泰斗と透の日常

野鳥

文字の大きさ
4 / 6

柳川泰斗という男

しおりを挟む
泰斗はフリーの動画編集者だ。
けれど大学を出てすぐにこの仕事に就いたわけではない。
初めは一般企業の事務職をしていたが、どうも自分には向いていないなと感じて2年で辞めた。
もちろん辞める時は悩んで悩んで悩みまくったけれど、最後に後押ししてくれたのは透だった。

「心が動かないことに時間を使うなよ」

その言葉に泰斗の心が動いた。

実際、透は日々楽しく仕事をしているようで、飛び込みの営業に行ったら何故か相手方と一緒に競馬に行ってたとか(その後気に入られて契約したらしい)、道端で困ってるおじいさんを助けたら、実は新規で営業をかけようとしたところの会長だったとか、何でそんなに物語みたいな事が起こるんだ??というエピソードばかり。
新しいもの好きの透にとって、営業は天職なんだろうなと泰斗も感じる。

それから自分の心が動くものってなんだろうか…と探すこと数日。
最近よく見ていた料理とDIYを主として活動している動画投稿者が、他の動画編集も仕事としてやっていたと聞き、何故か自分でもやってみたいと思ってしまった。

今までパソコンはエクセルやワードくらいしか使ったことがなかった自分がだ。

もしかして、これが心が動くって事なのか?と。

とにかくやってみようと決意して、パソコンすら持っていなかったから先ずは必要なものを準備し、動画編集用のアプリをダウンロードしたり、透を練習台に動画を撮って編集してみたりと色々頑張ってみた。
そのおかげで数年経った今現在は、依頼も途切れずに忙しく働けている。
あの時、生活を支えてくれたのも透だし、めげそうになった時に励ましてくれたのも透だし、泰斗の全てをサポートしてくれたのは透だ。

これを言うのは恥ずかしいが、入学式で一目惚れをしたのは透だけじゃない。俺もだった。
世の中の常識が邪魔をして、何度も告白をしてくれた透に、友人からなら…と伝えたが、俺も内心早く恋人になりたかった。

友人として実家に招いた時の透の告白には驚いたが、それを笑って受け入れる母親のおおらかさに驚き、その後恋人になった時の挨拶でも父親までもが受け入れてくれた事は本当に心から安堵した。

透と一緒にいると、何故か物事がスムーズに進む気がする。
彼の思いきりの良さと前向きな思考が、考え込みすぎて動けなくなる俺に合っているんだろう。

ぼんやりとコーヒーを飲みながらソファで休憩をしていた泰斗は、今の幸せな日々をじんわりと噛み締めていた。

そうだ、透は新しいことが好きだ。

何事も受身が多い自分は、もう少し積極的に動いた方がいいよな。
何かを決意した泰斗の思惑なんて知らない透が帰宅するまであと少し。










***********







「ということで、俺も積極的になろうと思う」
「え?え?」

クイーンサイズのベッドに押し倒された透は、目を白黒させる。
いつもと逆の状況に驚きすぎて素直に倒されてしまった。
そして目の前で突如として始まるストリップ。
透のお腹の上に跨り、泰斗が恥ずかしそうにしながらも一枚一枚ゆっくりと服を脱いでいく。
初めての光景に透の心臓も股間も興奮で破裂しそうだった。

「今日は俺がやるから、手を出すなよ」
「ええっそんな!」

透も泰斗の可愛いぷっくり乳首や自身のものより小さめの陰茎や包み込んで気持ちよくしてくれるおしりの奥を可愛がりたいのに!!と嘆こうとした途端、泰斗がこちらに見せつけるように足を開き、潤滑ジェルを自身の手のひらに乗せてから恐る恐るふっくらと縦に割れている蕾に塗り付け始めた。

「ぁぅっ」

ジェルの冷たさにひくりと震える。

「う゛っ」

透はその光景だけでイッた。
可愛すぎて、いじらしすぎて、色っぽすぎて刺激が強すぎた。
そしてすぐにまた股間に熱が集まる。
それに気が付かない泰斗は、一生懸命指で自身の穴を解していた。
時折、んっ、ンんっ、と声を漏らしながら指を3本スムーズに出し入れ出来るようになると、ようやく目の前の透がギラギラした瞳でこちらを見つめていることに気がつく。

「ぁ…待たせちゃったな…ごめん」
「いやマジで最高」
「ん?」

早口すぎて聞き取れなかった。

ふと、おしりの下の布地の感触に、まだ透の衣服を脱がしていなかったと気が付いた泰斗はスウェットのズボンに手を伸ばす。
太くて長いそれは完全に立ち上がりきっており、布地をこれでもかと押し上げていた。
これはスウェットじゃなかったらかなり脱がすのが大変だったなと、何とかウエストの部分を引き下ろすと、ブルンッと音がしそうなほどの勢いで飛び出してきた。

「…あ…」

すでにドロドロの白濁に塗れているそれは透が一度達してしまった証。
むわりと漂う独特の香りに、吸い寄せられるように口に含んでいた。

「泰斗っ、気持ちいいけど…泰斗の中に早く入りたい、っ」

ペロペロと白濁を全て舐めとると、泰斗は透の張りつめた竿を支え、自身の蕾に先端をあてがう。
ゆっくりと体内に飲み込まれる自身の一物はグロテスクな程に血管が浮き、可憐な蕾を犯していく様は一種の背徳感を透に与えた。

そんなの興奮しかしない。

最後まで体内に収納され、泰斗のおしりと透の鼠径部が触れてホッとしたのもつかの間、激しい下からの突き上げを受けた泰斗の記憶はそこで最後だった。

次に目が覚めたのは、色んな液体でドロドロになったまま、手足を絡ませ合ってついでにまだおしりにも嵌められたままの状態。

状況を飲み込むまで時間がかかったが、次に積極的になるのはもう少し先にしようと決意した泰斗だった。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

甘々彼氏

すずかけあおい
BL
15歳の年の差のせいか、敦朗さんは俺をやたら甘やかす。 攻めに甘やかされる受けの話です。 〔攻め〕敦朗(あつろう)34歳・社会人 〔受け〕多希(たき)19歳・大学一年

従僕に溺愛されて逃げられない

大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL! 俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。 その傍らには、当然のようにリンがいる。 荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。 高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。 けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。 当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。 居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。 さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。 主従なのか、恋人なのか。 境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。 従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

病弱の花

雨水林檎
BL
痩せた身体の病弱な青年遠野空音は資産家の男、藤篠清月に望まれて単身東京に向かうことになる。清月は彼をぜひ跡継ぎにしたいのだと言う。明らかに怪しい話に乗ったのは空音が引き取られた遠縁の家に住んでいたからだった。できそこないとも言えるほど、寝込んでばかりいる空音を彼らは厄介払いしたのだ。そして空音は清月の家で同居生活を始めることになる。そんな空音の願いは一つ、誰よりも痩せていることだった。誰もが眉をひそめるようなそんな願いを、清月は何故か肯定する……。

創作BL短編集

さるやま
BL
短編まとめました。 美形×平凡、ヤンデレ、執着・溺愛攻め多め

異世界オークションで売られた俺、落札したのは昔助けた狼でした

うんとこどっこいしょ
BL
異世界の闇オークションで商品として目覚めた青年・アキラ。 獣人族たちに値踏みされ、競りにかけられる恐怖の中、彼を千枚の金貨で落札したのは、銀灰色の髪を持つ狼の獣人・ロウだった。 怯えるアキラに、ロウは思いがけない言葉を告げる。 「やっと会えた。お前は俺の命の恩人だ」 戸惑うアキラの脳裏に蘇るのは、かつて雨の日に助けた一匹の子狼との記憶。 獣人世界を舞台に、命の恩人であるアキラと、一途に想い続けた狼獣人が紡ぐ、執着と溺愛の異世界BLロマンス。 第一章 完結 第二章 完結

【完結】  同棲

蔵屋
BL
 どのくらい時間が経ったんだろう 明るい日差しの眩しさで目覚めた。大輝は 翔の部屋でかなり眠っていたようだ。 翔は大輝に言った。  「ねぇ、考えて欲しいことがあるんだ。」  「なんだい?」  「一緒に生活しない!」 二人は一緒に生活することが出来る のか?  『同棲』、そんな二人の物語を  お楽しみ下さい。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

処理中です...