とがびとびより、ロニーの物語

ヒトヤスミ

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光道真術学院【マラナカン】編

十八

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 その日の朝、教室はいつもよりざわついていた。
 理由は明確だ。昨日の講義後に、ロニーが告げた一言によってである。
 しかし、いつもと変わらぬスタンスを持つものも中には居る。
「ミスティ、ねえミスティ」
「…ん…あぁ…アリス…ちゃん…」
 アリスはミスティの肩をつかみユサユサと揺らす。眠そうな目を擦りながらミスティは顔を上げた。
「あんたねぇ、こんなに皆が騒いでるのにマイペース過ぎよ」
「…だって…私たち…には…あんまり…関係…ない事…だし…」
 アリスは「こらっ」とミスティのおでこを軽く小突いた。
「駄目よ、そんなんじゃ。自分たちには関係ないことだけど。目的にとって欠かせない事なんだから」
「……。…ごめん…そうだ…よね…私…がんば……」
 言い終える前にミスティの瞼が睡魔の誘惑に負け、ていく。

「オイっ!」

 結構な声量で突っ込んだアリスに、ざわついていた教室中の視線が集まる。
 アリスはその視線に照れ笑いを浮かべて舌をペロッとペコちゃん風。
 上手くやり過ごしたと思いミスティの方を向くと、先ほどまでとは違い、すました顔で教科書を読んでいた。
 皆が興味を失い各々の話に戻った次の瞬間、教室に【パーンッ】という音が鳴り響いた。
 またもやアリスの方を向いた視線の先には、何故か頭を抱え痛がるミスティと、表紙が少しカーブした教科書を読むアリスがいたという。
「おはよう――ん、ミスティ。どうした頭でも痛いのか?」
 丁度このタイミングで現れたロニーには、ミスティが頭を抱えている意味を知る由もない。
「…アリス…ちゃん…が」
 その言葉の途中でアリスが言葉を被せていく。
「大丈夫よ、何でもないから。ミスティは昔からちょっと変わってたのよね、癖よ癖。ねぇ、ミスティ」
 アリスをじーっと見つめるミスティを不思議に思ったが、別にいいかと話を進めた。
「えー、良くない知らせと良い知らせがある。昨日の帰りしなに言ったけど……今日は光道力測定の予定!だったんだけど変更になったから」
 生徒達から大ブーイングが飛ぶ。
 それもしょうがない事だ。どれだけ生徒達がこの日を楽しみにしていたか……光道真術の源である光力。それ自体は多かれ少なかれ全ての人の体内に宿っている。
 光道真術学院【マラナカン】は規定に定めれた光力の数値を越えなければ入学できない。
 大まかな光力は簡易な測定器で図ることが可能であり、簡易測定器は各地方にも配備されている。
 その数値をマラナカンに送り、学園からの推薦状が届くという仕組みになっている。
 しかし簡易測定器では、光力の正確な測定に関しては難しいのが現状だ。
 そのため、ここマラナカンにある大型の測定器と光道真術の特殊系統能力者で正確な測定が可能となる。
――それが本日行われるはずであった。
 生徒達は今日、正式に自身の光力値が分かる筈であった。
 それにより学生達のヒエラルキーが明確にされてしまうという負の面もあるのだが、そこまで考えが及ぶものも少なく、もしかしたら自身が過去の英雄並みの力を秘めているかもしれないと淡い期待を抱いている者が殆どだ。
 マラナカンから推薦状が届き、本日までどれほど多くの者に持ち上げられただろう、最低でも若い彼らが勘違いするには十分すぎる程ではある筈だった。
「お前たちが楽しみにしてた気持ちも分かるけど、しょうがないだろ測定担当のレイル先生が急病で休みなんだから」
 何人かの生徒から、他に変わりが務まる人はいないのかという質問が飛ぶ。
「平時ならいるみたいなんだけどね。俺が何故、臨時講師しているかわかるでしょ?」
 それでも生徒たちの不満の声は止まない。心では仕方ないとわかっているのだが、まだ若い彼らは誰かに当たらないと気が済まないのだ。
 助け舟か好奇心か。話の続きを促す質問が上がった。
「じゃ、よくない知らせがそれだとして、いい知らせは何なのよ?」
 アリスは既にロニーに対して敬語を使う気持ちはないようだ。
「お前ねぇ、まぁいいけど……」
 特に生徒たちの期待感は上がらない、別に大したことなどないのだろうという表情で埋め尽くされている。
「綿密に組み立てられたスケジュールに、予期せぬ穴が空いちまったということで――他のクラスは前倒しで授業をすることになりました。しかし、このクラスは俺の臨時講師ですので対応出来ません、さぁ困った」
「いや、それもよくない事じゃんか。まさかの二個目も悪い知らせとか」
「アリスさん、人の話は最後まで聞きなさいよ……」
 なんでなのか、あからさまに芝居がかり始めたロニーの口調に、生徒たちはイラッとし、クラスの空気はドン引きである。
「なので、本日はスペシャルなゲストにお越しして頂きました。皆さま教室前方の扉にご注目お願いいたします」
 意外な展開に、これまた意外に教室の空気が多少のワクワク&ドキドキ、ワクドキと期待感が膨らむ。
 ロニーの調子に乗った口上に合わせて教室の前方から一人の人物が現れた。

《その前に少しだけ時計の針が遡る》

 救護医であり本日の中心を担う予定であったレイル女医から、急遽お休みさせて頂きたいという連絡があった直後、数人の教諭とマクシミリアンは頭を抱えていた。
 代替えでやらせることが特に思いつかないのだ。
 協議した結果、ロニーが担当するクラスのみ講師の品質を考慮し、自習という名の暇つぶしを与えるという事に決定。
 結果を伝えられたロニーは本来ならば諸手を上げて喜ぶところではあるが……生徒がクッソ楽しみにしていたはずの光道力測定中止を告げた瞬間、受ける非難のストレスを考えると胃が痛くなる。
 重い足取りでロニーが教室に向かっていると、前方から意外な人物が歩いてくるではないか。
 聞けば本日は非番で、学院長に私的な用があり、学院を訪れたという。
 しかし本日、学院長は不在だ。
 当初から予定されていた中・高等部合同の二泊三日に渡る屋外演習に、ある貴族団が視察したいという事でエスコートを頼まれた。
 勿論、あの学院長の事なので断固拒否したのだが……とある場所から横やりが入る――【女王ジョルカ・パッロ】からだ。
 頑なに拒んでいた学院長はジョルカの哀願ともいえる頼み込みにより渋々了解したという。教え子に弱いところが彼女の弱点なのかもしれない。
 この時期に学院長が不在というのは稀で、訪ねてきた当の人物も不在を知らされていなかったといい、二度手間になってしまったと嘆く。
 その人物を見ていたロニーの頭上にポーンッとエクスクラメーションマークが、あるアイデアが頭の中に浮かんだのだ。
「どうせ暇なんだろ?ちょっと手を貸せよ、可愛い後輩の為にさ」
 渋る人物に対し、ロニーは後輩や学院、果てはこの国の為という、尤もらしい正論を叩きつけていく。
 勿論それは後輩のためなどではなく、これから受けるであろう非難の矛先を無くすために思いついたアイデアである。ようは自己保身だ。
 数分の交渉の結果、その人物は仕方ないと渋々了解し、急いで教職室に戻り、その旨をマクシミリアンに伝えると、サムズアップで凄くいい笑顔。
 楽をできると最初こそ喜んだロニーではあったが、よくよく考えるとそんなにも自身が信頼されていないのだと理解し、涙がこぼれそうになったのは別のお話。

《時計の針が現在に戻る》

 教室の前方から姿を現したのは一桁騎士団【ナンバーズ】壱番隊副隊長アンドレア・ポルトグレイロ【非常識/アンチセンス】であった。
 ロニーとしてはここで割れんばかりの大歓声が起こる予定であったのだが……。
 自分にとっては只の見飽きた幼馴染だが、生徒達が夢見る一桁騎士団の壱番隊副隊長という肩書で、かなり良い外面を持つ彼の女性人気は騎士団の中でも屈指を誇る筈なのだが……。
 期待していた大歓声はおろか誰一人の声もあがらない、素に戻ったロニーがアンドレアに尋ねる。
「おまえってもしかして実は全然人気ないのか?」

「……」

 それを俺に聞くのかよとアンドレアが肩を竦めかけた瞬間―――

「キァァァァァァァァァァァァァ!」
「ぎゃああぁぁぁぁぁおおおおおわわわわーーーーー!」
「ビャァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーー!」
「じゃばあああああああああああああ嗚呼ああああああああああああーーー!」
「マッハ―――――――――――――!!!!」
「ズンベンバンボーーーーーーーーーー!」
「か神じゃーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」
 ~ETC~


 音による波動が教室全体を揺らす、人間からこんな声が出るんだというくらいの大歓声の響発。
 大パニックに陥る主に女生徒、そして予想以上の大歓声に生徒よりパニックに陥るロニー。
 こうなってしまったら、ちょっとやそっとじゃ収集はつかない。
 何とかそれを鎮めようとアンドレアは挑戦するも、暴走した若い力を止める事は出来なかった。
 ロニーはオロオロとその場で右に左に歩き回り、アンドレアは襲い来る女生徒達を怪我をしないように躱す。
 どうしようもない狂乱の中その人は現れた!

「うるさーーーーい!」

 マクシミリアンによる数日前のデジャブのような一言が女生徒たちを一喝し、鎮めた。
「ロニー!あんた私に喧嘩売ってるわけ?」
 一番恐れていた未来が現実になり必死に目を逸らすロニー。怒り心頭のマクシミリアンはもう一人の人物も一喝。
「アンドレア!何してんのよ……ヒーロー気取りか?殺すぞ!」
「す、すいません……」
 アンドレアは借りてきた猫状態に。
「あんたのせいなの?」
 小動物程度ならば楽々殺せそうな怒気を放つマクシミリアンにアンドレアは目を逸らし、震える手でロニーを指さす。

「なっ!」

 蛇に睨まれた蛙の如く、直立不動を崩せず只々立ち尽くすロニー。
「……はぁ……ロニー、覚・悟・はしておきなさいよ」
「はい……」とだけ呟くのが精一杯であった。
 これ以上の騒ぎは勘弁して欲しいマクシミリアンがしょうがないとアンドレアを伴い教室から出ようとしたその時、一人の女子生徒が声を上げる。
「マクシミリアン先生、待ってください」
 その言葉に振り返るマクシミリアンは、少女に何かしらと問いただす。
「私、いえ、私達が一桁騎士団【ナンバーズ】の方にお話を聞く機会なんて今後ないかも知れないんです。せめて少しでもお話を伺いたいです」
「……申し訳ないのだけれど、先ほどの状況を見て許可できるほど私も暇ではないのよ」
 するとまた違う女生徒の反論が。
「も、もう二度とあのような騒ぎにはさせませんわ。お約束いたします――サ、サラーヴァント家に家名にかけて!」

「(……君もか!)」

 なにその家名使いの低み……と、なんとも言えない気持ちになるロニー。
 その後も続々と一桁騎士団の話を聞くという隠れ蓑を使ったア・ン・ド・レ・ア・様の話が聞きたいという生徒(主に女子)からの嘆願が相次ぐ。
 流石のマクシミリアンも根負け。
 その結果、少しでもうるさくしたら即退場(アンドレアが)というルールの元で授業の続行が決まり、生徒達(主に女子)は密かに机の下でガッツポーズを決めたのである。
 マクシミリアンは自身の担当する教室に戻る際、ロニーに向かい敢えて聞こえるように「チッ」と舌打ちしてを去った。
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