1 / 1
地獄の底からこんにちは
しおりを挟む
因果応報のお話ですが、不穏な可能性を残した終わり方です。
すっきりスカッとならないかもしれないので、ご注意ください。
――――――――――――――――――――――――――――
「あ~♡ フェラ上手くなったじゃんレイナちゃん~」
「オゴッ! オゴッ! オゴッ!」
喉奥にペニスを突き刺され、白目をむいてえずくが男は容赦なく腰を打ちつけてくる。
酸欠で意識を飛ばしかけると、立ち上がらされ頬を張られる。男が射精して全部飲み干して口の中を見せてご馳走様と言うまでやらないと、他の男を呼んでまでやり直しさせられる。
地獄だった。
「最初はレイナちゃんフェラ下手過ぎたから、もう総入れ歯にしちゃおうかって話もあったけど、こーして上達してくれてよかったわ。やっぱ入れ歯だと萎えるしね」
男のものを咥えたまま、従順そうに見えるよう頷く。喉奥を締めてやると男の顔が快感で歪んだので、射精させて終わらせようと必死に口を動かした。
ここに連れてこられた時、麗奈は必死に抵抗した。
いつの間にか背負わされた借金を払えと言われ、そんな馬鹿な話があるかと鼻で笑った。だが笑った瞬間に間髪入れずに殴られた。しかも手加減なしに女の顔を平手で力いっぱい。
恐らくその時に左耳の鼓膜が破れたのか、それからそっちの耳が若干聞こえにくくなっている。
暴力に慣れた人間。女相手であってもためらいがない奴らに囲まれ、麗奈はなすすべもなく、一発殴られた時点で床にひれ伏して許しを請うしかなかった。
(なんで私がこんな目に……殴ったコイツは一生許さない。この世で一番痛い方法で殺してやる)
涙を流し謝罪をすると、麗奈を取り囲む男のうち数名が同情的な視線を向けてきたから、そいつらから落としてやろうと顔を覚えて脳内でシミュレーションする。
借金なんてまったく身に覚えがないが、正直にそう言ったところで再び殴られるのがおちだ。まずは従順にふるまって、味方になりそうな相手を見つけて取り入るしかない。
心の中で男たちの殺し方を検討しながら、麗奈は自分が一番可愛く見える仕草でくすんくすんと泣いて見せた。
普通ならばここで「可哀そうだ」と言い出す男がいるはずなのに、どれだけ哀れっぽく泣いて見せても誰も慰めの言葉をかけてこないし、誰も麗奈を庇おうとしない。
どうやら麗奈の頬を張った男がこの場で一番偉い人物らしく、ソイツが麗奈を風俗で使うと決めたから、他の者は口出しする権利を持たないようだった。
頬を張られたあとも麗奈がゴネたりすれば、もうひと段階上の痛みを与えて従うまで拷問しただろう。人を従わせることに慣れている。暴力の下限と上限を正しく把握していると感じさせる男。
そんな奴の決定に対し不満を述べるなんて愚行は犯さず、ひたすら恐怖でひれ伏す哀れな女を演じた。
(こんな屈辱に耐えるのは少しのあいだだけよ……味方をつくってここから抜け出したら、どんな手を使っても百倍以上にして返してやるよ。クソカスゴミども)
心の中で毒づくと、目が合った男がこちらの脳内を見透かすようににやりと笑う。どこかワクワクしたような雰囲気を感じ、唾を吐きかけたくなる衝動を必死にこらえた。
***
「働く前に、まず性技を覚えてもらわないといけないんだけど……その前にレイナちゃんを『使いたい』って人たちがいるから、そっちの接待をよろしくね」
「……」
最初に麗奈を殴った男は女衒のような役目をしているらしく、店に出す前に技を仕込むのも客を斡旋するのもコイツの役目だと教えられた。
背負わされた借金を返すために、麗奈は風俗で働くことが勝手に決まっていた。
何も了承していないし、見知らぬ男の相手なんかをどうして麗奈がしなければならないのか分からない。そんなもの自分がやる仕事ではない。
金が必要なら、出してくれる男に頼むからといくら言っても笑われるだけで誰もとり合ってくれなかった。
有無を言わさず汚い風俗部屋みたいなところに押し込められ、裸に剥かれた。
素っ裸でベッドに腰かけていると、女衒に案内されて鼻息の荒い男が室内に入ってきた。そいつはずいぶんと昔に「おともだち」だった奴だ。
「麗奈ちゃん、会いたかった。俺のこと覚えてる? 金だけ巻き上げて捨てた男なんて忘れちゃったかな?」
名前は憶えていないが、確か大学時代にもう婚約していると話を聞いて珍しいなと思って仲良くなった男だった気がする。男が婚約破棄になったあたりでノルマクリアした気分になり縁を切ったのだった。
麗奈ちゃんって天使みたいだとうっとりして言っていた気持ち悪い奴だ。記憶を引っ張り出し、コイツが好きそうな弱弱しい表情で涙ぐんで見せる。
「なに……? 怖い。なんでそんなこと言うの? お金って……どういうこと? 私、突然ここに連れてこられて……」
「あ、いいのいいのそういうの。俺も君のこと金で買ったから、金額分遠慮なく使わせてもらうし」
「は? っ、きゃああ! なにするの⁉ 止めて怖いっ」
「あー、いいねいいね。そういう演技も興奮する。もっと早くこうしておけばよかったなあ。俺ね、君に捨てられて人生も性癖も歪んじゃったんだ」
ローションをぶちまけ男はいきなり膣に指を突っ込もうとしてきた。爪が粘膜をひっかいて痛みが走り、反射的に男の顔を足で蹴り飛ばした。
「痛い! 痛いって! まじおまえふざけんなっ、早く抜けこの変態死ね死ね死ね!」
「あー、そういうのは好きじゃない。すみませーん、ちょっと暴れるんで押さえてもらっていいすか?」
「うーい。手足縛りますねー。口はどうしますかー?」
「おしゃべりしたいんでそのままでいーでーす」
「りょーかいっすー」
ドアの外に控えていた女衒の男が部屋に入ってきて、暴れる麗奈の手足をてきぱきと拘束していく。手首と足首を一緒にくくられ、間抜けな姿を晒すことになり怒りで歯をギリギリと噛みしめた。
「あは、麗奈ちゃんってパイパンなんだ。ケツ穴まで丸見え~♡ どう? 恥ずかしい? 屈辱? 純情で男と手をつなぐのも恥ずかしいとか言っちゃってたのに、割と使い込んでるんだ? あーあ、すっかり騙されちゃったよ」
「~~っ! 見るな変態! 鼻息がキモイんだよ!」
「ハイハイっと。じゃーまず一発目~」
乱暴にペニスを突き立てられ、悲鳴にならない声をあげる。
慣らすこともせず膣を穿たれた痛みでぎゅっと体が硬直するが、男はためらいなく腰を使って来た。
肉を打つパンパンという音が響き、内臓を突き上げる痛みで麗奈は一瞬意識を失いそうになる。
こんな乱暴なセックスをこれまで一度も経験していない。こんな扱いがゆるされるわけがない。太ももをギリギリと掴まれ、絶対にアザになるなと頭のどこかで考える。
「あー、とりあえず一回イこっかな。あー、出る。イク」
中で出すなと言う暇もなく、男はあっさりと膣内で射精した。
怒りでぶるぶると震えていると、見下ろしていた男がにんまりと笑って麗奈の乳房に齧りついた。
「痛っ!」
「あー、キスもさせてもらえなかった麗奈ちゃんが、おっぱいさらして俺に中出しされてるぅ。俺が天使を堕天させちゃったあ……最高に興奮するぅ」
乳首をちゅうちゅう吸いながらうっとりと見上げてくる男に心底ぞっとする。
(こんな! こんな男に! この私が! 許さない許さない許さない!)
脳まで煮えたぎるような怒りが体中をめぐり、震えが止まらない。
(こういう扱いを受けるのは、理沙だったはずなのに! 理沙が私に押し付けたんだ! 理沙のせいだ! 理沙がちゃんと自分の役割を果たさないから、私にこんな役が回ってきたんだ! 絶対アレも同じ目に遭わせてやる。子宮が破裂するくらい男に犯させてやる!)
脳内で理沙が凌辱される光景を思い浮かべて、麗奈は己の身に起きている現実から目を逸らした。
結局男は何度も体位を変え、へこへことみっともなく腰を振り続け三回射精したところでタイムアップとなったのか、服を着て部屋から出て行った。
息も絶え絶えでベッドに寝転んでいると、先ほど手足を縛った女衒が入ってきて麗奈を浴室へ運んでいく。
どうやら体中にこびりついた精液を洗い流すらしいが、乱暴に膣内に指を突っ込んで洗われ、そのうえアナルにまで手を伸ばしてくる。
「ちょっと……! そんなとこ触んじゃねえよ」
「次の客がアナルセックスのオプション付きなんだよ。暴れるな」
「はあっ? ふざけんな! んなことするわけないし! さっきのだって私は許してないし!」
「あ? 口の利き方がなってねえ。さっきの奴は気にしなかったけど、他のヤツもそうとは限らないからな。あんま暴れると関節外したままのセックスになるけどそれでもいいのか?」
「……っ」
後ろの穴にノズルを突っ込まれ、直腸まで念入りにナカを洗われる。羞恥とか人間の尊厳とか、人として大切なものが全てぶち壊されるような行為に気が狂いそうになる。
脳みそを焼くような純粋な怒りだけが麗奈の正気をとどめていた。
次に来たのは男二人。
前の奴と同じように、覚えているかと問われたが返事をする気力もない。
彼らは勝手にペラペラ己のことを喋り出したが、どうでもよかった。会社を辞める羽目になったとか、友人を全て失ったとか、そんなこと麗奈には全く関係のないことなのに、男たちは股間を膨らませたまま恨み言を語り続けた。
腰を振りながら麗奈を罵る男たちは、いっそ滑稽だった。
男たちは二本差しをしたかったらしく、前後から膣とアナルにペニスを突き刺し、仲良く交互に抜き差しを始めた。
内臓を内側からえぐられる痛みに耐えきれず、目の前にいる男の肩を噛むと殴られた。口にタオルを突っ込まれ、あとはなすがまま揺さぶられる。
男たちは興味本位で二本差しをやってみたようだが、お互いが腰を振るタイミングが合わないと気持ちよくないなどと言い合い、掛け声をかけながら交互に腰を振る。
その光景があまりにも間抜けでバカバカしく、餅つきでもしてるのかよと思ったら笑いが止まらなくなった。
「あはっ、はははっ! ひっ、ひゃはははは、あははははっ」
狂ったように笑い続けると、男たちのモノがしゅるしゅると小さくなっていくのを感じる。その収束率の速さにまた笑いがこみ上げて来て、よだれを垂らしながら爆笑していたら、男たちは青ざめた顔をしてさっさと部屋を出て行ってしまった。
出て行ってからもケラケラと笑い続けていると、女衒の男が入ってきて怪訝そうに麗奈の様子を窺う。
「ありゃ、もう壊れたンかよ。はええなオイ。もうちょっと根性あるかと思ったのになーどうしよっかな」
独り言をつぶやいて男はどこかへ電話をかける。
次の客はどうするかとか、キャンセルがどうとか色々話していたが、やがて諦めたように電話を切った。
「ぅおーい。後のヤツは、話が通じないならもういいとかって言うから、ここの仕事はもう終わりなー。次は風呂屋で一般客相手に稼いでもらうから、ちゃんとやり方覚えろよー」
笑い続ける麗奈に対して、男は全く動揺せず平坦な声で喋り続ける。
こうした仕事に無理やり就かされ、正気で続けられる人は少ないのか、壊れた女など見慣れているらしい。頭が壊れても穴があれば問題ない世界なのだ。ああ、面白い。
笑いのツボに入った麗奈は、いつまでもケラケラと笑い続けていた。
いわゆる風俗店という場所に身柄を移され、そこの寮で生活することになると告げられた。寮といえば聞こえがいいが要は強制労働させるための牢獄だった。寮にも店にも常に監視がいて、壊れた女たちを効率的に働かせている。
「んで、本当なら風呂屋の作法があるんだけどさ、今のアンタじゃ覚えられないかな? 難しい技よりただ咥える専門の仕事のほうがいい? それだと時間単価高くないけど、早くイかせれば本数こなせるから頑張り次第で稼げるかもよ」
とりあえずたたせてみて、と男が己のモノを麗奈の眼前に突きつける。
膣を使われるより口のほうが楽かもしれないと考え、必死に舌を動かして奉仕する。
フェラチオなんて行為は麗奈の人生で一度もしたことがない。そんな汚いものを口に入れるのは、そうしないと男に相手をしてもらえない惨めな女がすることだと思っていた。
やり方が分からないながらも一生懸命舐めていたが、男がイライラしたように麗奈の口を掴んで怒鳴った。
「お前ふざけてんのか、フェラしろっつってんだろ。オラ、口開けろ」
親指を突っ込まれ無理やり開かされた口にペニスをいきなり喉奥まで突っ込まれた。
「オゴぉッ!」
ガツガツと喉をえぐられ、えずいた拍子に噛んでしまった。
「っ、チッ!」
男は小さく舌打ちをして、麗奈の頭を掴んで引っ張り上げられる。目を合わせたまま思いっきり顔を殴られた。
手加減なく殴られ目の前がチカチカして一瞬意識が飛ぶ。それで終わらず、同じ場所をまた殴られ、奥歯がバキッと折れた感覚がした。
「この仕事はさ、どんなことがあっても噛んだらダメなんだよ。どうしても歯ァ立てるのを止められないなら、可哀そうだけど全部歯を抜くしかないなあ…………ンで、どうする?」
男が淡々と告げる内容を脳が理解し、口の中にあふれる血を飲み下しながら、コクコクと頷いた。
嬢の中には本当に総入れ歯になっている奴もいるんだと教えられ、死ぬ気で男が教えるやり方を覚えて実践した。
喉奥まで突っ込まれると反射でえずいてしまうのはとめられないが、歯を立てなければ苦しそうな様子を好む客も多いから問題ないらしい。
むしろ白目をむいてえずく姿にしか興奮できない変態もいるんだとケラケラ笑いながら言われ、それはお前だろうと心の中で罵った。
事実、男は麗奈が汚い声でえずくと顔を上気させ興奮していた。
麗奈に性技を仕込むという理由でしつこく何度もフェラをさせられる。そのうちだんだんとこの男の性癖が分かってきた気がした。
「さすがにもう出ねえや。やっぱ麗奈ちゃん才能あるかも。指名たくさん取れれば返済なんてあっという間だよ。頑張ってね。まあ、借金無くなっても君の場合、自由にはなれないんだけどさ」
「……はぁい。頑張りまぁす」
どうやらこの状況に陥っているのは、過去に関わった男たちのなかで厄介な奴に恨まれたせいらしい。借金返済は単なる口実。ただ麗奈に復讐したいと思う男が仕組んだことだから、ソイツの気が済むまで解放されない。
そういう非合法な行為が許される世界にいる男に関わってしまったのが、麗奈の失敗だったのだと過去を振り返る。
以前、コーヒーサービスの仕事先にいた金持ちそうな男と知り合いになった。
ソイツはそこの若社長だった。可愛い麗奈はすぐ気に入られ、個人的に食事に行ったりする仲になったが、どうやらこの会社はヤクザのフロント企業だったらしい。
若社長も当然堅気ではなく、一緒に食事に行くようになって裏社会の暗い世界をたくさん見せてもらえた。
違法なものがたくさん用意されたパーティーや、女たちをおもちゃにして楽しむ金持ちたちの世界を体験させてもらえて、その若社長との過ごす時間は割と楽しかった。
ちょうどその頃、理沙が新しく付き合いだした男の情報が欲しかった。
金持ちならば伝手もあるだろうし、ちょうどいいから若社長に頼んで人探しをしてもらったが、理沙の彼氏はSNSもやっていないらしく全く情報が出てこなかった。
探偵とか専門業者を使えばいいでしょとたのんだのに、若社長は言葉を濁して結局情報が少なすぎて特定できないと言い出す始末。
使えないと思いつつ、それでもどうにかしてと懇願すると、理沙にGPSと盗聴器を仕込む計画を持ち掛けられた。いいアイデアだが、仕込むのは自分でやってくれと突き放され頭にきた。
――――使えない男。もう要らないや。
利用価値があると思ったからつまらない会話にも付き合ってやっていたのに、麗奈の望みを何一つ叶えてくれず全然役に立たない。金払いがいいだけなら他にもマシな男がいる。
コイツにはマンションを買ってもらったが、男も合鍵を持っているような部屋は使いたくない。不細工のくせに恋人面する男の存在が鬱陶しくなってさっさと縁を切った。
切った、つもりだった。
切られたと感じ取った男が、手のひらを返して偏執的に付きまとうようになってしまったのだ。
ストーカー被害はこれまでにもあったから、いつもどおりボディガード気取りの男たちに頼んで撃退してもらおうとしたが、相手が反社の人間だと分かるとどいつもこいつも尻尾を撒いて逃げて行った。
相手が悪すぎる。麗奈ちゃんも逃げたほうがいいと皆口をそろえて言い残していった。
いろんな人に「どうにかして」と頼んだが、ダメだった。
会社や実家にもガラの悪い男たちが押しかけてきて、麗奈も逃げるしかなくなってしまった。電話で涙ながらに謝ってみたが、メンツを何よりも重んじる男にはどんな懇願も通じなかった。
会社も実家も諦めて逃げるしかない。
知り合いの男を頼って居場所を転々とする。どうして私がこんな目に……と思うと腹が立って仕方がない。
……元はと言えば理沙が麗奈の思い通りにならないからいけないのだ。
あんな厄介な男と関わって揉める羽目になったのも、理沙が新しい男を作って逃げるからだ。おとなしく麗奈の思い通りになってくれたらもっと優しくしてあげられたのに、可愛がれたのに、逆らう理沙が悪い。
麗奈がこんな惨めな思いをしているのだから、理沙にも同じように苦しんでもらわないといけない。
「だって、理沙ちゃんは、私の親友なんだから……」
なんでも一緒にならなくちゃ。だって親友なんだから。
理沙には自分がされたように無理やり突っ込まれて泣き叫んでほしい。飲みきれなかった精液を鼻から垂れ流して間抜け面を晒してほしい。
そして、ぐちゃぐちゃにされて頭がおかしくなった理沙を優しく抱きしめてあげるのだ。私には麗奈しかいないと言わせて足を舐めてくれたらどれだけ満たされるだろうか。
壊れてしまった理沙はきっとすごく愛らしくて素敵だろう。人の言葉も忘れてしまうくらいグチャグチャになったらたくさん可愛がってあげられる。
壊れた理沙を思い浮かべていると自然と笑いがこみ上げる。
フェラを終えた後、うがい薬で口をゆすいでいる時に笑ってしまったせいで口からブハッと水を吹きだしてしまった。
びしょ濡れになりながら、うふふ、あははと一人で笑っていると、それを見ていた女衒の男が少し驚いたあと、一緒になって面白そうに笑っていた。
***
周囲からすっかり頭がおかしくなったと言われるようになってから、麗奈の周りはずいぶんと静かになった。
それまで恨みを持っていたらしい男たちは、壊れた麗奈にすっかり興味を無くしたらしく、最初に相手をさせられて以降二度と現れなかった。
ほとんどの男が麗奈から手を引いたと後に聞かされた。
そして麗奈に借金をかぶせた若社長だが、風俗店に一度顔を出して働いている麗奈の姿を覗いていたことがあった。
その時麗奈はソファ席で客のペニスをしゃぶっている途中だったから、咥えたまま目が合った若社長ににっこり微笑んで手を振ってやったら、さすがにドン引きしたらしくそそくさと帰っていった。
(残念、汚い客のモノをしゃぶった口でディープキスしてやろうと思ったのに)
べぇ、と男が出したものをおしぼりに掃き出しながら、次にきたらぜひ他人の精液をあの男に口移ししてやろうと心に決める。
残念ながら、その後若社長は店を訪れることはなく実行する機会は訪れなかったが、女衒の男が一度奉仕中の麗奈の卓に現れたのでこれ幸いとキスしようと手を伸ばしたら、笑いながら殴られた。
殴られた拍子に口に含んだ精液を噴き出してしまい、それが客の顔に噴射するかたちになって阿鼻叫喚になったが、女衒の男はそれを見てゲラゲラ笑い転げていた。
店長たちが駆けつけて来て、接客中の嬢の麗奈をぶん殴った女衒の男はボコボコに殴られる羽目になっていたが、血まみれになってもまだ男はゲラゲラと笑っていた。
この時初めて、「あ、この仕事楽しいかも」と麗奈は思った。
楽しめるようになってからは、風俗店で麗奈はあっという間に指名が殺到する人気ナンバーワンの座を獲得した。
最初はフロアで客のモノをしゃぶってイかせるだけの仕事だったが、客のほうから他のオプションを次々リクエストされるようになり、それに合わせて個室での接客に変わった。
個室での接客になると格段に扱いが良くなり、仕事が楽になった。
ただ頭を撫でてほしいとリクエストする客や、麗奈の顔を見たいだけだと奉仕を求めない者も多く、何もしなくてただ笑っていればいいだけの時間も増えたから、余裕ができてきた。
風俗に来る男たちは、女衒の男と違って何度か相手をしただけですっかり麗奈に心酔していった。
何度か接客した相手のほとんどが、麗奈のことを女神だ天使だと言って褒めそやし、こちらのご機嫌をとろうと金を際限なく払う。たいていが女と縁がない貧乏人だが、そのなかで、金と権力がありそうな男には特に優しく接してリクエストになんでも応えてやった。
「ああ、ああ、麗奈ちゃん。俺のことを分かってくれるのは麗奈ちゃんだけだ。他の女は皆クソだ。麗奈ちゃん、俺を癒してくれ……」
「んー、麗奈お仕事のことはよくわかんないけど、レージさんが頑張ってるのは分かるよぉ。いつも頑張ってえらーい。イイ子イイ子ぉ」
「っ、麗奈ちゃん! なんで君みたいな天使がこんなお仕事してるんだ。俺が救ってあげたいよ……」
「んっとねぇ、麗奈、馬鹿だから男の人に騙されちゃって借金してることにされちゃったんだよねえ。それでね、それが返し終わってもまたどこかに売られちゃうみたいー」
「な、なんで……ひどい、絶対に許せない」
身の上話を聞いた男はすべからく麗奈に同情し、理不尽だと我が事のように怒っていた。
麗奈のことを知りたがる客には、できるだけ詳しく可哀そうに思える話を聞かせてあげた。それはもう事細かに、時に作り話を交えて、馬鹿で間抜けな可愛い子が騙されて水に沈められた悲劇を作り上げた。
――――こうして芽が出そうな畑に麗奈はせっせと種を蒔き続ける。
風俗堕ちして穢れたことで若社長はもう麗奈に対して留飲が下がったようで、もう様子を見に来ることもない。
女衒の男も最初と違い、ドル箱となった麗奈が嬢として長持ちするよう丁重に扱うようになっている。奥歯の治療と耳の治療も店持ちで治してくれた。
借金は元々あってないようなものだ。書面で見せられた額はもうすぐ返し終わるし、それ以上にもらったチップが手元にある。借金返済後はまた誰かに下げ渡されると最初に言われていたが、恐らくその話も立ち消えになっているだろう。そんなことを女衒の男が言っていた。
他の男たちが手を引いた理由は、壊れて他の男のモノを嬉々としてしゃぶっていた麗奈を見たせいだ。
知り合いらしき人間が店に来ている時は、ことさら美味しそうにブサイクな下品顔でおっさんのモノしゃぶってやった。
それを見ていた奴らは皆夢から覚めたような表情になって、逃げるように帰っていったのを麗奈も知っている。
わざわざ金を払って引き取るほどの価値をもう麗奈に見いだせなくなって、それまでの執着が消えたのだろう。
ーーーーこうして麗奈を縛っていた者たちが皆この件から手を引いていなくなった。
もう二度と自由にはなれないと言っていた女衒の男も、今はそんなことを言わなくなったし、そうでなくてもいずれ蒔いた種が芽吹いて生長して、麗奈をここから救い出す木に育つ。そしてそれはもうすぐだと、客たちの言葉で分かっている。
地獄から地上へと戻る日は近い。
――――この店を辞められることになったら、まずは何をしようか。
麗奈を無理やり犯した男たちに報復するか、金で償ってもらうか。
まあ金はいくらあってもいいのだから、ひとまず金をもらって長く搾り取ろう。
そして、理沙。
こうなってみて分かったが、多分理沙の彼氏は反社とのつながりがある人間だったのだろう。だから情報が全く出てこなかったのだ。いや、あの男と揉めるのは得策じゃないと若社長が判断したのだろう。
その彼氏ががっちり理沙を囲い込んでいるのなら、おいそれとは手が出せない。
こちらもそれ相応の、それ以上の権力者を味方につけないと理沙は手に入らない。
焦らず、ゆっくりと計画を立てなければならない。そうして今度こそ、確実に理沙を捕まえる。
理沙が手に入ったら何をして遊ぼうか。
まずは麗奈がされたように、輪姦して全部の穴を同時に犯してあげよう。そして口と鼻と膣と尻から精液を垂れ流す理沙と一緒に記念撮影をしよう。
麗奈も一緒にセックスをしてもいいかもしれない。レズっ気はないが、理沙を自分の下に置いて屈辱的な行為をさせるのは楽しそうだ。
嫌がるあの子を従順になるまで殴って、屈辱で死にそうな顔で舐めてもらったらさぞかし気持ちいいだろう。麗奈より背が高い理沙が、背中を丸めて跪き自分の股に顔をうずめて必死に舐めしゃぶる姿を想像したら、妄想でイってしまいそうになった。
「待っててね……理沙ちゃん。私、絶対にあきらめないから。ンふ、ふふふ。あははははっ」
独り言をつぶやき、発作のように笑いだす麗奈を他の嬢たちはいつも同情の目で見ていた。
嬢たちも店長も、麗奈のことを頭が足りなくて騙されて風俗に堕とされた可哀そうな子だと思って同情して見下していたが、女衒の男だけは麗奈を見て面白そうに笑う。
ある時、男がふと麗奈に問いかけてきた。
「麗奈ちゃんは、俺も嬢もアイツらも皆殺してやりたいって思ってるでしょ。頭のなかでバレずに殺す方法を考えていそう」
「ええ~なんですかぁそれぇ」
実際思っているが面倒くさそうなので適当に流そうとしたが、ニヤニヤ笑う男の顔を見ていたらなんだか本音で話してみたくなった。
「んー、まあアナタのことはちょっと殺したいけど、殺すよりも今はぁ、歯を全部折って血塗れになった口に舌を突っ込んでキスしたいかなぁ」
麗奈の答えを聞くと、男はきょとんとしてそのあとゲラゲラと笑い出した。
「最高、熱烈な告白じゃん。俺も麗奈ちゃんとセックスしながら首絞めて殺したいくらい好きだよ。麗奈ちゃんが痙攣して死ぬ瞬間にイって俺も死にたいくらいには本気」
「アハ、面白い。でも私まだやることあるから死んであげられないんですよぉ。ごめんなさーい」
「ふーん、そっか。最初から麗奈ちゃんは面白い奴だと思ってたけど、まだまだ底が見えなくてたのしーわ」
男は笑いながら麗奈の頭を撫でてまた仕事に戻っていった。
今日は新人が店に来たからあの女衒の男が仕込みをしていた。何をされたのかしらないが、絶叫して部屋から飛び出してきた女の髪を掴み引きずって連れ戻していた。
それを見ていた他の嬢たちは震えあがっていたが、麗奈は女がどんな仕上がりになるのか楽しみで仕方がなかった。
しばらくしてボロボロになった女が出てきたが、前歯の上下四本がすっかりなくなっていた。
ああ、本当に折るんだなあと眺めていたら、男が「これで口閉じたままフェラできるなー人気者になるぞぉ」と明るい声で笑っていたから、麗奈もつられて笑ってしまった。
意外だが、自分は割とあの男が好きかもしれない。
男の言ったように、セックスしながら首を絞められるところを想像してみる。
きっとアイツは窒息で醜くゆがむ麗奈の顔を愛おしそうに眺めて、キスしながら首を絞めるのだろう。
なんだかそれも悪くないな……と、楽しそうな男を見てふと思うのだった。
終わり
すっきりスカッとならないかもしれないので、ご注意ください。
――――――――――――――――――――――――――――
「あ~♡ フェラ上手くなったじゃんレイナちゃん~」
「オゴッ! オゴッ! オゴッ!」
喉奥にペニスを突き刺され、白目をむいてえずくが男は容赦なく腰を打ちつけてくる。
酸欠で意識を飛ばしかけると、立ち上がらされ頬を張られる。男が射精して全部飲み干して口の中を見せてご馳走様と言うまでやらないと、他の男を呼んでまでやり直しさせられる。
地獄だった。
「最初はレイナちゃんフェラ下手過ぎたから、もう総入れ歯にしちゃおうかって話もあったけど、こーして上達してくれてよかったわ。やっぱ入れ歯だと萎えるしね」
男のものを咥えたまま、従順そうに見えるよう頷く。喉奥を締めてやると男の顔が快感で歪んだので、射精させて終わらせようと必死に口を動かした。
ここに連れてこられた時、麗奈は必死に抵抗した。
いつの間にか背負わされた借金を払えと言われ、そんな馬鹿な話があるかと鼻で笑った。だが笑った瞬間に間髪入れずに殴られた。しかも手加減なしに女の顔を平手で力いっぱい。
恐らくその時に左耳の鼓膜が破れたのか、それからそっちの耳が若干聞こえにくくなっている。
暴力に慣れた人間。女相手であってもためらいがない奴らに囲まれ、麗奈はなすすべもなく、一発殴られた時点で床にひれ伏して許しを請うしかなかった。
(なんで私がこんな目に……殴ったコイツは一生許さない。この世で一番痛い方法で殺してやる)
涙を流し謝罪をすると、麗奈を取り囲む男のうち数名が同情的な視線を向けてきたから、そいつらから落としてやろうと顔を覚えて脳内でシミュレーションする。
借金なんてまったく身に覚えがないが、正直にそう言ったところで再び殴られるのがおちだ。まずは従順にふるまって、味方になりそうな相手を見つけて取り入るしかない。
心の中で男たちの殺し方を検討しながら、麗奈は自分が一番可愛く見える仕草でくすんくすんと泣いて見せた。
普通ならばここで「可哀そうだ」と言い出す男がいるはずなのに、どれだけ哀れっぽく泣いて見せても誰も慰めの言葉をかけてこないし、誰も麗奈を庇おうとしない。
どうやら麗奈の頬を張った男がこの場で一番偉い人物らしく、ソイツが麗奈を風俗で使うと決めたから、他の者は口出しする権利を持たないようだった。
頬を張られたあとも麗奈がゴネたりすれば、もうひと段階上の痛みを与えて従うまで拷問しただろう。人を従わせることに慣れている。暴力の下限と上限を正しく把握していると感じさせる男。
そんな奴の決定に対し不満を述べるなんて愚行は犯さず、ひたすら恐怖でひれ伏す哀れな女を演じた。
(こんな屈辱に耐えるのは少しのあいだだけよ……味方をつくってここから抜け出したら、どんな手を使っても百倍以上にして返してやるよ。クソカスゴミども)
心の中で毒づくと、目が合った男がこちらの脳内を見透かすようににやりと笑う。どこかワクワクしたような雰囲気を感じ、唾を吐きかけたくなる衝動を必死にこらえた。
***
「働く前に、まず性技を覚えてもらわないといけないんだけど……その前にレイナちゃんを『使いたい』って人たちがいるから、そっちの接待をよろしくね」
「……」
最初に麗奈を殴った男は女衒のような役目をしているらしく、店に出す前に技を仕込むのも客を斡旋するのもコイツの役目だと教えられた。
背負わされた借金を返すために、麗奈は風俗で働くことが勝手に決まっていた。
何も了承していないし、見知らぬ男の相手なんかをどうして麗奈がしなければならないのか分からない。そんなもの自分がやる仕事ではない。
金が必要なら、出してくれる男に頼むからといくら言っても笑われるだけで誰もとり合ってくれなかった。
有無を言わさず汚い風俗部屋みたいなところに押し込められ、裸に剥かれた。
素っ裸でベッドに腰かけていると、女衒に案内されて鼻息の荒い男が室内に入ってきた。そいつはずいぶんと昔に「おともだち」だった奴だ。
「麗奈ちゃん、会いたかった。俺のこと覚えてる? 金だけ巻き上げて捨てた男なんて忘れちゃったかな?」
名前は憶えていないが、確か大学時代にもう婚約していると話を聞いて珍しいなと思って仲良くなった男だった気がする。男が婚約破棄になったあたりでノルマクリアした気分になり縁を切ったのだった。
麗奈ちゃんって天使みたいだとうっとりして言っていた気持ち悪い奴だ。記憶を引っ張り出し、コイツが好きそうな弱弱しい表情で涙ぐんで見せる。
「なに……? 怖い。なんでそんなこと言うの? お金って……どういうこと? 私、突然ここに連れてこられて……」
「あ、いいのいいのそういうの。俺も君のこと金で買ったから、金額分遠慮なく使わせてもらうし」
「は? っ、きゃああ! なにするの⁉ 止めて怖いっ」
「あー、いいねいいね。そういう演技も興奮する。もっと早くこうしておけばよかったなあ。俺ね、君に捨てられて人生も性癖も歪んじゃったんだ」
ローションをぶちまけ男はいきなり膣に指を突っ込もうとしてきた。爪が粘膜をひっかいて痛みが走り、反射的に男の顔を足で蹴り飛ばした。
「痛い! 痛いって! まじおまえふざけんなっ、早く抜けこの変態死ね死ね死ね!」
「あー、そういうのは好きじゃない。すみませーん、ちょっと暴れるんで押さえてもらっていいすか?」
「うーい。手足縛りますねー。口はどうしますかー?」
「おしゃべりしたいんでそのままでいーでーす」
「りょーかいっすー」
ドアの外に控えていた女衒の男が部屋に入ってきて、暴れる麗奈の手足をてきぱきと拘束していく。手首と足首を一緒にくくられ、間抜けな姿を晒すことになり怒りで歯をギリギリと噛みしめた。
「あは、麗奈ちゃんってパイパンなんだ。ケツ穴まで丸見え~♡ どう? 恥ずかしい? 屈辱? 純情で男と手をつなぐのも恥ずかしいとか言っちゃってたのに、割と使い込んでるんだ? あーあ、すっかり騙されちゃったよ」
「~~っ! 見るな変態! 鼻息がキモイんだよ!」
「ハイハイっと。じゃーまず一発目~」
乱暴にペニスを突き立てられ、悲鳴にならない声をあげる。
慣らすこともせず膣を穿たれた痛みでぎゅっと体が硬直するが、男はためらいなく腰を使って来た。
肉を打つパンパンという音が響き、内臓を突き上げる痛みで麗奈は一瞬意識を失いそうになる。
こんな乱暴なセックスをこれまで一度も経験していない。こんな扱いがゆるされるわけがない。太ももをギリギリと掴まれ、絶対にアザになるなと頭のどこかで考える。
「あー、とりあえず一回イこっかな。あー、出る。イク」
中で出すなと言う暇もなく、男はあっさりと膣内で射精した。
怒りでぶるぶると震えていると、見下ろしていた男がにんまりと笑って麗奈の乳房に齧りついた。
「痛っ!」
「あー、キスもさせてもらえなかった麗奈ちゃんが、おっぱいさらして俺に中出しされてるぅ。俺が天使を堕天させちゃったあ……最高に興奮するぅ」
乳首をちゅうちゅう吸いながらうっとりと見上げてくる男に心底ぞっとする。
(こんな! こんな男に! この私が! 許さない許さない許さない!)
脳まで煮えたぎるような怒りが体中をめぐり、震えが止まらない。
(こういう扱いを受けるのは、理沙だったはずなのに! 理沙が私に押し付けたんだ! 理沙のせいだ! 理沙がちゃんと自分の役割を果たさないから、私にこんな役が回ってきたんだ! 絶対アレも同じ目に遭わせてやる。子宮が破裂するくらい男に犯させてやる!)
脳内で理沙が凌辱される光景を思い浮かべて、麗奈は己の身に起きている現実から目を逸らした。
結局男は何度も体位を変え、へこへことみっともなく腰を振り続け三回射精したところでタイムアップとなったのか、服を着て部屋から出て行った。
息も絶え絶えでベッドに寝転んでいると、先ほど手足を縛った女衒が入ってきて麗奈を浴室へ運んでいく。
どうやら体中にこびりついた精液を洗い流すらしいが、乱暴に膣内に指を突っ込んで洗われ、そのうえアナルにまで手を伸ばしてくる。
「ちょっと……! そんなとこ触んじゃねえよ」
「次の客がアナルセックスのオプション付きなんだよ。暴れるな」
「はあっ? ふざけんな! んなことするわけないし! さっきのだって私は許してないし!」
「あ? 口の利き方がなってねえ。さっきの奴は気にしなかったけど、他のヤツもそうとは限らないからな。あんま暴れると関節外したままのセックスになるけどそれでもいいのか?」
「……っ」
後ろの穴にノズルを突っ込まれ、直腸まで念入りにナカを洗われる。羞恥とか人間の尊厳とか、人として大切なものが全てぶち壊されるような行為に気が狂いそうになる。
脳みそを焼くような純粋な怒りだけが麗奈の正気をとどめていた。
次に来たのは男二人。
前の奴と同じように、覚えているかと問われたが返事をする気力もない。
彼らは勝手にペラペラ己のことを喋り出したが、どうでもよかった。会社を辞める羽目になったとか、友人を全て失ったとか、そんなこと麗奈には全く関係のないことなのに、男たちは股間を膨らませたまま恨み言を語り続けた。
腰を振りながら麗奈を罵る男たちは、いっそ滑稽だった。
男たちは二本差しをしたかったらしく、前後から膣とアナルにペニスを突き刺し、仲良く交互に抜き差しを始めた。
内臓を内側からえぐられる痛みに耐えきれず、目の前にいる男の肩を噛むと殴られた。口にタオルを突っ込まれ、あとはなすがまま揺さぶられる。
男たちは興味本位で二本差しをやってみたようだが、お互いが腰を振るタイミングが合わないと気持ちよくないなどと言い合い、掛け声をかけながら交互に腰を振る。
その光景があまりにも間抜けでバカバカしく、餅つきでもしてるのかよと思ったら笑いが止まらなくなった。
「あはっ、はははっ! ひっ、ひゃはははは、あははははっ」
狂ったように笑い続けると、男たちのモノがしゅるしゅると小さくなっていくのを感じる。その収束率の速さにまた笑いがこみ上げて来て、よだれを垂らしながら爆笑していたら、男たちは青ざめた顔をしてさっさと部屋を出て行ってしまった。
出て行ってからもケラケラと笑い続けていると、女衒の男が入ってきて怪訝そうに麗奈の様子を窺う。
「ありゃ、もう壊れたンかよ。はええなオイ。もうちょっと根性あるかと思ったのになーどうしよっかな」
独り言をつぶやいて男はどこかへ電話をかける。
次の客はどうするかとか、キャンセルがどうとか色々話していたが、やがて諦めたように電話を切った。
「ぅおーい。後のヤツは、話が通じないならもういいとかって言うから、ここの仕事はもう終わりなー。次は風呂屋で一般客相手に稼いでもらうから、ちゃんとやり方覚えろよー」
笑い続ける麗奈に対して、男は全く動揺せず平坦な声で喋り続ける。
こうした仕事に無理やり就かされ、正気で続けられる人は少ないのか、壊れた女など見慣れているらしい。頭が壊れても穴があれば問題ない世界なのだ。ああ、面白い。
笑いのツボに入った麗奈は、いつまでもケラケラと笑い続けていた。
いわゆる風俗店という場所に身柄を移され、そこの寮で生活することになると告げられた。寮といえば聞こえがいいが要は強制労働させるための牢獄だった。寮にも店にも常に監視がいて、壊れた女たちを効率的に働かせている。
「んで、本当なら風呂屋の作法があるんだけどさ、今のアンタじゃ覚えられないかな? 難しい技よりただ咥える専門の仕事のほうがいい? それだと時間単価高くないけど、早くイかせれば本数こなせるから頑張り次第で稼げるかもよ」
とりあえずたたせてみて、と男が己のモノを麗奈の眼前に突きつける。
膣を使われるより口のほうが楽かもしれないと考え、必死に舌を動かして奉仕する。
フェラチオなんて行為は麗奈の人生で一度もしたことがない。そんな汚いものを口に入れるのは、そうしないと男に相手をしてもらえない惨めな女がすることだと思っていた。
やり方が分からないながらも一生懸命舐めていたが、男がイライラしたように麗奈の口を掴んで怒鳴った。
「お前ふざけてんのか、フェラしろっつってんだろ。オラ、口開けろ」
親指を突っ込まれ無理やり開かされた口にペニスをいきなり喉奥まで突っ込まれた。
「オゴぉッ!」
ガツガツと喉をえぐられ、えずいた拍子に噛んでしまった。
「っ、チッ!」
男は小さく舌打ちをして、麗奈の頭を掴んで引っ張り上げられる。目を合わせたまま思いっきり顔を殴られた。
手加減なく殴られ目の前がチカチカして一瞬意識が飛ぶ。それで終わらず、同じ場所をまた殴られ、奥歯がバキッと折れた感覚がした。
「この仕事はさ、どんなことがあっても噛んだらダメなんだよ。どうしても歯ァ立てるのを止められないなら、可哀そうだけど全部歯を抜くしかないなあ…………ンで、どうする?」
男が淡々と告げる内容を脳が理解し、口の中にあふれる血を飲み下しながら、コクコクと頷いた。
嬢の中には本当に総入れ歯になっている奴もいるんだと教えられ、死ぬ気で男が教えるやり方を覚えて実践した。
喉奥まで突っ込まれると反射でえずいてしまうのはとめられないが、歯を立てなければ苦しそうな様子を好む客も多いから問題ないらしい。
むしろ白目をむいてえずく姿にしか興奮できない変態もいるんだとケラケラ笑いながら言われ、それはお前だろうと心の中で罵った。
事実、男は麗奈が汚い声でえずくと顔を上気させ興奮していた。
麗奈に性技を仕込むという理由でしつこく何度もフェラをさせられる。そのうちだんだんとこの男の性癖が分かってきた気がした。
「さすがにもう出ねえや。やっぱ麗奈ちゃん才能あるかも。指名たくさん取れれば返済なんてあっという間だよ。頑張ってね。まあ、借金無くなっても君の場合、自由にはなれないんだけどさ」
「……はぁい。頑張りまぁす」
どうやらこの状況に陥っているのは、過去に関わった男たちのなかで厄介な奴に恨まれたせいらしい。借金返済は単なる口実。ただ麗奈に復讐したいと思う男が仕組んだことだから、ソイツの気が済むまで解放されない。
そういう非合法な行為が許される世界にいる男に関わってしまったのが、麗奈の失敗だったのだと過去を振り返る。
以前、コーヒーサービスの仕事先にいた金持ちそうな男と知り合いになった。
ソイツはそこの若社長だった。可愛い麗奈はすぐ気に入られ、個人的に食事に行ったりする仲になったが、どうやらこの会社はヤクザのフロント企業だったらしい。
若社長も当然堅気ではなく、一緒に食事に行くようになって裏社会の暗い世界をたくさん見せてもらえた。
違法なものがたくさん用意されたパーティーや、女たちをおもちゃにして楽しむ金持ちたちの世界を体験させてもらえて、その若社長との過ごす時間は割と楽しかった。
ちょうどその頃、理沙が新しく付き合いだした男の情報が欲しかった。
金持ちならば伝手もあるだろうし、ちょうどいいから若社長に頼んで人探しをしてもらったが、理沙の彼氏はSNSもやっていないらしく全く情報が出てこなかった。
探偵とか専門業者を使えばいいでしょとたのんだのに、若社長は言葉を濁して結局情報が少なすぎて特定できないと言い出す始末。
使えないと思いつつ、それでもどうにかしてと懇願すると、理沙にGPSと盗聴器を仕込む計画を持ち掛けられた。いいアイデアだが、仕込むのは自分でやってくれと突き放され頭にきた。
――――使えない男。もう要らないや。
利用価値があると思ったからつまらない会話にも付き合ってやっていたのに、麗奈の望みを何一つ叶えてくれず全然役に立たない。金払いがいいだけなら他にもマシな男がいる。
コイツにはマンションを買ってもらったが、男も合鍵を持っているような部屋は使いたくない。不細工のくせに恋人面する男の存在が鬱陶しくなってさっさと縁を切った。
切った、つもりだった。
切られたと感じ取った男が、手のひらを返して偏執的に付きまとうようになってしまったのだ。
ストーカー被害はこれまでにもあったから、いつもどおりボディガード気取りの男たちに頼んで撃退してもらおうとしたが、相手が反社の人間だと分かるとどいつもこいつも尻尾を撒いて逃げて行った。
相手が悪すぎる。麗奈ちゃんも逃げたほうがいいと皆口をそろえて言い残していった。
いろんな人に「どうにかして」と頼んだが、ダメだった。
会社や実家にもガラの悪い男たちが押しかけてきて、麗奈も逃げるしかなくなってしまった。電話で涙ながらに謝ってみたが、メンツを何よりも重んじる男にはどんな懇願も通じなかった。
会社も実家も諦めて逃げるしかない。
知り合いの男を頼って居場所を転々とする。どうして私がこんな目に……と思うと腹が立って仕方がない。
……元はと言えば理沙が麗奈の思い通りにならないからいけないのだ。
あんな厄介な男と関わって揉める羽目になったのも、理沙が新しい男を作って逃げるからだ。おとなしく麗奈の思い通りになってくれたらもっと優しくしてあげられたのに、可愛がれたのに、逆らう理沙が悪い。
麗奈がこんな惨めな思いをしているのだから、理沙にも同じように苦しんでもらわないといけない。
「だって、理沙ちゃんは、私の親友なんだから……」
なんでも一緒にならなくちゃ。だって親友なんだから。
理沙には自分がされたように無理やり突っ込まれて泣き叫んでほしい。飲みきれなかった精液を鼻から垂れ流して間抜け面を晒してほしい。
そして、ぐちゃぐちゃにされて頭がおかしくなった理沙を優しく抱きしめてあげるのだ。私には麗奈しかいないと言わせて足を舐めてくれたらどれだけ満たされるだろうか。
壊れてしまった理沙はきっとすごく愛らしくて素敵だろう。人の言葉も忘れてしまうくらいグチャグチャになったらたくさん可愛がってあげられる。
壊れた理沙を思い浮かべていると自然と笑いがこみ上げる。
フェラを終えた後、うがい薬で口をゆすいでいる時に笑ってしまったせいで口からブハッと水を吹きだしてしまった。
びしょ濡れになりながら、うふふ、あははと一人で笑っていると、それを見ていた女衒の男が少し驚いたあと、一緒になって面白そうに笑っていた。
***
周囲からすっかり頭がおかしくなったと言われるようになってから、麗奈の周りはずいぶんと静かになった。
それまで恨みを持っていたらしい男たちは、壊れた麗奈にすっかり興味を無くしたらしく、最初に相手をさせられて以降二度と現れなかった。
ほとんどの男が麗奈から手を引いたと後に聞かされた。
そして麗奈に借金をかぶせた若社長だが、風俗店に一度顔を出して働いている麗奈の姿を覗いていたことがあった。
その時麗奈はソファ席で客のペニスをしゃぶっている途中だったから、咥えたまま目が合った若社長ににっこり微笑んで手を振ってやったら、さすがにドン引きしたらしくそそくさと帰っていった。
(残念、汚い客のモノをしゃぶった口でディープキスしてやろうと思ったのに)
べぇ、と男が出したものをおしぼりに掃き出しながら、次にきたらぜひ他人の精液をあの男に口移ししてやろうと心に決める。
残念ながら、その後若社長は店を訪れることはなく実行する機会は訪れなかったが、女衒の男が一度奉仕中の麗奈の卓に現れたのでこれ幸いとキスしようと手を伸ばしたら、笑いながら殴られた。
殴られた拍子に口に含んだ精液を噴き出してしまい、それが客の顔に噴射するかたちになって阿鼻叫喚になったが、女衒の男はそれを見てゲラゲラ笑い転げていた。
店長たちが駆けつけて来て、接客中の嬢の麗奈をぶん殴った女衒の男はボコボコに殴られる羽目になっていたが、血まみれになってもまだ男はゲラゲラと笑っていた。
この時初めて、「あ、この仕事楽しいかも」と麗奈は思った。
楽しめるようになってからは、風俗店で麗奈はあっという間に指名が殺到する人気ナンバーワンの座を獲得した。
最初はフロアで客のモノをしゃぶってイかせるだけの仕事だったが、客のほうから他のオプションを次々リクエストされるようになり、それに合わせて個室での接客に変わった。
個室での接客になると格段に扱いが良くなり、仕事が楽になった。
ただ頭を撫でてほしいとリクエストする客や、麗奈の顔を見たいだけだと奉仕を求めない者も多く、何もしなくてただ笑っていればいいだけの時間も増えたから、余裕ができてきた。
風俗に来る男たちは、女衒の男と違って何度か相手をしただけですっかり麗奈に心酔していった。
何度か接客した相手のほとんどが、麗奈のことを女神だ天使だと言って褒めそやし、こちらのご機嫌をとろうと金を際限なく払う。たいていが女と縁がない貧乏人だが、そのなかで、金と権力がありそうな男には特に優しく接してリクエストになんでも応えてやった。
「ああ、ああ、麗奈ちゃん。俺のことを分かってくれるのは麗奈ちゃんだけだ。他の女は皆クソだ。麗奈ちゃん、俺を癒してくれ……」
「んー、麗奈お仕事のことはよくわかんないけど、レージさんが頑張ってるのは分かるよぉ。いつも頑張ってえらーい。イイ子イイ子ぉ」
「っ、麗奈ちゃん! なんで君みたいな天使がこんなお仕事してるんだ。俺が救ってあげたいよ……」
「んっとねぇ、麗奈、馬鹿だから男の人に騙されちゃって借金してることにされちゃったんだよねえ。それでね、それが返し終わってもまたどこかに売られちゃうみたいー」
「な、なんで……ひどい、絶対に許せない」
身の上話を聞いた男はすべからく麗奈に同情し、理不尽だと我が事のように怒っていた。
麗奈のことを知りたがる客には、できるだけ詳しく可哀そうに思える話を聞かせてあげた。それはもう事細かに、時に作り話を交えて、馬鹿で間抜けな可愛い子が騙されて水に沈められた悲劇を作り上げた。
――――こうして芽が出そうな畑に麗奈はせっせと種を蒔き続ける。
風俗堕ちして穢れたことで若社長はもう麗奈に対して留飲が下がったようで、もう様子を見に来ることもない。
女衒の男も最初と違い、ドル箱となった麗奈が嬢として長持ちするよう丁重に扱うようになっている。奥歯の治療と耳の治療も店持ちで治してくれた。
借金は元々あってないようなものだ。書面で見せられた額はもうすぐ返し終わるし、それ以上にもらったチップが手元にある。借金返済後はまた誰かに下げ渡されると最初に言われていたが、恐らくその話も立ち消えになっているだろう。そんなことを女衒の男が言っていた。
他の男たちが手を引いた理由は、壊れて他の男のモノを嬉々としてしゃぶっていた麗奈を見たせいだ。
知り合いらしき人間が店に来ている時は、ことさら美味しそうにブサイクな下品顔でおっさんのモノしゃぶってやった。
それを見ていた奴らは皆夢から覚めたような表情になって、逃げるように帰っていったのを麗奈も知っている。
わざわざ金を払って引き取るほどの価値をもう麗奈に見いだせなくなって、それまでの執着が消えたのだろう。
ーーーーこうして麗奈を縛っていた者たちが皆この件から手を引いていなくなった。
もう二度と自由にはなれないと言っていた女衒の男も、今はそんなことを言わなくなったし、そうでなくてもいずれ蒔いた種が芽吹いて生長して、麗奈をここから救い出す木に育つ。そしてそれはもうすぐだと、客たちの言葉で分かっている。
地獄から地上へと戻る日は近い。
――――この店を辞められることになったら、まずは何をしようか。
麗奈を無理やり犯した男たちに報復するか、金で償ってもらうか。
まあ金はいくらあってもいいのだから、ひとまず金をもらって長く搾り取ろう。
そして、理沙。
こうなってみて分かったが、多分理沙の彼氏は反社とのつながりがある人間だったのだろう。だから情報が全く出てこなかったのだ。いや、あの男と揉めるのは得策じゃないと若社長が判断したのだろう。
その彼氏ががっちり理沙を囲い込んでいるのなら、おいそれとは手が出せない。
こちらもそれ相応の、それ以上の権力者を味方につけないと理沙は手に入らない。
焦らず、ゆっくりと計画を立てなければならない。そうして今度こそ、確実に理沙を捕まえる。
理沙が手に入ったら何をして遊ぼうか。
まずは麗奈がされたように、輪姦して全部の穴を同時に犯してあげよう。そして口と鼻と膣と尻から精液を垂れ流す理沙と一緒に記念撮影をしよう。
麗奈も一緒にセックスをしてもいいかもしれない。レズっ気はないが、理沙を自分の下に置いて屈辱的な行為をさせるのは楽しそうだ。
嫌がるあの子を従順になるまで殴って、屈辱で死にそうな顔で舐めてもらったらさぞかし気持ちいいだろう。麗奈より背が高い理沙が、背中を丸めて跪き自分の股に顔をうずめて必死に舐めしゃぶる姿を想像したら、妄想でイってしまいそうになった。
「待っててね……理沙ちゃん。私、絶対にあきらめないから。ンふ、ふふふ。あははははっ」
独り言をつぶやき、発作のように笑いだす麗奈を他の嬢たちはいつも同情の目で見ていた。
嬢たちも店長も、麗奈のことを頭が足りなくて騙されて風俗に堕とされた可哀そうな子だと思って同情して見下していたが、女衒の男だけは麗奈を見て面白そうに笑う。
ある時、男がふと麗奈に問いかけてきた。
「麗奈ちゃんは、俺も嬢もアイツらも皆殺してやりたいって思ってるでしょ。頭のなかでバレずに殺す方法を考えていそう」
「ええ~なんですかぁそれぇ」
実際思っているが面倒くさそうなので適当に流そうとしたが、ニヤニヤ笑う男の顔を見ていたらなんだか本音で話してみたくなった。
「んー、まあアナタのことはちょっと殺したいけど、殺すよりも今はぁ、歯を全部折って血塗れになった口に舌を突っ込んでキスしたいかなぁ」
麗奈の答えを聞くと、男はきょとんとしてそのあとゲラゲラと笑い出した。
「最高、熱烈な告白じゃん。俺も麗奈ちゃんとセックスしながら首絞めて殺したいくらい好きだよ。麗奈ちゃんが痙攣して死ぬ瞬間にイって俺も死にたいくらいには本気」
「アハ、面白い。でも私まだやることあるから死んであげられないんですよぉ。ごめんなさーい」
「ふーん、そっか。最初から麗奈ちゃんは面白い奴だと思ってたけど、まだまだ底が見えなくてたのしーわ」
男は笑いながら麗奈の頭を撫でてまた仕事に戻っていった。
今日は新人が店に来たからあの女衒の男が仕込みをしていた。何をされたのかしらないが、絶叫して部屋から飛び出してきた女の髪を掴み引きずって連れ戻していた。
それを見ていた他の嬢たちは震えあがっていたが、麗奈は女がどんな仕上がりになるのか楽しみで仕方がなかった。
しばらくしてボロボロになった女が出てきたが、前歯の上下四本がすっかりなくなっていた。
ああ、本当に折るんだなあと眺めていたら、男が「これで口閉じたままフェラできるなー人気者になるぞぉ」と明るい声で笑っていたから、麗奈もつられて笑ってしまった。
意外だが、自分は割とあの男が好きかもしれない。
男の言ったように、セックスしながら首を絞められるところを想像してみる。
きっとアイツは窒息で醜くゆがむ麗奈の顔を愛おしそうに眺めて、キスしながら首を絞めるのだろう。
なんだかそれも悪くないな……と、楽しそうな男を見てふと思うのだった。
終わり
64
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話
よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。
「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
もやっとした気持ちよりも「適所適材」「破れ鍋に綴じ蓋」、お似合いの末路だと思い納得のラストでした。
ありがとうございます。作者的にとても嬉しい感想をいただけて、投稿してよかったと思えました。