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【第19話】びっくりさせてゴメン
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「くそっ! なんてこった。ここはイフリートの棲みかだ!」
マリアーノはだいぶ焦っている様子だ。そんなにヤバい相手なのか?
「おいお前、それなりに使えるんだろうな。こうとなりゃ期待してるぜ」
マリアーノの額に浮かぶ大粒の汗が、かなりの危機的状況であることを物語っている。
......言えない。道中ちょっと素振りしてただけなんて、この期に及んで言いづらい。
俺は、故マテウス氏から授かったバスタードソードを、動作だけは厳かに鞘から抜き放った。......あ、マテウス氏まだ死んでないわ。俺も結構テンパってるみたい。
すると、またもやイフリートなる火の精霊は勝手に自分語りを始めた。
『この空間は我が結界なり。我を倒さぬ限り、生きて此処より出ること叶わぬぞ』
むう? 確かにやけに暑苦しいと思ったら、いつの間にか周囲は炎の壁に囲まれている。
「よし、お前ら陣を敷け! 方円の陣だ!」
そんな状況の中、マリアーノは叫ぶや否や呪文を詠唱し始めた。陣つったって、アンタら10人そこそこしかおらんやん。そう思っていたが、マリアーノの部下たちは「おう!」と答えるや案外速やかに、まるで運動会の集団演技みたいに隊形を整えたので、俺はちょっと驚いた。
意外によく訓練されてやがる―――
俺は陣の外から棒立ちで眺めつつ思った。だって俺知らんもの。習ってないんだもん、その陣のやつ。
やがて呪文の詠唱を終えたマリアーノは、伸ばした腕を振り下ろしながら叫んだ。
「ウォーターアロー!」
すると、具現化された3本の水の矢が絡み合いながらイフリートめがけて飛び、見事にイフリートの右太股、腹、左肩に当たって弾けた。
「ぐおおーっ!」
おおっ!? 効いてる!
『......ほ、ほう、水の魔法を使うか。相手をするに不足なし。ならば今度は此方から行かせてもらうぞ』
と、たった今「ぐおおーっ!」って言った割には余裕をかますイフリート。本当はそこそこ効いてるんじゃないの?
そんな当のイフリートはあたかも「ノーダメージですが何か?」顔で右腕を水平に振るった。その腕の軌跡に沿って、炎が鞭のように俺たちを襲う。
「ぎゃあーっ!」
良かった。直撃したのは俺だけみたいだ。と、消し炭になった全身をプスプスいわせながら俺は思った。
いやー、俺ももうすっかり死亡→再生慣れしてきたな。わはは。......いや、笑ってる場合じゃないか。こんなんじゃまたミリィに何言われるか分かったもんじゃないぞ。
などとブツブツと呟く真っ黒焦げの俺を、じっと見つめる二つの目。......マリアーノだ。
「え......? お、お前今、死......あれっ?」
おっと、完全に困惑させてしまったようだな。
やがて新たな皮膚に覆われて完全にリフレッシュした俺を見て、マリアーノは確信を得たようだ。
「お前、やけに余裕があると思ったら、不死者だな」
フッ......。ご名答。
マリアーノはだいぶ焦っている様子だ。そんなにヤバい相手なのか?
「おいお前、それなりに使えるんだろうな。こうとなりゃ期待してるぜ」
マリアーノの額に浮かぶ大粒の汗が、かなりの危機的状況であることを物語っている。
......言えない。道中ちょっと素振りしてただけなんて、この期に及んで言いづらい。
俺は、故マテウス氏から授かったバスタードソードを、動作だけは厳かに鞘から抜き放った。......あ、マテウス氏まだ死んでないわ。俺も結構テンパってるみたい。
すると、またもやイフリートなる火の精霊は勝手に自分語りを始めた。
『この空間は我が結界なり。我を倒さぬ限り、生きて此処より出ること叶わぬぞ』
むう? 確かにやけに暑苦しいと思ったら、いつの間にか周囲は炎の壁に囲まれている。
「よし、お前ら陣を敷け! 方円の陣だ!」
そんな状況の中、マリアーノは叫ぶや否や呪文を詠唱し始めた。陣つったって、アンタら10人そこそこしかおらんやん。そう思っていたが、マリアーノの部下たちは「おう!」と答えるや案外速やかに、まるで運動会の集団演技みたいに隊形を整えたので、俺はちょっと驚いた。
意外によく訓練されてやがる―――
俺は陣の外から棒立ちで眺めつつ思った。だって俺知らんもの。習ってないんだもん、その陣のやつ。
やがて呪文の詠唱を終えたマリアーノは、伸ばした腕を振り下ろしながら叫んだ。
「ウォーターアロー!」
すると、具現化された3本の水の矢が絡み合いながらイフリートめがけて飛び、見事にイフリートの右太股、腹、左肩に当たって弾けた。
「ぐおおーっ!」
おおっ!? 効いてる!
『......ほ、ほう、水の魔法を使うか。相手をするに不足なし。ならば今度は此方から行かせてもらうぞ』
と、たった今「ぐおおーっ!」って言った割には余裕をかますイフリート。本当はそこそこ効いてるんじゃないの?
そんな当のイフリートはあたかも「ノーダメージですが何か?」顔で右腕を水平に振るった。その腕の軌跡に沿って、炎が鞭のように俺たちを襲う。
「ぎゃあーっ!」
良かった。直撃したのは俺だけみたいだ。と、消し炭になった全身をプスプスいわせながら俺は思った。
いやー、俺ももうすっかり死亡→再生慣れしてきたな。わはは。......いや、笑ってる場合じゃないか。こんなんじゃまたミリィに何言われるか分かったもんじゃないぞ。
などとブツブツと呟く真っ黒焦げの俺を、じっと見つめる二つの目。......マリアーノだ。
「え......? お、お前今、死......あれっ?」
おっと、完全に困惑させてしまったようだな。
やがて新たな皮膚に覆われて完全にリフレッシュした俺を見て、マリアーノは確信を得たようだ。
「お前、やけに余裕があると思ったら、不死者だな」
フッ......。ご名答。
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