ダーティーホワイトエルブズ ~魔物退治してた現代転移の苦労人エルフ、“主人公”への復讐を決意する~

きさまる

文字の大きさ
17 / 128
第二章 異世界編

第16話 ─ 挫けないで、お嫁サンバ ─その2…ある男の独白

しおりを挟む
 エルフの村から更に森の奥。巨大で凶暴な魔物が出没するようになってからしばらく経った。
 不幸中の幸いで死者こそ出ていなかったが、怪我人が大勢出ていた。

 いや、そんな事を言えていたのは最初だけだ。
 森の奥に行けなくなった事で狩り場が大幅に制限され、食糧事情も大幅に悪化したからな。

 村では連日のように魔物の対応を話し合っていたが、結論が出ることはなかった。

 討伐に向かおうにも、戦力になる者のほとんどがすでに怪我を負って動けなかったからだ。
 村を捨てようにも、同じ理由で多数の怪我人を抱えては移動が出来ない。
 かといって、怪我が治れば村の働き手の中核となる者達だけに、見捨てる事も出来ない。
 何より村を捨てた後の移住先が決まっていない。

 かく言う俺も先日、その夜の闇を固めたような漆黒の狼の魔物に襲われて、左肩を脱臼して二の腕にも爪痕が残っていた。
 左肩は整復して関節をめたが、しばらくは使い物にならない。
 戦力にならない訳では無かったが、右手一本では居ないよりマシ程度でしかなかった。

 魔法が使える身だったなら、もう少し戦力になれるのにと、歯噛はがみしながら話し合いに参加した帰り道。
 俺は家の近くの暗がりで何者かに後頭部を殴られて倒され、複数人にボコボコに袋叩きにされた。

 目が覚めると家の前で、身体を縄でぐるぐる巻きに縛られ転がされていた。脱臼していた左肩を固定していた三角巾も取り去られているので、左肩が痛む。
 目の前には、複数のエルフと何かを話しているミトラ、それを眺める母。

「……おい、何だコレは。どういうつもりだ!」

 だが、弟を取り巻く数人がこちらに目を一瞬やっただけで、何事もなく何かを話し続ける。

 その時に気がついた。コイツ達は弟の太鼓持ち共だ。
 村の自警団を気取って狩りにも行かず畑も手伝わずに適当に集まって駄弁だべっている連中だ。

「おい! どういう事か説明しろ!」

「チッ、だから眠りの魔法かけとけっつっただろ。魔法を使い惜しみすんなよ」

「俺たちゃお前と違って気軽に魔法をかけれないんだよ。眠りの魔法って結構魔力使うんだぜ?」

「チッ、世話の焼ける奴等だ」

 そう言ってミトラが眠りの魔法の呪文を唱えはじめる。
 俺はその時に、この場に村長と重鎮じゅうちんの長老格が数人居るのに気がついた。

 弟の眠りの魔法が俺にかかる。
 強烈な眠気にあらがう俺の耳に、ミトラの話す声が届く。

「じゃあそういう事だから、村長。魔法の使えない無駄飯食らいと引き換えに、問題が解決するんだから安いモンだろ。長老様たちも問題ねえよな」

「うむ……」

「素晴らしい判断です。さすがは私の自慢の息子だわ」

 俺は、真っ黒な絶望に塗り潰されながら、意識を失った。


*****


 頬に何かが当たった感触で俺は目覚めた。口の中に少し入り込んだ腐葉土が気持ち悪い。

 森の中の小さな広場に俺は転がされていた。
 わずかな月明かりしか届かぬ夜の森。
 夜目の効くエルフでなければ何も見えないだろう。

 俺は足を使って身体を捻り、うつ伏せになると足を曲げて身体を丸めた。
 バランスに気を付けながら上体を起こし、片膝ずつ立てながらその場に立ち上がった。
 上半身が縄で拘束されている事が、さっきの事が夢ではないのを証明している。

 周囲に小枝が散らばっている。
 木の上に待機している連中が何度も俺に当てていたようだ。

 だが今はそんな事はどうでもいい。一刻も早くこの場から立ち去らねば。
 あの魔物の気配がどんどん近づいて来ているからな。

 そう思って動こうとした俺の目の前の地面に矢が突き立つ。木の上の殺気を見るに、俺に当てにきてる打ち方だ。
 しかし外れてもその矢は、充分に足止めの目的を果たした。

 背後に例の魔物の気配を感じて、俺は振り返る。思ったよりも近くに魔物はいた。
 夜の闇に溶け込んで輪郭は判然としない。
 だが、見上げるような高さの位置に、爛々らんらんと光る金色の双眸そうぼうと真っ赤な口腔、白く巨大な牙は見間違えようはずがない。

 魔物はノソリノソリと俺に近づき、俺はジリジリと後ろに下がる。
 背を見せた瞬間にられるのが伝わってくる。
 後退する俺の背中に何かの木が当たると、目の前にまで近づいている魔物は、おもむろに左の前足で俺をはたいた。
 吹き飛ばされた俺は、別の木に左肩から激突する。
 ゴキリという感覚が走る。左肩が再び脱臼したようだ。ほんの少し縄が緩んだ。

 だがすぐに魔物が近づいて、今度は右前足で俺を叩く。
 また吹き飛ばされた俺は別の木に激突。

 この魔物の行動を俺はすぐに理解した。
 猫がネズミをいたぶる行為だ。魔物は俺で遊んでいるのだ。
 おかげで縄をほどく暇さえありはしない。

 しかしそれが二、三回続いた時。
 魔物の爪が縄に引っかかったのか、ブチリと縄がちぎれて俺は拘束から解放された。

 俺は魔物の前足をしゃがんで避けると、拘束されていた縄を右手に取り一目散に駆け出す。
 木の上から、慌てたように矢が降り注ぐが俺には当たらなかった。
 魔物が鬱陶うっとうしそうに、木に体当たり。悲鳴があがって誰かが落ちた音がした。

 俺は魔物と距離が取れたと判断できると、左の手首を適当な木の又に挟んで左肩を引っ張った。
 何度か角度を変えて引っ張るうちに、左肩の関節がはまった感触が走る。
 痛みで筋肉が固まる前で良かった。

 俺は石が多く転がっている辺りまで来ると、適当な石を縄でくくる。
 縄の反対側にも同じように石を取り付けた。勿論、縄の長さは適当に調整はかけた。
 左肩は動かなかったが、肘から先は動かせたので、何とかなった。

 昔、狩の師匠に教えて貰った狩り方だが、獲物の大きさがまるで違う。
 上手くいくだろうか。だがやるしかない。
 俺は更に適当な大きさの石を左手に持つと、石を取り付けた縄を右手に持ち、適当な木の影に隠れた。

 魔物の気配が再び近づいてくる。今度は駆け足なのだろう、かなりの速さだ。
 意を決して俺は木の影から飛び出し魔物の前に姿を見せる。そして祈るような気持ちで石縄を魔物の足元に投げつけた。
 幸運にも縄は魔物の足に絡まり、魔物はバランスを崩して転倒した。

 俺は左手に持っていた石を右手に持ち替えながら魔物の頭部に駆け寄り、魔物の眉間を石で何度も殴打した。無我夢中に。

 そんな魔物を殴りつけている俺の左腕に矢が突き立つ。
 顔を上げると、俺と魔物を追いかけて来たと思われるエルフ共が、木の影から俺に矢の狙いを定めているのが見えた。

 俺は咄嗟とっさに魔物の身体の影に隠れる。
 弟が呪文を唱える声が聞こえた。
 火球が飛んできて魔物の身体にあたり、魔物が燃え出す。

 だが俺はその瞬間に身をかがめたまま逃げ出した。
 突然の炎の光に狙いが狂ったのか、他のエルフ共の矢の攻撃は見当はずれの場所に突き立った。

 このまま夜の闇にまぎれて逃げよう。
 そう思った俺の思いを打ち砕くように、背後から多数の熱源を感じる。
 慌てて木の影に隠れると、周囲に大小さまざまな火球が着弾し、燃え上がり始めた。

 クソッ、今のうちに火の隙間を縫って逃げ出したいが、ミトラ達は当然それを狙っている筈だ。どうする!?

 だがエルフ共が悲鳴をあげだした。
 木の影から様子を見ると、魔物が生きていたようだ。
 毛皮を燃え盛らせながら起き上がり、連中に襲いかかっていた。

 奴らは逃げ出し、魔物はそれを追いかける。
 俺は火の隙間を縫ってその先に走りだした。


 俺は走りながら思い出す。

 縄で縛られた俺をゴミでも見るように眺めていた、弟の取り巻きを。
 俺を魔物のエサにすることを、何ひとつとがめなかった村長を、長老を。
 俺を一瞥いちべつだにせずに、ミトラの決定を顔色ひとつ変えずにめそやした母親を。

 走りながら俺は泣いていた。
 涙が止まらなかった。

 何ひとつ尊敬できない父親。
 母とミトラ以外に、大して親密な住人のいない村人。
 みんな、いつもアイツを見ていた。

 弟弟弟。ミトラミトラミトラ。


 あんな村などあの魔物に滅ぼされてしまえ。


*****


 どこをどう走ったのか。
 俺はボロボロの状態で、ほうほうのていで、例の農村の爺さんの所にたどり着いた。
 爺さんのそばには数人の、武具に固めた男女が立っていて、爺さんは彼らと何かを話している。

 俺がフラフラと爺さんに近づくと、側に立ってる人の中の、女の人が俺に気がついた。
 それにつられて爺さんも俺に気がつき、俺に向き直る。


 俺は爺さんに縋り付くと、人目もはばからずに大声で泣き叫んだ。


*****


 その後も、色々と彼は私に話してくれました。

 その神父さんの所に来ていた冒険者……リッシュさん達の中に、冒険者志望のパンチェッタさんが居たこと。
 ジビエさんの指導で、彼女が彼を治療したこと。
 キャンティの姉御とラディッシュ先生が、森とエルフの村の様子を見に行ったこと。
 村は全滅して生存者は見当たらず、全滅させた原因であろう魔物も村で絶命していたこと。



 私は、涙を流しながら呆然としている彼の頭を胸に抱きながら、彼の背中をさすっています。
 彼の魔物を倒した話を聞いて、私は本当の意味で実感しました。

 私の旦那が邪竜を倒した英雄本人なのだと。



 いえ、疑っていたわけではないのですよ?
 ええ、本当に。

 本当に本当ですったら。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

SSSレア・スライムに転生した魚屋さん ~戦うつもりはないけど、どんどん強くなる~

草笛あたる(乱暴)
ファンタジー
転生したらスライムの突然変異だった。 レアらしくて、成長が異常に早いよ。 せっかくだから、自分の特技を活かして、日本の魚屋技術を異世界に広めたいな。 出刃包丁がない世界だったので、スライムの体内で作ったら、名刀に仕上がっちゃった。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

企業再生のプロ、倒産寸前の貧乏伯爵に転生する 

namisan
ファンタジー
数々の倒産寸前の企業を立て直してきた敏腕コンサルタントの男は、過労の末に命を落とし、異世界で目を覚ます。  転生先は、帝国北部の辺境にあるアインハルト伯爵家の若き当主、アレク。  しかし、そこは「帝国の重荷」と蔑まれる、借金まみれで領民が飢える極貧領地だった。  凍える屋敷、迫りくる借金取り、絶望する家臣たち。  詰みかけた状況の中で、アレクは独自のユニーク魔法【構造解析(アナライズ)】に目覚める。  それは、物体の構造のみならず、組織の欠陥や魔法術式の不備さえも見抜き、再構築(クラフト)するチート能力だった。  「問題ない。この程度の赤字、前世の案件に比べれば可愛いものだ」  前世の経営知識と規格外の魔法で、アレクは領地の大改革に乗り出す。  痩せた土地を改良し、特産品を生み出し、隣国の経済さえも掌握していくアレク。  そんな彼の手腕に惹かれ、集まってくるのは一癖も二癖もある高貴な美女たち。 これは、底辺から這い上がった若き伯爵が、最強の布陣で自領を帝国一の都市へと発展させ、栄華を極める物語。

『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』

チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。 気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。 「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」 「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」 最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク! 本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった! 「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」 そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく! 神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ! ◆ガチャ転生×最強×スローライフ! 無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!

【完結】うさぎ転生 〜女子高生の私、交通事故で死んだと思ったら、気づけば現代ダンジョンの最弱モンスターに!?最強目指して生き延びる〜

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
 女子高生の篠崎カレンは、交通事故に遭って命を落とした……はずが、目覚めるとそこはモンスターあふれる現代ダンジョン。しかも身体はウサギになっていた!  HPはわずか5、攻撃力もゼロに等しい「最弱モンスター」扱いの白うさぎ。それでもスライムやコボルトにおびえながら、なんとか生き延びる日々。唯一の救いは、ダンジョン特有の“スキル”を磨けば強くなれるということ。  跳躍蹴りでスライムを倒し、小動物の悲鳴でコボルトを怯ませ、少しずつ経験値を積んでいくうちに、カレンは手応えを感じ始める。 「このままじゃ終わらない。私、もっと強くなっていつか……」  最弱からの“首刈りウサギ”進化を目指して、ウサギの身体で奮闘するカレン。彼女はこの危険だらけのダンジョンで、生き延びるだけでなく“人間へ戻る術(すべ)”を探し当てられるのか? それとも新たなモンスターとしての道を歩むのか?最弱うさぎの成り上がりサバイバルが、いま幕を開ける!

攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】

水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】 【一次選考通過作品】 ---  とある剣と魔法の世界で、  ある男女の間に赤ん坊が生まれた。  名をアスフィ・シーネット。  才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。  だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。  攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。 彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。  --------- もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります! #ヒラ俺 この度ついに完結しました。 1年以上書き続けた作品です。 途中迷走してました……。 今までありがとうございました! --- 追記:2025/09/20 再編、あるいは続編を書くか迷ってます。 もし気になる方は、 コメント頂けるとするかもしれないです。

スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する

カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、 23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。 急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。 完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。 そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。 最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。 すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。 どうやら本当にレベルアップしている模様。 「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」 最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。 他サイトにも掲載しています。

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

処理中です...