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お仕置きかご褒美か
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それから時は流れ、ついに試験の日がやってきた。
ほのかはこの日の為に、猛勉強をした。
これだけ勉強をしたのは入試の時以来かもしれないとほのかは思った。
耳が聞こえない分、ノートの書き取りでは不足な部分があったが、冬真からノートを見せて貰ったり、冬真からの地獄のテスト対策プリントをひたすらやったりして、やれるだけの事はやったつもりだった。
「いよいよ今日から試験だな。月島さん、頑張って」
朝、冬真にそう言われ、プレッシャーは感じつつも、ここまで協力してくれたからには結果を出したいとほのかは意気込みながら大きく頷いた。
「俺もなんだかんだで勉強一緒にやったからいつもよりは点数取れるかもなー」
陽太はテスト前だというのに、少しも緊張していない気楽な様子で言った。
「お前は半分位サボっただろう」
「う、俺は赤点にならなければいいし」
二人がそんな会話をしているとチャイムが鳴り、ついに中間テストが始まった。
中間テストの期間が終わりその一週間後、次々とテストは返却された。
教室ではテストが返ってくる度に皆の悲鳴や歓声で溢れていた。
そんな声もほのかには聞こえず、ただただ返ってきたテストの点数に驚いていた。
数学、国語、英語に化学、歴史等、どれもがいつもさまよっている平均点付近を大きく上回り、七十点台後半から点数の良いものは九十点以上取れている教科もあった。
ほのかはその今まで見た事のない点数の数々に喜んだ。
「月島さん、いい点取れた?」
そう聞いてきたのは今回の恩人である冬真だった。
【氷室君のおかげでいつもよりすごくいい点だった。ありがとう!】
「あ、俺も殆ど平均点取れたよ。流石は冬真様々だな」
陽太はニコニコとほのかと冬真にテストの点数を見せびらかした。
「その点数で良く人に見せられるな。恥ずかしいから俺から教わったって言うのはやめてくれ」
冬真はそう吐き捨て、冷たい視線を陽太に浴びせた。
冬真の後ろにブリザードが見えそうな毒舌は今日も平常運転だった。
「えーー、ひでぇ! 俺だって頑張ったのに!」
改めてほのかは冬真が勉強を教えてくれた事に感謝した。
冬真から教えてくれたテストに良く出るポイントはかなりの確率でテストに出ていた。
もしかしたら、将来は教師とか、塾の講師とかが向いているのかもしれないと思った。
冬真ならジャージを着て、竹刀を振り回しながら生徒のめくるめく青春を見守り、全員某有名大学に合格させまくりに違いないと想像した。
「よーし、帰りのホームルーム始めるぞ」
担任が教室に入って来たのを見て、生徒は皆各々の席に着いた。
「先日の中間テスト、全科目の集計が終わったから順番に取りに来るように!」
「えーー!」
「要らない、要らない、見たくない!」
クラスにはそんなブーイングが飛び交った。
生徒は出席番号順で呼ばれていき、成績表を受け取った生徒はそこに書かれた数字に一喜一憂していた。
「次、月島ー」
「あ、月島さん、名前呼ばれたよ」
ほのかは陽太にそう言われ緊張した面持ちで担任から成績表を受け取った。
席に戻り、薄っぺらい二センチ幅の紙切れを暫し見詰めた。
目指すは二十番以内・・・・・・。
ここに順位の結果をがあると思うと、ほのかはなかなか開く気になれなかったが、なけなしの勇気を振り絞ってその紙を開いた。
そこに書かれたていたのは『学年順位 二十一位』の文字だった。
ほのかは、その順位に喜んだが、あと少しだったのにという悔しさが込み上げた。
ーーー ーーー ーーー ーーー ーーー
※以下選択肢で二パターンの展開に分かれます。
好みの方を読むも良し、両方読むも良しです。
好感度的な数値等はございませんので気楽に楽しんで貰えればと思います。
選択肢1
ここまで出来るだけの事はやったし、見た事もない成績も取れた。
ほのかは仕方がない、次頑張ろうと思う事にし、今回は諦める事にした。
選択肢2
このまま諦めたくない・・・・・・。
いつもならそんな風に考えた事もなかったが、今回はらしくもなくそう思った。
選択肢1を選んだ方→甘々なお仕置き
選択肢2を選んだ方→ほろ苦なご褒美
ほのかはこの日の為に、猛勉強をした。
これだけ勉強をしたのは入試の時以来かもしれないとほのかは思った。
耳が聞こえない分、ノートの書き取りでは不足な部分があったが、冬真からノートを見せて貰ったり、冬真からの地獄のテスト対策プリントをひたすらやったりして、やれるだけの事はやったつもりだった。
「いよいよ今日から試験だな。月島さん、頑張って」
朝、冬真にそう言われ、プレッシャーは感じつつも、ここまで協力してくれたからには結果を出したいとほのかは意気込みながら大きく頷いた。
「俺もなんだかんだで勉強一緒にやったからいつもよりは点数取れるかもなー」
陽太はテスト前だというのに、少しも緊張していない気楽な様子で言った。
「お前は半分位サボっただろう」
「う、俺は赤点にならなければいいし」
二人がそんな会話をしているとチャイムが鳴り、ついに中間テストが始まった。
中間テストの期間が終わりその一週間後、次々とテストは返却された。
教室ではテストが返ってくる度に皆の悲鳴や歓声で溢れていた。
そんな声もほのかには聞こえず、ただただ返ってきたテストの点数に驚いていた。
数学、国語、英語に化学、歴史等、どれもがいつもさまよっている平均点付近を大きく上回り、七十点台後半から点数の良いものは九十点以上取れている教科もあった。
ほのかはその今まで見た事のない点数の数々に喜んだ。
「月島さん、いい点取れた?」
そう聞いてきたのは今回の恩人である冬真だった。
【氷室君のおかげでいつもよりすごくいい点だった。ありがとう!】
「あ、俺も殆ど平均点取れたよ。流石は冬真様々だな」
陽太はニコニコとほのかと冬真にテストの点数を見せびらかした。
「その点数で良く人に見せられるな。恥ずかしいから俺から教わったって言うのはやめてくれ」
冬真はそう吐き捨て、冷たい視線を陽太に浴びせた。
冬真の後ろにブリザードが見えそうな毒舌は今日も平常運転だった。
「えーー、ひでぇ! 俺だって頑張ったのに!」
改めてほのかは冬真が勉強を教えてくれた事に感謝した。
冬真から教えてくれたテストに良く出るポイントはかなりの確率でテストに出ていた。
もしかしたら、将来は教師とか、塾の講師とかが向いているのかもしれないと思った。
冬真ならジャージを着て、竹刀を振り回しながら生徒のめくるめく青春を見守り、全員某有名大学に合格させまくりに違いないと想像した。
「よーし、帰りのホームルーム始めるぞ」
担任が教室に入って来たのを見て、生徒は皆各々の席に着いた。
「先日の中間テスト、全科目の集計が終わったから順番に取りに来るように!」
「えーー!」
「要らない、要らない、見たくない!」
クラスにはそんなブーイングが飛び交った。
生徒は出席番号順で呼ばれていき、成績表を受け取った生徒はそこに書かれた数字に一喜一憂していた。
「次、月島ー」
「あ、月島さん、名前呼ばれたよ」
ほのかは陽太にそう言われ緊張した面持ちで担任から成績表を受け取った。
席に戻り、薄っぺらい二センチ幅の紙切れを暫し見詰めた。
目指すは二十番以内・・・・・・。
ここに順位の結果をがあると思うと、ほのかはなかなか開く気になれなかったが、なけなしの勇気を振り絞ってその紙を開いた。
そこに書かれたていたのは『学年順位 二十一位』の文字だった。
ほのかは、その順位に喜んだが、あと少しだったのにという悔しさが込み上げた。
ーーー ーーー ーーー ーーー ーーー
※以下選択肢で二パターンの展開に分かれます。
好みの方を読むも良し、両方読むも良しです。
好感度的な数値等はございませんので気楽に楽しんで貰えればと思います。
選択肢1
ここまで出来るだけの事はやったし、見た事もない成績も取れた。
ほのかは仕方がない、次頑張ろうと思う事にし、今回は諦める事にした。
選択肢2
このまま諦めたくない・・・・・・。
いつもならそんな風に考えた事もなかったが、今回はらしくもなくそう思った。
選択肢1を選んだ方→甘々なお仕置き
選択肢2を選んだ方→ほろ苦なご褒美
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