とがびとびより、ロニーの物語

ヒトヤスミ

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光道真術学院【マラナカン】編

三十二

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 臨時講師として本日で五日目、ロニーが教壇に立つのは今日で最後。
 事務的な作業で明日もマラナカンに来なければいけないとはわかっているが、それでも、ようやくと肩の荷が下りる。
 人に教えるという事の難しさと、少しばかりの面白さを得られた一週間。
 先ほど、マクシミリアンと朝の打ち合わせも終わり、教室に向かっている。
 たかが一週間、されど一週間。長く思った時間も、終わってみれば一瞬の出来事。
 軽く全身を一伸び、あと数メートルで教室に――瞬間、閃光が視界を奪う、眩き光がロニーの全身……いや、学院の窓という窓に降り注いだ。

≪≫≪≫≪≫

   平和な日常を切り裂く轟音。
   王都のあちらこちらから白煙、そして猛火は家々を延焼させ始める。
 悲鳴・怒号・絶叫――瞬く間に王都は阿鼻叫喚の地獄絵図。
 逃げ惑う人々の前に現れたのは、数十体の救済害という名の異形の獣。
 獣は罪のない人々へ、その牙を剥けた。

≪≫≪≫≪≫
 
「た、た、たすけ――」
 救いを求める声はそこで途絶え、後に残るは無残にも切り裂かれた体。
 異形の獣は次の獲物に狙いを定めた。
「あ、あぁぁ……」
 恐怖、そして声ならぬ声。定められた次の獲物は逃げることもままならない。
 手足は震え、腰が抜ける。顔面を青白く変え、ただ怯える。萎縮した力を精一杯振り出すも、動かぬ下半身。引きずりながら移動出来た距離は、ほんの僅かな後退。
 近づく悪魔の如き異形は大きく片腕を挙げた……振り下ろされる人生の終わり。

「顕現!」

 振り下ろされた拳は、白銀の騎士により防がれた。
 騎士は、防御に使用した大槌を一薙、異形の獣を殴りつける。
 転がり吹き飛ぶ獣を確認した後、振り向き、腰を落とした。
「大丈夫ですか!早く逃げて!」
 差し伸べた手に、反応はない。
「あぁぁぁぁ……」
 あまりの恐怖に、思考を手放したのだ。
 立ち上がる異形の獣は、白銀の騎士に狙いを絞ったようだ。
「顕現!」「顕現!」「顕現!」
 獣は遅れ現れた、複数の白銀の騎士に、取り囲まれていた。ジリジリと、にじり寄る獣を、狩る態勢をとる騎士達。
「かかれ!」
 リーダー格と思われる男の声に弾かれ、一斉に飛び掛かる白銀の騎士。全方位から繰り出された攻撃に、異形の獣は、断末魔の咆哮を残し消滅した。
 一息つく暇もなく、騎士たちは次の行動を起こす。
「よし、次だ。お前はこの人を避難場所まで連れていけ、後は早く一般人を非難させるんだ!」
「「「「ハッ!」」」」
 騎士団は素早く散開し、次の悲鳴の元へ走るのであった。

≪≫≪≫≪≫

 【リリー旬菜工房】がある商業区も、例外なく救済害の攻撃を受けている。
「あなた、魚屋のおばあちゃんが、瓦礫に挟まって動けないらしいわ」
 リリーが叫ぶ。
「わかった、すぐ行く。お前は引き続き、他に逃げ遅れてる人がいないか確かめてくれ」
 ミューレンは、近くの商店の軒先にあった、鉄の棒を持ち魚屋へ、リリーは町内を確かめに再び走り出す。

「ばあさん大丈夫か?」
 魚屋の奥、倒れた家具に足を挟まれ、うつ伏せの状態で寝そべる、年配の女性が顔をあげる。
「大丈夫よ。それより老い先少ない私なんかいいから、あなたは早くお逃げ」
 年配の女性は、既に覚悟をひめていた。リリーの話では、救済害はこちらの方面に向かっており、数ブロック先まで来ているとのこと。
「馬鹿言うなよ、こんな形で死なれたんじゃ、先に逝ったあの口うるせぇじいさんに、怒られちまうよ。今助けるから待ってろ」
 そう言うと、ミューレンは店内に転がっていた、強度のありそうな箱を適当に置き、店先から持ち出した、鉄の棒を家具の隙間に差し込み、力一杯押さえつける。
 てこの原理により、力を加えられた家具は、ほんの少し隙間をつくる、しかし、まだ抜け出せるほどではない。
 店外からは救済害による破壊音が、先ほどまでとは違い、よりクリアに聞こえ始めた。
「もういいから、早く逃げておくれよ」
 頼みというよりは懇願。近づく脅威。目の脇に青筋を浮かび上がらせ、力を入れ続けるミューレン。
「もういいから……」
「う、るせぇ。絶対助けるわ、黙ってろ」
 火事場の馬鹿力か、ミューレンの指先が淡く光りだす。一般人である彼には、光道真術は使えない、だが絶対に助けるという強い思いが、彼にほんの僅かな力を与えた。
「う、おおぉぉぉ!」
 倒れていた大型の家具が、ゆっくりと持ち上がり始め、徐々に広がる隙間、遂に女性の自由を取り戻させる。女性が這いずりながら、その場所から移動したのを確認し、棒から手を放す。
 家具は再び破壊音を立てながら倒れる。
 力が抜け倒れこむミューレン。一息入れた後、すぐに年配の女性を担ぎ、店から抜け出した。そのまま避難場所に向かうのであった。

≪≫≪≫≪≫

 猛威をふるう二体の救済害。大路には様々な商品がぶちまけられ、見るも無残な姿に変わった店舗も少なくない、経済的な被害は、相当なものに及ぶだろう……だが、不思議と言えるほど、人的な被害が出ている様子はない。
  
 一つには、商店街という性質上、横のつながり、すなわち組合が行う定期的な避難訓練のおかげである。
 だが、それ以外の要因もあった。
 商店街には、第二の人生として店を構えるにいたった【元】騎士団という肩書を持つものがいる。
    確かにそういう人材は、そもそも実戦を経験していなかったり、経験していたとしてもかなりの期間、実戦から遠ざかっていたりはしていたが、一度は覚悟を決め訓練を行った者の行動は素早い。
 彼らは、命を物や金との天秤にかけなどしない。
 起こりえる事実を直ぐに理解し、行動を起こす。逃げあぐむ周りを諭し、避難所に向かわせ、自身の救える範囲内で救助活動を実行。
 そのおかげで、騎士団が現場に到着するまでの僅かな時間に、ほぼ全員の非難を終えていた。

≪≫≪≫≪≫

 リンギオが下した決断は速かった。流石に真面目な場面では、歴戦の猛者と言えるだけの活躍をしてみせる。
 慌てふためく文官を一喝、遠征中のゲルトに変わる、代役指揮官として、国土防衛・治安維持部隊【王国騎士団・アウトナンバーズ】を独断で直ちに投入、諜報部隊と連携し、適材適所の部隊配置、それにより早期の救済害討伐を可能にした。
 初期で、対応が間に合わなかった地区の被害は免れなかったが、それでも各地区は、徐々にだが確実に、事態を収束させていく。
 
「ふぅ、ひと先ず何とかなりそうな感じになってきたようだねぇ……」
 王宮の作戦室で一息つくリンギオ、周りの文官も当初の焦りから解き放たれ、だいぶ肩の力が抜けてきたようであった。
「イルちゃん、残りの救済害の数と現状の被害報告をお願い」
「残り四体、複数の部隊で討伐にあたっています。今現在交戦中ですのが、このまま鎮静化できるという事です。被害に関しては、現在、延焼中の家屋、施設、工場もすでに【王国騎士団・アウトナンバーズ】により消火活動が行われており、時間の問題とのことです」
「かなり大きく被害出ちゃったねぇ」
「いえ、この規模の救済害の攻撃を受け、これで済んだのは、まだ「まし」と言えると思いますよ、隊長」
「そうは言ってもねぇ、帰る家がないのはやっぱ辛いよね……それと、遠征中の部隊に連絡は済んだよね?」
 リンギオは、作戦テーブルの向かいに居る文官に話しを振る。
「ハッ!、ジョゼ参謀長と、連絡が取れたとのことです」
「参謀はなんて?」
「確定事項ではありませんが……遠征は取りやめ、帰還の準備に入ると」
「あぁ、そう。まぁ、普通そうなるよね(……このまま終わればいいんだけど、そうもいかないだろうなぁ……)」
 今後の展開に、頭を悩ませるリンギオ。その時、作戦室に一人の文官が血相を変え飛び込んできた。
「隊長、これを!」
 手に持つ用紙をリンギオに手渡す。
「これは?」
「ハッ!諜報部隊からの伝達であります。速やかに隊長に手渡せとのことです」
「んー。いい知らせでは、ないようですね……」
 リンギオは手渡された用紙の中身を確かめる。
「こいつは……イルちゃん、すぐに四番隊を集めて。遠征に外れて残ってる【一桁騎士団・ナンバーズ】も全員」
 先ほどとは打って変わった声色に、事態の重大さを感じ取ったイルシオニスタは、すぐさま駆け出した。
「非常用警報の準備、災害クラスはA」
 その言葉に、作戦室には震撼が走る。王都にA級以上の救済害が発生したのは数十年ぶり、しかも複数となると初めての出来事かもしれない……絶望的な状況になりつつあるり、静まり返る室内にリンギオが一喝!
「早くしろ!」

≪≫≪≫≪≫

 王都の主要施設に設置された、非常用警報が響く。警報が稼働するのは、A級以上の救済害出現の合図である。

 ここ何年も、警報が鳴ることはなかった。しかも、今は女王陛下の外遊に伴う【一桁騎士団・ナンバーズ】の遠征中である。
 年老いた人々は、過去に起こったA級救済害の悲劇を思い出させ、その身を硬直させ、悲劇の経験のないものは、伝聞や教育により、妄想の悲劇を頭の中で描き出し、その身を硬直させた。
 避難施設の一つ、商業区のはずれにある市場にも当然、悲劇の警報は鳴り響く。
「お母さん、私たち死んじゃうの?」
 幼女の無邪気な質問に、悲痛な面持ちでしか応えられぬ母。
 頼りない母の姿に、不安を覚えた幼女は、泣き出してしまう。純真無垢な悲壮感が、市場の空気を重く陰鬱なものに変えていく。
 拡がる不安は、苛立ちに色を変え伝播する「チッ、うるせーな。ガキが」と余裕のない大人から心ない野次。
 極限の状態が、人間の思考を惑わせ、起こり得る未来の恐怖に支配された。
 その時、一人の男……ぶっちゃけミューレンが、少女に歩み寄り、片膝をついた。
「大丈夫だよ、お嬢さん」
「……。死なないの?」
 少女の問いに少しの間を開ける。
「そうだな……死んじゃうかもね」
 周囲の大人たちは目を開く、「そっち?」と。
「……やっぱり……」
 再び泣き出しそうな少女の前で、やれやれと肩を竦めるミューレン。左手の人差し指を立て、顔の前で数回往復「チッチッチッ」と口を鳴らす。
「お嬢さん。そいつは、少しばかり早とちりし過ぎだぜ。死ぬのは死ぬ……けどね、それは君が少しばかり大きくなって、その君に好きな人が出来て、その人と暮らし始めて、いつか、その人との間にお嬢さんのような可愛いレイディーが生まれ、その子が大きくなり、やがて君は人生の意味を知り、暖炉の前に置いたロッキンチェアーに揺られながら、君は君のレイディーのレイディーの為にセーターを編んで――」
 「スパンッ!」と小気味いい音を立てミューレンの頭が叩かれた。
「長いし、分かりずらい!……あと癖が凄い!」
 頭を叩いたのはリリー、確かにミューレンの話は、なんかいい話っぽかったのだが……まぁ、長い。あと子供には伝わらない。
 リリーは、しゃがみ込み、少女に目線の高さを合わせて彼女の手を握る。
「大丈夫よ、私たちはこんなとこで死なないわ」
 少女に、ニッコリ笑い掛ける。
「……大丈夫なの?」
「大丈夫、私たちもこの街の人たちも強いもの。それに今、騎士団の人達が頑張っ戦っているもの、彼らは強いんだから!」
 少女の頭を撫で母親に向かわせる、先ほどまでとは違い、少女の顔から不安の色は消えていた。母親はリリーに一礼し、自身の未熟さを反省している。
 だが、大人達は違った、「信じてるだけで助かるわけねーだろ、それに一桁騎士団は遠征中だしよ、なんで今なんだ!」そんな声が何処からかあがる。
「うるさいっ!大の大人がガタガタ言ってんじゃないわよ!けつの穴の小さい男だね、そんなことしか言わないなら、隅っこで震えてなさい!」
 リリーの、凛とした声色での反論に、なんとなく拍手がおこり、すぐに大きな輪になった。

「やっぱ、リリーさんカッコイイっすねー。ね、マスター」
 遠目から眺めていたピースが、ラスグレイドに話しかけた。
「知らん。それより調理場所の確保と器具はどうした?」
「勿論、準備オッケーっすよ、いつでも平気っす!」
 ラスグレイドにどやされ、先ほどまでピースは調理器具と調理場所の確保に、市場の中を走り回っていた。準備が出来たので戻ってきたのだ。
「でも、マスター食材は?」
「ここがどこだと思ってるんだ、お前は」
「分かっていますけど、勝手に使っていいんすか?支払いとか……」
「知るか、グダグダ言う奴はぶっ飛ばせばいいだけだ」
「……っす」
 ラスグレイドの発したジャイアニズム全開の発言に、何とも言い難い気分になるピースであった。

 市場の端で、動き出したラスグレイドを見つけたミューレンは、彼の意図を組み、リリーにそっと耳打ち。了解と頷き、彼女は大きな声で一言。
「さあ、皆さん私達には私達の出来ることをやりましょう。今回の災害で頑張ってくれた皆に、炊き出しの準備をしましょう――ね!」
 先ほどのやり取りで、悩むのが馬鹿らしくなっていた人々は、自らを取り戻し、出来ることを探し始めた。
 ミューレンは腕を組み、活気を取り戻した市場を見、満足げな表情を浮べる。
「いや、あんた……何もしてないじゃないの」
 背後から魚屋のばあさんがミューレンに告げた。
 ミューレンは振り向き、人差し指を口元へ持っていき「……シー」とポーズをとるのであった。

≪≫≪≫≪≫

 作戦室には待機していた四番隊の面子が並ぶ。
「四番隊の諸君、準備は良いかな」
「「「「ハッ!」」」」
「今回の相手は王都に出現した五体のA級救済害、最初から全力で当たるように。ボクパ、サンドロ、スコールジーは王宮の前で他部隊の【一桁騎士団・ナンバーズ】と合流後、二人一組で目的地に……あんまり迷惑かけないでね」
「気を付けますよ隊長。でも俺は、夢中になると周りが見えなくなるタイプなんすよねぇ」
 ニヤニヤと薄ら笑いを浮べながら答えるボクパ。
「はぁ……じゃ、なるべくそうならないように頑張ってください。では気を付けて……あ、あと、どうしようもない時は――」
「隊長、もうすでに私以外はいませんが……」
「いやだねぇ、これだから若い男共は。がっつき過ぎ。童貞かよ」
「……セクハラです隊長。私はどうすれば?」
 大事な戦の前に、くだらないやり取りで、これ以上やる気を削がれるわけにはいかないとイルシオニスタ。
「イルちゃんは単独行動、マラナカン方面に向かってくれないかな?」
 リンギオから具体的な指示を受ける。
「何故ですか?そちらは戦力的に申し分ないと思いますが?あとイルシオニスタです隊長」
 当然の返答である。学院長やマクシミリアンは一桁騎士団クラスの戦力とみなされているのであり、援軍を送る必要はない。ありていに言えば避難場所の内、一番安全なところなのだ。
「えーと……勘?」
「被害が甚大な商業区に向かいます!」
「俺もそう言いたいところなんだけどね。念のためだよ」
「念のため?マラナカンが落とされるとでも?」
「そうは言ってないよ、普通に考えたらあり得ないしね。でも、今あそこには、ロニーがいるんだよねぇ……」
 リンギオは自らの発言に、しまったと後悔するも、時すでに遅し。
「あの人が?……絶対、商業区に向かいます!」
 イルシオニスタにとって、名前すらも聞きたくない、そんな人物が居る場所に行く気はない。
「そこをなんとか……隊長、そう!隊長命令!」
「何を今更……」
 普段通り、そんなものは突っぱねてしまえば関係ないと考えるイルシオニスタ。
「ふっふっふっ、わかってないねぇ。只の隊長じゃないんだな今は!一桁騎士団総隊長(仮)権限だよ、イルシオニスタ君、わかるかな?出来るんだよ、今の僕には。謹慎・残業なんでもござれだ。嫌だろう謹慎は?嫌だろう残業は?はっはっはっ、ジジイが帰ってくるまでは俺がナンバー1なのさ、いかなお偉いさんでも止められんぜ、はっはっはっ」
 リンギオの言うことは、あながち的外れでもない。現状、彼が指揮権を持っているのは間違いないのだ。そしてクソが付くほどの真面目さを誇るイルシオニスタは、その性格上、命令に逆らうことは出来なかった。
「屑がっ!」
 納得は行かないが、観念したイルシオニスタが捨て台詞を残し現場に向かった。
「(屑って言われた……)」
 片やリンギオは膝から崩れ落ちるのであった。
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