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第三章 現代編
第36話 「人間なんてラララ♪」…えんじょい☆ざ『異世界日本』
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※第28話の続きになります。
*****
「おっはようございま~~~す!」
「おはようございます」
「今日もいい天気ですね! ご飯が美味しかったです!」
「今日の天気は雨ですよー。私としては、羊羹やお煎餅のほうが好きなんやけど、降ってくれませんね」
今日もだいたい同じ出勤時間の私達は、アパートの部屋から出た時に顔を会わせる。
そしていつものように、いつもの挨拶。
「むむむ。なかなか返しが手強くなってきましたね、フェットチーネさ……笛藤さん!」
「ギャグがウケんかったら、関西では人権が無いなんて言われたんで、必死です」
「おっと、関西じゃ関西弁を話さないと白い目で見られるんだった……。ほなら笛藤さん、ウチは仕事行ってきまっさー!」
「いや、そこまでコテコテにすると逆に不自然ちゃいますかね。ギャグにこだわるだけに」
「ぬおおお! なかなか厳しいツッコミ。でもそのダジャレはイマイチですな!」
「うぐ……。お笑いの道は厳しい……。もっとM-1や落語を見て研究せえへんと……」
「おっと、そろそろ本当に行かないと。んじゃまた!」
「はい、気ぃつけて行ってくださいね。私もそろそろ仕事行きますわ」
うーん、ギャグはともかく言葉使いは向こうのほうが馴染んでらっしゃる……。
私が先輩面していられるのは何時までだろ……。いやいや、あまりそれは考えないでおこう。
はい皆様おはようございます、倉持 亜梨子ことクラムチャウダー・シラタマゼンザイ・アーリオオーリオです。
ようやく……です。ようやくビッグママさんが言っていた鍼灸整骨院を開院する事が出来ました!
長かった……。専門学校でひたすら勉強勉強勉強……。解剖学も生理学も運動学も東洋医学論も、もうしばらく教科書見たく無いー!
そう思わずこぼしたら、ビッグママさんバローロさんバルバレスコさんにシバきまわされました。
私の身分証明や戸籍なんかの偽造にとんでもない苦労と金がかかったらしいです。
ううう……。専門学校の授業料や備品代なんかも出して貰っていたから、何も言えない……。
今なら分かるけど、かなり高いですよ、資格取るための専門学校って。
でも戸籍の偽造かあ……。やっぱり地下組織なんですねぇ、この組織って。
治療所のシャッターを開けて中に入り、電気をつける。
スクラブ白衣に着替えて掃除機をかける。
その間にひとりふたり、気の早い患者さんが入り口でたむろして待っているのに気がつく。
人間のお年寄りに見えるけど……そのつもりで見ると、すぐに分かります。エルフとドワーフさんです。
そう、ここの治療所を開けた当初からずっと、ここは人間以外の方々が患者のメインになってます。
まだまだ来てくれる人数は少ないけど、完全に独力で開設した人に比べたら、遥かに患者さんが来てくれているほうなんだそうです。
たぶんビッグママさん達が非人間の人達に、口コミで宣伝してくれているんでしょうね。アリガタヤ。
まあそれでもまだ他人を雇う余裕など無い訳で。
いまだ受付掃除ベッドメイキング低周波治療器の取り付けなど全てを一人でこなしています。大変やわぁ。
「おはようございます、先生。今日もよろしゅう頼んます」
「えっへへへへ。先生、腰がキッツイですねん。こっちのベッドに寝転んだらよろしいでっか?」
……うん、ファンタジー種族のイメージが崩れそうなのは分かる。でもしょーがないやん? 私ら関西に長いこと住んでんねんから。
*****
はい、ここからが前回の私の話の直接の続きになります。いきなり時間が飛んで混乱した人はゴメンね。(倉持 亜梨子 談)
「まずは先に言っておきます。ここは私達が居た世界とは全く違う世界です。異世界です。文化も違うし、魔法が無いのが当たり前の社会が成立しているんです」
「なるほど」
(この会話は異世界語で話されていますが、都合により日本語吹き替え版で放映しております。ご了承ください。警備S京都テレビ)
「ちなみにさっきお聞きしたお名前なんですが、えっと……なんて言ってましたっけ」
「フェットチーネです。フェットチーネ・ペンネリガーテ」
「そうそれ。えっと、ちょっと調べ物させてくださいね……」
そう言いながら私はスマホでフェットチーネとペンネリガーテを調べてみる。
やっぱりあった!
両方ともパスタの麺の名前だわ。
なんで私達の世界のヒトの名前って、こんなに料理の名前にヒットするんだろう……(汗)
「うん、やっぱりそうだ。フェットチーネさんは、名前を正直に名乗らないほうが良いですね」
フェットチーネ麺を使ったパスタ、美味しそうだったなぁ。
「えっと、それはどういう……。何か禁忌に触れる言葉だったりするのでしょうか?」
ああああああああ! やめて私の黒歴史に触れるのは!
「本来、口に出してはいけないような神聖な言葉、あるいは呪われた言葉とか?」
あああああああ! 勘弁してえええええ!
「何か良くない存在を呼び出すための言葉だとか……。ってクラムさん、さっきから床をゴロゴロ転がってどうしたんですか?」
も……もう許して。過去の恥ずかしい思い出に触れられると、こんなに凄いダメージ食らうものなのか……。ガクッ。
でもやっぱりみんな同じこと考えるよね、ね!?
良かった、私だけじゃ無かった!
こんなにも嬉しい事は無い。分かってくれるよね。らららぁ~♪
「ひぃ……。はぁ……。死ぬかと思ったぜ」
「えっと……大丈夫……ですか?」
「大丈夫! ちょっと昔の心の傷がえぐられただけだから!」
「それは大丈夫とは言わないんじゃ……」
「ちなみに、今フェットチーネさんが言った事は全部外れです。フェットチーネもペンネリガーテも、この世界の食べ物の名前です!」
「食べ物……」
フェットチーネさんが右手を額に置いて、俯きながら、絞り出すように言った。
大丈夫、フェットチーネ麺のカルボナーラもペンネリガーテのアラビアータも美味しそうだったから!
もちろん料理として!!
「とにかく! これからフェットチーネさんは、この世界では『きしめん・うどん』と名乗りましょう!」
「キシメン・ウドン……ですね」
「もちろん冗談です!」
「怒っていいですか?」
「ごめんなさい」
*****
「ふふふ……どうです、このボリューム。本としてはもちろん、鈍器として使っても最高ですよ!」
「本みたいな貴重な物を、そんな風に扱ったりしませんよ」
私がドヤ顔で貸し出した辞書や百科事典を、大切そうに手に取りながらフェットチーネさんは答える。
あ、フェットチーネさんはまだ大量生産社会の感覚が分かってないのね。仕方ないけど。
「いや、物を大切にするのは当然なんですが、この世界では本って貴重品でも何でもないですよ、フェットチーネさん」
あ、凄い。フェットチーネさんが、あの有名な少女漫画の、何とかの仮面のあの“恐ろしい子!”みたいな顔してる。
「まあ参考書はまだまだありますから、遠慮なく言ってくださいね。大変だし苦労すると思いますけど頑張りましょう!」
「そうですね、全く未知の言語を習得するのですから。むしろ参考にできる書物や資料が、こんなにたくさん溢れてるなんて、とても恵まれていると思います」
ぬおあ! 今度は私のほうが“恐ろしい子!”の顔をしてしまった。
私が泣きながら取得した、日本語の地獄の勉強法が……この環境が恵まれている……だと!
そ……そういえば彼女は確か魔法師だって言ってましたっけ。ならば本を読み込むのは得意中の得意……という事かっ!
「うぬぬぬぬ……私があんなに泣きながら勉強したこの環境が、恵まれていると言い切れるとは……」
「クラムチャウダー……さん?」
「オッパイですか? オッパイの差ですか!? なんたる胸囲の理解力格差社会!!」
「関係ないと思いますけど」
「うぬれ、専門学校の勉強もこのオッパイパワーでバッチリ理解……」
そう言いながら、両手をワキワキしながら私はフェットチーネさんの乳房を鷲掴み……。
ズビシッ!
「落ち着いてください」
思いっきりフェットチーネさんに顔面チョップをくらって、目を回して倒れた私こと、クラムチャウダー・シラタマゼンザイ・アーリオオーリオなのでした。
いややわぁ。
*****
「おっはようございま~~~す!」
「おはようございます」
「今日もいい天気ですね! ご飯が美味しかったです!」
「今日の天気は雨ですよー。私としては、羊羹やお煎餅のほうが好きなんやけど、降ってくれませんね」
今日もだいたい同じ出勤時間の私達は、アパートの部屋から出た時に顔を会わせる。
そしていつものように、いつもの挨拶。
「むむむ。なかなか返しが手強くなってきましたね、フェットチーネさ……笛藤さん!」
「ギャグがウケんかったら、関西では人権が無いなんて言われたんで、必死です」
「おっと、関西じゃ関西弁を話さないと白い目で見られるんだった……。ほなら笛藤さん、ウチは仕事行ってきまっさー!」
「いや、そこまでコテコテにすると逆に不自然ちゃいますかね。ギャグにこだわるだけに」
「ぬおおお! なかなか厳しいツッコミ。でもそのダジャレはイマイチですな!」
「うぐ……。お笑いの道は厳しい……。もっとM-1や落語を見て研究せえへんと……」
「おっと、そろそろ本当に行かないと。んじゃまた!」
「はい、気ぃつけて行ってくださいね。私もそろそろ仕事行きますわ」
うーん、ギャグはともかく言葉使いは向こうのほうが馴染んでらっしゃる……。
私が先輩面していられるのは何時までだろ……。いやいや、あまりそれは考えないでおこう。
はい皆様おはようございます、倉持 亜梨子ことクラムチャウダー・シラタマゼンザイ・アーリオオーリオです。
ようやく……です。ようやくビッグママさんが言っていた鍼灸整骨院を開院する事が出来ました!
長かった……。専門学校でひたすら勉強勉強勉強……。解剖学も生理学も運動学も東洋医学論も、もうしばらく教科書見たく無いー!
そう思わずこぼしたら、ビッグママさんバローロさんバルバレスコさんにシバきまわされました。
私の身分証明や戸籍なんかの偽造にとんでもない苦労と金がかかったらしいです。
ううう……。専門学校の授業料や備品代なんかも出して貰っていたから、何も言えない……。
今なら分かるけど、かなり高いですよ、資格取るための専門学校って。
でも戸籍の偽造かあ……。やっぱり地下組織なんですねぇ、この組織って。
治療所のシャッターを開けて中に入り、電気をつける。
スクラブ白衣に着替えて掃除機をかける。
その間にひとりふたり、気の早い患者さんが入り口でたむろして待っているのに気がつく。
人間のお年寄りに見えるけど……そのつもりで見ると、すぐに分かります。エルフとドワーフさんです。
そう、ここの治療所を開けた当初からずっと、ここは人間以外の方々が患者のメインになってます。
まだまだ来てくれる人数は少ないけど、完全に独力で開設した人に比べたら、遥かに患者さんが来てくれているほうなんだそうです。
たぶんビッグママさん達が非人間の人達に、口コミで宣伝してくれているんでしょうね。アリガタヤ。
まあそれでもまだ他人を雇う余裕など無い訳で。
いまだ受付掃除ベッドメイキング低周波治療器の取り付けなど全てを一人でこなしています。大変やわぁ。
「おはようございます、先生。今日もよろしゅう頼んます」
「えっへへへへ。先生、腰がキッツイですねん。こっちのベッドに寝転んだらよろしいでっか?」
……うん、ファンタジー種族のイメージが崩れそうなのは分かる。でもしょーがないやん? 私ら関西に長いこと住んでんねんから。
*****
はい、ここからが前回の私の話の直接の続きになります。いきなり時間が飛んで混乱した人はゴメンね。(倉持 亜梨子 談)
「まずは先に言っておきます。ここは私達が居た世界とは全く違う世界です。異世界です。文化も違うし、魔法が無いのが当たり前の社会が成立しているんです」
「なるほど」
(この会話は異世界語で話されていますが、都合により日本語吹き替え版で放映しております。ご了承ください。警備S京都テレビ)
「ちなみにさっきお聞きしたお名前なんですが、えっと……なんて言ってましたっけ」
「フェットチーネです。フェットチーネ・ペンネリガーテ」
「そうそれ。えっと、ちょっと調べ物させてくださいね……」
そう言いながら私はスマホでフェットチーネとペンネリガーテを調べてみる。
やっぱりあった!
両方ともパスタの麺の名前だわ。
なんで私達の世界のヒトの名前って、こんなに料理の名前にヒットするんだろう……(汗)
「うん、やっぱりそうだ。フェットチーネさんは、名前を正直に名乗らないほうが良いですね」
フェットチーネ麺を使ったパスタ、美味しそうだったなぁ。
「えっと、それはどういう……。何か禁忌に触れる言葉だったりするのでしょうか?」
ああああああああ! やめて私の黒歴史に触れるのは!
「本来、口に出してはいけないような神聖な言葉、あるいは呪われた言葉とか?」
あああああああ! 勘弁してえええええ!
「何か良くない存在を呼び出すための言葉だとか……。ってクラムさん、さっきから床をゴロゴロ転がってどうしたんですか?」
も……もう許して。過去の恥ずかしい思い出に触れられると、こんなに凄いダメージ食らうものなのか……。ガクッ。
でもやっぱりみんな同じこと考えるよね、ね!?
良かった、私だけじゃ無かった!
こんなにも嬉しい事は無い。分かってくれるよね。らららぁ~♪
「ひぃ……。はぁ……。死ぬかと思ったぜ」
「えっと……大丈夫……ですか?」
「大丈夫! ちょっと昔の心の傷がえぐられただけだから!」
「それは大丈夫とは言わないんじゃ……」
「ちなみに、今フェットチーネさんが言った事は全部外れです。フェットチーネもペンネリガーテも、この世界の食べ物の名前です!」
「食べ物……」
フェットチーネさんが右手を額に置いて、俯きながら、絞り出すように言った。
大丈夫、フェットチーネ麺のカルボナーラもペンネリガーテのアラビアータも美味しそうだったから!
もちろん料理として!!
「とにかく! これからフェットチーネさんは、この世界では『きしめん・うどん』と名乗りましょう!」
「キシメン・ウドン……ですね」
「もちろん冗談です!」
「怒っていいですか?」
「ごめんなさい」
*****
「ふふふ……どうです、このボリューム。本としてはもちろん、鈍器として使っても最高ですよ!」
「本みたいな貴重な物を、そんな風に扱ったりしませんよ」
私がドヤ顔で貸し出した辞書や百科事典を、大切そうに手に取りながらフェットチーネさんは答える。
あ、フェットチーネさんはまだ大量生産社会の感覚が分かってないのね。仕方ないけど。
「いや、物を大切にするのは当然なんですが、この世界では本って貴重品でも何でもないですよ、フェットチーネさん」
あ、凄い。フェットチーネさんが、あの有名な少女漫画の、何とかの仮面のあの“恐ろしい子!”みたいな顔してる。
「まあ参考書はまだまだありますから、遠慮なく言ってくださいね。大変だし苦労すると思いますけど頑張りましょう!」
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ぬおあ! 今度は私のほうが“恐ろしい子!”の顔をしてしまった。
私が泣きながら取得した、日本語の地獄の勉強法が……この環境が恵まれている……だと!
そ……そういえば彼女は確か魔法師だって言ってましたっけ。ならば本を読み込むのは得意中の得意……という事かっ!
「うぬぬぬぬ……私があんなに泣きながら勉強したこの環境が、恵まれていると言い切れるとは……」
「クラムチャウダー……さん?」
「オッパイですか? オッパイの差ですか!? なんたる胸囲の理解力格差社会!!」
「関係ないと思いますけど」
「うぬれ、専門学校の勉強もこのオッパイパワーでバッチリ理解……」
そう言いながら、両手をワキワキしながら私はフェットチーネさんの乳房を鷲掴み……。
ズビシッ!
「落ち着いてください」
思いっきりフェットチーネさんに顔面チョップをくらって、目を回して倒れた私こと、クラムチャウダー・シラタマゼンザイ・アーリオオーリオなのでした。
いややわぁ。
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