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【第2話】異世界転生
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......。
......カラダが動かない。
後頭部がひんやりする。
何処だろう、ここは?
目も開かん。
俺、死んだんだよな?
ということは、ここは天国なのか? 地獄だったらヤダな。
「......」
「......なの?」
「......じゃない」
「多分......かしら......?」
......ん? 女の人の話し声が聞こえる......?
ワンチャン生きてるのか? 体はどこも痛くはないが。
「......ねえ、なんであんなの召還したのよ、ミリィ?」
あ、少しずつ耳の機能が回復してきたみたい。
「う、うるさいわね。私だってたまには失敗することもあるわよ」
......失敗? なんのことだろう。
「役に立つのかな......」
『召還』? それに失敗って......この悪口のオンパレードみたいなやつ、俺の事か?
「ま、まあまあ。きっとああ見えてすごい能力があるんじゃないかな」
お、フォローしてくれたのか?
「あるわけないじゃない、そんなの」
......こいつキライ。
「あ、ちょっと動いた」
おっ? イラっときたのがよかったのか? 指先から少しずつ動くようになってきたみたい。
うっすらと動くようになった瞼を開いて見ると、そこは......。
......草原? 小鳥たちの囀る声。嗚呼、空の青さが目に染みる......って、そんな詩的な感情を芽生えさせてる場合じゃない。
「目が覚めたみたい」
やはり女性の声。
「やっと起きたの? ほんとグズなんだから」
......はあ!? え、なに? ヒトって死ぬとこんなにボロクソ言われんの?
俺はガバッと身を起こした。
目の前には4人の女性。みんなこちらを見ている。
「......」
どうやらそこにいたのは、小学校低学年くらいの女児と中学生くらいの童女、それに俺と同じ年頃の女の子と大人の女性の4人組らしい。全員奇妙な格好をしているが、コスプレイヤーの集まりか?
俺は沈黙に堪えかねて口を開く。
「......え、えーと......ど、どうも」
い、いかん。緊張してしまったw
「何言ってんのよ、あんた」
一番年少っぽい、見たところ7~8歳くらいの女児が冷えきった眼差しで言い放った。こいつだよ、さっきからメインで悪口言ってたやつ。
「少しニヤニヤしてますね」
中学生くらいの、黒髪おかっぱでお人形さんみたいな服装をした女の子が言った。俺、テンパると勝手にヘラヘラしちゃう癖があるのよね。
「それにしても......」
おそらく年上の、短めの金髪でスラリとした長身の女性が、言いかけの台詞を残したまま俺の何事かを覗き込んでいる。
「あ、あのぅ、だ、大丈夫ですか?」
俺と同じくらいの年頃の茶髪のショートヘアの女の子が、恥ずかしそうに頬を赤らめながらも、優しい声をかけてくれた。
この子だけだよ、優しくしてくれるのは。
「ねえ、テオ。いいのよそんなヤツ心配しないで」
と、女児。
キッ!
「なんだお前、さっきから!」
俺は子供相手に思わず声を張り上げてしまった。
「何か文句あるの!?」
ところがこのガキンチョ、俺の10倍くらいの目力で睨み返して来やがった。
「あう......」
思わず目を逸らすかわいい俺。
「やめなよミリィ、この人だって好きでここに来たわけじゃないんだし。ていうか、ミリィが無理矢理......プッ」
おかっぱ少女は、言葉の途中でなぜか吹き出した。
「なーによリッカ、私が悪いって言いたいの?」
ミリィとかいうガキは不満そうに答えた。
「別にそんな訳じゃないけど......」
「あーあ、なんだってこんなチンチクリン召還しちゃったんだろ」
あ、また! もう許せん!!
「お前な、さっきから聞いてりゃなんだよ! 人の悪口ばっかり言いやがって!!」
俺は勢いよく立ち上がった。
「キャッ!」
その瞬間、テオなる女の子が小さく悲鳴をあげた。
それにしても、改めて見ると4人ともすごい格好をしている。
ミリィなる女児は黒いドレス。リッカとかいうおかっぱ頭は白いゴスロリファッション。テオちゃんは茶色の革製(?)の鎧に白いマントを翻し、金髪ショートヘアのお上品そうなお姉さんにいたっては、全身を包むピカピカの銀の甲冑が、太陽光をキラキラと反射させている。
「あー、ねえキミ。私はレブラン。レブラン=ルーヴェ=ロンド。あなた名前は何て言うの?」
そのお姉さんがアイスブルーの瞳で俺の顔を覗き込むようにして尋ねた。
「......ケイタ......スズキ、ケイタ」
なぜかドギマギ答える純情な俺。
「ふぅん、ケイタくんね」
レブランと名乗る女性が頷きながら言った。
「まずは服着ようか」
「うおぁっ!?」
いや、俺素っ裸だったんかい! どうやらお情け程度に掛けられていた布切れが、立ち上がった拍子にずり落ちてしまったようだ。俺は慌てて股間を両手で隠すように覆った。
「......ハァー」
目の端で、ミリィがクソデカいタメ息とともにうなだれるのが見えた。
......カラダが動かない。
後頭部がひんやりする。
何処だろう、ここは?
目も開かん。
俺、死んだんだよな?
ということは、ここは天国なのか? 地獄だったらヤダな。
「......」
「......なの?」
「......じゃない」
「多分......かしら......?」
......ん? 女の人の話し声が聞こえる......?
ワンチャン生きてるのか? 体はどこも痛くはないが。
「......ねえ、なんであんなの召還したのよ、ミリィ?」
あ、少しずつ耳の機能が回復してきたみたい。
「う、うるさいわね。私だってたまには失敗することもあるわよ」
......失敗? なんのことだろう。
「役に立つのかな......」
『召還』? それに失敗って......この悪口のオンパレードみたいなやつ、俺の事か?
「ま、まあまあ。きっとああ見えてすごい能力があるんじゃないかな」
お、フォローしてくれたのか?
「あるわけないじゃない、そんなの」
......こいつキライ。
「あ、ちょっと動いた」
おっ? イラっときたのがよかったのか? 指先から少しずつ動くようになってきたみたい。
うっすらと動くようになった瞼を開いて見ると、そこは......。
......草原? 小鳥たちの囀る声。嗚呼、空の青さが目に染みる......って、そんな詩的な感情を芽生えさせてる場合じゃない。
「目が覚めたみたい」
やはり女性の声。
「やっと起きたの? ほんとグズなんだから」
......はあ!? え、なに? ヒトって死ぬとこんなにボロクソ言われんの?
俺はガバッと身を起こした。
目の前には4人の女性。みんなこちらを見ている。
「......」
どうやらそこにいたのは、小学校低学年くらいの女児と中学生くらいの童女、それに俺と同じ年頃の女の子と大人の女性の4人組らしい。全員奇妙な格好をしているが、コスプレイヤーの集まりか?
俺は沈黙に堪えかねて口を開く。
「......え、えーと......ど、どうも」
い、いかん。緊張してしまったw
「何言ってんのよ、あんた」
一番年少っぽい、見たところ7~8歳くらいの女児が冷えきった眼差しで言い放った。こいつだよ、さっきからメインで悪口言ってたやつ。
「少しニヤニヤしてますね」
中学生くらいの、黒髪おかっぱでお人形さんみたいな服装をした女の子が言った。俺、テンパると勝手にヘラヘラしちゃう癖があるのよね。
「それにしても......」
おそらく年上の、短めの金髪でスラリとした長身の女性が、言いかけの台詞を残したまま俺の何事かを覗き込んでいる。
「あ、あのぅ、だ、大丈夫ですか?」
俺と同じくらいの年頃の茶髪のショートヘアの女の子が、恥ずかしそうに頬を赤らめながらも、優しい声をかけてくれた。
この子だけだよ、優しくしてくれるのは。
「ねえ、テオ。いいのよそんなヤツ心配しないで」
と、女児。
キッ!
「なんだお前、さっきから!」
俺は子供相手に思わず声を張り上げてしまった。
「何か文句あるの!?」
ところがこのガキンチョ、俺の10倍くらいの目力で睨み返して来やがった。
「あう......」
思わず目を逸らすかわいい俺。
「やめなよミリィ、この人だって好きでここに来たわけじゃないんだし。ていうか、ミリィが無理矢理......プッ」
おかっぱ少女は、言葉の途中でなぜか吹き出した。
「なーによリッカ、私が悪いって言いたいの?」
ミリィとかいうガキは不満そうに答えた。
「別にそんな訳じゃないけど......」
「あーあ、なんだってこんなチンチクリン召還しちゃったんだろ」
あ、また! もう許せん!!
「お前な、さっきから聞いてりゃなんだよ! 人の悪口ばっかり言いやがって!!」
俺は勢いよく立ち上がった。
「キャッ!」
その瞬間、テオなる女の子が小さく悲鳴をあげた。
それにしても、改めて見ると4人ともすごい格好をしている。
ミリィなる女児は黒いドレス。リッカとかいうおかっぱ頭は白いゴスロリファッション。テオちゃんは茶色の革製(?)の鎧に白いマントを翻し、金髪ショートヘアのお上品そうなお姉さんにいたっては、全身を包むピカピカの銀の甲冑が、太陽光をキラキラと反射させている。
「あー、ねえキミ。私はレブラン。レブラン=ルーヴェ=ロンド。あなた名前は何て言うの?」
そのお姉さんがアイスブルーの瞳で俺の顔を覗き込むようにして尋ねた。
「......ケイタ......スズキ、ケイタ」
なぜかドギマギ答える純情な俺。
「ふぅん、ケイタくんね」
レブランと名乗る女性が頷きながら言った。
「まずは服着ようか」
「うおぁっ!?」
いや、俺素っ裸だったんかい! どうやらお情け程度に掛けられていた布切れが、立ち上がった拍子にずり落ちてしまったようだ。俺は慌てて股間を両手で隠すように覆った。
「......ハァー」
目の端で、ミリィがクソデカいタメ息とともにうなだれるのが見えた。
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