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第二章 異世界編
第16話 ─ 挫けないで、お嫁サンバ ─その2…ある男の独白
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エルフの村から更に森の奥。巨大で凶暴な魔物が出没するようになってからしばらく経った。
不幸中の幸いで死者こそ出ていなかったが、怪我人が大勢出ていた。
いや、そんな事を言えていたのは最初だけだ。
森の奥に行けなくなった事で狩り場が大幅に制限され、食糧事情も大幅に悪化したからな。
村では連日のように魔物の対応を話し合っていたが、結論が出ることはなかった。
討伐に向かおうにも、戦力になる者の殆どが既に怪我を負って動けなかったからだ。
村を捨てようにも、同じ理由で多数の怪我人を抱えては移動が出来ない。
かといって、怪我が治れば村の働き手の中核となる者達だけに、見捨てる事も出来ない。
何より村を捨てた後の移住先が決まっていない。
かく言う俺も先日、その夜の闇を固めたような漆黒の狼の魔物に襲われて、左肩を脱臼して二の腕にも爪痕が残っていた。
左肩は整復して関節を嵌めたが、しばらくは使い物にならない。
戦力にならない訳では無かったが、右手一本では居ないよりマシ程度でしかなかった。
魔法が使える身だったなら、もう少し戦力になれるのにと、歯噛みしながら話し合いに参加した帰り道。
俺は家の近くの暗がりで何者かに後頭部を殴られて倒され、複数人にボコボコに袋叩きにされた。
目が覚めると家の前で、身体を縄でぐるぐる巻きに縛られ転がされていた。脱臼していた左肩を固定していた三角巾も取り去られているので、左肩が痛む。
目の前には、複数のエルフと何かを話しているミトラ、それを眺める母。
「……おい、何だコレは。どういうつもりだ!」
だが、弟を取り巻く数人がこちらに目を一瞬やっただけで、何事もなく何かを話し続ける。
その時に気がついた。コイツ達は弟の太鼓持ち共だ。
村の自警団を気取って狩りにも行かず畑も手伝わずに適当に集まって駄弁っている連中だ。
「おい! どういう事か説明しろ!」
「チッ、だから眠りの魔法かけとけっつっただろ。魔法を使い惜しみすんなよ」
「俺たちゃお前と違って気軽に魔法をかけれないんだよ。眠りの魔法って結構魔力使うんだぜ?」
「チッ、世話の焼ける奴等だ」
そう言ってミトラが眠りの魔法の呪文を唱えはじめる。
俺はその時に、この場に村長と重鎮の長老格が数人居るのに気がついた。
弟の眠りの魔法が俺にかかる。
強烈な眠気に抗う俺の耳に、ミトラの話す声が届く。
「じゃあそういう事だから、村長。魔法の使えない無駄飯食らいと引き換えに、問題が解決するんだから安いモンだろ。長老様たちも問題ねえよな」
「うむ……」
「素晴らしい判断です。さすがは私の自慢の息子だわ」
俺は、真っ黒な絶望に塗り潰されながら、意識を失った。
*****
頬に何かが当たった感触で俺は目覚めた。口の中に少し入り込んだ腐葉土が気持ち悪い。
森の中の小さな広場に俺は転がされていた。
僅かな月明かりしか届かぬ夜の森。
夜目の効くエルフでなければ何も見えないだろう。
俺は足を使って身体を捻り、うつ伏せになると足を曲げて身体を丸めた。
バランスに気を付けながら上体を起こし、片膝ずつ立てながらその場に立ち上がった。
上半身が縄で拘束されている事が、さっきの事が夢ではないのを証明している。
周囲に小枝が散らばっている。
木の上に待機している連中が何度も俺に当てていたようだ。
だが今はそんな事はどうでもいい。一刻も早くこの場から立ち去らねば。
あの魔物の気配がどんどん近づいて来ているからな。
そう思って動こうとした俺の目の前の地面に矢が突き立つ。木の上の殺気を見るに、俺に当てにきてる打ち方だ。
しかし外れてもその矢は、充分に足止めの目的を果たした。
背後に例の魔物の気配を感じて、俺は振り返る。思ったよりも近くに魔物はいた。
夜の闇に溶け込んで輪郭は判然としない。
だが、見上げるような高さの位置に、爛々と光る金色の双眸と真っ赤な口腔、白く巨大な牙は見間違えようはずがない。
魔物はノソリノソリと俺に近づき、俺はジリジリと後ろに下がる。
背を見せた瞬間に殺られるのが伝わってくる。
後退する俺の背中に何かの木が当たると、目の前にまで近づいている魔物は、おもむろに左の前足で俺を叩いた。
吹き飛ばされた俺は、別の木に左肩から激突する。
ゴキリという感覚が走る。左肩が再び脱臼したようだ。ほんの少し縄が緩んだ。
だがすぐに魔物が近づいて、今度は右前足で俺を叩く。
また吹き飛ばされた俺は別の木に激突。
この魔物の行動を俺はすぐに理解した。
猫がネズミをいたぶる行為だ。魔物は俺で遊んでいるのだ。
おかげで縄をほどく暇さえありはしない。
しかしそれが二、三回続いた時。
魔物の爪が縄に引っかかったのか、ブチリと縄がちぎれて俺は拘束から解放された。
俺は魔物の前足をしゃがんで避けると、拘束されていた縄を右手に取り一目散に駆け出す。
木の上から、慌てたように矢が降り注ぐが俺には当たらなかった。
魔物が鬱陶しそうに、木に体当たり。悲鳴があがって誰かが落ちた音がした。
俺は魔物と距離が取れたと判断できると、左の手首を適当な木の又に挟んで左肩を引っ張った。
何度か角度を変えて引っ張るうちに、左肩の関節が嵌った感触が走る。
痛みで筋肉が固まる前で良かった。
俺は石が多く転がっている辺りまで来ると、適当な石を縄で括る。
縄の反対側にも同じように石を取り付けた。勿論、縄の長さは適当に調整はかけた。
左肩は動かなかったが、肘から先は動かせたので、何とかなった。
昔、狩の師匠に教えて貰った狩り方だが、獲物の大きさがまるで違う。
上手くいくだろうか。だがやるしかない。
俺は更に適当な大きさの石を左手に持つと、石を取り付けた縄を右手に持ち、適当な木の影に隠れた。
魔物の気配が再び近づいてくる。今度は駆け足なのだろう、かなりの速さだ。
意を決して俺は木の影から飛び出し魔物の前に姿を見せる。そして祈るような気持ちで石縄を魔物の足元に投げつけた。
幸運にも縄は魔物の足に絡まり、魔物はバランスを崩して転倒した。
俺は左手に持っていた石を右手に持ち替えながら魔物の頭部に駆け寄り、魔物の眉間を石で何度も殴打した。無我夢中に。
そんな魔物を殴りつけている俺の左腕に矢が突き立つ。
顔を上げると、俺と魔物を追いかけて来たと思われるエルフ共が、木の影から俺に矢の狙いを定めているのが見えた。
俺は咄嗟に魔物の身体の影に隠れる。
弟が呪文を唱える声が聞こえた。
火球が飛んできて魔物の身体にあたり、魔物が燃え出す。
だが俺はその瞬間に身を屈めたまま逃げ出した。
突然の炎の光に狙いが狂ったのか、他のエルフ共の矢の攻撃は見当はずれの場所に突き立った。
このまま夜の闇にまぎれて逃げよう。
そう思った俺の思いを打ち砕くように、背後から多数の熱源を感じる。
慌てて木の影に隠れると、周囲に大小さまざまな火球が着弾し、燃え上がり始めた。
クソッ、今のうちに火の隙間を縫って逃げ出したいが、ミトラ達は当然それを狙っている筈だ。どうする!?
だがエルフ共が悲鳴をあげだした。
木の影から様子を見ると、魔物が生きていたようだ。
毛皮を燃え盛らせながら起き上がり、連中に襲いかかっていた。
奴らは逃げ出し、魔物はそれを追いかける。
俺は火の隙間を縫ってその先に走りだした。
俺は走りながら思い出す。
縄で縛られた俺をゴミでも見るように眺めていた、弟の取り巻きを。
俺を魔物のエサにすることを、何ひとつ咎めなかった村長を、長老を。
俺を一瞥だにせずに、ミトラの決定を顔色ひとつ変えずに褒めそやした母親を。
走りながら俺は泣いていた。
涙が止まらなかった。
何ひとつ尊敬できない父親。
母とミトラ以外に、大して親密な住人のいない村人。
みんな、いつもアイツを見ていた。
弟弟弟。ミトラミトラミトラ。
あんな村などあの魔物に滅ぼされてしまえ。
*****
どこをどう走ったのか。
俺はボロボロの状態で、ほうほうの体で、例の農村の爺さんの所にたどり着いた。
爺さんのそばには数人の、武具に固めた男女が立っていて、爺さんは彼らと何かを話している。
俺がフラフラと爺さんに近づくと、側に立ってる人の中の、女の人が俺に気がついた。
それにつられて爺さんも俺に気がつき、俺に向き直る。
俺は爺さんに縋り付くと、人目も憚らずに大声で泣き叫んだ。
*****
その後も、色々と彼は私に話してくれました。
その神父さんの所に来ていた冒険者……リッシュさん達の中に、冒険者志望のパンチェッタさんが居たこと。
ジビエさんの指導で、彼女が彼を治療したこと。
キャンティの姉御とラディッシュ先生が、森とエルフの村の様子を見に行ったこと。
村は全滅して生存者は見当たらず、全滅させた原因であろう魔物も村で絶命していたこと。
私は、涙を流しながら呆然としている彼の頭を胸に抱きながら、彼の背中をさすっています。
彼の魔物を倒した話を聞いて、私は本当の意味で実感しました。
私の旦那が邪竜を倒した英雄本人なのだと。
いえ、疑っていたわけではないのですよ?
ええ、本当に。
本当に本当ですったら。
不幸中の幸いで死者こそ出ていなかったが、怪我人が大勢出ていた。
いや、そんな事を言えていたのは最初だけだ。
森の奥に行けなくなった事で狩り場が大幅に制限され、食糧事情も大幅に悪化したからな。
村では連日のように魔物の対応を話し合っていたが、結論が出ることはなかった。
討伐に向かおうにも、戦力になる者の殆どが既に怪我を負って動けなかったからだ。
村を捨てようにも、同じ理由で多数の怪我人を抱えては移動が出来ない。
かといって、怪我が治れば村の働き手の中核となる者達だけに、見捨てる事も出来ない。
何より村を捨てた後の移住先が決まっていない。
かく言う俺も先日、その夜の闇を固めたような漆黒の狼の魔物に襲われて、左肩を脱臼して二の腕にも爪痕が残っていた。
左肩は整復して関節を嵌めたが、しばらくは使い物にならない。
戦力にならない訳では無かったが、右手一本では居ないよりマシ程度でしかなかった。
魔法が使える身だったなら、もう少し戦力になれるのにと、歯噛みしながら話し合いに参加した帰り道。
俺は家の近くの暗がりで何者かに後頭部を殴られて倒され、複数人にボコボコに袋叩きにされた。
目が覚めると家の前で、身体を縄でぐるぐる巻きに縛られ転がされていた。脱臼していた左肩を固定していた三角巾も取り去られているので、左肩が痛む。
目の前には、複数のエルフと何かを話しているミトラ、それを眺める母。
「……おい、何だコレは。どういうつもりだ!」
だが、弟を取り巻く数人がこちらに目を一瞬やっただけで、何事もなく何かを話し続ける。
その時に気がついた。コイツ達は弟の太鼓持ち共だ。
村の自警団を気取って狩りにも行かず畑も手伝わずに適当に集まって駄弁っている連中だ。
「おい! どういう事か説明しろ!」
「チッ、だから眠りの魔法かけとけっつっただろ。魔法を使い惜しみすんなよ」
「俺たちゃお前と違って気軽に魔法をかけれないんだよ。眠りの魔法って結構魔力使うんだぜ?」
「チッ、世話の焼ける奴等だ」
そう言ってミトラが眠りの魔法の呪文を唱えはじめる。
俺はその時に、この場に村長と重鎮の長老格が数人居るのに気がついた。
弟の眠りの魔法が俺にかかる。
強烈な眠気に抗う俺の耳に、ミトラの話す声が届く。
「じゃあそういう事だから、村長。魔法の使えない無駄飯食らいと引き換えに、問題が解決するんだから安いモンだろ。長老様たちも問題ねえよな」
「うむ……」
「素晴らしい判断です。さすがは私の自慢の息子だわ」
俺は、真っ黒な絶望に塗り潰されながら、意識を失った。
*****
頬に何かが当たった感触で俺は目覚めた。口の中に少し入り込んだ腐葉土が気持ち悪い。
森の中の小さな広場に俺は転がされていた。
僅かな月明かりしか届かぬ夜の森。
夜目の効くエルフでなければ何も見えないだろう。
俺は足を使って身体を捻り、うつ伏せになると足を曲げて身体を丸めた。
バランスに気を付けながら上体を起こし、片膝ずつ立てながらその場に立ち上がった。
上半身が縄で拘束されている事が、さっきの事が夢ではないのを証明している。
周囲に小枝が散らばっている。
木の上に待機している連中が何度も俺に当てていたようだ。
だが今はそんな事はどうでもいい。一刻も早くこの場から立ち去らねば。
あの魔物の気配がどんどん近づいて来ているからな。
そう思って動こうとした俺の目の前の地面に矢が突き立つ。木の上の殺気を見るに、俺に当てにきてる打ち方だ。
しかし外れてもその矢は、充分に足止めの目的を果たした。
背後に例の魔物の気配を感じて、俺は振り返る。思ったよりも近くに魔物はいた。
夜の闇に溶け込んで輪郭は判然としない。
だが、見上げるような高さの位置に、爛々と光る金色の双眸と真っ赤な口腔、白く巨大な牙は見間違えようはずがない。
魔物はノソリノソリと俺に近づき、俺はジリジリと後ろに下がる。
背を見せた瞬間に殺られるのが伝わってくる。
後退する俺の背中に何かの木が当たると、目の前にまで近づいている魔物は、おもむろに左の前足で俺を叩いた。
吹き飛ばされた俺は、別の木に左肩から激突する。
ゴキリという感覚が走る。左肩が再び脱臼したようだ。ほんの少し縄が緩んだ。
だがすぐに魔物が近づいて、今度は右前足で俺を叩く。
また吹き飛ばされた俺は別の木に激突。
この魔物の行動を俺はすぐに理解した。
猫がネズミをいたぶる行為だ。魔物は俺で遊んでいるのだ。
おかげで縄をほどく暇さえありはしない。
しかしそれが二、三回続いた時。
魔物の爪が縄に引っかかったのか、ブチリと縄がちぎれて俺は拘束から解放された。
俺は魔物の前足をしゃがんで避けると、拘束されていた縄を右手に取り一目散に駆け出す。
木の上から、慌てたように矢が降り注ぐが俺には当たらなかった。
魔物が鬱陶しそうに、木に体当たり。悲鳴があがって誰かが落ちた音がした。
俺は魔物と距離が取れたと判断できると、左の手首を適当な木の又に挟んで左肩を引っ張った。
何度か角度を変えて引っ張るうちに、左肩の関節が嵌った感触が走る。
痛みで筋肉が固まる前で良かった。
俺は石が多く転がっている辺りまで来ると、適当な石を縄で括る。
縄の反対側にも同じように石を取り付けた。勿論、縄の長さは適当に調整はかけた。
左肩は動かなかったが、肘から先は動かせたので、何とかなった。
昔、狩の師匠に教えて貰った狩り方だが、獲物の大きさがまるで違う。
上手くいくだろうか。だがやるしかない。
俺は更に適当な大きさの石を左手に持つと、石を取り付けた縄を右手に持ち、適当な木の影に隠れた。
魔物の気配が再び近づいてくる。今度は駆け足なのだろう、かなりの速さだ。
意を決して俺は木の影から飛び出し魔物の前に姿を見せる。そして祈るような気持ちで石縄を魔物の足元に投げつけた。
幸運にも縄は魔物の足に絡まり、魔物はバランスを崩して転倒した。
俺は左手に持っていた石を右手に持ち替えながら魔物の頭部に駆け寄り、魔物の眉間を石で何度も殴打した。無我夢中に。
そんな魔物を殴りつけている俺の左腕に矢が突き立つ。
顔を上げると、俺と魔物を追いかけて来たと思われるエルフ共が、木の影から俺に矢の狙いを定めているのが見えた。
俺は咄嗟に魔物の身体の影に隠れる。
弟が呪文を唱える声が聞こえた。
火球が飛んできて魔物の身体にあたり、魔物が燃え出す。
だが俺はその瞬間に身を屈めたまま逃げ出した。
突然の炎の光に狙いが狂ったのか、他のエルフ共の矢の攻撃は見当はずれの場所に突き立った。
このまま夜の闇にまぎれて逃げよう。
そう思った俺の思いを打ち砕くように、背後から多数の熱源を感じる。
慌てて木の影に隠れると、周囲に大小さまざまな火球が着弾し、燃え上がり始めた。
クソッ、今のうちに火の隙間を縫って逃げ出したいが、ミトラ達は当然それを狙っている筈だ。どうする!?
だがエルフ共が悲鳴をあげだした。
木の影から様子を見ると、魔物が生きていたようだ。
毛皮を燃え盛らせながら起き上がり、連中に襲いかかっていた。
奴らは逃げ出し、魔物はそれを追いかける。
俺は火の隙間を縫ってその先に走りだした。
俺は走りながら思い出す。
縄で縛られた俺をゴミでも見るように眺めていた、弟の取り巻きを。
俺を魔物のエサにすることを、何ひとつ咎めなかった村長を、長老を。
俺を一瞥だにせずに、ミトラの決定を顔色ひとつ変えずに褒めそやした母親を。
走りながら俺は泣いていた。
涙が止まらなかった。
何ひとつ尊敬できない父親。
母とミトラ以外に、大して親密な住人のいない村人。
みんな、いつもアイツを見ていた。
弟弟弟。ミトラミトラミトラ。
あんな村などあの魔物に滅ぼされてしまえ。
*****
どこをどう走ったのか。
俺はボロボロの状態で、ほうほうの体で、例の農村の爺さんの所にたどり着いた。
爺さんのそばには数人の、武具に固めた男女が立っていて、爺さんは彼らと何かを話している。
俺がフラフラと爺さんに近づくと、側に立ってる人の中の、女の人が俺に気がついた。
それにつられて爺さんも俺に気がつき、俺に向き直る。
俺は爺さんに縋り付くと、人目も憚らずに大声で泣き叫んだ。
*****
その後も、色々と彼は私に話してくれました。
その神父さんの所に来ていた冒険者……リッシュさん達の中に、冒険者志望のパンチェッタさんが居たこと。
ジビエさんの指導で、彼女が彼を治療したこと。
キャンティの姉御とラディッシュ先生が、森とエルフの村の様子を見に行ったこと。
村は全滅して生存者は見当たらず、全滅させた原因であろう魔物も村で絶命していたこと。
私は、涙を流しながら呆然としている彼の頭を胸に抱きながら、彼の背中をさすっています。
彼の魔物を倒した話を聞いて、私は本当の意味で実感しました。
私の旦那が邪竜を倒した英雄本人なのだと。
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