤツだよ。もしかしたら、ディルクの方がよっぽどマシだったかも知れない。
「まあ良い。エルフ共に恩を売っておくのも悪くない。ほとぼりが冷めるまで置いてやる。おい、適当に小屋でも与えてやれ。材料も外交費からだ」
彼は席を立ちながら、心底面倒臭そうに指示を出した。そして俺に一度も顔を上げさせず、
「せいぜい励め」
と吐き捨て、去っていった。
「まぁまぁ、王太子殿下だけじゃない。お貴族様なんて、そういうモンさね」
俺は最初に通された建物の一室を借りることになった。鍛治師ならともかく、細工師ならばそんな大袈裟な工房は要らない。現に今まで、休みの日は集合住宅の一室で試作品作りに励んでいたのだ。
この建物はランドリー棟。水場があって、後宮の洗い物や繕い物を一手に引き受け、保管する。侍女というよりは下女みたいなブルーカラーの仕事場で、平民の俺としては、こういう場所の方が性に合ってる。
「謁見出来ただけで、大したもんよぉ?」
「そうそう、アタシなんか、三年勤めてても遠くからチラッと拝見するだけだしぃ」
女性陣はみんな元気だ。俺はあの後、ちゃんとドワーフの細工師として紹介された。もちろん、成人男子ということもだ。だけどみんな、完全に俺を子供扱い。まあ、ぶっちゃけドワーフの男って、他種族にモテる方じゃないからな。外見も、人族の子供と見分けが付かないし。お陰で、女の園にすんなり受け入れられた。皆、俺を見ると飴玉をくれたり、頭を撫でたりしてくれる。俺が思ってたのとは違うモテ方だが、これはこれで有り難い。
さて、ほとぼりが冷めるまでとは言われたが、いつまで置いてもらえるんだろう。置いてもらえるうちは、何か役立つ仕事がしたい。洗濯機?乾燥機?それじゃあここの人の仕事を奪うことになるだろうか。ああ、異世界では女性陣に化粧品とかハンドクリームとか定番じゃないか。男だからあんまり興味なかったけど、そういうのも調べておくべきだった。
急なことで、女将さんとか心配してるかな。あの街にはもう帰れないかも知れない。みんなに手紙を書かなきゃ。幸い、俺のやってたことなんて単純な仕事ばっかりだったから、俺が抜けたって工房も花街も回るはずだ。あ、俺の部屋に残ってるオナホたち、誰か秘密裏に処分してくれないかな。転生してまで、パソコンに残った黒歴史の処分みたいなことで悩むなんて思わなかった。
とりあえず、今日はこの建物周辺の施設を案内してもらって、これからの暮らしの見通しを立てて。うん、食堂もシャワー室もあるし、大丈夫そうだ。後は細工道具とか材料とか。街に自由に買い物に行けないのは不便だけど、申告すれば用意してもらえるみたいだし。新天地で心機一転、頑張って働こう。
と、思っていたのだが。
「お前、馬車のタイヤやクッションなるものを発明したそうじゃないか。何故黙っていた?」
翌日、俺は例の商会の坊ちゃんみたいな服を着せられ、何故か王太子の執務室で頭を下げていた。Why, 異世界’s 王族、Why?
「…申し訳、ございません」
俺はただひたすら謝罪を繰り返す。昨日、一言も口を挟ませなかったのはお前だろ。しかしここは、前世の社畜スキルの出番だ。面倒なトラブルを回避できるなら、頭なんかいくらでも下げてやる。お安い御用だ。
「ふん、まあ良い。どれ、お前の細工とやらを見せてみよ。無聊の慰めにはなるだろう」
「…は?」
王太子殿下の鶴の一声で、俺の工房は殿下の執務室の隣、従者控室に置かれることとなった。Why, 異世界’s 王族、Why?
その後、あれよあれよと細工道具が運び込まれてきた。昨日殿下が『塔』と呼んでいた、魔法省の魔道具課から融通されたらしい。役人っぽい人が忌々しそうに荷物を運び入れて来たが、それを使う主が俺だと知ると、蔑むような憐れむような、複雑な目線を送って来る。一旦後宮に戻って平民用の食堂で昼食を摂り、再び執務室に足を踏み入れた時には、既にそれなりの装備は揃っていた。さすが王宮、仕事早ぇ。
しかし、工房を用意されて「さあ何か作ってみろ」って言われて、何を作ればいいんだ。タイヤやクッションを作っても仕方ないし、第一スライムを使った錬金術はアールト名義で商業登録したものだ。しかし、「ごちゃごちゃうるさい。何でもいいから作ってみろ」と言われて、非常に困った。
「ええと、では…」
まず俺が作ったのは、鉱山に持って行った、なんちゃってエアガン。これなら、筒があれば簡単に作れる。弾は木を削って適当に。風の魔石を固定して、弁を取り付けて空気を圧縮、トリガーを引いて発射。本物はもっと複雑な構造で、弾倉に弾を充填して連射可能にしてあるのだが、大元の単純な仕組みなら、これだけで再現出来る。
「おお、これは楽しいな!」
王太子殿下は、早速弾を込め、手近な壁に向かってぶっ放していた。いやそれ、威力は出ないけど壁紙めっちゃ高そうじゃん!しかし、こんな割り箸鉄砲みたいな子供騙しにそこまで喜んでもらえると、何だかくすぐったい。俺は、端材で当たるとピコピコ光る的を作ってやった。壁紙高そうだし。すると殿下はキャッキャウフフと的を狙って撃っている。何だか、甥っ子や姪っ子を相手に遊んでるみたいだ。
こんなので喜ばれるなら、いくらでも作ってやろう。俺は調子に乗って、魔石を使って走るミニカーと、光るベルトを作った。クリスマス商戦で売れそうなヤツ。殿下は早速ベルトを腰に巻き、応接テーブルでミニカーを走らせた。毛足の長いカーペットの上では走らないんだよな。2台作ってレースをすると(当然俺のは小さい魔石を搭載した接待モードだ)、もうお茶の時間にはマブダチのようになってしまった。
「お前、なかなかやるじゃないか!」
テーブルの上でミニカーを走らせようとして侍女に止められつつ、殿下はめちゃくちゃ上機嫌だ。本当にこんなことでいいのかと恐縮しつつ、俺は勧められるがままにお茶を頂いた。あ、マドレーヌうめぇ。
「この小型馬車は、レールを作って走らせると、また楽しいのです」
「何と!」
そう。平成を席巻したミニ四輪、ならぬミニ馬車だ。足回りをカスタムしたり、載せる魔石をカスタムしたり。小さくすると車体が軽くなるがパワー不足、大きいのを積めば重量が増すとか。うん、こっちでも同じように楽しめそうだ。殿下は早速前のめりになって、明日すぐにでもレールを作るように命じて来た。良かった、しばらくこのネタで食い繋げそうだ。
———しかし。
一国の王太子が、光るベルトとミニ馬車なんかで遊んでいていいのか。俺だけでなく、誰しもがそう思うだろう。ここは立派な執務室。校長室の豪華版っていうか、まさに一国の主に準ずる存在に相応しいオフィスだ。壁際には難しそうな本がズラリと並び、文具や調度品も値段の付けられないような一級品ばかり。しかし、デスクの上には書類の一枚も見当たらず、文官の出入りもない。普通、為政者ってもっと忙しそうなイメージだが…
「何故に余が書類を?政など、下々に任せておけば良い」
そう言って、殿下は焼き菓子を上品に口に運び入れた。そして「それより、そのカスタムとやらを」と急かして来る。
アイヴァン・イングルビー。ここイングルビー王国の第一王子兼王太子。母は正妃、同盟国から嫁いだ王女。地位は盤石だ。彼は17歳にして、既に妃も子もいる。人間族は大体15で成人なので、普通のことだ。
しかし、この幼さは何だろう。前世でも、イケメンだけど中身はちょっと、という二世議員なんかは沢山いた。だがここは絶対君主制だ。大丈夫なのか、この国。俺は内心引き気味で、愛想笑いを振りまいた。
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騎士×妖精
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