1 / 7
異世界転移
しおりを挟む
異世界……それは自分たちが住んでいる世界とは異なる世界。あるかどうかなんて誰にも分からない。だからこそ、その魅力に取り憑かれるのかも知れない。そんな僕も異世界にもの凄く興味があって趣味で書いている物語は異世界に迷い込んでしまいその世界で生活をする話を書いているんだ。
僕の名前は南雲みらい。17歳の高校二年生。
ある日の事、僕は学校の放課後いつもの様に図書室で物語を書いている。
「よう!みら、やっぱりここにいたのか?」
僕の背後からいつの間にかやってきて声をかけてきたのは僕の友人でもあり唯一無二の親友「黒闇らいと」だ。
「どうしたのさ?らいと?授業終わったのにいないからどこに行ったかと思ってたよ!」
「それが……な…聞くか?」
「ん~……たまには当てようかな?」
僕は「らいと」という大親友の事なら大体わかると自負している。
「えっとね……あ!あれかな?数学の林先生の授業中に頭の回転を良くするために皆DHAを取るべきって先生が言ったからってマグロの頭を持ってきてマグロの頭で味噌汁作り初めて騒いで怒られたあれかな?」
らいとは首を横に振ってる。ハズレか……。
「じゃあ、化学の実験の解剖のカエルを生き物を守れって言って学校中に逃がしたやつ!?」
「ブーー!チッチッチ!あれはマジ笑えたな!教頭のハゲ頭に乗っかって現国の佐藤が叩き落とそうとしてハゲ頭をパチーンって叩いて、しかも逃げられてるし!」
「確かにあれは笑ったけど教頭先生顔を真っ赤にして怒ってたじゃんか!」
「まあいいってことよ!次がラストだぜ!みら!」
僕は考えに考えた末に出た答えは……
「う~~ん……体育の脇田先生の女子の柔道の授業中に勝手に入っていって一本背負いで先生を気絶させたあれは?」
らいとは僕の席の前の椅子にドカりと座り僕をジーっと見てる……。
「あの時は、だな……あの変態野郎にイラッとしただけ……だ。」
「で?今日はどれで呼び出されたのさ?」
「教頭のズラをモップ代わりにして掃除しててバレた……。」
「………。」
「なんか言えよ……。」
そう言いながら、らいとは僕の書いていたノートを奪って読み始める。
「………。」
「ん?今回は……どお?」
ひとしきり、僕が書いていた作品を途中まで読むと、パンと音を立てノートを閉じる。僕はじっとらいとの反応を待ちゴクリと唾を飲み込む……。
「ふあ~~~!やっぱりみらの書く話はおもしれぇなあ!」
らいとはニコリと笑顔で僕に反応をくれる。
「でしょ、でしょう!?」
「おう!やっぱりあの主人公の二人の返しがいいよな?漫才師みたいなやり取り最高だし冒険もハラハラドキドキでさ!?」
そう……らいとは僕の作品のファンでいてくれるのだ!!
「あのさ…この物語の主人公は『僕』のつもりなんだよね…。」
「そうなのか?そう言われればそんな感じがするな?」
僕はちょっと恥ずかしいけどらいとにだから話したかった僕の思いがこの物語には詰まってるんだ。実際に物語のように知らない世界に行って冒険したり色々な種族の友達を作ったりそんな事が叶ったらどれだけ楽しいんだろう。
「らいとってさ?異世界の話とかって好きかなあ?」
「ん?俺か?………。」
らいとはそう言うと何故か質問に間を開けてくる。う~~どうなんだろ?ひかれたかな?僕の事おかしい奴とか思ったかな……僕はそんな事を考えてしまう。
「俺は……。」
僕はやっぱりいいや、と言おうとした時。
「異世界転移とか転生の話とかめっちゃ好きだぜ!」
「へ?……」
「あはははは!やっぱりみらをからかうとおもしれぇや!」
僕はからかって大笑いしてるらいとを見て顔が熱くなってくる。
「な!なんだよ!らいとも好きな話だったじゃんか!?」
僕は怒ってらいとの持ってるノートを取り上げる。
「もういいよ!らいとなんかにもう僕の物語の続き見せてやるもんか!?」
「わりいわりい!マジゴメンてみら!」
らいとは本気で謝ってる……のかな?僕はそう思ってらいとを見てるとふぅふぅと笑い過ぎて呼吸を整えてるとは……。
「大体らいとは……」
僕の言葉を片手で遮りらいとは真面目な顔をして語る。
「俺もな…実は異世界転生とか冒険ファンタジーだったり妖怪の世界とか好きなんだよな!」
「そうなの?」
大親友の意外な一面に驚いた。けど今まで確かにそんな話した事なかったかも……。
「好きだからこそ今までのみらの作品ずっと読んできたじゃねえか!?」
確かにその通りなんだけど僕にずっと気を使ってくれていたとばかり思ってたんだよね。
「って事は……そっかー、僕の作品ずっと追っかけてくれていたんだ。」
僕はついつい嬉しくなって話題を振ってしまう。
「僕はさ、今はこうしてらいとが友達になってくれて毎日楽しくすごせているけどさ…。書いてる作品の主人公は僕なんだよね?物語の中の僕は色んな種族の友人がいて剣も魔法なんかも使える勇者みたいな…僕の理想像で……あ!」
僕が我に返るとらいとはニコニコして僕を見てる。
「そっか!そんな世界…あったらいいな!」
らいとは呆れもせずにっこり笑顔で僕のノートに触れる。
「あ~あ……異世界転移したいな……。」
僕がつぶやくと……急に有り得ない突風が図書室内に吹き僕達が掴んでいたノートは手を離れ宙に舞い上がり光り出す!!僕の意識は光と共に失っていく………。
ユメカナっ!!本編第一話読んでいただきありがとうございました!
これまでの話と共によろしくお願いします。
僕の名前は南雲みらい。17歳の高校二年生。
ある日の事、僕は学校の放課後いつもの様に図書室で物語を書いている。
「よう!みら、やっぱりここにいたのか?」
僕の背後からいつの間にかやってきて声をかけてきたのは僕の友人でもあり唯一無二の親友「黒闇らいと」だ。
「どうしたのさ?らいと?授業終わったのにいないからどこに行ったかと思ってたよ!」
「それが……な…聞くか?」
「ん~……たまには当てようかな?」
僕は「らいと」という大親友の事なら大体わかると自負している。
「えっとね……あ!あれかな?数学の林先生の授業中に頭の回転を良くするために皆DHAを取るべきって先生が言ったからってマグロの頭を持ってきてマグロの頭で味噌汁作り初めて騒いで怒られたあれかな?」
らいとは首を横に振ってる。ハズレか……。
「じゃあ、化学の実験の解剖のカエルを生き物を守れって言って学校中に逃がしたやつ!?」
「ブーー!チッチッチ!あれはマジ笑えたな!教頭のハゲ頭に乗っかって現国の佐藤が叩き落とそうとしてハゲ頭をパチーンって叩いて、しかも逃げられてるし!」
「確かにあれは笑ったけど教頭先生顔を真っ赤にして怒ってたじゃんか!」
「まあいいってことよ!次がラストだぜ!みら!」
僕は考えに考えた末に出た答えは……
「う~~ん……体育の脇田先生の女子の柔道の授業中に勝手に入っていって一本背負いで先生を気絶させたあれは?」
らいとは僕の席の前の椅子にドカりと座り僕をジーっと見てる……。
「あの時は、だな……あの変態野郎にイラッとしただけ……だ。」
「で?今日はどれで呼び出されたのさ?」
「教頭のズラをモップ代わりにして掃除しててバレた……。」
「………。」
「なんか言えよ……。」
そう言いながら、らいとは僕の書いていたノートを奪って読み始める。
「………。」
「ん?今回は……どお?」
ひとしきり、僕が書いていた作品を途中まで読むと、パンと音を立てノートを閉じる。僕はじっとらいとの反応を待ちゴクリと唾を飲み込む……。
「ふあ~~~!やっぱりみらの書く話はおもしれぇなあ!」
らいとはニコリと笑顔で僕に反応をくれる。
「でしょ、でしょう!?」
「おう!やっぱりあの主人公の二人の返しがいいよな?漫才師みたいなやり取り最高だし冒険もハラハラドキドキでさ!?」
そう……らいとは僕の作品のファンでいてくれるのだ!!
「あのさ…この物語の主人公は『僕』のつもりなんだよね…。」
「そうなのか?そう言われればそんな感じがするな?」
僕はちょっと恥ずかしいけどらいとにだから話したかった僕の思いがこの物語には詰まってるんだ。実際に物語のように知らない世界に行って冒険したり色々な種族の友達を作ったりそんな事が叶ったらどれだけ楽しいんだろう。
「らいとってさ?異世界の話とかって好きかなあ?」
「ん?俺か?………。」
らいとはそう言うと何故か質問に間を開けてくる。う~~どうなんだろ?ひかれたかな?僕の事おかしい奴とか思ったかな……僕はそんな事を考えてしまう。
「俺は……。」
僕はやっぱりいいや、と言おうとした時。
「異世界転移とか転生の話とかめっちゃ好きだぜ!」
「へ?……」
「あはははは!やっぱりみらをからかうとおもしれぇや!」
僕はからかって大笑いしてるらいとを見て顔が熱くなってくる。
「な!なんだよ!らいとも好きな話だったじゃんか!?」
僕は怒ってらいとの持ってるノートを取り上げる。
「もういいよ!らいとなんかにもう僕の物語の続き見せてやるもんか!?」
「わりいわりい!マジゴメンてみら!」
らいとは本気で謝ってる……のかな?僕はそう思ってらいとを見てるとふぅふぅと笑い過ぎて呼吸を整えてるとは……。
「大体らいとは……」
僕の言葉を片手で遮りらいとは真面目な顔をして語る。
「俺もな…実は異世界転生とか冒険ファンタジーだったり妖怪の世界とか好きなんだよな!」
「そうなの?」
大親友の意外な一面に驚いた。けど今まで確かにそんな話した事なかったかも……。
「好きだからこそ今までのみらの作品ずっと読んできたじゃねえか!?」
確かにその通りなんだけど僕にずっと気を使ってくれていたとばかり思ってたんだよね。
「って事は……そっかー、僕の作品ずっと追っかけてくれていたんだ。」
僕はついつい嬉しくなって話題を振ってしまう。
「僕はさ、今はこうしてらいとが友達になってくれて毎日楽しくすごせているけどさ…。書いてる作品の主人公は僕なんだよね?物語の中の僕は色んな種族の友人がいて剣も魔法なんかも使える勇者みたいな…僕の理想像で……あ!」
僕が我に返るとらいとはニコニコして僕を見てる。
「そっか!そんな世界…あったらいいな!」
らいとは呆れもせずにっこり笑顔で僕のノートに触れる。
「あ~あ……異世界転移したいな……。」
僕がつぶやくと……急に有り得ない突風が図書室内に吹き僕達が掴んでいたノートは手を離れ宙に舞い上がり光り出す!!僕の意識は光と共に失っていく………。
ユメカナっ!!本編第一話読んでいただきありがとうございました!
これまでの話と共によろしくお願いします。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
魅了の対価
しがついつか
ファンタジー
家庭事情により給金の高い職場を求めて転職したリンリーは、縁あってブラウンロード伯爵家の使用人になった。
彼女は伯爵家の第二子アッシュ・ブラウンロードの侍女を任された。
ブラウンロード伯爵家では、なぜか一家のみならず屋敷で働く使用人達のすべてがアッシュのことを嫌悪していた。
アッシュと顔を合わせてすぐにリンリーも「あ、私コイツ嫌いだわ」と感じたのだが、上級使用人を目指す彼女は私情を挟まずに職務に専念することにした。
淡々と世話をしてくれるリンリーに、アッシュは次第に心を開いていった。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる