蛇神さま、どうか私を

ゆに蔵

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膣壁に擦れるざらざらとした舌の感触が、堪らなくも心地よい。
一旦舌が抜かれ、棗が気を抜いていると、間髪なく再び膣内に侵入される。今度は先程よりも深く、舌先が子宮口に触れていた。



「んっ、く……きゃぁ!?な…………?」



そこまで舌が長いことはないだろうと油断していた棗は、不意打ちの刺激に混乱し、左月の顔を振り返る。



「ん?……ああ、奥に触れましたか。蛇の舌は長いんです。ここも、奥まで侵すことが出来ますよ。」



左月は棗の耳元で囁くようにそう言うと、舌で耳介を一周くすぐるように触れ、そのまま耳の穴の中に挿し入れた。



「ひ…………!ぬいて、くださ……」



ひんやりと湿った舌が外耳道全体を蹂躙する。聴覚を支配され、まるで脳を直接侵されているような感覚に、棗の全身に鳥肌が立つ。
子宮口と鼓膜付近の壁を同時にいじられると、棗は首をふるふると横に降ったあと、背を反らし果ててしまった。



「だめ、おく、やだぁ……!っ……く、いやぁぁ!!」



くったりともたれかかり荒く息をする棗から舌を引き抜くと、左月はくすくすと笑いながら彼女の髪を掻い撫でる。



「ああ、刺激が強過ぎたようですね。右月、そこから先は寝台の上で。」


「そうだね。……この、期待通り美味しいよ。」



右月は、棗から顔を離し口の端をぺろりと舐め上げると、つややかな笑みを浮かべた。



「そうらしいですよ、棗様。私も楽しみにしています。」



未だ放心状態の棗の身体を湯で流すと、左月は彼女を抱え上げ浴室を後にする。二人は、へたり込む棗の髪や身体を優しく拭き、襦袢を着せると、また彼女を抱き上げて廊下に出ようとした。



「あの、もう大丈夫です!自分で歩けますから……それに、蛇神さまに見られると恥ずかしいですし……」


「そういうことなら。それでは付いて来てください。」



かすかに震える脚で前の二人に付いて歩く。ふと、廊下を歩いて気になったことを尋ねた。



「あの、なんか部屋が増えていませんか?昼も思ったのですが、毎日少しずつ社が広くなっているような……」



すると、右月が振り返り答える。



「その通り、よく分かったね。まあ正確には、〝広くなっている〟というよりも〝以前存在していた部屋が元に戻った〟んだけど。」


「……というと?」


「社の維持には神力が必要だ。ここ数年は神力の枯渇で、必要最低限の部屋しか残していなかった。
部屋の数が増えているのは、君と交わることで蛇神様の神力が徐々に戻っている証拠だよ。」


「へえ……私には神力の感知はできませんが、このような形で目に見えて分かるとは……」


「また時間のあるときに見て回るといいですよ。面白い部屋も多いので。
……ああ、この部屋です。」



通されたのは、これまた初めて足を踏み入れる部屋だった。
中央には大きな寝台、四隅には行灯あんどん。蛇神との行為のときに使われる部屋と似ているが、よく見ると行灯の形、襖の絵柄、天井の飾りの形が違う。



棗が興味深そうに部屋を見回していると、襦袢の帯がするりと解かれる。襦袢の前が開き、隙間から棗の白い生肌が露わになった。



「え、えっと……その……」



右月と左月に挟まれ、棗はどうすれば良いのか分からず頬を染め俯く。右月は彼女の腰に手を滑らせ、耳元でこそばゆい囁き声を出した。



「さて、まず何をしようか。」



何をと言われても、つい数日前まで純潔であった棗には情事に関することなど未だ何も分からない。もちろん、何かして欲しいことが浮かぶような余裕も無い。棗は昨夜の蛇神との情事を思い浮かべた。



「わ、分かりません……確か、最初は口付けを……」



言い終わる前に、左月に指で顎を持ち上げられた。互いの鼻先が触れ合いそうな距離にまで左月の顔が近付く。



「おや、口付けを御所望ですか?人間の娘にとって口付けは時に性交よりも特別な意味合いを持つと聞きますが。」



甘さを帯びた声で、からかうように問う左月。その銀の瞳には何もかもが見透されてしまいそうで、棗は視線を外す。



「そう、なんですか……?私、まだよく分からなくて……」


「ああ、可愛らしい。我が主への贄とあれど、こうも真っさらな感性はこの手でけがしてやりたくなる。
……いいですよ、口付けをしましょうか。」



欲を孕んだように変化した左月の声に怯え、拒否のために口を開いた棗であったが、その一瞬で噛み付くように口付けられる。
驚いた棗は左月の胸を叩くが、そんなものには何の意味も無い。頰の裏から歯茎、喉の付近に至るまで、口内を蹂躙し尽くした左月が棗を解放する頃には、彼女は目に涙を溜め一人で立つこともままならなくなっていた。



「なるほど、右月。これは美味いな。身体に神力が満ちていくのを感じる。」


「でしょ。それに棗ちゃん、反応が可愛い。」


「ふ、違いない。」



二人は腰砕けの棗を、半ば押し倒すように寝台に寝かせる。とろんとした目で先程の余韻に浸りながら呼吸を整える棗を、彼等は上から見下ろし、こう言った。



「そういえば棗ちゃん、君の淫らな姿を見ても僕たちは何も思わないだろう、みたいなことを言ってたよね。
あれは不正解だよ。」


「え……」


「ええ、人間では無いにせよ、私達には自己の存在を維持しようとする本能的な感覚があります。……貴女のような神力の源となる若い娘の淫らな姿や声は、正直そそられますね。」



欲に濡れた目の二人は、はだけかけた棗の襦袢に手を掛けた。

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